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ゴルフ界の最強超奇人ゴルファー、モー・ノーマン②驚異のハンマー打法とは?

「ハンマー打法」は近代ゴルフのスイング理論とはかけ離れています。アドレスでは、腕とクラブシャフトが一直線になります。

グリップは鷲掴み。両足のスタンスも大きく開きます。上半身を前傾させ、それだけボールの位置が離れています。

体はほとんどひねらずに、そのままテークバックします。ヘッドがトップの位置に来ても、上体の前傾角度、腰の位置は変わりません。バックスイングの始動とともに、左膝、腰の向きが目標方向へスライドし、ヘッドに先行するような動き方をします。

インパクトでは、アドレスと同様に腕とシャフトが一直線。振り抜くと同時に、腰が飛球方向へグイと押し出されます。この腰の動きがスイングスピードを上げています。

要するに、上体を軸に一直線となった腕とシャフトを腰をひねらずバックスイングで振り上げ、その軌道で振り下ろし、スイング後半の腰と足の動きでスイングにパワーを加える。

鷲掴みにするため、クラブのグリップは太め。頭は動いても気にしない。フォローも意識しない、など、現在のスイングと異なる点が多いスイングです。

ノーマンの子供時代、友達もおらず、たった1本の5番アイアンで遊んでいた時のことでした。ノーマンを見ていた近所の大工が、もっとしっかり握らないとだめだと話したことから、鷲掴みのグリップとなりました。

まさにハンマーを振り上げ、ただ振り下ろすだけのハンマー打法は、ここから生まれました。

最大の特徴は、スイング面に対してクラブフェイスが常にほぼ90度を保ってスイングされることです。そのため、ストレートボールが生まれます。ノーマンは曲がらないだけでなく、飛ばし屋でもありました。現代のクラブ、ボールを使えば、軽々と300ヤードを超えていた、とも言われます。

「曲がらず、飛ぶ」こんな理想的なスイングが、なぜ現代のスイングの本流ではないのでしょうか。一部では「ナチュラルスイング」と呼ばれて試しているファンもいますが、このスイングを教えるスクールはありません。

なぜでしょう?ここからは、筆者の推論です。おそらくノーマンの握力、腕力は人並み外れたものだったと思います。

現代ゴルフのグリップは、腕とシャフトが「く」の字になるように握ります。これはゴルフだけに限りません。野球のバット、テニス、バドミントンのラケットなどは、いずれも腕と「く」の字になります。

皆さんも試してみてください。軽くペンなどを握って腕をまっすぐにした状態からペンを上向きにします。つまり、腕とペンを「く」の字にします。そうすると、リストと腕の筋肉が緊張した状態になります。まっすぐにした状態と比べると、左右の動きに対してブロックする強さが生まれます。

つまり、野球のバッターがバットと腕をまっすぐにして打とうとしても、投手の球威に負けてしまいます。腕を「く」の字の状態にするのは、人間の運動工学的に小さな力で大きな力を生む一番有効なやり方です。

テニスのバックハンドで利き腕とラケットがまっすぐになるスイングがありますが、これも利き腕以外の腕でパワーを補助するダブルハンドになっています。ノーマンがそのスイングで人より飛ばせたのは、彼の握力、腕力が相当なものだったのでしょう。

近代ゴルフのスイングは、ノーマンの曲がらないスイングではなく、小さい力でも飛ばせるグリップ、さらにリストターンを有効に使うことで飛距離を出せる方向へ向かったのです。

しかし、ノーマンのスイングが否定されたわけではありません。ゴルフに伸び悩んでいる人は、ノーマンのスイングを試す価値は多いにあります。なにせ、“曲がらないスイング”なのですから。

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