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ゴルフスイングは右手が肝!ヘッドを走らせて飛ばす右手のテクニック

昨今、ゴルフ界では右手の使い方にとても注目が集まっています。ひと昔前まではスイングとはあくまで左手(左腕)を主導が基本だとされていましたが、最近ではローリーマキロイ選手など若手の選手を中心に右手の役割の重要性を語るプロが増えてきています。今回は、スライス改善や飛距離アップにもつながるアドレス~フォローまでの右手の使い方をご紹介します。

1.右手を使うな!の大きな間違い

この記事を読んで下さっている皆さんの中には過去に右手の使い方に関して、「右手(右腕)に力は入れなくて良い、脱力だよ」、「右手(右腕)の力は邪魔だから力を抜け」などといった指導を先輩ゴルファーやレッスンプロから受けたことはあるという方は多いのではないでしょうか?

また、最近はテレビや雑誌でも「右手を使うな!」という理論よりも「右手を使え!」といった内容のコンテンツが増えてきています。これは一体、どういうことなのでしょうか。実は近年、右手の使い方は上級者やプロを中心に再注目されはじめているのです。皆さんも一度ぐらいは経験があるかもしれませんが、例えば密林の中のブッシュといった難しいライの上からボールを打つ場合や進化した大型ドライバーを上手に操りたいと思った時、どうしても右手を使わざるを得ません。また、フェースのローテーションを抑えなければならない時や縦の距離を少しでも伸ばしたいという状況下では右手(右腕)の力がどうしても必要となります。

※左利きゴルファーの場合、右手(右腕)と左手(左腕)が逆となります。

2.スイング中の右手と左手の役割の違い

ひと昔前のゴルフ番組やレッスン雑誌では、ゴルフスイングとはあくまで左手(左腕)を主導が基本であり、右手(右腕)はグリップにあてがうように、ただ横から添えるだけでスイング中はあまり強くは握らない方が良いと言われていた時代がありました。そんな時代にゴルフを覚えた方にとっては右手の力を使ってクラブを振るという感覚は少しピンとこない話なのかもしれません。しかし、逆にスイング中の右手(右腕)と左手(左腕)の役割について、理解している人は一体どれくらいいらっしゃるのでしょうか。この章ではそのあたりの話を簡単にご説明します。

World Golf Championships-Dell Match Play - Round One

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(左手の役割)

右手(右手)の役割の説明に入る前に、まずは先に左手(左腕)の役割から説明していきましょう。まず、皆さんは左手の役割について、どんなイメージをお持ちでしょうか。常識的なことでもあるため、知っているという回答が多く返ってきそうですが、あえて申し上げると左手(左腕)はクラブの距離感や軌道、角度を調整する役目を果たします。

右利きゴルファーにとって、左手は利き手ではないのが一般的です。ゆえに、多くのゴルファーは不器用な左手と器用な右手の両方を使ってクラブを握ることになります。例えば、レッスンの現場ではスイング中に「左肘を途中で曲げるのはNG」、「テークバックでの左肘は地面と平行に」なんて言葉が毎日のように飛び交っています。これは右手(右腕)よりも不器用な左手(左腕)の筋肉にきちんとスイングプレーンをなぞる動きを記憶させることで安定感のあるスイングを早く身につけることができるからです。

ゴルフを始めたばかり頃は左手(左腕)を上手に動かすのはおそらく難しいでしょう。しかし、正しい左手(左腕)の動きをマスターできれば、スイング中にクラブが暴れるなどといった無駄な動きが無くなります。結果、アドレス時のクラブとボールの距離や角度が変わりにくい非常に再現性の高いスイングを身につけることができます。

左腕を上手に素早くスイングプレーン上に乗せることができれば、軌道が安定し、毎回クラブが同じ場所を通過するようになり、ダフッたり、トップするといったミスは少しずつ減っていますし、最終的には、ほぼそういったミスは完全に無くなるレベルに達するでしょう。

※左利きゴルファーの場合、右手(右腕)と左手(左腕)が逆になります。

U.S. Open - Preview Day 2

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(右手の役割)

ひと昔前まではゴルフに「右手の力は必要ない」「右手は邪魔だ」「右手は脱力せよ」と言われることも多かったのですが、最近ではローリーマキロイ選手やジェイソンデイ選手など世界の名だたる若手の注目選手を中心に異論を唱えるプロが増えてきています。こういった選手たちが右手(右腕)に求めている役割は主に「フェースコントロール」と「ヘッドスピード」の制御です。

