接待ゴルフのお礼は「〇回」言うのが正解?お礼のタイミングと効果的な伝え方
- 2018.01.16
- 知識向上
ひと昔前と比較すれば少なくなったとはいえ、取引先との親睦を深める定番レセプションといえば「ゴルフ」でしょう。
ホストとして接待した方も、クライアントとして招待された方も、まだまだ多くいらっしゃるのではないでしょうか?
招待した側でもされた側でも、仕事の関係でゴルフに行ったら、お礼を伝えることは必須です。気持ちのよいプレーで親睦を深めたうえで、きちんと感謝の気持ちを伝えることができれば、仕事にもよい影響が出てくるはずですよ。
さっそく、お礼を言うタイミングや手法の基本をみていきましょう。
お礼は3回伝える
ビジネスの基本として、お礼は3回伝えるようにしましょう。
これは、食事をごちそうになったときなども同じです。ビジネスに関わるイベントでは、「お礼は3回伝える」と覚えておきましょう。
とはいえ、ゴルフが終わった瞬間に、呪文のように3回繰り返して言えばいいというものではありません。いつ伝えるのが適切なのか、確認していきましょう。
1回目:ゴルフ終了直後に、口頭で
まずは、接待ゴルフが終了した直後に口頭でお礼を言いましょう。
帰り際に、「今日は楽しかった」という意味合いを込めて、口頭でお礼を伝えます。
2回目:解散後に、電話・手紙・メールなどで
2回目のお礼は、現場を離れてから。当日、もしくは翌日中に、電話・手紙・メールなどを利用してお礼を言いましょう。
電話でのお礼
電話でのお礼は、直接声が届けられる点が魅力的です。
ただし、手紙やメールのように「送られた側が都合のよい時間に処理する」ということができないので、場合によっては迷惑になってしまう可能性があります。
翌日に仕事絡みの用件があるときなど、ゴルフのお礼だけでなく仕事に関する急ぎの用事があるのみ、電話をかけるようにしましょう。また、できるだけ迷惑をかけないよう、10:00~16:00までの間にかけるのがマナーです。
手紙でのお礼
直筆の手紙は、手間がかかるぶん、受け取る方も嬉しいものです。
もし、ゴルフのあと1週間以内に相手と会う用事がないのであれば、ラウンド中の写真などを添えて手紙を送れば、きっと喜ばれますよ。
遅くとも翌日には投函して、記憶が鮮明なうちに先方に届くようにしましょう。
ただし、ゴルフ後すぐに会う予定がある場合は、手紙は避けた方が無難です。お互い顔を合わせた後に手紙が届くと、嬉しくはあるのですが、なんだか拍子抜けしてしまいますからね。
メールでのお礼
もっともポピュラーな手段は、やはりメールです。
電話より相手の都合を気にせずに済みますし、手紙ほど仰々しくありません。受け取る方も気軽に読むことができます。
メールを送信する時間帯のみ気を付けて、翌日中には送信したいものです。
ただし、「次の日の朝には相手とまた仕事で顔を合わせる」という場合は、翌日では間に合いません。当日中に送信しましょう。
3回目:再会したときに、口頭で
ゴルフ終了後、再開したときが3回目のお礼のタイミングです。顔を合わせたら、「先日は、ありがとうござました」など、挨拶に続けて自然にお礼を伝えましょう。
ここまで徹底すると、礼儀正しい人、という印象をもってもらえることがほとんどです。一緒に仕事をしていて気持ちのいい相手、と思ってもらえれば、仕事も円滑に進みますよ。
お礼の内容は?
2回目のお礼で、メールや手紙を書くときは、どんな内容にすればよいのでしょうか?
もちろん、一般的なビジネスマナーに則って文章を作ればいいのですが、ただ単純にマニュアルどおりのお礼を述べるだけでは、せっかく送ってもあまり気持ちは伝わりません。
感謝の気持ちをうまく伝えてビジネスチャンスに繋げるために、注意しておきたいポイントを紹介します。
一緒にプレーできたことへの感謝を伝える
最初に、楽しい時間を共有できたこと、機会を設けてくれたことに対するお礼を伝えましょう。
手紙やメールは、最初に結論を述べてから補足していく、という形だと、相手に意図が伝わりやすくなります。お礼文の主題は「感謝の気持ちを伝えること」なので、冒頭にきちんと感謝の気持ちを書いておきましょう。
具体的な出来事に触れる
ラウンド中の具体的な出来事に言及すると、単なる定型文ではない、あたたかみのある文章になります。
たとえば、相手のスイングやスコアに対する称賛や、ゴルフ場の設備の素晴らしさ、食事の感想など感想を述べましょう。
プレー中にもらったアドバイスなどについての感謝の言葉も効果的です。
逆に、相手のミスショットについて触れないことは言うまでもありません。
もちろん、思ってもいないお世辞を書き連ねて、過剰に褒め称える必要はありません。小さなことでも構わないので、あなたが本当に嬉しかったこと、心に残ったことを、大袈裟にならない程度に書くといいですよ。
今後への期待を伝える
接待ゴルフの開催には、「ビジネスパートナーとの親睦を深め、今後のよい展開を願う」という想いが込められています。
ただ「楽しかった、ありがとう」で終わらせるのではなく、「今後とも、変わらぬお付き合いを宜しくお願い致します」など、今後への期待で結ぶようにしましょう。
最後に
自分がもてなす側であるときは、参加していただいた方へのお礼は自然と出てくるものですが、もてなされる側だったときは、2回目・3回目のお礼をついつい忘れてしまった、という話もときどき耳にします。
うっかり忘れてしまったために「もてなしてもらって当然」という態度だと捉えられ、仕事のやり取りがギクシャクしてしまった、というケースもあったようです。親睦を深めるためのゴルフで、悪い印象を与えてしまったら、元も子もありません。
ゴルフは楽しいですよね。楽しいですが、接待ゴルフはプライベートではなく、あくまでビジネスです。相手方は、貴重な休日を使ってくれているのかもしれません。
ビジネスマンとしての礼節を踏まえて、取引先や上司など、仕事上の関係者の方とよりよい関係を築いていってくださいね。