ゴルフ場のレストランの鉄板メニュー!カレーとゴルフ場の親密な関係とは?
- 2016.07.20
- トピック
ゴルフ場内のレストランは、その日にコースを訪れたほとんどのプレーヤーが利用する施設。
スループレーが多い北海道や沖縄などを除き、9ホールをプレーした後に「お昼休憩」を挟み、それから後半の9ホールをプレーするのが一般的なゴルフ場のスタイルですので、クラブハウス内にひとつしかないレストランを利用するのは半ば強制のようなものでしょう。
つまり、ゴルフ場のレストランが街のレストランと異なるのは、「お客様が選んでそのレストランに入ったわけではない」ということです。ですから偏ったメニュー構成では、お客様を満足させることはできません。
例えば、そば・うどんのみの提供というレストランだったらどうでしょうか。もちろんその日にそばが食べたい人には良いですが、全員がそうとは限りませんよね。
このようにゴルフ場のレストランは、プレーヤーの幅広い期待に応えるため、ファミレスや定食屋のようなバラエティに富んだメニュー構成が求められているのです。
そんな中で、ゴルフ場のレストランメニューとして不動の地位を誇るのがカレーです。カレーがメニューにないゴルフ場は、あまりないのではないでしょうか。
また、「ゴルフ場の昼食ではいつもカレーを食べる」という方も結構いらっしゃるはずです。そこで今回は、ゴルフ場とカレーの関係について考えてみたいと思います。
意外とゴルフ場の本音がカレーに隠れているかもしれませんよ。
クイックメニューとして重宝するカレー
ゴルフ場内のレストランのもうひとつの特徴として、お客様の時間が限られているということが挙げられます。
たいていのお昼休憩は、45分から1時間程度になりますので、その間に昼食やトイレ、化粧直しなどをしなければなりません。10分前にはティーグランドに集合することを考えると実質30分程度しかレストランに滞在できないでしょう。
さらに進行の状況によっては、まさに「ご飯をかっ込んで」コースへ向かわなくてはならないことも考えられます。そんな時のお助けメニューなのがカレーなのです。
カレーはクイックメニューの代表格です。カレーもご飯も完成していますので、すぐに提供が可能です。しかもスプーンひとつで流し込むように食べられますので、食事の時間もかかりません。カレーは、食事の時間が限られている場合でも、調理側、お客様側の両方に便利なメニューなのです。
「食事がなかなか来なくて、コースに遅れちゃうよ!」というクレームは、ゴルフ場としてはできれば避けたいもの。時間のかからないカレーは、なくてはならない存在なのですね。
安定した味と低価格が魅力のカレー
自分のメンバーコースを頻繁にプレーしているメンバーさんは、ゴルフ場のレストランに飽きてくるもの。たとえ美味しい定食セットでも、何度も食べていると飽きて注文する気がなくなってしまいます。
そんなメンバーさんが困った時にいつも頼むメニューは、やはりカレー。カレーは何度食べても不思議と飽きません。しかもカレーが嫌いな方はあまりいないのではないでしょうか。また、低価格に設定しているところも多く、比較的高単価になってしまうゴルフ場レストランの中で安心価格です。
しかもカレーの味は当たり外れが少ないので、メンバーさんだけでなく、ビジターさんにも頼みやすいメニューです。ゴルフ場のダントツ人気はやはりカレーなのです。
ゴルフ場の思惑が絡むカレー
カレーはすばやく提供が出来、お客様にも好評ですが、それだけにゴルフ場としても悩ましい問題があります。それは、レストランの食事単価が上がらないことです。
ゴルフ場に来場するお客様のみを迎え入れるレストランは、来店人数はゴルフ場の入場者数とほぼイコールです。つまり、それ以上の集客は、レストランの努力ではどうしようもないのです。ということは、客単価を上げないことには利益が増えません。
しかし、ゴルフ場で最も人気のカレーは、メニューの中でも価格が高い方ではありません。皆がカレーを頼んでしまうと、レストランとしてはつらい部分もあるのです。
さらにもう一つの問題が、カレーの評価です。どこのゴルフ場でも提供されるだけに比較されやすい存在のカレー。しかもたくさんの方が頼まれるので、カレーの評価は侮れないのです。
「あまり美味しくなくて、コスパの悪いカレー」と思われてしまうと、ゴルフ場のイメージの低下にも繋がりかねません。レストランとしてもカレーには力を入れる必要があるのです。
そこで、名物カレーの登場です。どの地域でも大差ないカレーの味を独自にアレンジしたり、郷土の名産物とコラボレーションしたり、豪華なトッピングをしたりするなどして、そのゴルフ場のレストランの看板メニューとして成長させるのです。
このようにゴルフ場の様々な思惑が表現されているのが、カレーというメニューなのかもしれません。
名物カレーの紹介
ここでいくつかのゴルフ場の名物カレーをご紹介したいと思います。
①川奈ホテルゴルフコース富士コース 「川奈名物ロブスターとホタテ貝のカレーライス」¥4,200
公式HP
伝統ある川奈ホテルゴルフコース 富士コースの昼食メニューは、さすがにカレーも豪華。一度は食してみたいですね。
②近鉄賢島カンツリークラブ 「“近鉄賢島CC名物”海の幸カレー」¥2,700
公式HP
伊勢志摩の海の幸をめいっぱい盛り込んだ贅沢カレー。アワビ・伊勢海老・あっぱ貝・鯛が入っています。
③東建多度カントリークラブ・名古屋「オリエンタルカレー×東建多度CCコラボメニュー」¥1,150~1,500
公式HP
名古屋の老舗カレーメーカーのオリエンタルカレーと共同開発した、カレーメニュー(ビーフカレー、ポークカレー、カツカレー、桑名カレー)の4種類がラインナップ。「ここでしか味わえない」と言われると、つい注文したくなってしまいますね。
④ザ・ノースカントリークラブ「骨付きチキンと野菜のスープカレー」¥1,550
公式HP
メニュー名の通り、骨付きチキンと野菜がゴロゴロと入った、北海道らしいスープカレーです。本場の味がゴルフ場でも味わえます。
⑤甲斐ヒルズカントリー倶楽部「ヒルズカレー」¥1,200
公式HP
ゴルフ場名がメニュー名になっていることからも、看板メニューとして頑張っているのがうかがえます。スパイスの効いたシンプルなカレーです。
いかがでしょうか。カレーが食べたくなってきたのではないでしょうか。カレーでゴルフ場の心意気を感じることもあるのですね。
おわりに
「せっかくゴルフ場に来たのに、どこでも食べられるカレーじゃつまらないから、もっと地域色の出たメニューにしよう!」とお考えの方もいらっしゃいます。
もちろん、ゴルフ場によってはあまり特色のない平凡なカレーを提供しているレストランもあると思いますが、逆にカレーにこそゴルフ場の思いを込めているレストランもあるのです。
あなたもゴルフ場のカレー巡りしてみませんか?