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鈴木愛 国内女子ゴルフ賞金ランク1位!4年ぶりの日本人賞金女王の誕生

1.2017年賞金女王ランク

順位  選手名        賞金(円)
1位  鈴木愛    (JPN) 140,122,631
2位  イ・ミニョン (KOR) 126,439,365
3位  テレサ・ルー  (TWN) 124,356,031
4位  キム・ハヌル (KOR) 121,783,000
5位  申ジエ    (KOR) 121,261,865
6位  上田桃子   (JPN) 101,820,977
7位  川岸史果   (JPN)  82,150,534
8位  李知姫     (KOR) 80,376,477
9位  全美貞     (KOR) 72,495,033
10位  アン・ソンジュ (KOR)   71,097,527 

LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップが11月23~26日に宮崎県の宮崎カントリークラブで開催されました。LPGAの最終戦となります。

この大会の優勝者は今季4勝の台湾のテレサ・ルーさんです。テレサ・ルーさんは通算15アンダー、2位のイ・ミニョンさんとは4打差での優勝でした。

今年の賞金女王争いは最終戦まで目が離せないという大接戦を繰り広げました。

賞金女王となった鈴木愛さんは、リコーカップでは通算5アンダーの7位タイ。最終戦を優勝という形で賞金女王に輝くことができなかったのは残念ですが、素晴らしい戦いを見せてくれました。

2.大接戦!LPGAツアー最終戦 リコーカップ

今季のLPGA賞金女王争いは最終戦までもつれ込みました。最終戦となるリコーカップ直前に4人の選手に賞金女王が絞られました。リコーカップの前週に開催された大王製紙エリエールレディスオープンで鈴木愛さんが優勝すれば、最終戦を残して賞金女王確定だったのですが、2打差の2位でフィニッシュしたことにより、最終戦まで持ち越しとなったのです。

最終戦まで賞金女王の可能性が残されたのは鈴木愛さん、キム・ハヌル(韓国)さん、申ジエ(韓国)さん、イ・ミニョン(韓国)さんの4名です。

鈴木愛さんは単独6位以内に入れば、他の選手の順位に関係なく賞金女王が確定。キム・ハヌルさんとイ・ミニョンさんはリコーカップで優勝することが最低条件。その上、キム・ハヌルさんの場合は鈴木愛さんが単独7位以下、イ・ミニョンさんの場合鈴木愛さんが単独15位以下であれば、逆転で賞金女王の可能性が残されました。

申ジエさんは、優勝する上に鈴木愛さんが棄権などで賞金0円だった場合に限るという厳しい状況ではありましたが、最終戦まで賞金女王の可能性が残されました。

大王製紙エリエールレディスオープンで賞金女王の可能性がなくなってしまったのは、テレサ・ルーさん、上田桃子さんです。テレサ・ルーさんはエリエールレディスオープンで9位タイとなり2,136,666円を獲得しました。ですが最終戦のリコーカップで優勝しても賞金女王には手が届かない位置になってしまいました。

10年ぶりの賞金女王と期待された上田桃子さんは、大王製紙エリエールレディスオープンで優勝を逃した時点で賞金女王への可能性を失ってしまいました。

11月23日、リコーカップの初日が行われました。2014年の覇者でもあるテレサ・ルーさんが4アンダーでトップに立ちました。2位には3アンダーで穴井詩さん、笠りつ子さんが続きました。4位タイは、賞金女王になるために、この大会で優勝することが最低条件だったキム・ハヌルさんと申ジエさん。単独6位以上で賞金女王が決まる鈴木愛さんは7位タイ。逆転女王の可能性が残されているイ・ミニョンさん、初出場の川岸史果さんも7位タイでホールアウトしました。

【初日上位成績】
1位 テレサ・ルー -4
2位タイ 穴井詩 笠りつ子 -3
4位タイ O.サタヤ 申ジエ キム・ハヌル -2
7位タイ 川岸史果 イ・ミニョン 鈴木愛 -1

2日目もテレサ・ルーさんが首位をキープ。逆転賞金女王の可能性があるイ・ミニョンさんはスコアを伸ばし、2位まで浮上します。ここで鈴木愛さんは11位タイまで後退してしまいます。

