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プロが愛用!ゴルフコースのメモって何が書いてあるの?

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プロのトーナメントをテレビなどで観戦中に、プロがキャディさんと何やら細長いメモ帳のようなものを覗きこんでいるのを見たことはないでしょうか。

コースの詳細を記したガイドブックのようなものだろうとは想像がつくと思いますが、「どんなことが書いてあるのだろう?」と気になっている方もいらっしゃると思います。

形状も通常のゴルフ場に置いてあるガイドブックと異なりますし、何かを書き込んでいることもありますよね。

そこで今回はプロが愛用する『コースメモ』についてご紹介したいと思います。プロが何を見て戦略を立てているのか、ほんのちょっと覗いてみませんか?

プロの必需品であるコースメモとは?

Dean & DeLuca Invitational - Round Three

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プロが手にしている細長いメモ帳のようなものは、『コースメモ』や『ヤーデージブック』などと呼ばれるコースのガイドブックです。1ホールごとの略図が描かれ、ホール内のさまざまなポイント(スプリンクラーや樹木等)からグリーンエッジまでの距離が正確に記載されています。

通常、ゴルフ場に欠かせない距離表示であるヤード杭は、トーナメント開催時には全て抜いてしまいますので、プロやキャディさんはこうしたメモを頼りにボールの地点を把握し、残距離を歩測して計算しているのです。

またこれ以外にも方位、ホールの高低差や起伏、バンカーの奥行、フェアウェイの横幅、ティーグラウンドの最後方からバンカーまでの距離、グリーンの傾斜、レイアップに必要な距離など、コース内のさまざまな情報が細かく書き記されています。

この『コースメモ』は、トーナメント開催時にはクラブハウスなどで販売され、プロやキャディさんは自腹で購入することになります。つまり支給などではありません。

また、毎年新しいものが作られるのですが、トーナメントが行われるコースはある程度固定していますので、必ずしも選手全員が毎年購入するわけでもないのです。つまりプロが必要に応じて、自ら購入しているということですね。

サイモンメモから始まった

135th Open Championship - 1st Round

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競技などに参加されている方は、『サイモンメモ』という存在をご存知の方もいらっしゃると思います。

これはその名の通り、サイモン・クラーク(オーストラリア)さんという方が作ったゴルフメモ(ガイド)です。サイモンさんはプロキャディとしても活躍され、田中秀道プロや深堀圭一郎プロ、そして石川遼プロなどに帯同していた時期もあります。

実は20年ほど前までは、プロ用のコースガイドというものは存在せず、プロやプロに帯同するキャディさんは、それぞれ自作でコースの情報や攻略法を整理したものを使用していました。

その中でサイモンさんが作るコースガイドは、味わいのあるタッチで描かれており、しかもコースの特徴をよく捉えていました。そして何といっても非常に情報が豊富で分かりやすかったため、プロやキャディさんの間で評判となり、「サイモンさんのメモを使いたい!」という要望が高まっていったのです。

そこでサイモンさんは本格的にコースメモ(ヤーデージブック)の製作に取り掛かり、JGTOと正式に契約をして、トーナメント会場で販売するようになりました。つまり、サイモンさんが作ったメモだから『サイモンメモ』なのですね。

ちなみに女子プロの場合は、長谷川さんという日本人の方が製作された『BEARメモ』というものが長く使われていました。

進化するゴルフメモ

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『サイモンメモ』は5年ほど前からサイモンさんがコースガイド製作から身を引いたため、今は存在しません。現在はサイモンメモを引き継いだ『TYB(THE YARDAGE BOOK)』や、『THE GOLF MEMO』といった複数の会社がプロ用のコースガイドを製作・販売しています。

この頃からコースメモの進化も目覚ましく、それまでサイモンさんによってフリーハンドで描かれていたコースの形状はグラフィックでより正確に描かれるようになりました。グリーンの形状や傾斜も、ほんの5、6年ほど前まではデッサン程度だったものが、グリッド線を引いて、一定間隔で計測機器によって傾斜を計測したものが作られています。

プロの要望に応えるためにさらに詳細に、そして正確に、毎年のようにバージョンアップしているのです。

プロは何を書き込んでいる?

Manulife LPGA Classic - Round One

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さて、この『コースメモ』にプロは何を書き込んでいるのでしょうか。

多くのプロは練習日からコースメモを持ち込み、自分の情報を付け加えていきます。例えばティーショットがどの地点に落ちて、残り距離がエッジまで何ヤード、ピンまで何ヤードになったか。そして当日の風の向きなどの情報も含め、何番で打って結果はどうであったかなどをコースメモの余白部分などにどんどん書き添えるのです。

これは試合中にも行われます。それによって前日や前々日の自分の選択や結果が、新しい自分の情報となっていきます。もちろんグリーンでも同じです。ピンの位置は毎日変わりますが、自分の読みとは違う曲がり方をした時などは、すかさずメモし、次の機会の資料とします。

こうした積み重ねで、コースメモはさらに自分だけのコースメモになっていくのです。ですからプロの方たちはクラブ選択をする際に、何度もコースメモを見返したり、書き込んだりしているのですね。

おわりに

2016 DAP Championship - First Round

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プロが全幅の信頼を寄せている『コースメモ』についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?こんな凄いコースメモなら、是非使ってみたい!と思う方もいらっしゃると思います。

基本的にはトーナメントの開催コース、もしくはアマチュアの大きな大会や、プロテスト開催コースなどの場合に作成されていますので、それほどたくさんのゴルフ場を網羅しているわけではありません。

しかし、現在は各社でインターネット販売も行っているようなので、興味のある方は調べてみるのも良いでしょう。またごく稀ですが、ゴルフ場で販売していることもあるようです。そうした機会に手に取って見てみるのも良いかと思います。

次回、テレビなどでプロが試合中に『コースメモ』に目を通している時や、書き込んでいる姿を見る機会がありましたら、プロの戦略を想像してみるのも面白いかもしれませんよ。

 

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