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イ・ボミV3を阻むのは同じ韓国勢!?女刺客5人③キム・ハヌル

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今季のキム・ハヌルは好調なスタートを切りました。

開幕戦のダイキンオーキッドレディスでは一時首位にも立ち、結果は8位タイ。2戦目のヨコハマタイヤPRGRレディスカップでは首位に1打差の3位と惜しいプレーでした。

もう一歩で優勝を逃しましたが、ハヌルは笑顔でコースを後にしました。

「バーディーを狙ったホールでバーディーがとれた。調子は良くなってる」

昨季最終戦でVの勢いそのまま

T-Point Ladies Golf Tournament - Day 1

Licensed by gettyimages R

昨年11月の最終戦、LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップを9アンダー逃げ切りで優勝しました。ツアー3勝目、公式戦初勝利で3年のシード権を獲得しています。

最終日は震えるぐらいに緊張しました。同組には元世界ランキング1位のシン・ジエがいました。最終日に決まって猛チャージするシンの存在に怯えながら前半スコアを崩しましたが、後半開き直って逃げ切りました。これまでは最終日に崩れることが多かっただけに、この優勝は大きな自信になりました。

イ・ボミと同期

12歳でゴルフを始めたハヌルは、イ・ボミとは車で15分程度のご近所さん。一緒に韓国ナショナルチーム候補生として育ちました。2011年にボミが一足早く日本ツアー参戦を果たしたのに続き、ハヌルは2015年から参戦しました。その間、2011年、2012年に韓国の賞金女王となっています。

韓国女子プロの多くが感じるように、ハヌルも最初日本のゴルフコースのレイアウトに戸惑いました。韓国ではフェアウェイの両側に目に見える障害物はないのに比べ、日本では高い森林が両側にあります。ティーからフェアウェイを眺めると、強い圧迫感があります。

プレーのプレッシャーに加え、視覚のプレッシャーがスイングに大きな影響を与えるのです。ハヌルは最初の年は韓国人のキャディーを帯同していましたが、翌年からは日本人に変えました。

「日本人キャディーの方が、コースの情報を良く知ってる。プレー中のシチュエーションのやり取りは参考になる」

と、ハヌルは日本語の勉強にも取り組んでいました。こうした努力が、好成績につながっています。

Daikin Orchid Ladies Golf Tournament - Day 2

Licensed by gettyimages R

体の軸の意識が高いベタ足スイング

ハヌルのスイングは体の軸がしっかりできているのが特徴です。頭、左肩、左ひざ、左足が一直線の軸となり、アドレス、トップ、インパクトでその軸がぶれません。また、その軸を中心に肩が後ろに引かれていきながらトップに至るまでの動きが、上半身と下半身の強いひねりとなり、クラブヘッドの加速をうみます。

さらに、アン・ソンジュ、イ・ボミら韓国選手に多く見られるように、インパクトまで右足かかとが地面に着いたままの「ベタ足」スイングです。ハヌルの場合、インパクトで右足が地面を踏み込むような動きもあり、さらにパワーを生んでいます。

この「ベタ足」スイングは、スイングプレーンが一定のため、飛距離を生み、ボールが曲がらない利点があります。

キム・ハヌルのクラブセッティング

<ドライバー>
本間ゴルフTW727 455PROTO ロフト9.5度(シャフト:VIZARD YA55 硬さ R 長さ 44.75インチ)

<フェアウェイウッド>
本間ゴルフTW737 3番(ロフト15度)

<ユーティリティ>
本間ゴルフTW737(ロフト19度、22度)

<アイアン>
本間ゴルフTW737Vs(5番~6番)、TW737V(7番~10番)

<ウェッジ>
本間ゴルフTW-W(ロフト52度、58度)

<パター>
オデッセイ ミルドコレクション プロトタイプ

<ボール>
スリクソンZ-STAR プロトタイプ

(注)プロは頻繁にクラブ調整を行うため、実際使用するギアセッティングとは異なる場合があります。

今年こそハヌルの年!?

ハヌルの愛称は「スマイル・クイーン」、ボミは「スマイル・キャンディ」。二人の人気者は対照的に見られがちですが、共通点もたくさんあります。どちらかというと美人系のハヌルは、話しかけにくいイメージですが、じつは気さくです。

メディアからの質問には正直に答えるし、プライベートも包み隠さず話題にします。例えば、コンビニのスイーツに目がない、など。さっぱりした親しみやすさを持っています。

Yokohama Tire PRGR Ladies Cup - Day 2

Licensed by gettyimages R

ファッションにも敏感です。昨年2戦目はボミと最終組を回りましたが、二人ともデサントと契約をしており、「ルコックスポルティフ」の同じブランドを着用します。ウェアが被らないように、ボミはスポンサーに確認し、ハヌルは2日目にボミが着たウェアを選びました。

日本人キャディーの件でもありましたが、ハヌルは積極的に日本語を覚えています。実は韓国にいる時から日本語講師に学んでいました。今でもマネージャーから習ったり、練習やアマチュアの人とラウンドする時も積極的に話しかけています。

日本のファンも続々増えてきているハヌル。「優勝したらインタビューには日本語で答えたい」との抱負が実現するのは遠くないようです。

この記事を書いたライター

スポーツ新聞記者、デスク17年。ゴルフ取材も経験したが、ゴルフはなかなかうまくならないため楽しむものと決めうち!
皮肉にもその後、スコアが上がったとか・・・

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