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スーパーストレートは未知の領域をまっすぐに進む!

  • 2017.06.20

2017年の4月に発売された“ブリヂストン ゴルフ スーパー ストレート”というボールは、ツアー系のボールではありません。セカンドブランド的な位置付けで、一般的なゴルファーが買いやすいように少し安めの価格設定で市場に並んでいます。

表側の素材を固めのものにして耐久性を上げているのは過去に発売されている同じようなグレードのボールと同じですが、軟らかくつぶれて低スピンになる構造は最新の技術です。また、ディンプルの形や並び方も独特です。

ストレートに飛ぶためのボール

 

“ブリヂストン ゴルフ スーパー ストレート”というボールのコピーは、「まっすぐ飛ばしてスコアアップ」です。価格が安いボールは傾向として、飛ぶことを売りにするものですから、スコアアップを前面に押し出すのは異例です。ブリヂストンスポーツの説明でも、飛ぶボールではなく、まっすぐに飛ぶボールだと何度も強調していました。

新しいボールが開発されるたびに、飛んで止まるというお決まりの説明に期待をして、実際に打ってみると大きな変化を体感できないことを繰り返してきました。“ブリヂストン ゴルフ スーパー ストレート”も同じだと、初めから期待をしていませんでした。売り出されて2ヶ月が過ぎても、話題になったということもなかったからです。

2017年は、ツアー系ボールは当たり年だと言われています。新製品の多くが、過去のボールとは違った特徴を持っていて、ドライバーではスピン量を少なくして、短いアイアンでは逆にスピン量を多くし、ショートゲームでは打音と打ち応えをマッチさせるというゴルファーが描く夢をそれぞれに実現しているからです。

ツアー系のボールが飛ばなくて、一般的なゴルファー用のボールが著しく飛ぶということは、ありそうですけど、実際には空想の世界の話でした。ツアー系のボールのほうが値段が高いので、飛ぶのが当たり前だというゴルファーの心理も影響しているでしょうし、ツアー系ボールのほうが開発費も多く、最新の技術をつぎ込めるという事情もあるのかもしれません。安い価格帯のボールは、それなりで良いという風潮もありました。

“ブリヂストン ゴルフ スーパー ストレート”を実際に打ってみることにしました。メインのロゴは『ブリヂストン ゴルフ』です。ロゴの上に、赤い文字でボールナンバー。これは、タイトリストなどと同じで、ワンブランドの特徴です。

ロゴだけを見ても、他の『ブリヂストン ゴルフ』のボールと見分けがつかないのです。一般向けのボールでも、ツアー系のボールを使っている気分になれるという利点があります。

 

ポールと呼ばれる位置に『ストレート』というボール名のロゴが入っています。パッと見てわかることは、ディンプルが面白いということです。ブリヂストンゴルフの他のボールで採用されている二重ディンプルが、点在するのです。最初はそれを面白いと感じただけでした。

ドライバーで打ってみました。事前の情報でかなり軟らかいと知っていましたが、それほど軟らかい感じはしませんでした。普段使用している“TOUR B 330X”も軟らかいほうに分類されるボールで慣れているからです。

つぶれている感じはします。打音はやや控え目ですが、高音です。あまり良い当たりではなかったのですけど、次のホールでドライバーを打ってみて、明確にわかりました。驚くほど低スピンのボールが放たれます。

理屈はわからないのですが、打ち出しは高めになります。曲がらないのは、その強烈な機能の産物です。バックスピンがかからないというのは、サイドスピンもかかりにくいということです。つまり、曲がりにくいのです。

僕の場合は、ヘッドスピード42m/秒、ドライバーはかなりの高スピンに悩まされています。“ブリヂストン ゴルフ スーパー ストレート”は、落下し、着地してからの転がりが凄いのです。明らかに飛びます。

8ホールでドライバーを使いましたが、平均して自分のボールより20ヤードぐらい飛びます。その距離は、キャリーよりも主に転がりが生んでいます。これには驚きました。理論上は、そういう弾道が飛ぶことは明確ですけど、なかなか実現は出来ません。直進性能が優れているという点と、飛距離性能はなかなか合致しません。にわかには信じられない衝撃を受けました。

フェアウェイウッド、ユーティリティー、ロングアイアン、長いクラブは、とにかく転がって飛びます。3番ウッドで打ったボールが、グリーン手前にあるバンカーの前に着地して、跳ねてバンカーを越えてグリーンに乗ったホールがありました。特別な条件が揃わないと、そういうことはなかなか起きません。

フェアウェイウッドは転がるものですけど、ツアー系のボールでは適度なスピンがかかるので、そのケースではバンカーを飛び越えていくということはあり得ません。

飛び抜けた性能はプラスだけではない

 

“ブリヂストン ゴルフ スーパー ストレート”でラウンドするのは面白い経験になりました。長いクラブは、高い打ち出しと低スピンで飛びます。キャリーはあまり変わらないように感じました。ミドルアイアンとショートアイアンは、キャリーも数ヤードですが飛びます。スピンは徐々にかかるようになりますが、ツアー系のボールのように十分ではありません。

