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トホホな海外ゴルフ体験記 北欧編「白夜の街で出会ったゴルフツアー詐欺」

日本では考えられない体験ができる海外でのゴルフ。
印象に残っているコースはたくさんありますが、ヨーロッパ最北にある街で昼夜を問わず薄明るいぼんやりした白夜のゴルフは幻想的で素敵な思い出です。

今回はそんな白夜の街でのちょっと残念な思い出についてご紹介します。

個人で通訳を雇って別行動

一般的に海外旅行の通訳は日本から随行してくれる旅行会社の人か、もしくは現地のガイドが担当してくれます。
でも団体から離れてオプショナルツアーに参加する時には自前で用意しなくてはいけないこともあります。

数日間の滞在でも何回か白夜のゴルフを楽しんでいました。1日だけ観光ツアーが組まれていたのですが、まだやり足りない私が別行動でゴルフに行きたいとリクエストしたら、ガイドが手配してくれることになったのです。

ガイドは一緒に行けないので、別で通訳兼運転手をお願いし、現地のスミオ語から英語の通訳が1人、英語を日本語にしてもらう通訳が1人で、合計2人の通訳を雇うことになりました。

通訳の短さが気がかり

翌朝ホテルのロビーで顔合わせをしました。
スミオから英語の通訳をしてくれるS君と、英語から日本語の通訳をしてくれるE君の通訳2人。プレイヤーは私を含めて3人。
この総勢5人のオプショナルツアーに出発です。

プレイヤーのうち1人は一緒にゴルフをしたことがあり、ちょっとお調子者っぽい感じです。もう1人は初顔合わせになりますが温厚そうな大先輩という感じの人。
旅行会社が用意したワゴンタイプの車に乗り込み、30分ほどで着くコースに向かいます。

車窓から見える歴史的な建物や橋などについて質問すると、2人の通訳は伝言ゲームのように教えてくれます。
だけど答えは遥かに過ぎ去ってから聞くことになるので、道中のついでみたいな会話だったわけです。
ただなんとなく気になるのは、S君はかなり長く話しているのに、E君から伝わる答えが短いことでした。

通訳なのに交渉のチップを要求

コースに到着したら、スタート時間の変更が伝えられました。午前中のスタートができず午後からになると言うものです。

日本とは違い18ホールをワンウエイで一気に回るので、スタート時間が午前と午後に分かれています。
とはいえ「スタートが午後になる」って言うのは海外ではよくあること。なので、時間に制限のある旅行者はスタート係と交渉し順番を入れ替えてもらうわけです。

面倒な伝言ゲームで「チップを払うからスタート時間を確保して」と伝えたのですが、2人は揉めているかのように話し込んでいます。
しかしいつまで経ってもスタート係と話をしません。それどころか「早く交渉してほしい」と伝えるとチップの値上げを要求してきます。
E君は、スタート室と交渉するのは業務外だとごねてきます。

確かにスタートが取れないと最悪このままUターンすることになるので3人で相談。
お調子者は「プレイがしたいから払う」と言い、温厚な大先輩は「おかしい!」と拒絶してきました。

通訳二人の悪だくみとは

なぜそんなに拒絶するのか、と話を聞いてみると、大先輩は、この二人は嘘をついているから信用できない、という衝撃の事実を告げました。

実は、大先輩は多少の英会話ができ、今回スミオ語も少しだけ勉強してきたそうです。
そのため、車中で移動しているときから通訳2人の会話が変だとは思っていたらしいのです。

スミオ語ができないはずのE君はどうもスミオ語も使えるということが会話からわかり、あえて2人の通訳は必要ないはずだと思っていたようです。
不要な二人分の通訳代を支払う必要があるのか、と思いつつも、「ゴルフができるなら」と黙っていたということです。

しかし、2人の会話を聞いていたら、このオプショナルツアー自体成立していないということがわかりました。

ゴルフツアーではスタート時間を押さえておくものですが、どうも予約自体していなかったようなのです。
着いて空き時間を確認したらスタートが無理なことが分かったけど、スタート交渉を指示されピンチになってしまったのです。

1人はチップを積んで交渉しようと、1人は無理だから戻ろうと意見が分かれ揉めているところを大先輩に聞かれバレてしまったというわけ。

結局、白夜の貴重な一日はゴルフ場の往復で終わってしまい、善良な人ばかりのお国柄なのに、やっぱり悪い奴はいるものだなぁというほろ苦い思い出が残る旅行となりました。

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