【2日目上位成績】
1位 テレサ・ルー -8
2位 イ・ミニョン -6
3位タイ 笠りつ子 穴井詩 -4
5位 申ジエ -3
11位 鈴木愛

3日目も熱戦は続きます。テレサ・ルーさんが首位をキープ。逆転で賞金女王の可能性があるイ・ミニョンさんが2打差でテレサ・ルーさんを追うという展開になりました。鈴木愛さんは13位タイでホールアウト。ますます賞金女王の行方はわからない状況になりました。

【3日目上位の成績】
1位   テレサ・ルー -13
2位   イ・ミニョン -11
3位タイ 成田美寿々 -7
     申ジエ   -7
5位   永井花奈  -5
13位タイ 鈴木愛   -2
     キム・ハヌル -2

賞金女王争いは、リコーカップの最終日の成績までもつれ込みました。

2017年LPGAツアー選手権リコーカップを制したのは、テレサ・ルーさんです。初日から安定したプレーでトップをキープし、3年ぶり2度目の今大会での優勝となり、賞金2500万円を獲得しました。

この最終日の結果、7位タイでホールアウトした鈴木愛さんの賞金女王が決定しました。テレサ・ルーさんは今季は最多の4勝をあげたのですが、賞金女王と決まった鈴木愛さんとは1600万円の差をつけられてしまったのです。ですが、この優勝で賞金ランク3位につけました。

2位のイ・ミニョンさんは、賞金女王は考えていなかったのだそうです。リコーカップの優勝が目標だったのです。狙っていたのは、メルセデスランクのトップ。3年間のシード権と副賞の車がほしいと、3日目が終わった際に笑顔でコメントしていました。

キム・ハヌルさんは、5月のワールドチャンピオンシップサロンパスカップの優勝から、賞金ランクトップを独占してきましたが、3試合前にトップから陥落。賞金女王に輝くためにはリコーカップでの優勝が最低条件でしたが、6位で今シーズンの戦いを終えました。

【最終日の成績】
優勝 テレサ・ルー -15
2位 イ・ミニョン -11
3位 申ジエ    -10
4位 李知姫    -9
5位 アンソンジュ -7
6位 キム・ハヌル -6
7位タイ 鈴木愛 上田桃子 -5

賞金女王争いを見せてくれた4名の選手と最終戦の覇者のテレサ・ルーさんのことを調べてみました。

3.鈴木愛が2017年賞金女王に輝く

LPGA Tour Championship Ricoh Cup 2017 - Final Round

Licensed by gettyimages R

5月12日~14日 ほけんの窓口レディース 優勝
6月22日~25日 アース・モンダミンカップ 優勝

賞金女王に輝いた鈴木愛さんは、国内女子で今季2勝を上げています。29試合に出場し、トップ10入りは16回。そしてトップ5入りは10回。素晴らしい成績を残しました。

リコーカップの最終日は雨の中でのラウンドとなりました。鈴木愛さんは最終18番5メートルのパーパットを沈めました。キャディーからは「ボギーでもいい」とアドバイスを受けました。

「パーであがりたい」

強気で攻めたパーパットは一度カップから跳ねましたが、見事にカップインしたのです。

その瞬間、賞金女王が決まり、満面の笑顔を見せました。2013年の森田理香子さん以来の日本人賞金女王という期待とプレッシャーから解放された瞬間です。4年ぶりの日本人賞金女王の座に輝き、ホッとした表情にも見えました。