確かにスイング中の右手(右腕)の動きというのは、フェース面をコントロールする上で重要な役割を果たしているのは事実です。例えばテークバックで右手の掌が上を向いてしまうとフェース面は自然と開きますし、右腕がちょっとでも外側に回旋してしまうだけでも同様にフェース面は開いてしまいます。

直進性能が売りのデカヘッドかつ低重心のドライバーが主流であるこの時代、慣性モーメントの大きいクラブのフェース面にスクエアな状態でボールをヒットできれば、旧式のドライバーでは実現できないほどの飛距離を生みだすことができます。ところが、最近のドライバーは旧モデルでは簡単だったヘッドの操作性が落ち、ヘッドが巨大化したことで逆にフェース面のコントロールは旧モデルのドライバーに比べ、難しくなってきています。結果としてテークバック時の右手の掌の動きや腕の回旋を微妙に調節しながら、フェース面を上手にスクエアに戻すテクニックの習得が不可欠となり、右手(右腕)を使ったフェース面のコントロールが上手なゴルファーはより高いパフォーマンスを発揮できる時代になってきています。

また、右手(右腕)が果たすべきもう1つの役割であるヘッドスピードですが、インパクトでクラブのヘッドスピードを上げるためには腰の回転や体重移動ももちろんのこと、トップからダウンスイングまでの動きで溜まったエネルギーを一気にボールに伝えるためには最後に右手の「押し」によってヘッドを急加速させる必要があります。

0コンマ何秒という世界の中でスピードを上げるためには、瞬間的に爆発的な力を発揮する筋力が必要となりますが、筋肉の柔軟性が高い選手であっても腰の筋肉や体重移動だけではそのような力を発揮することはできません。その点、器用な右手は指の力や手首の力(リストターン)を使える右手(右腕)は瞬時に力を発揮できます。したがって、近年はインパクト時に右手をどれだけ押し込めるかが、ヘッドスピードを加速させるためには非常に大切な要素の1つとなってきているのです。ゆえに、さらなる飛距離や方向性アップを実現したいと思う方は右手の使い方をもう一度見直してみても良いのかもしれません。

※左利きゴルファーの場合、右手(右腕)と左手(左腕)が逆になります。

Evian Championship Golf - Day Three

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3.右手のグリップの握り方

ゴルフグリップの握り方に正解はありませんが、右手と左手のどちらを先に握るかは人によって様々です。ただ、右手→左手という流れでクラブを握るという人よりも一般的には左手→右手という流れでグリップを握るという人が圧倒的に多いのではないでしょうか。

理由は右手よりも左手でまず初めにフェースの向きやライ角のアングルを固定し、そのあとで右手を握った方がアドレスやテークバック時のグリップの緩みが起きにくいからでしょう。また、右手のグリップは左手のグリップがショートサムか、ロングサムでも大きく変わってきますし、ウィーク、スクエア、フックという3種類の握り方の違いによっても左手の被り具合の違いと連動する形で最適な握り方は異なります。

具体的には正面から見たときの左手のナックル(曲げた指の関節)が2つほど見える状態のいわゆるスクエアグリップでクラブを握っている人の場合は横からそっとあてがうようにして右手のグリップを握る必要があります。

また、右手の握り方も左手の握り方の違いや肩関節周りの筋肉の柔軟性の違いによって最適な握り方は異なってきます。例えば、左手のナックル(曲げた指の関節)が1つもしくは全く見えない状態で握るウィークグリップの場合は右手のグリップは右手のグリップはやや真上から覆うように握るのが自然なグリップです。逆にナックル(曲げた指の関節)が2つ以上見えてしまうフックグリップでグリップを握っている方は真横ではなく、下側からそっとあてがうようなグリップが無理のない自然な形となります。

