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大器、宮里優作のスイング解析。宮里三兄弟の次男が今年は爆発の予感

宮里三兄弟といえば、長男・聖志、次男・優作、長女・藍。高校生プロとなった藍の活躍が有名ですが、優作もアマチュア時代に輝かしい成績を残しプロ入りしました。

妹の影に隠れて、なかなか結果がでなかった優作ですが、ここに来て俄然ゴルフ界を代表する存在になろうとしています。

優作のスイングの特徴は、下半身の安定感です。クラブヘッドの始動からバックスイングに至る上半身の捻転にも、下半身がぶれません。どっしりとした下半身に支えられた上半身がスムーズに動き美しいゴルフスイングとなっています。

宮里優作のスイング動画を紹介します。

揃えた両足を左右に広げ、やや重心を落としたアドレス。突き出したお尻と、背中をまっすぐ伸ばして上半身を前方に倒し、両手の位置を低くしています。頭の位置はほぼ真ん中にあり、ボールをまっすぐに見ることができています。

両腕の脇がしっかり絞められ、肩からグリップ、グリップからクラブヘッドまでのラインがしっかり意識され、基本に忠実で理想的なアドレスになっています。

肩の回転から始まるテークバックは、頭を残しながら左腕がまっすぐ伸ばされてクラブが振り上げられていきます。左足の膝が内側に入っていくと、中心にあった軸も右足へと意識されます。

左腕がまっすぐ伸びているので、トップの位置はあまり高くありません。テークバックからの反動パワーを溜め込んだダウンスイングは、肩の回転がリードします。同時に左足膝が左に移動し、重心も右足から中央に。この動きのタイミングで腰のターンもパワーを生み、シャフトがたわみスイングスピードが加速されます。

インパクトでも上半身が伸びることなく、伸びた左腕がボールを捕らえます。肩はアドレスと同じ位置でボールに向いており、まさにテークバックの軌道とずれずにインパクトへとクラブヘッドが走っています。アマチュアにも参考になる良いスイングです。

ボールを捕らえてすぐに手首を返してフォロースルーとなります。身体の向きはボールの飛んだ方向へ向きます。フィニッシュではクラブは上から降りており、スイングプレーンが縦方向なのが分かります。

手首も最後までしっかり握られており、スイングの最後までクラブヘッドを意識していることがわかります。ボールは、低い弾道から浮き上がるように飛びます。飛距離も出て、国内飛ばし屋の一人でもあります。

プロフィールによるとレッスンプロの父・優さん、兄・聖志、妹・藍の2人がプロと、ゴルフ一家です。父の手ほどきで3歳からゴルフを始めた優作は、ジュニア時代から活躍しました。大阪桐蔭高校3年の時に日本ジュニア選手権で優勝。名門、東北福祉大学に進むと日本学生選手権、日本アマなど主なアマチュアのタイトルを獲得します。

2002年12月にプロ宣言し、2003年4月にツアーデビューします。同年に高校生でプロゴルファーとなった妹・藍、兄・聖志とともに、ゴルフ界の人気の中心に。優作も1年目でシード権を獲得するなど、期待されました。

ところが、優勝争いまで進みながらもなかなか勝てません。2006年8月のリノ・タホオープンで1日に2度のホールインワン達成の快挙を成し遂げながらも、タイトルに届きません。

父・優さんは「優作はすべて完璧を求めすぎて、小さな事でも考えすぎ伸び悩む傾向がある」と当時指摘していました。勝てない優作に対して「メンタルが弱いから勝てない」との評がつきまとっていました。

プロ11年目の2013年、それまでに2位6回を経験した後、ゴルフ日本シリーズJTカップで遂に初優勝を挙げます。最終ホールのショート、ここまで2位に3打差をつけていた優作ですが、1打目でグリーンを外し、2打目のアプローチショットもグリーンオーバーしてラフへ。

「また、ダメなのか」多くのファンも本人もよぎった嫌な思いの中、優作のアプローチショットがカップに吸い込まれるチップインパー。優作本人は号泣して立ち上がることができず、見守っていた妹・藍や両親も涙。解説の青木功、丸山茂樹も声を詰まらせてしまう、感動の初優勝の瞬間でした。

最近では2014年に1勝、2015年はダンロップフェニックスで優勝するとともに、獲得賞金総額は1億円を超えました。

同年のトータルドライブは1位、平均ストローク、パーオン率は賞金ランキング1位の金庚泰に次ぐ2位と安定した成績を残しています。

遂に開花した大器。2016年は宮里優作に注目です。

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