さようならチーピン~チーピンを克服してスコアアップしよう
- 2018.05.07
- 技術向上
チーピンとは、右打ちの人の場合、打ち出したボールの軌道が途中で急激に左に曲がってしまうフックボールの一種です。名前の由来は、麻雀牌のピンズの7の絵柄と弾道が似ていることからきています。
フック回転の上、急角度で曲がるため、スライス以上にOBの確率が高く、一度出てしまうとスコアに影響してしまいます。チーピンが理由でゴルフを断念した方もいるくらいです。今回はチーピンなんかで楽しいゴルフを諦めてしまわないよう、スコアアップをしてもらえるよう、チーピン克服法をお伝えしたいと思います。
またチーピンと引っかけは原因がほとんど同じなので、引っかけ病の方もぜひ読んでいただきたいと思います。
1.チーピンになるスイング軌道
チーピンが出てしまう理由は、フェースがインパクトで閉じてしまっているからです。しかし、安易にフェースを開いて打てばよいとはなりません。ここではなぜ、フェースが閉じるのか、なぜチーピンが出るのかをお話ししたいと思います。
まず、チーピンになりやすい軌道は、外から中に引き込むアウトサイドインと中から外に押し出すインサイドアウトになります。というよりもインサイドインでない限り、チーピンになる可能性はあるのです。
アウトサイドインが原因
アウトサイドインはカット軌道で通常、スライスが出る軌道です。ただスライスを怖がるあまり、ダウンスイングで左ひじを引いてしまい、それに伴い右肩が突っ込むことが原因でフェースが閉じてしまい、チーピンもしくは引っかけになってしまいます。
今まではずっとスライスだったのに急にチーピンが出だした場合はこれが原因です。
インサイドアウトが原因
こちらはゴルフがある程度出来る人に見られる原因ですが、インサイドアウトの軌道ですと、通常、右に真っすぐ飛び出すプッシュアウトが出ます。それを嫌がりアーリーリリースをして無理やり捕まえようとフェースを返してチーピンが起こります。
2.チーピンの原因と対策
先ほどはチーピンの起こる原因を紹介しましたが、なぜそのようなことが起きるのか、どのように対応すればチーピンが起こらないようになるのかを一つずつ紐解きたいと思います。
グリップが原因
グリップが原因でチーピンやフックになる方が多く見られます。どのようなグリップかというと、ストロンググリップと言い別名フックグリップです。
右打ちの場合、左手をかぶせて上から見ると指のこぶし2個もしくは3個見えるグリップで名前の通り、フックの出やすいグリップになります。なぜ、フックが出やすいかというと、手首を返しやすく、ゴルフクラブの走りをより使いやすいからです。なので、飛距離を出す分には非常にメリットのあるグリップですが、フック系の人や初心者にとっては諸刃の剣となるグリップになります。
なので、チーピンがあまりにも出る人は少しこぶしを1個もしくは2個分、左にウィークに握ってください。手首の返しを使いにくくなりますので、アーリーリリース対策にもなり、よりチーピンになりにくくなります。
アドレスが原因
アドレスを直すだけでもチーピンが無くなる場合があります。逆に言えば、間違ったアドレスをすれば、チーピンの起こる可能性はかなり高くなります。ここではチーピンになりやすいアドレスを紹介しますので、ぜひご確認ください。
まず確認して頂きたいのが、体の軸です。チーピンやフックになりやすい人は、軸が左に傾いており、骨盤が右に移動しています。著者が考えるオーソドックスなアドレスは、軸が少し左、骨盤を左にスライドさせた、くの字型アドレスです。
軸が真っすぐはダメで、左はもっと危険です。そのような軸だと突っ込みやアーリーリリースの引き金となりえますので、すぐにやめて下さい。また軸の傾きの度合いはクラブによっても少し違いますが、あごの向きは地面を向くようにしてください。頭まで右に傾くと体が右に倒れすぎてプッシュアウトの原因になります。
