【ゴルフルール】カジュアルウォーターってどんな水?状況や処置法を知っておこう!
晴天で風の影響も少ない自然環境の中、爽やかな気持ちでラウンドできることは、この上ない楽しみですよね。
しかし当日の天気が雨や強風でも、ゴルフは自然の中でプレーするもの。コースは前もって予約するので、当日になってキャンセルして延期することの方が少ないと思います。
ゴルフ場がクローズするほどの、大雪か大型の台風が接近しない限り、通常レベルの雨や風ではコースに出てプレーしますよね。
雨が降っていなかったとしても、ラウンド前日や当日の朝まで降り続いた雨が、水たまりやぬかるみとなってプレーに影響することもしばしば。
そんな状況下でも、正しい処置方法を知っておけば、お得な気分でプレーできることもあります。
無罰の救済を受けられるカジュアルウォーター
ゴルフ場で聞くことのある「カジュアルウォーター」。
水がらみとは想像がつくものの、日常ではあまり聞き慣れないかもしれません。
ニアレストポイントをマークして、ホールに近づかない1クラブレングス内にドロップする無罰の救済が受けられるケースはいくつかあります。
その中のひとつが「カジュアルウォーター」です。
カジュアルウォーターの中にボールがあったり、スタンスがかかったりする場合、救済が受けられます。
カジュアルウォーターの定義
カジュアルウォーターとは、プレーヤーがスタンスをとる前や、スタンスをとったあとに見える、雨などの自然現象でコース内にできる一時的な水たまりのことをいいます。
ウォーターハザードからあふれ出て、ハザードとの限界の外にある水も、カジュアルウォーターになります。
片足できつく踏みつけたり、何度も踏まなければ滲み出してこないような水や、柔らかくてべとべとした地面は、カジュアルウォーターといいません。
雪と自然の氷は、プレーヤーの選択で、カジュアルウォーターかルースインペディメントとして扱うことができます。
露(大気中の水蒸気が冷えて、水滴となって草などについたもの)と霜(大気中の水蒸気が冷えて、地面などに触れてその表面に結晶したもの)は、カジュアルウォーターとなりません。
ちなみに、カジュアルウォーターの「カジュアル」とは、「気軽な」という意味ではなく、「不定期な」「時々」という意味合いの用語で使われます。
カジュアルウォーターからの救済
カジュアルウォーターがボールやスタンスにかかって、プレーに影響をおよぼすときは、ニアレストポイントが決まったら、そこから1クラブレングス以内のホールに近づかない場所にボールをドロップします。
(カジュアルウォーターなど、異常なグラウンド状態での救済で拾い上げられたボールは、拭くことができます。)
ドロップしたボールが、次のようになった場合は、再ドロップとなります。
(1)転がってニアレストポイントよりホールに近づいたとき
(2)ハザードやカート道、修理地などに転がり入ったとき
(3)落ちたところより2クラブレングス以上転がった場合
二度目にドロップして同様の結果になった場合は、二度目のドロップの際にボールが最初に落ちたと思われる位置に、そのボールをプレースしてプレーします。
なお、プレーヤーは救済を受けず、あるがままにプレーする権利も持っています。
シチュエーション別、救済処置での注意点
スルーザグリーンで
ニアレストポイントを決める時、完全にカジュアルウォーターの影響を受けない場所を定める必要があるので、水量が少なくて打てそうな場所、という決め方はできません。
また、救済のニアレストポイントは、ハザード内やグリーン上ではない、コース上に定められます。
バンカー内で
カジュアルウォーターがプレーに影響する場合、無罰の救済を受けられます。ただし、ニアレストポイントおよびドロップする場所は、そのバンカー内でなければなりません。
完全な救済が受けられない場合は、その状態から最大限の救済を受けることができるとされていて、ホールに近づかず、水が浅い場所へのドロップが許されます。
しかし、バンカー内が水でいっぱいになっている場合でもバンカー内にドロップしなければならないので、その場合は実質、無罰の救済を受けられないこともあり得ます。
そのようなケースでは、1打罰を加えて、ホールとボールがあった場所を結んだ、そのバンカー後方線上にボールをドロップする選択肢も与えられています。
グリーン上で
グリーン上では、パット線上にカジュアルウォーターがある場合、救済を受けることができます。
ニアレストポイントは、ホールに近づかない、ハザード以外で、ボールがあった場所に近いところ(グリーン外でもOK)にプレースします。
完全な救済が受けられない場合は、その状態から最大限の救済が受けられます。