衝撃!ナイキがゴルフ用具事業から撤退
- 2016.08.22
- トピック
世界最大のスポーツ用品メーカーのナイキが8月3日、ゴルフ用具の販売を取りやめると発表した。ナイキのゴルフクラブのユーザーの私としても、まさかの大ショックのニュースだ。
発表によると、同社はゴルフクラブ、ボール、バッグの販売から撤退するが、ゴルフシューズとウェアの販売は継続するというが…。
2016年5月期のナイキのゴルフ部門の売上高は8.2パーセント減の7億600万ドル(約710億円)と、同社の主要部門で最悪の数字となり、同部門の売上高は3年連続で減少しているという。
タイガー人気の凋落も原因か?
ナイキは1990年代後半から2000年初頭にかけて、ゴルフ人気の立役者となり、スーパースターの座に上り詰めたタイガー・ウッズを中心にゴルフ事業を展開してきた。
しかし、タイガーは2009年の自動車事故をきっかけに不倫を認め、ツアーの参加を自粛。その後復帰はしたが、以前のような圧倒的な強さは取り戻していない。
近年も怪我と故障が続き、表舞台からは遠ざかっている状態だ。タイガーがツアーに復帰するとなると、当然新しいクラブメーカーと契約するだろう。
タイガーの他にもローリー・マキロイ、ミシェル・ウィーなどの世界のトッププレーヤーと契約、国内では薗田峻輔、時松隆光、伊藤誠道、葭葉ルミらと契約している。スポーツ界の大巨人による決断は、今後大きな波紋を呼ぶのは必至だろう。
アディダスもテーラーメイドを売却へ
ナイキの最大のライバルであるといえば、ドイツのスポーツ用品の大手アディダスだ。
そのアディダスも5月4日、ゴルフ事業のブランドである、テーラーメイド、アダムス、アシュワースの売却先を模索すると発表したからまたびっくりだ。ゴルフシューズとウェア部門については、ナイキ同様アディダスゴルフとして、今後も展開する方針だそうだ。
公式リリースによると、「テーラーメイドは十分存続が可能なビジネスだが、現在の強みであるフットウェアとアパレル市場に注力するべきと判断した」とし、他企業と交渉を進めていくという。
アディダスは1997年にテーラーメイドを所有していたフランスのスキーブランド、サロモンを買収、2008年にはアシュワースを、12年にはアダムスゴルフを傘下に入れた。
同社はブラジルで行われた2014年のサッカー・ワールドカップの直後に減益、昨年の夏、米投資銀行グッゲンハイム・パートナーと契約を結んでから、ゴルフ事業の見直しを進めてきた。
ナイキ同様、こちらも多くの世界のトッププレーヤーと契約しているが、果たしてどうなることやら、ゴルフ界の大シャッフルが見られそうだ。