「良い締めくくりができたと思います。やっと自分らしいパッティングができました。自分が良いプレーをすれば勝てるかなと思っていました」

「ようやく終わったという気持ちの方が強いです。残り3試合が長かったです。残りプレッシャーからずっと不安で眠れなかったので、ようやく眠れます」

とコメントしました。

今年の7月に岡本綾子さんに「せっかくのチャンスだから賞金女王を狙いなさい」と激励され、愛さんもその気になり、賞金女王宣言をしました。

宣言はしたものの、周囲の期待が愛さんの重圧となり、9月頃には胃の調子が悪くなったこともあるそうです。愛さんは、それを振り払うように、練習を繰り返しました。

「韓国の強い選手たちより、練習量では負けない」

いつも試合の後、1人になるまでパッティングの練習をする姿がありました。この最終戦のリコーカップの後も1人練習グリーンに残り、確認を続けたそうです。

プロになっても決して努力を怠らない選手です。2016年の平均パット数は第1位、2017年は第2位でした。

愛さんの2017年のLPGAツアー29試合に出場。

平均パット数 1.7582 2位
平均ストローク 70.7447 4位
パーオン率 70.5083 11位
パーセーブ率 87.4704 4位

誰にも負けない練習の成果が表れています。

実は、愛さんはジュニア時代から、練習嫌いなゴルファーでした。でも契約を結んだPINGの米国本社に出向いて合宿に参加して、担当者にこんなに練習をしない選手は珍しい。このままでは通用しない、と厳しく指摘されてしまったのです。

「パターが得意でもグリーンに乗せなければ勝てない。練習しないとダメだ」

合宿から帰ってきた愛さんは改心したのです。1人黙々と暗くなるまで、ドライバーを打ったり、パター練習を繰り返す、努力家の選手へと生まれ変わったのです。

練習は彼女の自信にもなりました。それでも負けてしまった時には悔し涙も見せました。

負けず嫌いな性格、そして誰にも負けない練習量で4年ぶりの日本人賞金女王に輝いたのです。

3-1.鈴木愛のプロフィール

生年月日 1994年5月9日(23歳)
身長 155cm
体重 55kg
血液型 B型
出身地 徳島県三好郡
出身高校 倉吉北高等学校(鳥取県)
趣味 ショッピング
好きな色 白
ゴルフ歴 11歳から
所属 セールスフォース
契約 クラブ:PING
   ボール:タイトリスト
   ウェア:デサント
   シューズ:フットジョイ

鈴木愛さんは、2013年にプロデビューを果し、ツアー通算5勝を挙げています。

3-2.鈴木愛のゴルフの経歴

鈴木愛さんは、小学生時代に宮里藍さんの試合を見て、プロになろうと決心をしました。徳島県出身の鈴木愛さんですが、鳥取県の高等学校に進学します。寮生活を送る中で、ストレスを感じてしまいます。

その時、徳島県にいた両親は、一家で鳥取県へ引越しをして、愛さんの夢を応援しました。

「もっとゴルフに集中できるように。精神的な面でも支えてあげたい」

愛さんは倉吉北高等学校のゴルフ部の一期生として、練習に打ち込み、結果を残しました。

2013年のプロテストで見事に一発合格。一家の夢が叶った瞬間です。

両親は、徳島で代々続いた材木業を畳んで、鳥取県に引越しをしました。それは両親にとっても大きな決断でした。

「愛にプロになって稼いでもらわなければ困る」

愛さんは、プレッシャーも感じていたことでしょう。

母親は、愛さんがプロになってからも自らの運転で全国各地を回り、愛さんの支えとなりました。実は愛さんは、飛行機が苦手なのだそうです。

初優勝を飾った2014年の日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯の優勝インタビューでは、母への感謝の言葉を贈り、嬉し涙を見せました。その姿を見守った母親の目からも涙が溢れ出ました。

プロ4年目で手に入れた賞金女王。その時、献身的にツアーに帯同してくれた母親への感謝の気持ちもコメントしました。

鈴木愛さんの強さの裏には、家族の大きな支えがありました。来季もゴルフ場に1人残り、練習を続ける彼女の姿を見ることができるでしょう。

鈴木愛さん、賞金女王おめでとうございます!

