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TOUR B 初のコンポジットヘッドはコバルトブルーに光り輝く!

ブリヂストンスポーツが2017年11月18日に発売した“TOUR B XD-3C ドライバー”をコースに持ち込んで打ってきました。

発売から少し時間が経ちましたが、カスタム専用モデルで、ブリヂストンスポーツが認定した工房で、認定のクラフトマンか、アドバイザーが在籍しているショップのみの発売ということで大ヒットドライバーという感じにはなっていません。

“TOUR B XD-3C”は、『TOUR B XD シリーズ』で初めてのチタンとカーボン素材のコンポジットヘッドのドライバーです。

今までの『TOUR B XD シリーズ』のラインアップは、昔ながらのフルチタンのヘッドでした。それはフルチタンヘッドでも、ツアーレベルのプレーヤーの欲求に十分に応えられるというブリヂストンスポーツの技術力の証であり、コンポジットヘッドの打感を嫌うゴルファーもいますので、それなりに受け入れられていました。

ブリヂストンスポーツがコンポジットヘッドを作れば、更に凄いことができると期待させるドライバーなのです。

カスタム専用モデルだからあまり知られていないというのは、もったいないと思うのです。

狙った通りに打てる快感と特別な弾道

 

“TOUR B XD-3C”のイメージカラーは、ブルーです。ソールはコバルトブルーがベースになっていて、なんとも言えない高級感があります。ソールは打つときには見えませんが、バッグで出番を待つときにはソールが上を向いています。

所有することで得られる満足感というのは、クラブの機能とは直接関係がありませんが、ゴルファーのメンタルには強く影響します。美しいことや高級感は、安心や集中を生む力になったりもするのです。

そういう意味で、“TOUR B XD-3C”のソールはかなり優秀です。

コンポジットヘッドにすることの利点は、カーボンを使うことで重量を軽くして、その重量を別の場所に配置できることです。その結果、色々な機能を増すことができるのですが、“TOUR B XD-3C”の場合はソールのウェイトの位置を見ても明らかです。フェース寄りにあるウェイトは、低重心化と、前重心化で低スピンのボールを打てるようにしているのです。

フルチタンのヘッドでは、その構造上、低スピンのボールを打てる限界があります。

“TOUR B XD-3C”は、コンポジットヘッドにすることでフルチタンヘッドの低スピンの限界に挑戦していることがソールを見ていてもわかります。

早速打ってみました。

カスタム専用モデルなので、標準シャフトという設定はありません。色々なシャフトメーカーの最新のシャフトを4本用意していただき、それぞれのシャフトを打つことで、シャフトではなく、ヘッドの特性をしっかりと把握するようにしました。

一球目は、ほぼ完璧なストレートボールで、ボールの高さは中弾道で、前に行こうとする強い意志を感じさせました。

飛距離は220ヤード。そんなに振っていないので、かなり飛ぶということが、いきなりわかりました。

打感と打音はシャープで、高音で小気味よい響きです。この辺りはブリヂストンスポーツが日本人の好みを知り尽くしているなぁ、と感心させられました。面白かったのは、硬い感じはしないのですけど、初速感がかなりあることです。

シャフトを替えながら、“TOUR B XD-3C”をどんどん打ちました。

一球目がややドローを狙ったのにストレートに飛んだことから、もう少しドローを強く意識して打ってみると、狙い通りにきれいなドローボールが打てます。左に行かない安心感もあるので、ハイドローも叩くようにして打っても打てます。

棒球率が半端ないです。つまり、かなりの低スピンなのです。

ヘッドスピード42m/秒、かなりの高スピンタイプが悩みなのですけど、気持ち良く低スピンのボールがなんら工夫せずに打てます。それでいて、ボールの打ち出す高さも良い感じで調整できるのです。

低スピンがちょうど適切なスピン量になるようで、飛距離もしっかりと出ます。

無理をせずにフェードも打てます。

 

好き嫌いはあると思いますが、“TOUR B XD-3C”は構えたときのシンプルさも好感触です。

460ccのヘッドなのに、大きさを感じません。

ソールはカラフルですけど、構えてみると真っ黒で、カーボン繊維が透けて見える以外は何もありません。

難しいと感じるゴルファーは少なからずいると思います。

シャフトを交換しながら打ってみて、わかったことがあります。

“TOUR B XD-3C”は、許容範囲がかなり狭いのです。

芯に当たっていれば、なんら問題になりませんが、芯をはずとかなりの衝撃がありますし、ボールの速度も落ちます。この辺りは、“TOUR B XD-3C”がカスタム専用モデルという所以なのかもしれません。

“TOUR B XD-3C”は、全く癖がなく、狙った所に無理なく打てるドライバーです。

少し打っただけで、買っても良い、と購入候補リスト入りしました。

ツアーで戦うためのドライバーの宿命

 

個人的には、“TOUR B XD-3C”のフェースのバルジが小さくて、真っ平らに見えることが気になりました。

これは2017年の後半から発表されたドライバーでも顕著に感じるのですけど、フェースを効率良く反発させるために必要なことのようです。飛ぶなぁ、と感心したドライバーの多くのフェースが同じようなイメージです。

日進月歩で進歩を続けるゴルフクラブの中で、ドライバーはその最先端です。

次々に新しいドライバーが、新しい機能を搭載して市場に出てきます。

“TOUR B XD-3C”は、決して他のメーカーを出し抜くような最先端の機能を搭載しているわけではありません。現時点で市場に投入されている技術を、ブリヂストンスポーツがツアーの現場で培った経験を駆使して形にしたのが“TOUR B XD-3C”です。

活躍しているツアープロは、既に今までのゴルフクラブの機能で成果を出しています。

より低スピンなドライバーが欲しいという要望は、現実としてはほとんどないのだと思います。

それでも、“TOUR B XD-3C”を開発したのは、コンポジットヘッドで何ができるかという可能性を検証するためであったと推測できます。

開発してみた結果、かなり良いものが出来上がったので、それを埋もれさせるのはもったいないという事情があったというのは安易すぎますが、各メーカーがしのぎを削っているコンポジットヘッドはそのレスポンスをまだ全て出し切っているわけではありません。

“TOUR B XD-3C”は、ブリヂストンスポーツなら、ここまでのモノができるという証明なのだとしたら、大いに納得ができます。

ツアーで戦うためのドライバーで、最も求められる要素は狙い通りに飛ばせることです。それを厳密に書くと、狙い通りにボールを飛ばして、止められるドライバーということになります。

“TOUR B XD-3C”は、フルチタンではスピン量が抑えきれなかったゴルファーにとって、低スピンの棒球をオートマチックに打つことができる数少ない武器になります。

狙い通りの弾道を打てるようにしつつ、その機能に特化したドライバーは、芯を外したときにゴルファー助ける機能は最小限しかないのです。そのマイナス部分でさえ、“TOUR B XD-3C”の魅力だと個人的には感じました。

ブリヂストンスポーツは、女子プロの契約プロも多いので、開発時に想定するヘッドスピードは一般的な男性ゴルファーでも使えるようにしています。“TOUR B XD-3C”は、パワーがなければ使いこなせないわけではありません。

常に芯に当てる技術と弾道をイメージしてスイングできる技術があれば、十分に機能するようです。

狙い通りの弾道で棒球を打ちたいゴルファーに、“TOUR B XD-3C”をオススメします。

スペック

TOUR B XD-3C ドライバー

★発売日     2017年11月18日
★ロフト     9.5°
★ヘッド体積   460cc
★価格      ヘッド1個  68,000円+税
         ※ヘッドのみの販売は不可

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