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EENOUR SILLAID VM2を使い倒しレポート ゴルフレーザー距離計使用経験豊富な編集スタッフ3名が辛口評価!

ゴルフェス編集部スタッフが、最新のゴルフレーザー距離計の人気モデルを実際のラウンドで使用して、特徴や⾧所、短所を詳細にレポートします。 今回は、超小型でネットで売れているEENOUR SILLAID VM2を深掘りレポートします。メーカー提供なしでゴルフェス編集部の予算で全て購入したので忖度なしのガチ評価です。メーカー情報だけではわからないここだけの情報満載!買う前に必ずチェックしましょう!

人気モデルをラウンドテスト!ゴルフェス記者が徹底辛口評価!

ラウンドテスト!ゴルフェス記者が徹底辛口評価! 知られていない欠点も明らかに!

 

小型タイプで見た目もカッコいい商品をラインナップするEENOUR。ポータブル充電器などの電気製品を扱う中国の企業。アマゾンなどのショッピングモールでここ1、2年は常に上位に複数商品をランクインさせている。EENOURの上位シリーズであるSILLAIDを冠するのSILLAID VM1/VM2は2024年発売の超小型タイプ。最近流行りの3点計測機能を搭載し、VM2はカラーOELDをも搭載。今熱い超小型レーザー距離計のリーダーを狙うモデル。

超小型で扱いやすい、見た目もGood!

 

【編集部 A 記者】最近、EENOURが売れているようですね。低価格のU800をはじめ、超小型タイプが人気のようです。

【編集部 B 記者】Amazonなどのランキングを見ると上位の常連ですよね。U800、U1000がシンプルなボディに対して、SILLAIDは高級感のあるレザーがかっこいいですね。持った感じもしっくりきて気に入っています。電源ボタンとMボタンの位置が離れているのも押し間違えしにくくて良いデザインだと思います。

【編集部 C 記者】そうですよね。レザーにステッチがほどこされていてセンスが良い。他社のレーザー距離計と比べると見た目の良さはこのモデルの特徴といえますね。一般的に中国系の製品って安いけど、デザイン的にはイマイチと言う印象がありますが、EENOURは中国系の企業なのに、レーザー距離計の見た目もホームページの画像とかもそれっぽくなくてかっこいいですね。きっと優秀なデザイナーが関わっているのでしょうね。あとで詳しく触れますが、パッケージや付属品もみなセンスが良いです。

【A記者】小型化ってどこまで行くんだろう。このSILLAID VM1/VM2は、ブッシュネルのほとんどのモデルの1/3ぐらいの大きさですよ。重さもわずか128g。ブッシュネルのPRO X3 JOLTは340gなのでその差は212g。この大きさなら本当にポケットに入れても気になりませんね。ゴルフボール2個分くらいに感覚です。

【B 記者】見た目も良いですが、ファインダー内のディスプレーも他に比べて良いです。どのモデルもくっきりとしていて、読み取りやすいです。他の中国系レーザー距離計は、表示項目の線が細くて配置も見にくいものや、明るさが不足するものが多い中、EENOURは見た目の良さと同じくらい、ファインダー内のディスプレーがとても見やすい。中国系のレーザー距離計との比較だけでなくブッシュネルやNIKONより明らかにいいです。

【A 記者】同感です。今回、紹介するSILLAID VM1はモノクロLCD、VM2はカラーOELDですが、どちらのファインダー内ディスプレーも良いですね。VM2については、かなり明るい日差しの日でもOLEDがとても明るいので計測結果を読み取りやすい。5段階に自分で明るさを調節できるだけでなく、自動調整機能があるのも嬉しいところ。いちいち明るさ調整する必要がなくなります。明るさを調節するには、電源を入れた後、Mボタンを2秒長押しすると、設定モードになり、電源ボタンを短く押すたびに5段階で明るさが切り替わり、一番明るくなったあと、さらに電源ボタンを押すと「A」と表示され自動調節にすることができます。実際に試してみましたが、室内では暗めになりますが、そこから外の景色を見るとすぐにOLEDが明るくなり日差しに負けないようになってくれます。これはとても気に入りました。

【C記者】レンズもU800に比べると透過率が高くクリアですね。

引用元:EENOURホームページ

ピン計測がとてもスムーズ、だけど精度は??

