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アプローチの練習方法とクラブ選択、そして考え方を変えてみよう!

ゴルフはショートゲームが大事と言われます。
ラウンドの際、「もう少しアプローチが上手くできれば。」「もう少し寄せることができれば。」と思う場面に出くわしませんか?

アプローチを上達させるための練習方法とアプローチに必要なクラブ、そしてアプローチの考え方についてお伝えしていきます。

アプローチの構え

一番大切なことはアプローチを成功させるための正しい構えを作ることです。特に、練習場ではできるのにコースでミスしてしまう場合、構えに原因があることが多いです。アプローチの練習で一番大切なことは正しい構えを作る練習です。

アプローチの基本的な構え方は、オープンスタンス(スタンスをやや左に向ける)にして、左足に多めに体重をかけます。ここで一番重要なことは肩のラインです。オープンスタンスを作ることで肩のラインまでオープンにしてしまうとミスに繋がります。練習場にはショットマットがあるので無意識に真っ直ぐ構えることができますが、コースは違います。

特にアプローチの場合、練習場と違い、すぐ近くに明確な目標(グリーン、ピン)があるので、目線や体の意識がそこへ向かってしまい、真っ直ぐ構えているつもりが体全体が左を向いた構えになりがちです。体が左を向いたまま、クラブを目標に向かって振ってしまえば、極端なインサイドアウトの軌道となり、ダフリやトップ、最悪はシャンクまで起こりえます。

通常のショットも同様ですが、肩のラインを目標方向に対して平行に構えることは最も大切なことです。練習をする際に肩のラインを必ずチェックして、肩のラインを真っ直ぐに構える練習をしてみて下さい。練習方法は簡単で、鏡でチェックするだけで結構です。自宅でも可能です。

アプローチのクラブ選択

アプローチ=サンドウェッジ(56度や58度のクラブ)としている方をよく見かけます。もしアプローチを苦手としてるのであれば、まずそのクラブ選択を考える必要があります。

サンドウェッジというのはその名の通り、バンカーから打つことを目的としたクラブです。ですので、バンカー以外で使うのは実は意外と難しいクラブです。サンドウェッジを使うのは最終手段です。

アプローチでまず考えることはパターで打てるかどうかです。パターで打つには距離が長すぎるようであれば、次にピッチングウェッジで打てるかを考えます。次にアプローチウェッジで打てるか、それでも無理ならサンドウェッジというように、サンドウェッジは最終手段として考えてみて下さい。

海外のPGAツアーなどではアプローチでフェアウェイウッドやユーティリティ、7番アイアンなどを当たり前のように使います。ロフト(クラブの角度)が立っているクラブで転がしてグリーンを狙うほうがミスが少ないからです。

ただし、フェアウェイウッドやユーティリティ、7番アイアンといったクラブをアプローチで使うのは、カートにクラブを積む一般的なゴルフ場ではグリーン周りにクラブを持っていくことが現実的ではないので少し難しいかもしれません。ピッチングウェッジ、アプローチウェッジ、サンドウェッジ、そしてパターの4本セットなら可能だと思います。現実的なクラブの中で一番ロフトが立っているクラブがパターです。

次にピッチングウェッジです。サンドウェッジはバンカー越えのアプローチなどボールを上げなければならない場合の最終手段として考えてみて下さい。パター、ピッチングウェッジをアプローチの際に積極的に選択肢に入れることをおすすめします。

プロゴルファーがサンドウェッジを使ってアプローチをするのを良く見ると思いますが、プロの試合で使うグリーンは転がるスピードが非常に速く、そしてグリーン自体が非常に硬いからです。ボールを狙ったところで止めるための最終手段としてサンドウェッジを使っています。その為にとてつもない量の練習を行っています。

打ち方を変えずにアプローチの種類を増やす

プロや上級者の方は1本のクラブで色々な打ち方をして多種多様なアプローチをします。ただ、そこに辿り着くまでに多くの経験を積み、膨大な練習を行っています。

まずは簡単な方法で、打ち方を変えずにアプローチの種類を増やしてみましょう。先に述べたようにクラブはピッチングウェッジ、アプローチウェッジ、サンドウェッジを使います。

構え、打ち方は変えません。変えるのはボールとクラブヘッドの位置です。基本のボール位置は両足の中央です。この位置でアプローチしたときのボールの高さや転がりを基本にします。中央に対して左足寄りにボール位置を変えるとボールの高さが上がり、転がりが減ります。中央に対して右足寄りにボール位置を変えるとボールの高さが下がり、転がりが増えます。