このように右手のグリップの握り方には様々なパターンがありますが、どのような握り方でグリップした場合でも指先にはあまり余分な力が入れないことが大切です。アドレス時に指先に余分な力が入らないようにするためにも右手の親指と一指し指はグリップを2つの指でつまむようにして握り、2本の指の間にできたV字はしっかり締めた状態にしておきましょう。また、それ以外の余った2本ないしは3本の指については、なるべく指先に引っ掛けるようにして握り、掌側にグリップがかからないようにしておきましょう。なお、右手のグリップは左手に比べ、全体的に柔らかく握るのがポイントです。アドレスでグリップした際に余分な力が入ってしまうとトップ時で手元が暴れる、打ち急ぎによるミスが増える、などのミスショットにもつながります。

※左利きゴルファーの場合、右手(右腕)と左手(左腕)が逆になります。

Hero World Challenge - Final Round

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4.テークバック時の右手の使い方

スイングの始動の段階からターゲットラインに沿ってクラブをまっすぐ上げるためには、右手よりも左手に意識が向いている方がクラブ軌道を楽にスイングプレーン上に乗せやすいでしょう。しかし、テークバック時の右手は全く不要という訳ではなく、クラブが腰の位置に来るまでの動作ではフェース面やコントロールやトップ時のシャフトの傾き具合を調整するには右手もそれなりに重要な役割を果たします。

例えば、テークバック時に右手の使い方で良く問題となるのは右手首のコックの使い方です。コックとはバックスイングで手首を親指側に折る動作のことですが、この時に手首が甲側に折れてしまうとフェースは開き、手の平側に折れるとフェースは閉じてしまいます。

手首のコックを作るタイミングは人それぞれ違いがあり、始動と同時にコックを作ることをアーリーコック、逆に手元がトップまで移動した段階でのコックの入れ方はレイトコックと呼びます。始動のなるべく早いタイミングでコックを入れるのが一般的なコックの作り方であるとされ、コックを作るタイミングが遅すぎると振り遅れによって、ボールが低く飛び出したり、スライスが出やすくなります。

コックの入れ方についてはハンマーで木材に釘を打ちこむときの手首の動きをイメージすると非常にわかりやすいです。手首や肘を左右(斜め方向)に向かって曲げると釘を強く打ち込むことができません。ゴルフスイングも同様に強い力でインパクトするには、手首を甲側や手の平側に折るよりもまっすぐ親指側に折った方が上からしっかりボールを叩くことができるため、手首や腕のパワーを効率良くボールに力を伝えることができます。

ANA Inspiration - Round Two

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5.トップ時の右手のポジション

トップ時の右手の使い方を確かめるためには、トップ時のシャフトがスイングプレーンに対して内側にあるのか、もしくは外側にあるのかをまずはチェックしましょう。この時、シャフトがプレーンよりも地面側にある場合はレイドオフ(寝すぎ)気味にクラブを振ろうとしているゴルファーです。逆にシャフトがプレーンの頭側に傾いている方はシャフトクロス気味にクラブを振ろうとしているゴルファーとなります。

トップがシャフトクロス(オーバースイング)気味の方はダウンスイングでクラブがターゲットラインの外側から下りてくるアウトサイド軌道になり、ヘッドもボールの真上から下りてきやすいゴルファーです。アウトサイド軌道の方は低く飛び出すスライスやトップが出やすい傾向があります。シャフトクロスは右手首を少しだけ甲側に折れるようにしてあげることでスイング軌道をオンプレーンに乗せることができます。

逆にレイドオフ(寝すぎ)気味にクラブを振ろうとする方はダウンスイングでクラブがターゲットラインの内側から下りてくるインサイド軌道になりやすいゴルファーです。下からこすりあげるようにしてクラブがボールに当たりやすいため、プッシュスライスやダフリが出やすいという特徴があります。レイドオフは右手首が少しだけ手の平側に折れるようにテークバックすることでスイング軌道をオンプレーンに戻すことが可能です。

THE NORTHERN TRUST - Round Three

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6.ダウンスイング~フォローの右手の使い方

右利きゴルファー悩みが生じてしまいやすいポイントの1つがダウンスイング時の右手の使い方です。普段の生活でも使用する機会が多い右手はスイング中においても利き手であるがゆえに、必要以上にムダな動きをしてしまいやすく、スイング軌道の乱れによるフックやスライスのミスの原因となりやすいという特徴があります。

ダウンスイング時の右手の使い方の間違いやすいミスのひとつが、右手をボールの上から被せてクラブを振ってしまったことによる、いわゆるアウトインサイドイン軌道で起こるスライスのミスです。アウトインサイドイン軌道のゴルファーは上からではなく、逆に極端に下から入ってくる軌道をダウンスイング時に何とかインサイドイン軌道へと立て直そうとするため、インパクトで右手をボールの上から被せしまい、強烈なフックに悩んでいるという方が多い傾向にあります。