【C 記者】では実際に計測してみましょう。Mボタンを押すと、「直線距離測定モード」→「ピンロックモード」→「スロープモード」→「3点間距離測定モード」→「水平・垂直距離測定モード」→「スピード測定モード」の順に切り替わり、「スピード測定モード」の次は最初の「直線距離測定モード」に戻ります。「直線距離測定モード」は他社では、「スキャンモード」と呼ばれることが多いですが、計測ボタンを押している間、ファインダーのセンターを向けた対象物までの距離を連続計測できる機能でゴルフプレーではあまり使わないモード。なので、ピンフラッグを計測する「ピンロックモード」で計測してみましょう。

【B記者】ピンフラッグ以外のバンカーや池までの距離などもこの「ピンロックモード」で計測できるので基本的にはこのモードを使うことになりますね。特に競技中は、このモードと「直線距離測定モード」以外はルール違反になるのでこのモードを選択することになります。ルール適合のこのモードを選択すると、ボディの両側面の緑色のLEDが点灯して周囲にもルール適合であることを知らせてくれます。他社にもLEDが光るタイプがあるけど、SILLAID VM1/VM2のLEDは特に明るくてわかりやすいです。ただしこれだけ明るいと充電式バッテリーの消耗が早いかもしれません。ピンフラッグを計測する場合は、ピンフラッグに向けて計測ボタンを長押しすると、背景までの距離を無視して最も手前にあるピンフラッグまでの距離を表示してくれる。他社だと「ピンシーキング機能」とか「ピンサーチ機能」などと呼んでいますが、ピンフラッグ計測の最も一般的な機能ですね。

【A 記者】正直、これだけボディもレンズも小さいし、スペック的にも(最大計測距離1093ヤード)計測性能についてはあまり期待していなかったけど、いい意味で裏切られた感じ。ピンフラッグをほぼ確実に捉えることができるし、計測結果の表示もすごく早い。他の中国系のレーザー距離計はピンフラッグを計測するために、何度か計測し直す必要があり、いくつかの計測結果のうち、「ああ、これがピンフラッグまでの距離かな」って自分で判断する必要があるけど、SILLAID VM1/VM2はほぼ一発でピンフラッグを計測できる。計測距離も200ヤード以上でも安定して測れるのには驚いた。ブッシュネルの大型モデルでも数年前までは200ヤード以上計測するのは手間がかかったことを考えると技術が進化しているのを感じるね。

【C 記者】本当ですよね。特に200ヤードくらいまでなら、他社より早くてスムーズに計測できる。でもそれはSILLAID VM1/VM2だけでなく、低価格のU800も同様です。スペックは低いけど計測はスムーズ。EENOURの製品全般的に実用性が高いと言えます。でも欠点はないのでしょうか?色々試してみましょう。
【A 記者】精度については、他社のハイスペックモデルに比べるとやや劣りますね。まず、同じ対象物を同じところから計測したときに、計測結果のブレが大きい。100ヤード以内だとさほど気にならないけど、150ヤードを超えるあたりから気になる。150.1ヤードと出た後に、151.7ヤードと出る。計測するたびに±2ヤードくらいで誤差が出ます。ブッシュネルやレーザーアキュラシーだと、何度測っても誤差は気にならない程度だけど、SILLAID VM1/VM2は明らかに誤差が大きいね。250ヤードくらいを計測した時は3〜4ヤードくらいの誤差が出ます。

【B 記者】ホームページやマニュアルを見ても、精度のスペックが見当たらない。レーザーアキュラシーは±0.5ヤード、ブッシュネルは±1ヤードを明記しているのと比べると明らかに性能差がありますね。1、2ヤードの誤差なんて気にならないって人が多いかもしれないがこの性能差は頭に入れておきたいですね。

【C 記者】この辺が基本性能の差ですね。ハイスペックモデルは最大計測距離1300ヤード以上が主流です。こういうハイスペックモデルは、ピンフラッグ計測も350〜450ヤード計測可能とうたっているが、SILLAID VM1/VM2のマニュアルには、ピン計測は250ヤードまでと表記されています。長い距離を計測できる製品は、短距離でも正確でスムーズだということからするとやはりSILLAID VM1/VM2はハイスペックモデルほどの性能は期待できないというところでしょうか?

