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真の名門ゴルフ場とは?名門の評価を決める3つの条件

“名門”と言われるゴルフ場は、沢山あります。自称名門のコースもあれば、歴史と格式を誇るコースまで、名門のゴルフ場が乱立している状態です。

では、“名門”とはいったい何を意味するのでしょうか。古いゴルフ場?メンバーが強いコース?著名なコース設計者が設計したコース?それともトーナメントを開催しているコースでしょうか?ゴルフ場の中の様々な要素が考えられますね。

しかし、その基準は決まっているわけではなく、ゴルファーそれぞれが、思い思いの“名門”のイメージを持っているにすぎないのです。そうした中で誰もが名門と思うコースが、本当の名門コースなのでしょう。

例えば、「川奈ホテルゴルフコース富士コース」「廣野ゴルフ倶楽部」「小金井カントリー倶楽部」「名古屋ゴルフ倶楽部和合コース」「霞ヶ関カンツリー倶楽部」「下関ゴルフ倶楽部」などの名前が挙がるのではないでしょうか。

ゴルファーだけに限らず、ゴルフ場もまた、どこかで“名門”に憧れを持っています。ゴルフ場とプレーヤーのあるべき姿を、名門に思い描いているのかもしれませんね。しかし、それでは何が名門なのか、さっぱりわかりません。

そこで、この抽象的な“名門コース”の定義を、3つの条件にまとめてみたいと思います。あなたが思う名門コースは、いかがでしょうか?当てはめてみてください。

名門コースの条件とは?

 
まず、一般的に「名門」と呼ばれる条件を考えてみたいと思います。

・開場してから年月が経っている。(近隣で最も歴史がある)
・メンバーシップコースである。
・コース設計が著名な設計者である。
・キャディ付きである。(基本的に徒歩スタイル)
・メジャー大会など、大きなトーナメントを開催している。
・マナーやエチケットに厳しく、お客様にも厳しく注意をしている。
・メンバー同伴が義務付けられるなど、ビジターへの門戸が狭い。
・会員(メンバー)に入る為の審査条件が厳しい。

これ以外にもありますが、概ねこのような条件が考えられるのではないでしょうか。すべてを満たしていなくても、当てはまる項目が多ければ、一般的に「名門」と呼ばれていると思います。

また、こうした条件についてのエピソードも、名門コースにはよく噂されることがあります。例えば、有力な政治家が会員審査に落ちたなどというものです。お金や権力がものをいう現代において、媚びない姿勢が「名門」のイメージなのかもしれませんね。

さて、こういったことを踏まえながら、“名門コースの3つの条件”を作っていきましょう。

条件その①フェアなコースである

まず、最初の条件として「フェアなコースである」ことを挙げたいと思います。フェア(公平)なコースって、どんなコース?と思うかも知れませんが、内容は大きく2つに分かれます。

ひとつは、コースのレイアウトがフェアだという事です。

よく、「ティーグランドに立つと、グリーンが見えるようなコースが良いコース」などと言われることがありますが、そういう意味ではありません。丘陵・山岳地帯に多く作られる日本のコースでは、フラットでストレートなホールは憧れではあるかもしれませんが、フェアとは少し異なります。(※フェアではないという事ではありません。)

この場合のフェアなコースとは、プレーヤー誰もがそれぞれに最善の戦略ルートを思い描くことができ、そしてその戦略通りに打てた時は、きちんとそれなりの報酬があるコースという事です。

例えば、ベストルートであるフェアウェイ右目にティーショットが打つことが出来れば、セカンドショットでグリーン面が広く使える平らな位置にある。というような報酬です。

逆に思い通りの地点にボールが行かず、左のラフへ行ってしまった場合は次のショットのグリーン方向がブラインドになり、狙いにくくなってしまうという不利を与えられます。さらに林の中へ行ってしまった際には、さらに不利条件が重なります。また、バンカーもラッキーショットでオンできるようには配置されていません。