例えば、7番アイアンで打ったボールは、ツアー系のボールを使えば標準的なグリーンの固さであればワンピン分以内で止まります。“ブリヂストン ゴルフ スーパー ストレート”は、7番アイアンで打っても、ワンピン以上は当たり前で、状況によってはピン2本分転がってしまいます。

直進性能が高いことは、諸刃の剣です。止まらない傾向はショートアイアンでも続きます。30ヤード以内のショートレンジになると急にスピンがかかるようになりますが、50ヤードぐらいでかなりスピンがかかった手応えがあってもワンピンぐらいは転がるので、スコアメイクには苦労しました。

パットでは打音が控え目です。打音が控え目なことで、実際は固めなのに柔らかい感触を感じるゴルファーが多いのだろうと推測できます。パットの打音や感触は好みの問題で、良し悪しではありません。

個人的には、もう少し弾く感じがあって欲しいと思いましたが、全ての長さの領域で同じように転がってくれるので、パットだけに特化しても、安心して使えるボールです。

 

カート道路に当たったりして傷が付きましたが、ラウンド中に性能の劣化は感じませんでした。ディンプルが面白いと書きましたが、二重ディンプルが点在しているだけではなく、丸型ではなく多角形型のディンプルが、色々とあるのです。

ディンプルパターンには傾向があるものですが、“ブリヂストン ゴルフ スーパー ストレート”はかなり変わっています。ショートゲームで集中するときに、変わったディンプルにハッとすることが何度もありました。

“ブリヂストン ゴルフ スーパー ストレート”をラウンドで使ってみて、スコアメイクに苦労したと書きましたが、終わってみればスコアは平均スコアと変わりませんでした。理由は明確です。パーを取り続けるだけであれば、転がりすぎる特徴は大きなマイナスにはならないからです。

第1打目が飛ぶことで、2打目に短いクラブで打てることの優位性も、パーを取り続けるだけであればプラスのほうが大きいのです。もっとわかりやすく書くと、止まりづらいとはいえ、“ブリヂストン ゴルフ スーパー ストレート”のスピン性能ならグリーンの中で止めるだけであれば何ら問題ないのです。実際に苦労したのはホールカップがグリーンの手前に切られているときだけで、奥にピンがあるときは上手くピンに寄ったこともありました。

バーディーを狙いやすくするために、アイアンでホールの近くにボールを止めたい、というゴルフがしたければ、“ブリヂストン ゴルフ スーパー ストレート”は向いていないボールとなります。飛距離性能は魅力です。この10年ぐらいで試打したことがあるボールの中で、最も飛ぶボールでした。

曲がりにくいという特徴も魅力的です。スコアアップに繋がる要素でもあります。ちなみに、曲げようと考えて、極端に打てばボールはちゃんと曲がります。僕はプレーしながら「こういうボールがあるなら、年を取ってゴルフすることに不安がないなぁ」と思いました。

ヘッドスピードの括りとしては、40m/秒の前半が上限で、それよりも速いゴルファーは、“ブリヂストン ゴルフ スーパー ストレート”の恩恵は受けられないのかもしれません。ヘッドスピードが遅くなるほど、打ち出しが高いことと短いクラブでのスピンの効きが良くなることが推定できます。

オススメはヘッドスピードが40m/秒以下だというゴルファーです。最も、ボールの性能を有効に使えるはずです。バリバリにバーディーを狙うようなゴルファーには合いませんが、淡々とパーを重ねてスコアを作っていくようなゴルファーとは、多少の慣れは必要でしょうけど相性が良いはずです。

パーなら大喜びだというゴルファーであれば、何も言わずに“ブリヂストン ゴルフ スーパー ストレート”を試してみるべきです。90切り、100切りを狙うゴルファーであれば、使い方を間違わなければ、その手助けを確実にしてくれるボールだと断言できます。

ブリヂストンスポーツが持っているボールの機能を一般のゴルファーの為に見事にチューニングしたのが、“ブリヂストン ゴルフ スーパー ストレート”です。プロや上級ゴルファーは、逆に使えないとお手上げになるぐらい個性的なボールは、革命的だと感じました。

上手い人がダメだというと一般の人も影響されて受け入れられないという傾向があることは十分に承知の上、そういう特別なボールを自分用に作られたものだと使いこなして、ゴルフを楽しんでもらいたいと“ブリヂストン ゴルフ スーパー ストレート”は願ってしまうボールだったのです。

スペック

SUPER STRAIGHT

★発売日    2017年4月7日
★構造     3ピース
★カバー    高耐久ソフトアイオノマーカバー
★ディンプル  WEB302ディンプル
★カラー    ホワイト、パールホワイト、イエロー 3色
★価格     オープン価格

この記事を書いたライター

1965年生まれ。東京都文京区出身。板橋区在住。中1でコースデビュー。
競技ゴルフと恋愛に命をかけた青春を経て、ゴルフショップ、ゴルフ部コーチ、ジュニアゴルファー育成団体などで勤務しながらゴルフエッセイストになる。
ゴルフ小説、恋愛小説なども執筆している。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。
ブログ更新中!:ゴルフ惑星

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