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【徹底検証】あなたはゴルフで“元”を取れていますか?

「3杯以上オーダーされるなら、飲み放題にしても元は取れますよ!」

居酒屋でこんな店員さんの言葉に誘われて「じゃあ飲み放題にして!」と頼んでしまった事のある人もいれば、「2杯くらいしか飲まないからバイ・オーダーにして」と飲み放題にしない人もいるでしょう。

では、ゴルフはどうでしょう?

基本的に上手な人も、そうでない人も1ラウンドのプレー料金は同じです。でも、

「100以上叩くのでしたら“打ち放題”がお得ですよ!」

「いや、僕はいつも80前後だからバイ・オーダーでいいよ」

という訳にはいきません。

ゴルフも同じ料金ならば“飲み放題の法則”を当てはめて考えると“できるだけたくさん打った方が得”なはずなのに、全てのゴルファーは“できるだけ少ない打数”でホール・アウトしようと努力をします。

なんだか哲学的なお話になってきましたが、ゴルフで“元を取る”にはどうすれば良いのか?そもそも“元は取れるのか”?を真剣に考えてみました。

「同じお金を払っているのだから、たくさん打った方が得だよ」

この言葉は、私がゴルフを始めたばかりでスコアも110前後の頃(一番ゴルフが楽しい時期ですね!)に、同伴競技者の先輩から掛けてもらった慰めの言葉です。もう20年以上も前の思い出ですがいまでもゴルフをしている時、特に調子の良くない日によくこの言葉を思い出します。

それから少しずつゴルフは上達していきましたが、それでもそれぞれのレベルで大叩きをすることはあり、その度に先輩の言葉を思い出し“本当にたくさん打った方が得なのだろうか?”と考えていました。

ツー・ボールでラウンドしてみた!

“たくさん打った方が得”と“良いスコアを出したい”という二つの欲求を満たす方法はないかと考えたところ、ひとつのアイデアが浮かびました。

“ツー・ボール・ラウンド”

これは全てのショットを2打ずつ打ち、ベスト・ボールでプレーを進めるというものです。当然、打数は多くなります。そして、スコアも良いものになるに違いありません。

早速実践したところ、結果は次のようになりました。

プレーヤー(1):平均スコア90。ハンデ・キャップ18。
ツー・ボール・ラウンドの結果:スコア79。総打数は142打。

プレーヤー(2):平均スコア85。ハンデ・キャップ12。
ツー・ボール・ラウンドの結果:スコア71。総打数は131打。

※ 短いパットや、最初のパットでホール・アウトした場合、打ちなおしはしませんでした。

※今回はゴルフ場にご協力いただき、夕方最終組の後に特別に許可をいただいてツー・ボール・ラウンドを実践しました。通常ラウンドでのツー・ボールでのプレイは他のお客様やゴルフ場のご迷惑になりますので、くれぐれも行わないようにしてください。

いつもより多く打つことができて、スコアもそれぞれベストを大きく更新するこができました!さあ、これで打数もスコアも大満足で“元が取れている”はずです!

では、ホール・アウトしたお二人にインタビューをしてみましょう。

インタビュアー:いかがでしたか?元は取れましたか?

プレーした二人:う~ん…。

インタビュアー:同じプレー料金を払って、たくさん打つことができて、おまけにスコアもベストを更新ですよ!元は取れたでしょう?

プレーした二人:それが…なんだか損した気分なんです。

二人の感想を分析してみると、練習としてはとても有意義であったものの、競技としての達成感はまったく感じる事が出来なかったとのことでした。「スコアは良かったものの、ルール上正式な記録にならないから」というのが二人の共通意見でした。

この二人の意見を分析すると、“同じお金を払うならたくさん打った方が得”というのは、あくまで“練習”という前提があって、初めて成り立つことが分かりました。

たしかに同伴者との競技とはいえ、ゴルフを始めた頃のラウンドは練習に近いものがあります。それは、ルールやマナーを勉強することにおいても同じことが言えるのかもしれません。

そう言った意味では、ビギナー・ゴルファーのラウンドにおいては“たくさん打った方が得”なのかもしれませんね。

ゴルフを楽しく続けていくために

少しゴルフが上達した今でも、調子が悪くてイライラしている時に“あの言葉”を思い出します。すると魔法のように心が軽くなり、鳥の声や風の音が聞こえるようになるから不思議です。

「同じお金を払っているのだから、たくさん打った方が得だよ」

スコアが良くても悪くても、ゴルフを楽しく続けていく上で大切なことを一つでも得ることができれば、そして自然の中で仲間と楽しい時間を過ごすことができれば、それだけで十分“元は取れた”と言えるのがゴルフなのではないでしょうか。

この“魔法の言葉”のように。

(完)

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