4.キム・ハヌル スマイルクイーン

LPGA Tour Championship Ricoh Cup 2017 - Final Round

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4月28日~30日 サイバーエージェント レディスゴルフトーナメント 優勝
5月4日~7日 ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 優勝
6月8日~11日 サントリーレディスオープンゴルフトーナメント 優勝

今季3勝を挙げたキム・ハヌルさんは、スラリとしたスタイルやクールな笑顔から「スマイルクイーン」という愛称でも知られています。現在韓国出身のゴルファーが日本のツアーで大活躍していますが、彼女もその1人です。

キム・ハヌルさんが賞金女王になるためには、最終戦のLPGAツアー選手権リコーカップで優勝。そしてトップの鈴木愛さんが単独7位以下であることが最低条件でした。

昨年のリコーカップではメジャー初優勝を果たしているキム・ハヌルさん。

「少しずつ疲れがたまってしまい、体調はあまり良い状態ではない。でも最後の試合でもあるし、楽しくやりたい」

と笑顔でコメントしました。

2年連続の大会制覇、逆転賞金女王をかけた戦いは、6位で終わってしまいました。

賞金ランクは4位。最終的に賞金女王となった鈴木愛さんとは約1834万円の差がついてしまいました。

「当たり前ですが、とても悔しいです」

今季は28試合に出場し、予選落ちとなってしまったのは1試合のみ。トップ10入りは15回。うちトップ5入りは9回となっています。

4-1.キム・ハヌルのプロフィール

生年月日 1988年12月17日
身長 170cm
体重 58kg
血液型 A型
出身地 韓国京畿道
出身高校 建国大学校(韓国)
趣味 音楽鑑賞
好きな色 青
ゴルフ歴 12歳から
所属 HITE JINRO
契約 クラブ:ホンマ
   ボール:ダンロップ
   ウェア:デサント
   シューズ:デサント

4-2.キム・ハヌルのゴルフの経歴

キム・ハヌルさんは、12歳でゴルフを始めました。ジュニア時代から大韓民国のナショナルチームの候補生だったこともあるそうです。2006年、キム・ハヌルさんが18歳の時にプロゴルファーへ転向します。プロゴルファーとして活躍しながら大学に通って卒業しました。LPGAツアーで2015年、2016年に賞金女王に輝いた「スマイルキャンディ」の愛称で知られている美人ゴルファーのイ・ボミさんとは、大学の同級生でもあり、韓国の自宅も近所でとても仲良しなのだそうです。2人は良きライバルでもあり、親友という素敵な関係です。美人ゴルファー2人の活躍に注目が集まります。

キム・ハヌルさんは、2011年、2012年に2年連続で韓国女子プロゴルフ協会(KLPGA)ツアーの賞金女王に輝き、その実力を発揮しました。

「日本ツアーで試合をすれば、もっとレベルアップできる」
「韓国ツアーだけでプレーしていると目標が薄れてしまう気がした。新しいことに挑戦すれば、また新しい目標が生まれるのではないかと思った」

母国の韓国ではある程度の年齢になると引退しなければいけない雰囲気があるそうです。韓国で2年連続で賞金女王に輝いた後、勝てなくなってしまった彼女を冷たく批判するメディアも出てきました。

そういう立場にあることが、とても辛かったのです。良きライバルでもあり親友でもあるイ・ボミさんが日本で活躍するのを見て、日本ではまだまだチャンスがあるかもしれないと思い、大きな決断をしました。

キム・ハヌルさんは、2014年のクォリファイングトーナメント(QT)に参加します。見事に14位に入りLPGAに単年登録。翌年から日本ツアーに本格的に参戦することになりました。韓国とのコースレイアウトの違いにも苦しめられ、なかなか結果を残せずに苦しんだ時期もありました。ですが、2015年のマンシングウェアレディース東海クラシックでLPGAツアー初優勝を飾ります。この優勝をきっかけに日本でも名が知られるようになりました。苦しんだとは言え、シーズン開幕から19試合目にして手に入れた初優勝です。

キム・ハヌルさんは、その翌年の2016年のアクサレディスin MIYAZAKIでは5打差で完全優勝。ツアー2勝目を挙げました。同年のLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップでは、3日目に首位に名を上げ、2位の成田美寿々さんとは1打差で逃げ切り、優勝を手に入れました。日本参戦2年目で初めてメジャータイトル獲得です。LPGAツアーとしても通算3勝目を挙げ、ゴルフの実力を日本でも見せつけたのです。

