こんなゴルファーはキャディに嫌われる!~キャディを味方に付ける意外な「殺し文句」とは~
ゴルフには「自分との戦い」というストイックな名言があります。他のプレイヤーに影響されて自分を見失うことを戒めたもので、確かに自然を相手にした自分との戦いなのです。誰の助けも借りずに心が乱れること無くラウンドすることがゴルフの醍醐味というものです。
そんななかで唯一アドバイスを受けることができるのはキャディです。今回はゴルフ場のキャディについてのお話です。
目次
ゴルフ場のキャディとは
一般的に「キャディ」と呼んでいるのはゴルフ場にいるハウスキャディのことです。本来であれば自分でキャディを雇って連れてくるものですが、ゴルフ場では進行上の理由や安全性などからハウスキャディ以外は認めていないところが多いようです。
ゴルフ場の料金は、コースを利用する「グリーンフィ」と、ハウスなどの施設を利用する「諸費用」と、キャディを雇う「キャディフィ」が別々に設定されているわけです。ですから清算書をよくみると「キャディフィ」と書いていますが、これは古き良き時代の名残りであって、いまではあまり意味の無い区分となっています。
昔のキャディにはランクがあってそれぞれにキャディフィは違っていました。なかには綺麗でスタイルが良くて、しかも愛想の良いキャディの方が良いって人もいるかもしれませんが、雇う側からすると同じお金を払うならコース形状を熟知していて芝目を的確に読めるベテランキャディを雇いたいと思うはずです。
ハウスキャディの仕事はトーナメントの帯同キャディとは違う
でももちろん、キャディも人間。キャディ側にも好きなプレイヤー、そうでもないプレイヤーと言った好みがあります。
やっぱり正直なところ、ボールがどこに行くのか見当もつかず一日中球探しをさせられたり、超スロープレイで後続組に怒られるようなプレイヤーにはつきたくないものです。
トーナメントなどを見ていると、芝目を読んでプレイのアドバイスをしてくれるのがキャディだと思いがちです。しかし、ハウスキャディの本来の仕事は進行をサポートすることです。危険域を知らせたり安全な狙い目を知らせるガイドの役目と、進行が遅れないようにするためのサポートが主な役目なのです。
また雷などの危険を察知してプレイを中断して避難させることも大事な仕事ですし、ラウンド中の怪我の対処も大切な役目です。
キャディが嫌がる客のトップとは
そんなキャディたちが最も嫌がるプレイヤーとはどんな人だと思いますか?
こう聞くと「めちゃくちゃヘタな奴」とか「横柄な態度」と思い浮かべるでしょう。
確かに「ラウンドする前に練習してからきてほしい」と思う人もいれば、「人としてどうなの?」ってくらい威張り腐っている人は嫌なはずです。
でも本当に嫌な人とは「お金を賭けてプレイをしている人」なのです。チョコレート代をはるかに超える1打〇万円とかハーフ〇十万円なんて金額になると、キャディのアドバイスが勝負を左右することもあります。
一方の客の芝目は的確にアドバイスができても、もう一方には読み切れなかったときなどトラブルのもとになりますし、ましてロストボールなどしたらキャディの責任は重大なものになるかもしれません。
元々は進行役が主たる仕事ですから、必要以上のアドバイスともなれば共用キャディではなく専属キャディを雇うべきなんです。まして賭け事は勝つと自分の手柄ですが負けると人のせいにするのが常套手段です。だとすると必ず敗者がいる勝負で一番弱い立場のキャディは必ず嫌な思いをすることになるので付きたくないわけです。
※そもそも賭けゴルフは犯罪なので、絶対にやめましょう。
しつこい人や人格変貌者も嫌われる
次に嫌がられるのは、パッティングで「どっちに曲がる?」ってしつこく聞く人です。
聞かないと落ち着かないのか、あきらかなスライスラインでも確かめるようなプレイヤーです。仕事柄「なぜ聞くの?」とは言えないでしょうが、そのラインさえも分らなきゃどうせ入るわけはありません。
あとはハーフで飲み過ぎて酔っぱらってしまった人です。
ゴルフ場は飲み屋じゃないので、酔っ払いの相手は嫌がります。なによりアルコールで気が大きくなって池の中の球を取りに行こうとしたり、周囲を確かめずに突然素振りをしたりと、しつこく絡んでくるプレイヤーは勘弁してほしいはずです。
キャディに好かれるプレイヤーってどんなタイプ?
ではキャディに好かれるプレイヤーとはどんな人でしょう?
シングルプレイヤーや茶店で心付けを買ってくれる人は、人気はありそうですが、特別好かれるプレイヤーとは言えません。シングルプレイヤーは自分に厳しいだけではなく、キャディにも厳しいので、ある意味面倒臭い存在なのです。
ちなみに100回打とうが140回叩こうが全然かまわないようです。毎日たくさん叩く人に付いていますから、1人もいないほうが珍しいのです。心付けも茶店の醤油や洗剤は売るほど持っていますから、取り立てて嬉しいとは言えません。それならペットボトルのジュースのほうがありがたいって思っているかもしれません。
キャディに好かれるプレイヤーは、マナーやエチケットを他人には強制せず朗らかにラウンドをするタイプです。さらに無駄なおしゃべりをしないで、楽しくプレイに集中しスマートな立ち居振る舞いをする人が好まれます。
キャディが喜ぶ殺し文句とは
考えてみれば至極当たり前のことですが、分っていてもミスショットをするとボヤきたくなるし態度にも表れてくるもので、なかなかスマートなゴルファーを演じるのは難しいかもしれません。そこでキャディが喜ぶ殺し文句で楽しいゴルフにしてみてはいかがでしょう。
キャディは仕事柄「自分のコース」に思い入れが強く、コースを褒められることを何よりも喜びます。芝のコンディションが悪い時には申し訳ない気持ちになっていますし、バンカーの砂が入っていないと恥ずかしいと思うものです。
プレイヤーはミスした時は「自分との戦い」と割り切り自分を戒め、上手くいった時にはコースを褒めてあげると、キャディはプレイヤーの良きアドバイザーとなってサポートしてくれるはずです。まして初めてのコースであれば、ウンと褒めてあげると楽しくラウンドできるはずです。