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実はとても機能的?!ニッカポッカーのすすめ

  • 2016.09.18

ペイン・スチュアート。1999年の全米オープン優勝者。残念ながら、その年の10月に飛行機事故で命を落としてしまいました。

スチュアート選手のトレード・マークといえば、ハンチング帽とニッカポッカ(正式名称はニッカボッカーズ)でした。ニッカポッカとは「長さが膝下までしかなく、裾が括られたズボン」のことです。スチュアート選手の独特なスタイルにまつわる、こんなエピソードがあります。

あるトーナメントの練習ラウンドでのこと。スチュアート選手はトレード・マークのハンチング帽とニッカポッカを着用せず、キャップとスラックスでプレーをしました。そして、プレー終了後のインタビューで次のように語っています。

「今日は練習ラウンドなのに、だれも僕にサインを求めてこなかったよ」

そうです、ギャラリーはいつものスタイルではないスチュアート選手に気がつかなかったのです。それだけ、ニッカポッカは強く印象に残るスタイルなのですね。

そもそもニッカボッカーとゴルフの関係は?

Knickers

Licensed by gettyimages R

その独特なスタイルがゴルフに取り入れられるようになったのには、訳がありました。

その昔、ゴルフ発祥の地とされているイギリスでプレー中にロスト・ボールになりそうな場面で、ズボンのポケットに細工をしてスラックスの裾からボールを落とすという“ズル”が流行した時期がありました。そんな“ズル”に対抗するように英国紳士たちが立ち上がりました。

「私達はそんな姑息なことはしない!」

というアピールを込めてニッカポッカを着用する英国紳士たちから、ゴルフ・ウエアとして広まったと言われています。

実はとても機能的だった?!

Payne Stewart

Licensed by gettyimages R

日本でニッカポッカというとゴルフ・ウエアというよりも、大工さんや鳶職の方が着用するズボンというイメージが強いですよね。では逆に、なぜ高所や特別な場所で作業をする職人さんたちがニッカポッカを採用しているのでしょうか?

答えはとてもシンプルです。ズバリ“動きやすい”からなのですね。職人さん達が着ているニッカポッカを着用した事がある方は少ないと思いますが、実際着てみるととても動きやすく機能的で、なにより快適なのです。

また、野球選手のユニフォームも実はニッカポッカなのをご存知でしたでしょうか?イチロー選手の着こなしを見ると、ユニフォームのズボンは“長さが膝下までしかなく、裾が括られて”いますよね。

ニッカポッカのススメ

Payne Stewart during the 77th PGA Championship held at The Riviera Country Club in Pacific Palisades, California. August, 1995. (photograph by The PGA of America)

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そんなニッカポッカを着てゴルフをするとどんな気分なのか?ハンチング帽と合わせて実践してみました。

まず、最初に感じたことは“少し恥ずかしい”でした。この感情はどこからくるのかを自分なりに分析したところ、ニッカポッカは“上級者のスタイル”というイメージが自分の中にあったことが原因ということが分かりました。

ところが“上級者のスタイル”という思い込みから、とても良い精神状態が生まれることも分かりました。この気持ちはとても表現するのが難しいのですが、一言で言うと“ペイン・スチュアート選手が自分に降臨した”ような気分になったのです。

つまりニッカポッカとハンチング帽を着用することにより“トップ・プロ”になったような気持ちでプレーをすることができたのです!

当然“トップ・プロ”ですから、立ち居振る舞いも悠然としてきます。ルーティーンにも余裕が生まれ、スイングもゆったりと、そして力強いものになっていきました。もちろんスコアまで“トップ・プロ”という訳にはいきませんが、背筋が伸びてとても気持ちよくラウンドすることができました。

“恥ずかしい”という気持ちはすぐに消えるので、是非みなさまもニッカポッカを身にまとい、この素適な気持ちを共有してほしいと思います。ファッションを楽しむのが上手な女性ゴルファーの間では、すでにポピュラーなニッカポッカ。男性ゴルファーもこの楽しみを味合わないと、もったいないですよ!

(完)

 

この記事を書いたライター

全盛期のハンディキャップは「8」。アメリカで鍛えたゴルフの腕には自信あり。
一番の思い出は500ヤードを超える正真正銘のパー5で2オン1パットのイーグルを達成したこと。
好きなクラブは6番アイアン。日本のコースでのティーショットは、6番アイアンを持つことが最も多い。

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