【A 記者】ただし、200ヤード以内の計測は誤差を気にしなければ十分に実用的と言えるでしょう。

スロープ機能の実力は?

 

【 A 記者】次はスロープ機能を確認しましょう。Mボタンで「スロープモード」に切り替えます。スロープモードで計測すると、直線距離に高低差を加味した補正距離が大きく表示されます。いわゆる「打つべき距離」ですね。ここでもピンロックモードと同様に長押しすることで簡単にピンフラッグを計測できます。

【B 記者】補正距離の下に、高低差を表す「垂直高さ」と「直線距離」が表示されますが、ファインダー内の下の狭いところに少しごちゃごちゃって感じで配置されていますね。

VM2ファインダー表示

VM2ファインダー表示 引用元:EENOURホームページ

【 C 記者】でも高低差が表示されるのは良いですね。ブッシュネルは高低差が表示されずに角度が表示されるのですが、角度が何度かわかってもどうしようもないですよね。3mのぼりとか、5mくだりとかを知りたいですよね。ブッシュネルだけでなく高低差が計測できないレーザー距離計って意外と多いので注意が必要です。高低差対応とかスロープ対応って表示にだまされないようにしないと。

【A 記者】打つべき距離はメーカーによって計算ロジックが違うので、自分に合っているかを確認した方がいいですよね。僕の場合は、打ち上げの時には計測された打つべき距離よりやや少なめに打つと距離が合う気がします。

【B 記者】人にもよるし、使うクラブにもよりますよね。スピンがきくウェッジとランが出るロングアイアンでも全然違う。私はなるべく打つべき距離ではなく、高低差の数値を見てクラブ選択するようにしています。そういう意味でSILLAID VM1/VM2は高低差を計測できるのでいいと思います。

【 C 記者】高低差の精度はどうでしょう。高低差の精度は良さそうです。直線距離モードで計測した木(約13m)を離れた位置から計測すると打つべき距離がほぼ高さを反映した数値になります。

3点計測機能は便利でおすすめ!

【C 記者】SILLAID VM1/VM2には最近流行りの3点計測機能が搭載されています。Mボタンを押して「3点間距離測定モード」に切り替えます。キャディカートの近くにいながら自分のセカンド地点からピンまでの距離を計測したり、同伴プレーヤーからピンまでの距離を測ることができる便利な機能です。

3点計測 引用元:EENOURホームページ

【B 記者】ファインダー内にAとBのラインが描かれた三角形が表示されて、まず、Aのラインが点滅して計測待機状態になるので、ピンフラッグに向けて計測します。今度はBのラインが点滅して計測待機状態になるので、同伴プレーヤーに向けて計測すると、同伴プレーヤーからピンフラッグまでの距離が大きく表示され、その下に計測者からピンまでの距離と計測者から同伴プレーヤーまでの距離が小さく表示されます。

【A 記者】精度もまずまず。直線距離を計測するよりは数値のブレはありますが、3点計測の場合は、およその距離で十分だと思うので合格レベルでしょう。

【C 記者】電源ボタンとMボタンを同時に押すと、3点計測においてスロープ機能のオンオフ切り替えができます。

 


 

スピード計測は期待はずれ、不要なモードが3つ??

【C 記者】「水平・垂直距離測定モード」というのがありますが、これはどんな時に使うのでしょう?

