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イーデルのシングルレングスアイアンの秘密を公開!

  • 2017.06.15

2017年、イーデルゴルフの“SLS-01”アイアンが日本国内でも発売になりました。

全ての番手の長さが6番アイアンと同じ長さというアイアンは、過去もにありましたが、既成のものを調整したもので、何らかの無理があるものでした。“SLS-01”は、21世紀の科学力を駆使して、イチから作り上げたシングルレングスアイアンです。

同じスイングをすれば良いからゴルフが簡単になるというコンセプトのアイアンをコースでテストしました。

シングルレングスアイアンが易しい理由

同じ長さで統一するアイアンは『ワンレングスアイアン』と呼ぶことが多いのですけど、イーデルゴルフでは『シングルレングスアイアン』なので、その名称で書きます。

テストしたのは、37インチで統一されたフレックス20(Rシャフト相当)、シャフト重量は95gの5番~9番、PWのセットで市販されているものに、単品対応の3番アイアンとGW(ロフト50度)、SW(55度)の9本です。

 

“SLS-01”は全て専用のカーボンシャフトが装着されています。同じ硬さでも『LIP』と表示があるものは「LONG IRON PROFILE」の略で、ロングアイアン用に高いボールが打ちやすいように作られています。ロングアイアンの場合、“SLS-01”はシャフトが通常より短くなります。シャフトが短くなるとボールが上がりにくくなるので、そのマイナスを補うための工夫がシャフトの特性となっているわけです。

『MIP』は「MID IRON PROFILE」の略、『SIP』は「SHORT IRON PROFILE」の略です。ロングアイアンとは逆に、ショートアイアンの場合は、シャフトが長いとボールが上がりすぎてしまうので、ボールを低く抑える機能性を持たせたシャフトになっています。

素振りをしてみると、かなりしっかり目だと感じました。これは米国市場用のシャフトの硬さに合わせているからだと思われます。米国市場のクラブは日本市場のクラブと比べると、ほぼ1フレックスシャフトが硬いからです。米国市場用のRフレックスのシャフトは、日本市場だとSフレックスに近いのです。

Rシャフト相当ということで、軟らかいのでは? という心配は打つ前に解消されました。

 

最初に使ったのは、パー5のセカンドショットです。グリーンまでは緩やかな上りで215ヤード。やや前上がりのフェアウェイでした。3番アイアンを持ちました。構えてみると不思議な感じがしました。3番アイアンという感じがしないのです。

“SLS-01”のアイアンヘッドは、全て同じ大きさです。長さも、ライ角も同じですから、違うのはロフトだけです。僕は3番アイアンをセッティングに入れていませんが、距離的に3番アイアン相当の距離が出ても、グリーンには届かないと考えて、気楽に打ってみました。

軽いドローの高いボールで狙い通りに飛んでいきました。ボールはグリーンまであと10ヤード地点まで飛びました。打ち応えは最高でした。真芯に当たったと感じましたし、何よりもボールの高さが楽に出ることに驚きました。6番アイアンと同じぐらいの難易度で、飛距離は3番アイアンというのは、それだけで十分に魅力的です。

その後、10数回、3番アイアンを打ちました。本当に楽ちんなクラブで、使用している4番のユーティリティーと同等か、少し飛ぶのに、明らかに簡単なのです。ヘッドはわかりにくいのですが、中空になっていて、中身は振動を抑えるためにポリマーが充填されているそうです。少々芯を外しても、ちゃんと飛んでいきます。

 

ミスヒットに強い理由は、バウンス角が12度という通常では考えられないスペックにもあると考えられます。人工芝のマットではわかりづらいのですが、芝生の上のボールを打つ場合には、このバウンスの恩恵をフルに受けることが出来ます。

小さめのヘッドと薄いソールを見て、難しそうだと感じて、尻込みするゴルファーが多いと思いますが、ワイドソールのアイアン以上に厚めに入ってもちゃんとボールを飛ばすことができるところが、「SLS-01」の魅力だと実感できました。

7番アイアン、9番アイアン、GW(ギャップウェッジの略)とフルショットで使っていきました。ロフトがあるアイアンは、ロフトを見ると身体が「ショートアイアン」だと勘違いしてボールに近づいてアドレスをしてしまうことが何度かありましたが、徐々に違和感は消えていきました。

“SLS-01”シングルレングスアイアンのロングアイアンは、易しく打てて飛ぶ、ということが明確になりました。ミドルアイアン、ショートアイアンも同様に飛びます。ロフトよりも半番手ぐらい飛距離が出ていました。途中から、半番手飛ぶと考えて番手をチョイスするようにして、ピッタリでした。

細かいところでは、ショートアイアンのバックスピン量が多いこともわかりました。これはシャフトが長いことが原因なのか、ヘッドの特性なのかはわかりませんでしたが、GWやPWでのショットではスピンがかかりすぎて、ボールが戻りすぎることがありました。