このように、ナイスショットには報酬を、ミスショットにはミスショットに応じたペナルティを与えられるようなコースが、“フェアなコース”なのです。

そんなの当たり前じゃないかと思われるかもしれませんが、コースによっては、ミスショットしても全て傾斜でフェアウェイに戻ってきたり、ラフや林近くの方がグリーンを狙いやすいホールばかりだったりというトリッキーなコースも存在するのです。

そうしたコースもまた面白い面はあるのですが、こと「名門」に関しては当てはまりません。まずは設計の時点で、フェアに作られていることが条件のひとつです。

もうひとつは、フェアにプレーできるコース管理です。

例えばグリーン上が荒れていると、せっかくラインに乗っていたボールが不規則に跳ね上がってしまう場合があります。たとえラインを読み切り、思い通りに打てていても、カップインしません。これではやり切れなくなってしまいますよね。

また、芝が均一に生え揃っていない為に、フェアウェイにもかかわらず土の上から打たなければならないといったケースも、フェアなコース管理ではありません。

このように、フェアなコースレイアウトを持ち、そしてそれを発揮できるフェアなコース整備・管理をなされているコースが、「名門」の第一条件です。

条件その②フェアなホスピタリティを提供する

次に挙げる条件は、「フェアなホスピタリティ」の提供です。

ゴルフ場のスタッフは、質の高い接客はもちろんですが、それをプレーヤーに等しく提供することが求められます。例えばメンバーシップコースであってもビジターが来場し、プレーする場合もあります。そうした場面で、分け隔てのないおもてなしを提供できるか否かという点も含まれます。

さらには、ゴルフ場の態度が場面や人によって変化するのもいただけません。不快・不必要な優先・優遇を行うことも好ましくありません。決して、誰か特定の人にだけ満足させる心配りではなく、ゴルフ場に来場する全てのプレーヤーが、気持ちよくプレーするために心配りをするべきなのです。

それと同時に、その場の輪を乱す行為をしている方には、毅然とした態度で臨むことも求められます。スマートな接客は、サービスを受ける側にとっても気持ちがいいものです。そうすると自然とプレーヤーもそれにふさわしい態度を取るようになります。

こうしたゴルフ場のスタッフの行動が、社交場としてのゴルフ場の価値を上げることになります。このような理由から、第2の条件として「フェアなホスピタリティ」の提供を挙げたいと思います。

条件その③ フェアなプレーヤー精神

最後の条件は、“人”です。前述の2条件はゴルフ場側のあるべき姿を取り上げましたが、ゴルフ場の主役は、何といってもプレーヤーです。いくら素晴らしい条件が整っていても、プレーする人間がそれを使いきれていなければ、「名門」とは呼べないでしょう。

では、具体的にはどのようなことが求められるのでしょうか?

まずは、フェアなコース、フェアなホスピタリティの提供に対して応える気持ちです。例えば、コースのメンテナンス(ディボット跡の修復や、ボールマークの修繕)を自主的に行う気持ちを持つこと、他のプレーヤーに心配りをしながらプレーすることです。

もちろん、ゴルフに対して真摯に取り組む姿勢も必要です。特にこれは名門と称されるコースに限ったことではなく、常に行動されている方はしています。ですので、難しい事ではないかもしれません。しかし、プレーヤーひとりひとりがコースに敬意を持って行動することで、そうしたゴルフ場と調和することが出来るのです。

“ゴルフは紳士のスポーツ”などと言われることもありますが、紳士のゴルフ精神を持ってみましょう。

また、ゴルフ場会員(メンバー)の方は、自分のゴルフ場に愛着を持ち、コースを育てる気持ちを持っていることが大切です。コースがメンバーを育て、メンバーがコースを育てるのです。

ビジタープレーヤーも、メンバーに敬意を払い、気持ちを汲んでプレーに臨んでください。

おわりに

名門コースについての条件を考えてみましたが、いかがでしたでしょうか。

本来、名門コースとは周囲がその存在に敬意を表して使うものだと思いますが、現在はあまりにも安易に使われ過ぎているきらいがあります。そんな中でも“真の”名門コースに「名門」と呼ばれて欲しいと思っています。

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