【A 記者】「スロープモード」の補正距離の代わりに、水平距離が表示されます。水平距離とは地図上の距離とも言えるもので計測対象と水平位置だった場合の距離を意味しますが、ゴルフプレーにおいては利用することはないと思います。スロープ機能が出始めの10年くらい前のレーザー距離は水平距離が表示されることがありましたが、最近のものでは表示しなくなっていますね。ゴルフ用ではなく建設などの目的で使用するときは役に立つかもしれませんが、普通のゴルファーにはこのモードはなくて良いように思います。

【B 記者】最後に「スピード計測モード」ですが、一部の販売サイトに「最大300km/hの対象物の計測が可能」と説明に添えてゴルフボールが計測できるかのような画像がありますがこれは間違いだと思います。実際に試してみましたがパターでさえ計測できませんでした。聞くところによるとレーザー距離計にスピード計測機能がついているものがあるが、それは狩猟(ハンティング用)の機能で、鹿などの獲物の移動スピードを測るためにもので、ゴルフボールやクラブのヘッドスピードは測れないとのことです。

【A 記者】日本だとハンティングをするゴルファーはあまりいないと思うので無意味な機能ですね(笑)。6つのモードのうち、「直線距離測定モード」「水平・垂直距離測定モード」「スピードモード」の3つは使い道がないということになるのでこれは減点ポイントですね。使える3つのモードだけに絞った方が切り替えの煩わしさも無くなるはずです。

付属品は?マニュアルは?

【B 記者】付属品についてもみていきましょう。まずケース。これはとてもコンパクトですね。他社の超小型タイプのレーザー距離計の付属品のケースと比較して一回り小さい。本体が小さくてもケースが大きいとあまり意味がないのでこれは良いポイントですね。

【C 記者】自分の場合は、ケースを使わずにポケットに入れてしまうのでケースの大きさはあまり気になりません。

【A 記者】僕は出し入れもしやすいのでいいと思いますよ。他の付属品としては、充電用USB TYPE-Cケーブル、レンズクリーナー、ストラップ、カラビナ、取扱説明書、延長保証の案内が入っています。

【B 記者】充電は、フル充電で20,000回計測可能とありますが、他社の同サイズの製品が5,000〜10,000回と表示しているのに対してやや多めの数値です。特にVM2は明るいOLEDだし、ボディの両サイドにルール適合を知らせる明るいLEDがあるので実際はバッテリーの消耗は他社製品より早いのでは推測しています。それにしても数ラウンドは余裕で使えるので十分実用的だと思います。

【A 記者】充電だけでなく、カタログスペックってメーカーが主張する性能なので、どうしても中国ブランドは日本ブランドより甘めの数値になりますよね。

【C 記者】パッケージも付属品もセンスが良いですね。ボディの見た目同様に、中国ブランドとは思えないレベルです。

【B 記者】保証期間を延長できるのも良いですね。1年過ぎたところで壊れたなんて話をよく聞きますものね。

【C 記者】サポートについては、従来は中国で対応していましたが、昨年日本法人を設立し、日本でも対応するようになったようです。マニュアルもコンパクトな20ページ以上あるもので他社製品より詳しい内容になっています。

【A 記者】でもよく見ると、日本メーカーでは当たり前に表示されている警告表示などが掲載されていないなど、日本の製造物のルールやガイドラインには対応できていないマニュアルのようです。

SILLAID VM1/VM2

引用元:SILLAID VM1/VM2

総合的な評価は?

 

【A 記者】全体的には、とても良くできた製品だと思いますね。特に、ピン計測がスムーズなことと、デザインが良いところが特長ですね。

【B 記者】そうですね。デメリットをあげると、精度がやや低いところと不要なモードが多いところです。ブッシュネルやレーザーアキュラシーとの比較では明らかに精度に差が出ますね。

【C 記者】超小型で扱いやすくて、価格的にもVM2でも実売2万円ちょっとと比較的手を出しやすい。VM1は1万4千円弱と激安です。お買い得ですよね。

【A 記者】VM1の方が安いけど、僕はカラーOLEDのVM2をおすすめしますね。やはりとても見やすいです。アスリート向けという感じではないですが、初級者、中級者の一般ゴルファーにおすすめな製品ですね。コンパクトでおしゃれなので女性ゴルファーにも良さそうです。

【B 記者】ライバル機種の、ブッシュネル ピンシーカー A1スロープジョルト、レーザーアキュラシー PINPOINT TRIANGLE、NINJOR NJ MINI PRO OLEDの3モデルについても、同時に使用して機能や性能をチェックしていますので今後レポートしますから楽しみにしてください。

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