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ツアーの要望を詰め込んだ『オーワークスツアー』はやさしい!

キャロウェイゴルフが2018年3月18日に発売したオデッセイ“O-WORKS TOUR パター”をコースに持ち込んでテストしました。

お借りしたのは“DOUBLE WIDE S“の赤いヘッドです。ソールを見ると、トウとヒールにウェイトが付いています。別売りですが、このウェイトはツアーモデルらしく、重さを変更することができます。

“O-WORKS TOUR パター”には6種類のヘッドがあって、それぞれに赤いヘッドとシルバーのヘッドがラインアップされています。

オーソドックスなピン型の“#2”、ピンパターを二つ並べたような大きさでより深い重心を感じさせる“DOUBLE WIDE“、そのパターを「ショートスラントネック」にしたのが、今回テストした“DOUBLE WIDE S”、ロッシーを大きくしたような“R-LINE S”、ロッシーと2ボールの形状の良いとこ取りをした“R-BALL”、それをショートスラントネックにした“R-BALL S”です。

赤いヘッドは毒にも薬にもなる

 

赤いヘッドのパターが米ツアーで注目されたのは、J・デイが使用して活躍をしたからです。契約しているテーラーメイドの開発担当者が「デイは赤が好きだからなぁ」と、プロトタイプの1本を軽い気持ちで赤く塗装したことがきっかけでした。デイは一発で気に入って、赤いパターをトーナメントデビューさせ、すぐに優勝しました。

このテーラーメイドのパターは、他の契約選手用にブラックヘッド(フェースの素材も違う)もありますが、約2年が経過した2018年時点では、同じタイプのヘッドを使用する契約プロの多くが、赤いヘッドを使っています。

“O-WORKS TOUR パター”は、赤いヘッドとシルバーのヘッドがあります。微妙に仕上げが違いますが、今回、徹底的にテストしたのは赤いヘッドの“DOUBLE WIDE S“です。

見た目はパターのおもちゃみたいです。素材として、軟らかそうに見えるというのが第一印象でした。パターヘッドの角はカチッとしているのですけど、面取を丁寧にしたように柔らかい印象を与えるのです。もちろん、実際は軟らかい素材ではありません。

 

“DOUBLE WIDE S“は、ピン型のパターを二つ並べた大きさのパターです。ボールにセットアップすると、ヘッドが小さい感じがしました。数値としてはヘッドの大きさは小さくないのです。赤いヘッドは締まって見えます。

末尾の『S』は、「ショートスラントネック」のことです。この部分も邪魔をしません。シャフトの中心の線とフェースのラインがピッタリ合います。構えやすいです。そして、ヘッド後方のピン型の段がついている形状が、完全にストレートではなく、ほんの少しですが後方ほど左右に開いているのです。

これが良いのです。複数のサイトラインが引かれている場合、真っ直ぐな線ではなく、少し左右に開いたラインがあったほうが、ヘッドを真っ直ぐに引きやすいのです。それは人間工学の権威が複数証言していて、そういう科学力を前面に出しているパターでは当たり前に採用されています。

“DOUBLE WIDE S“はオーソドックな形状の中に、そういう部分もしっかりと押さえています。実際に、真っ直ぐに引きやすいパターでした。

異例なことですが、“DOUBLE WIDE S“は3.5ラウンドも使用しました。苦痛を感じずに、面白く使いました。パットはスコアに直結する用具ですから、結果が出なければ、テストを続けるのは大変なのですが、何ラウンドも使い続けられたのは、結果が出ていたからです。

その最大のポイントは、ヘッドが赤いという機能でした。赤は警戒色で、心理学的には興奮させる色なのでパターヘッドに合っていないという説もあります。僕は自分のラッキーカラーが赤ということもあって、始めから違和感はなく、逆に集中がしやすかったのです。赤いヘッドとグリーンの緑のというコントラストも、ヘッドの動きがハッキリ見える気がしました。気持ちが良かったです。

赤いヘッドは、好き嫌いがあると思いますが、ツアーで使用者が増えているのには、それなりのメリットがあるのだと推測できます。赤いヘッドは試してみるべきです。

マイクロヒンジ・インサートと高速グリーン

 