以下の写真はアイアンですが、アイアンでも少し右に傾きます。アマチュアの多くは真っすぐか、もしくは左に傾いたアドレスをしがちですので、気を付けて下さい。
2点目に気を付けるところは、肩のラインです。チーピンやフック恐怖症の人は、左に打ちたくないため、右に向くクローズスタンスのアドレスをしてしまいます。
右に向けば向くほど、カットに打ち難く、逆につかまるボールを打ってしまいます。チーピンを直したいのであれば、逆にオープンにかまえましょう。特に肩のラインだけ右を向いてしまう方もおり、気づきにくい箇所なので、カメラや他人に確認してもらうなどで、対処しましょう。
スイングでの原因
アドレスがしっかりと出来ても、スイングのせいでチーピンが起こることがあります。ここではどのようなスイングでチーピンが起こるかを紹介させて頂きます。
体の突っ込みが原因
体が飛球線方向へ突っ込むとバランスを取るため、クラブのリリースを早めてしまいます。そのためフェースが閉じた状態で当たりやすくなり、フック系のボールが出てしまいます。
これはダフリ症の人にも見られるので、逆にダフれと思うくらい、右で振るように意識すればアーリーリリースも緩和され、ダフリにくくなり、突っ込みも無くなります。
腰を回し切れていない
チーピンになる人は、丁寧に打とうとして腰を回し切れていない人が多く見られます。それはバックスイングもダウンスイングも両方言えます。
バックスイングでの原因は、バックスイングで肩を回し切れずにクラブの落としどころが無く、外からしか落とせずにアウトサイドイン軌道になる場合です。対処法は、単純にしっかりと肩を回しクラブの落としどころを作ってあげることで解決できます。
続いて、ダウンスイングでの原因ですが、腰の回転が止まってしまうとチーピンや引っかけが出てしまいます。クラブを真っすぐに当てたいばかりに無意識に回転を止めてしまうのが原因ですが、腰を止めても慣性の法則でクラブの動きは止まらず、フェースが返ってしまうため、閉じた状態で当たり、それがチーピンの原因になってしまいます。これも解決方法は単純で腰が飛球線を向くまで回転を止めなければ解決します。
右肩が突っ込んでいる
筆者もチーピン持ちでしたが、今からお話しする内容を実践したらチーピンを克服出来ました。チーピンを打つ人で良く見られるのは、右肩が突っ込み、軌道がアウトサイドインになるケースです。
右肩を突っ込んで無理やり当てようとすると前傾角度は起き上がり、手元が高くなるので、フェースの先に当たり、フック回転のボールが出やすくなります。それの対処法は前傾角度を崩さずに右肩を前傾角度に沿って、回転すれば解決します。前傾角度に合わせると少し右肩を下げたスイングになりダフリそうで違和感がありますが、実はこれが正しいスイングになります。
今まで当たっていたのはアーリーリリースをしていたためで、決して正しいインパクトは出来ていなかったためです。また右肩を下したダウンスイングはインパクト付近で左わき腹に張りが出ます。少しきついスイングですが、チーピンや引っかけ対策として筆者が身をもって証明しましたので、ぜひお試しください。
練習方法としては、鏡を見ながら前傾角度をキープしたままシャドースイングをして下さい。また正面から動画を撮り、プロとのスイングと比較もおすすめです。最初はいつもより打点が下がるのでダフリますので、ドライバーではなくアイアンで練習してください。またダフる原因はアーリーリリースなので、諦めずに挑戦してください。
まとめ
チーピンが連続で出てしまうとゴルフが恐怖でしか思えなくなります。しかし、チーピンはボールを捕まえられているということでもあるので、それを抜け出せば一気に上達が早まりますので、ゴルフを嫌いにならず諦めずに、今回紹介した内容を実践してください。
楽しいゴルフは目の前に待っていますよ♪