最強のゴルフ理論は存在するのか?!自分に適したゴルフ理論選びを
- 2016.02.11
- 知識向上
過去にも、現在も、多くのゴルフスイング理論が存在しています。すべての人々に対応可能な理論を「最強のゴルフスイング理論」だとすれば、現在、そんな最強のゴルフスイング理論は存在しているのでしょうか?
各種「ゴルフスイング理論」に関する捉え方・考え方
私は現在だけでなく、過去に遡っても最強のゴルフスイング理論は存在していないものと思っています。それは、落ち着いて考えてみると至極当たり前のことなのですが、人は皆、個性を有しています。
「体格」「骨格」「利き手・利き足・利き目」「重心位置」などに違いが存在しているからなんですね。それらを合わせて「身体特性」と表すれば、身体特性には、人それぞれ個性があることになります。
当然、身体特性が異なれば、その人にとって適した身体の動かし方なども変わってくるもの。そんな身体特性が異なるすべての人々にとって、適した最強のゴルフスイング理論などは無いのです。
「スイングの仕組み」と「身体特性に適したスイング理論」
私も、学生時代にゴルフを始めて今に至るまで、様々なスイングを試行錯誤してきました。正直、何度迷い道にはまってしまったことか(笑)
スイング理論に関して、きちんと認識出来ていなかった頃は、このスイング理論を試してみて効果が得られなければ、別のスイング理論に挑戦・・といったことを繰り返していましたからね。
今考えてみると、異なるスイング理論をいろいろと試してみることが、ゴルフ上達にとって大きな阻害要素となったものと感じています。そんな経験から「スイング理論の捉え方」として認識しておくと良い要素と思っているのが、「スイングの仕組み」と「身体に適したスイング理論」という考え方です。
1)ゴルフスイングの仕組み
各種スイング理論を勉強する上で、まず意識しておきたいのが「物理的なスイングの仕組み」に関する要素が何かということです。
例えば「飛球方向に関する仕組み」について。以前は、感覚的な要素が元となっていたからでしょうか、「スイング軌道がボールの飛び出し方向を決める」と考えられていました。過去のゴルフスイング理論の多くが、そんな仕組みをベースに組み立てられていたんですね。
しかし、近年高性能の弾道測定機が登場。インパクトエリアでのクラブヘッドの動きを精密に検証できるようになったことでわかってきたのが、「フェースの向きがボールの飛び出し方向に強く影響を与える」ということです。数値的には「アイアンで約75%、ドライバーでは約85%の影響がある」ということがわかっています。
このようなスイングの仕組みに関する要素は、人それぞれの身体特性に影響されることなく、すべての人々に共通する要素となるもの。ゆえに、まずは「スイングの物理的な仕組みとして、何が正しいのか」ということをしっかりと認識しておくことが大切なのだと思っています。
正しいスイングの物理的な仕組みを認識していれば、スイング理論の取捨選択に活かすことができますからね。例えば、スイング軌道によってボール打ち出し方向が決まるという考え方を有したスイング理論があったとすれば、それは学ぶべき(実践すべき)理論ではないと判断することが出来ますので(判断要素となる)。
2)身体特性に適したスイング理論
次に重視すべきなのが、「自分の身体特性に適したスイング理論なのがどうか」を考えることです。とはいえ、身体特性にも様々な要素がありますからね。何を基準として身体特性の適正を判断すれば良いのか、単純には見極められない部分があるかと思います。
ただ、私の迷走(笑)とも言える試行錯誤の経験から、現在最も身体特性への適正判断をする上での基準になると思える要素のひとつが「右足or左足のどちら側に主となるスイング軸があるか」ということです。
これは「身体の重心位置」と「骨格」が影響する要素なのですが、人はかならず、ゴルフスイングをする上での軸足が存在しているんですよね。これは過去記事で記している要素でもあるのですが、「左足軸タイプ(前輪駆動タイプ)」と「右足軸タイプ(後輪駆動タイプ)」に大分することが出来るのです。
どちらの軸足タイプなのかは、片足一本で立った状態でボールを数球打ってみると判別できます。左足一本の状態のほうが打ちやすかった(上手くボールを飛ばせる)場合は、左足軸タイプとなります。逆に右足立ちのほうが打ちやすければ、右足軸タイプになるということ。この要素を判断基準として、スイング理論の取り捨てをしてみるといいかと思うのです。
例えば、最近ジョーダン・スピースの活躍に乗じてか、「左一軸スイング理論」がメディアにも多く取り上げられるようになってきています。この理論などは、左足軸タイプ(前輪駆動タイプ)の人にとっては試してみる価値はありそうですが、右足軸タイプ(後輪駆動タイプ)の人には、適していないスイング理論となるものと、私は判断しています。