“SLS-01”アイアンが合っている人は、アイアンでも飛ばしたいと考えるゴルファーと易しく打ちたいと考えるゴルファーです。普通のアイアンが打てて、不満がないのであれば、慣れるのに苦労する可能性がありますが、同じスイングでポンポンとオートマチックにボールを打てる気持ち良さは、想像以上の快感でした。

初心者や初級者、非力な女性やお年寄りのゴルファーにもオススメですが、一度、シングルレングスアイアンを使うと、元には戻れない可能性があることを覚悟した上で、使用するようにして欲しいと思います。

シングルレングスアイアンについての提案

 

イーデルゴルフでは、“SLS-01”はフィッティングを受けて自分専用にカスタマイズした状態で使うのが、最も性能を発揮すると主張しています。フィッティングを経験しましたので、自信を持って書けますが、“SLS-01”のフィッティングは、今までの同様なものとは全く違う部分があって、熟練のゴルファーでも知らなかった自分の個性を発見できるのでオススメです。

“SLS-01”をコースでテストしながら考えていたことがあります。3番アイアンだけのフィッティングを受けて、「この1本だけバッグに入れようかなぁ」と。そう考えるぐらい3番アイアンは良かったです。

テストしたのは、市販のセットものです。それがこの出来であれば、フィッティングすればもっと良くなる可能性があると考えたのですけど、ゴルファーは貪欲です。

さて、どうにもならなかったこともありました。いわゆるアプローチです。普段から56度のウェッジでアプローチをしていますが、“SLS-01”のSWは、フルショットは良いのですけど、寄せは全く駄目でした。短く持ったり、ボールの位置を調整したりしましたが、長さが邪魔に感じるだけではなく、軽いことも不安を強く感じる要因になりました。全く当たりませんでした。

そもそもウェッジはアイアンの中で最も重いクラブで、普段から重さを使って打っているのだと再確認しました。アプローチについては慣れなのだと思います。練習場で何球か打って要領がわかれば、どうにかなるのかもしれません。

 

総じて書くと、予想していたより何倍も“SLS-01”は良いアイアンでした。シングルレングスアイアンとしての完成度は、過去に市場投入された同じようなアイアンとは比較にならないハイレベルです。アイアンとしての機能を切り取って考察しても、良く出来ています。

アイアンが苦手で、困惑しているゴルファーには、自らのゴルフを根底から変える最強のアイテムになるかもしれません。ドライバーの練習ばかりして、アイアンの精度がおろそかになっているゴルファーにも、飛び級で上のランクに上がっていくアイアンとして良いと思います。

キャディーバックに入れると、アイアンのソールが全てが同じ高さになってしまって、普通のアイアンのように段差にはなりません。個人的には、それが番手を選ぶときに、ちょっとやりづらいと感じました。これも慣れてしまえば、気にならなくなるものですからマイナスではありません。

テスト中に考えたように、全てではなく、メリットが大きいと考える番手のみを揃えるというのも“SLS-01”の使い方としてアリだと思います。ロングアイアンのみという選択はありきたりで、ユーティリティーやショートウッドがあるから魅力を感じないゴルファーでも、ミドルアイアンが苦手、ショートアイアンが苦手、というような場合なら、その苦手を解消する一手にはなり得るからです。

シングルレングスアイアンの未来は明るいのでしょうか?

なんともいえないところですが、今回“SLS-01”をテストして良かったと思いました。シングルレングスアイアンが理論的に優位かどうかというよりも、“SLS-01”がアイアンとして良く出来ていると感心したからです。

今までのアイアンが大きく進化しきれなかった要因は、それぞれの長さの違いがあり、重量などのスペックもフローさせていく中で、搭載したい機能を全ての番手で効果が出るようにはできない壁があるからだと推測してしまいました。

シングルレングスアイアンなら、その壁はあってないようなものです。基本性能の高さを維持したまま、飛距離を伸ばして、スピンもかかるようにするという複合技が、シングルレングスアイアンの得意技だとしたら、未来は明るいと思われます。

“SLS-01”は、そんなことを考えてしまうほど、高性能です。食わず嫌いに得はありません。まずは、手に取って、打って欲しいアイアンが“SLS-01”です。

スペック

シングルレングスアイアン SLS-01

★ロフト   #3/20度、#4/23度、#5/26度、#6/30度、#7/33度、#8/37度、#9/41度、PW/45度、GW/50度、SW/55度 ※#3・#4・GW・SW は単品オプション
★シャフト  36~38インチ ※標準は37インチ
専用カーボンシャフト
★金額    6本セット(#5~PW) 178,800円+税
単品オプション 29,800円+税

 

この記事を書いたライター

1965年生まれ。東京都文京区出身。板橋区在住。中1でコースデビュー。
競技ゴルフと恋愛に命をかけた青春を経て、ゴルフショップ、ゴルフ部コーチ、ジュニアゴルファー育成団体などで勤務しながらゴルフエッセイストになる。
ゴルフ小説、恋愛小説なども執筆している。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。
ブログ更新中!:ゴルフ惑星

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