BMW Championship - Round Two

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ダウンスイング時の右手はなるべく、手の甲を上に向けてクラブが下りてこないように気を付けましょう。トップで作った手首の角度が途中でほどけないよう、ギリギリまで粘り、インパクト時の解放のタイミングで12時の方向を向くようにしてフェース面をターゲット方向に合わせます。また、ダウンスイング時のクラブヘッドはどのあたりを通過して下りてきているのかが感覚で分かるようにしてクラブを振り下ろしてくることが大切です。必ずボールとターゲットを結んだラインの上をクラブヘッドが通過するようなイメージを持ってスイングしましょう。

フォロースイング時の右手はテークバック時に作った右手の角度を崩さないようにして、スナップを効かせながら、肘を伸ばしてパワーを一気にボールに向けて一直線にパワーを解放していきます。この時、右肘は最大限伸ばす必要がありますが、手首の角度が途中で崩してしまってはいけません。振り下ろした時の惰性でフェース面が多少は被り気味の状態でインパクトすることはOKですが、フェース面が一気に左を向いてしまうほどに手首や腕が返ってしまうような動きはNGです。インパクト時の手首は角度をしっかりキープしたまま、右手の掌でボールをターゲット方向にしっかり押し込むように動かしましょう。

BMW Championship - Final Round

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7.ドライバーを振る時に気をつけたい右手の動き

ドライバーショットが右へ右へと飛んでしまう、いわゆるスライスの原因を右手の動きに求める場合、まずは自分のボールがどのような球筋で飛んでいるのかをチェックする必要があります。

① 打ち出しは真っ直ぐ飛ぶものの、落ち際でやや右に流れる(ストレートスライス)
② 右に飛び出したボールが落ち際でさらに、右方向に流れる(プッシュスライス)
③ 左に飛び出したボールが落ち際で右に流れてターゲット方向に落ちる(右に打ち出されたボールが落ち際でさらに右へと流れる(プルライス)

この3つのパターンの内、①と②の球筋で悩んでいる方はスイング中に右手の使い方を見直すことでスイング中にフェース面が開くという問題は解消できますし、この動きが原因のスライスに悩んでいる方は修正できる可能性もあります。

Portugal Masters - Day Two

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スイング中にフェース面が開いてしまう方は、まずアドレス時のグリップを見直してみましょう。グリップを真上から見たときに左手の拳(ナックル)が全く見えていない、もしくは1つは見えている状態で握っている方や右手のグリップをやや下から上に包み込みようにして握っている方は要注意です。このような握り方のことを一般的にはウィークグリップを呼びますが、左手の拳(ナックル)が2つ以上見える状態で握る、いわゆるフックグリップに握り方を変えることでスイング中の右手の動きが制限され、フェース面が開きにくくなります。

グリップを修正が完了した方は次にテークバック時の右手の使い方を見直してみましょう。テークバックやトップ時に右手の手首が甲側に折れ過ぎてしまう方はやや手首が折れる角度がやや手の平側になるようにスイングすることでフェース面が開きにくくなります。なお、フォロー時の右手(右腕)は必ず、左手(左腕)よりも上の位置になければなりません。ダウンスイングでは下にある右手がフォロースイングで上に来るからこそ、ヘッドが急加速し、強いインパクトが可能となります。

※左利きゴルファーの場合、右手(右腕)と左手(左腕)が逆になります。

8.まとめ

Golf 5 Ladies Tournament 2016 - Day 2

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ゴルフスイングにおける右手の役割はクラブの進化とともに今後もますます重要になってくるでしょう。右手の主な役割は「フェースコントロール」と「ヘッドスピード」の制御です。正確な軌道と開閉具合で毎回、ヒットできるテクニックをマスターするためにはアドレスからフィニッシュまでの正しい使い方を覚える必要があります。

もっと遠くへボールを遠くへ飛ばしたい方はテークバックからダウンスイングまでの右手に使い方を何度も練習しましょう。また、右手の使い方に悩みがあるという方は是非とも今回の記事を参考にしてさらなるレベルアップを図ってみて下さい。

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