「マーク マイクロ トーナメント」を知っていますか?クラブアナリストのマーク金井さんが主催しているミニツアーです。

9ホールという短期決戦。使用クラブは14本ではなく、半分以下。プロもアマも自分でキャディーバッグを担いで、目土もしてプレー。プロもアマも気軽に参加でき、短時間で勝負が決まる。ギャラリーも短時間なので気軽に観戦できる。

少ないクラブしか使えないからこそ高い技術を発揮できるし、これからゴルフをする人にも『フルセットがなくともゴルフはできますよ』というメッセージを発信する。

こんな面白いコンセプトで開催されているのです。

9ホールじゃ満足できない?

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5月8日に神戸のダンロップ・パー3コースにおいて、「マーク マイクロ トーナメント」は初めて関東以外の場所で、かつ、初めてパー3コースで開催されました。スピンオフ開催ということだったのは、9ホールではなく、パー3の18ホールで開催したことや、女子プロゴルファーの参戦も受け入れたからです。

プロゴルファーが、普段アマチュアがプレーしているのと同じようなゴルフコースやコンディションでプレーするのを間近で見る経験は、ほとんどのゴルファーはできません。トーナメント会場は最高のメンテナンスに仕上げていますから参考にならないこともあるので、見て学ぶという意味で、本当に面白いといえます。当日は80名を越えるギャラリーが来場して、思い思いのスタイルで観戦していました。

最も長いホールで130ヤードだったので、男子プロはパターを含めた3本の使用しか認められていませんし、女子プロとアマチュアは4本、予選を勝ち抜いて参加したジュニアは5本でのプレーです。

29名のプロゴルファーと、30名のアマチュアは18ホールを2時間半でプレーしました。優勝したプロゴルファーのスコアは7アンダー、アマチュアのトップは5アンダーでした。

「パー3コースなんだから簡単なんだよ」なんて声が聞こえてきますけど……本当にそうでしょうか?

昔からプロや上級者の間でよく言われている定石があります。

『コースでラウンドすることは、練習場で1000球打つのと同じくらいの力となる』

練習場でできる練習には、どうしても限界があります。練習の目的は、実際のゴルフコースでその実力をフルに発揮するためでもあるのです。パー3コースや9ホールのハーフプレーで上手に時間を使ってプレーすることは、決して無駄ではありません。ゴルフコースをプレーする経験が少ないことは、上達を願うゴルファーには致命的なマイナスになります。

ゴルフのレベルが高い人ほど、パー3をバカにはしません。ピンに近づけば近づくほど、ゴルフのスコアアップに重要なシーンが増えることを知っているからです。

パー3コースを馬鹿にする人は、最高の当たりのドライバーショットがフェアウェイのベストポジションに止まっただけでこのホールはバーディーだと安心し、結果としてその後にミスをして大叩きするようなゴルフから脱却できない人なのだと思います。

パー3コースは住んでいる地域によってはあまりないかもしれませんが、早朝や薄暮で9ホールだけのプレーができるコースは、探してみると意外に近場にあったりするものです。目の前にある上達のチャンスを逃すのは愚かで、もったいのです。

普通に18ホールをプレーするのを基本として、練習のつもりで気軽に9ホールのプレーを増やすことをオススメします。時間も短くて済みますし、料金も安いところが多いのです。これでゴルフが上達するならお得なことばかりで嬉しいはずです。

ハーフプレーを上手に使えば、ゴルフが充実すること間違いなしです。

百聞は一見にしかずの本数制限

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ゴルフコースで、14本全てのクラブを使うことは少ないものです。使用しないクラブがあるのが普通です。「マーク マイクロ トーナメント」の9ホール競技では、プロは4本以内、アマチュアは7本以内という本数制限があります。(開催コースによって違います)

14本でも足りないと日頃考えているゴルファーが多いので、本数制限に戸惑うケースが多いのも事実です。ほとんどの人は未経験ですが、やってみるとゴルファーをビックリさせる現象が起きます。

スコアはほとんど変わらないのです。それどころか、ベストスコアを更新したという人もいます。

これには二つの理由があります。

一つは比較的得意なクラブを選ぶのでミスが出にくいこと。一つは実際にプレーするときに、あるもので打つしかないので良い開き直りができて決断が早く、迷いが少なくなるからです。

14本のフルセットを否定はしませんが、半分でも十分だとしたら、それらを重点的に練習すれば良いし、購入費用も少なくて済みます。初めてゴルフをするという人も、フルセットではなく、ハーフセットでも良いのです。

騙されたと思って、ハーフの9ホールだけでも良いので本数制限をしてゴルフをしてみましょう。自分を見つめる良いきっかけにするはずです。

自分が得意としているクラブと、苦手としているクラブがハッキリとわかるのが第一段階です。そして、パターをはじめとした絶対に外せない、苦手でも選ばなければならないクラブについても理解できるのが第二段階です。

どうしても外せないクラブは、練習をして上手くなるか、思い切って新しいクラブに替えるか。決断しましょう。なかなかスコアアップできないゴルファーは、客観的な目で自分を見つめることができないという共通点があります。

こだわっているつもりのものが、下手なゴルフを固める原因になっていたりするのです。ゴルファーとしての自分をちゃんと見つめる時間を作れば、そういうマイナスの迷路からの脱出の方法も見えてきます。

本数制限は、ゴルファーの中身を調べるレントゲンのようなテストになるのです。試したことがない人は、是非お試しください。

僕は「マーク マイクロ トーナメント」の運営をお手伝いしています。手前味噌だと思うかもしれませんが、ゴルファーがより気軽にゴルフを楽しめるようにするというコンセプトは、未経験者がゴルフに興味を持ってゴルフコースに来てくれるということはもちろんですけど、ゴルフを大好きな人がもっとスコアアップするヒントを得られるという側面もあるのです。

9ホールで本数制限をしたトーナメントなんて、奇想天外でただ目立とうとしていると非難する人たちもいます。でも、実際に体験してみればわかるはずです。ゴルフの本質からは逸脱していないということと、逆に多くのゴルファーにとって助けになるヒントが散りばめられていることが。

USGA(全米ゴルフ協会)は、昨年から9ホールのプレーでもハンディキャップ申請ができるシステムを作り、「9ホールゴルフの日」などを設定して普及に努めています。R&Aは、今年の全英オープンの終了後に9ホールの競技を同じ会場で開催することを発表しています。

日本のゴルフ団体はやや出遅れていますが、思い立ったら吉日です。できることをして、簡単に上達できるゴルフがあることを体験しましょう。