このときに注意しなければいけないのが手元(グリップ)の位置です。手元は常に左足内側(左股関節)付近にセットします。ボール位置を変えたときに手元の位置を一緒に動かしてしまわないようにします。ボールの位置に合わせてクラブのヘッドの位置だけを変えます。

ボールとクラブヘッドの位置を変えるだけで1本のクラブで3種類のアプローチが可能です。3本のクラブでそれぞれ3種類ですので、計9種類のアプローチが可能になります。そこにパターが加わりますので10種類のアプローチとなります。まずはこの10種類のアプローチでそれぞれ距離感を身につけていきましょう。

初心者の方は、ボール位置を変えずに3本のクラブとパターを使うことから始めてみて下さい。距離感を身につけるのにもやはり練習が必要です。基本のボール位置で振り幅を変えて距離感を作っていきます。ここでの注意はバックスイングの大きさだけにとらわれないことです。必ずバックスイングの大きさとフォローの大きさを揃えます。

時計の針に例えると、バックスイングが8時までならフォローは4時までになります。バックスイングが9時までならフォローは3時までになります。この振り幅を作るためにはスイングのスピードを変えないことが重要です。

一番危険なのはバックスイングに対してフォローが小さくなることです。この場合、スイングのスピードがフォローに向けて遅くなっているはずです。距離感が狂う以上に、ダフリやトップといったミスに直結します。逆にスピードが速くなってしまう場合は手、腕だけでクラブを振っているはずです。

アプローチという小さな振り幅であっても体の回転は必要不可欠です。体の回転としっかり同調させて練習していきましょう。振り幅を安定させた上でクラブやボールの位置を変えて、それぞれの飛距離を確認してみて下さい。

距離の打ち分けができてきたら次は実践に向けての練習です。なんとなく距離を打ち分けるのではなく、狙いや的を点にしてボールを打っていきます。振り幅に感覚をプラスしていく必要があります。なぜなら、 コースでは同じ20ヤードでも直接グリーンに打つのか、グリーン手前にワンクッション入れるのかなど、落とし所を変える必要があるからです。ということで、練習場では点で狙って打つ練習を取り入れてみてください。

アプローチの考え方(メンタル)

グリーンがすぐそこにある状況でアプローチをする場合、「寄せなければ」と思いすぎて失敗してしまうケースが多々あります。特にフェアウェイで、グリーンまでバンカーなどの障害がない場合、なおさらその思いは強くなります。

先にアメリカPGAツアーのデータを紹介したいと思います。アプローチ後、カップまでの残り距離別に1パットで入る確率のデータです。

10ヤード以内→約85%
10~20ヤード以内→約65%
20~30ヤード以内→約52%
30ヤード以上→約28%

PGAツアーのデータですので世界のトップレベルの選手のデータです。ここで注目して欲しいのは30ヤード以上だと世界のトップレベルの選手ですら、4回に1回しか寄せることができないということです。10ヤード以上離れてしまえば成功率は下がっていきます。

一般的なゴルファーがアプローチでカップに寄らないのは当たり前のことです。「寄せなければ」と思うほど体が硬くなりミスに繋がります。アプローチをする場合の考え方として「グリーンに乗れば大成功」と思うことが大切です。上手くカップに寄って行ったら、ラッキーくらいに考えると気持ちが楽になります。

まずはグリーンにしっかり乗せることが先決です。その為にも自分なりの距離の打ち分けをしっかりと練習しておく必要があります。数ヤードのミスであればグリーンには乗りますが、10ヤード以上距離をミスしてしまえば、グリーンに乗せることも困難となってしまうからです。まずは10ヤード単位で打ち分けていくことから始めていきましょう。

まとめ

アプローチの練習はドライバーなどの練習と違って地味で面白くないかもしれません。ですがゴルフのスコアアップにとって必要不可欠なショットです。ドライバーを使わなくてもコースを周ることはできますが、アプローチをしないでコースを周り切ることはできないはずです。

上級者ほどアプローチ練習に時間を割いています。アプローチのような小さな振り幅はフルショットのスイングにも非常に役立ちます。アプローチ練習はウォーミングアップにも最適です。スコアアップのために是非アプローチの練習量を増やしてみて下さい。

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