“O-WORKS”と言えば、『マイクロヒンジ・インサート』です。“DOUBLE WIDE S“のフェースももちろん同様です。

ヒンジというのは蝶番のことです。支点があって開閉する機構です。ツブツブになった出っ張り部分の内側がL字になっているのところがポイントで、ゴルフ史上最高に早い段階からボールが順回転するようになるのです。結果として、伸びがあるボールを打てるというわけです。

“DOUBLE WIDE S“は、打音は高音できれいですが、音量は控え目です。それでいて、打ち応えはちゃんと手に伝わってきます。個人的にはボールの弾きが良いパターが好きなので、余計に感じるのだと思いますが、大人しい感触のパターです。

良かった点をもう一つ。ソールの座りです。実験的に色々な形でアドレスしてみましたが、見事にアジャストします。ソールの曲面の具合がちょうど良いのだと感じました。

 

“DOUBLE WIDE S“の特徴であるショートスラントネックにも触れておきます。短く、斜めになっているネックなのですけれど、シンプルな構造だからこそ、ほんの少しのズレがあるとそれだけでパターを台無しにしてしまうことがあります。

“DOUBLE WIDE S“のネックは丁寧に作られていると思います。打ち出し方向から見てヘッドから垂直にネックが立ち上がって、横から見ると打ち出し方向に上部が斜めになっているのですが、この斜めになった線が上から見たときにフェースの向きと直角になっていることが大切なのです。お借りした“DOUBLE WIDE S“はバッチリでした。

ショートスラントネックは、2018年時点でブームになっています。少し前なら、同じヘッド形状のネック違いは、ベントネックとクランクネック、または、センターシャフトでしたが、今回の“O-WORKS TOUR パター”はベントネックとショートスラントネックを選択できるモデルになっています。

ブームは、プロツアーで好んで使うプロゴルファーが増えてきたので起きました。理由は、操作性の高さだと言われています。開いて閉じる人に向いているとか、色々と言われていますが、要はヘッドを操作するという意味で、このネックは敏感に反応しやすいのです。

ぶれやすいのが怖いと感じた人は避けるべきです。逆に、ちょっとだけこうしたい、ああしたいとか考えながら直感的に使うシーンを想像できた人は挑戦するべきです。

“DOUBLE WIDE S“は、四角い感じで横への厚みを感じるヘッドです。ピン型を使っていたけれど、もう少し大きなヘッドに興味があるというゴルファーにはピッタリです。後方が大きいヘッドのパターは、ボールを強く打てるイメージがあり、パットがショートしてしまうことに悩むゴルファーにとっては頼りにしたいところです。残念ながら、“DOUBLE WIDE S“は、ショート気味に悩むゴルファーを救ってはくれません。強く弾くパターではないからです。

現在は、ゴルフの歴史で最もグリーンが速い時代です。ツアーの世界も同様で、マスターズのグリーンが他のコースと比較して特別に速くは見えなくなったのは、それを証明しています。“DOUBLE WIDE S“は、そのフィールドで戦うための武器です。弾くよりもタッチを合わせやすいことを優先しているのです。全ては高速グリーンを攻略するためです。ラウンドで使用していたときも、下りのパットの距離感を合わせるのが楽でした。

“DOUBLE WIDE S“は面白いパターです。テクニカルな面ではオーソドックスなのに、カラーを含めて中身にはツアー仕込みの最新が詰まっています。言葉としては少し間違っているのですが、色々なボールが打てるパターはテクニックに応えてくれると昔から評価されています。

“DOUBLE WIDE S“を使いこなすことは、そのままスコアアップに直結するはずです。“DOUBLE WIDE S“は、「やさしい」パターだからです。漢字で書きますが、易しいのでありません。優しいのです。

それは、優しいタッチで打ち易いという意味と、ツアーでプロのみが使えるパターを自分のものにできるラッキーという意味で優しいのです。チャンスを逃さずに、掴みましょう。

スペック

O-WORKS TOUR パター
DOUBLE WIDE S

★発売日     2018年3月18日
★カラー     レッド シルバー
★ヘッド素材   ステンレススチール
★長さ      34インチ ※カスタム対応可
★グリップ    O-WORKS TOUR DFX
★価格      30,000円+税

 

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