2017年4月、サイバーエージェントレディスでは鈴木愛さんとのプレーオフを制して優勝。ツアー通算4勝目を挙げると、5月のワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップでも2週連続の優勝。これでツアー通算5勝目となり、メジャー2連勝を達成したのす。

このワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップの優勝から、ずっと賞金ランクトップを独占し、圧倒的な強さを見せつけました。今季の賞金女王はキム・ハヌルさんに決定だと思ったファンも多かったでしょう。

ですが、韓国ツアーの「HITE JINRO Championship」に出場するなど、日本ツアーを2週欠場しました。その間にずっと守り続けた賞金ランクトップの座を鈴木愛さんに奪われてしまったのです。最終戦リコーカップの3試合前でした。

「8月、9月くらいから心身ともにきつかったです。あまり賞金女王を意識したくなかったのですが、周囲から期待されるのがプレッシャーになっていた」
「逆に気が楽になったので、楽しい気持ちでプレーができると思う」

その時、決して落ち込むことはなく笑顔を見せてくれました。

賞金女王には輝くことは出来ませんでしたが、来年こそなりたい!と、意欲を見せています。最後まで賞金女王争いを見せてくれたキム・ハヌルさんの来季の戦いに注目です。

5.イ・ミニョン 韓国の真の刺客

LPGA Tour Championship Ricoh Cup 2017 - Round Three

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3月30日~4月2日 ヤマハレディースオープン葛城 優勝
7月7日~7月9日 ニッポンハムレディスクラシック 優勝

今季からLPGAツアーに参戦しているイ・ミニョンさんは、今季2勝を挙げました。本格的に参戦して1年目で素晴らしい成績を残し、存在感をアピールしました。

2017年LPGAツアーの最終戦、リコーカップには韓国から両親と兄を招待したそうです。家族の応援は彼女の力になりました。イ・ミニョンさんが賞金女王になるためには、リコーカップでの優勝。そして賞金ランクトップの鈴木愛さんが単独で15位以下という厳しい条件でした。

そんな中でも、イ・ミニョンさんは2日目には2打差でトップのテレサ・ルーさんを追い、勝負強さで2位に浮上します。逆転賞金女王の可能性が出てきたのです。この日、鈴木愛さんは11位タイで2日目を終えました。

そして3日目も同じく2打差の2位をキープし、最終日を迎えます。3日目には鈴木愛さんは13位タイまで落ちてしまいました。

イ・ミニョンさんの活躍で、賞金女王争いは最後まで目が離せない状況となりました。

最終日は雨の中のラウンドになりました。2打差でトップのテレサ・ルーさんを追いかけます。6番ホールでイ・ミニョンさんのティーショットは林の中へ。ボギーを叩いてしまいます。このホールでテレサ・ルーさんがバーディーを決めて3打差になってしまいました。

最終的には4打差まで広げられてしまいましたが、2位で今大会を終えました。

「今日はドライバーが左に曲がってしまいました。ボギーを叩いた6番で流れが変わってしまい、追いつくことができませんでした。私の実力がまだまだということです」

ですが、日本ツアー初参戦にして、賞金ランク2位は素晴らしい成績です。

来季も日本ツアーを盛り上げてくれるでしょう。

5-1.イ・ミニョンのプロフィール

生年月日 1992年3月13日
身長 168cm
体重 73kg
血液型 O型
出身地 韓国京畿道
出身校 成均館大学(韓国)
ゴルフ歴 10歳から
プロ転向 2010年
所属 Hanwha

5-2.イ・ミニョンのゴルフの経歴

イ・ミニョンさんは2010年にプロゴルファーになりました。この年に韓国2部ツアーで優勝します。実は韓国ツアーでは通算4勝を上げている実力者なのです。

2016年の日本ツアーファイナルクォリファイングトーナメント(QT)で4位という好成績を修め、今季の出場権を得ました。日本ツアーに本格参戦して1年目で大活躍を見せてくれました。彼女が日本ツアーに参戦するきっかけを作ったのは、韓国のペ・ヒギョンさんに強く誘われたからなのだそうです。

実はイ・ミニョンさんは一度は絶望を味わうことになってしまった「不屈のゴルファー」としても知られています。腎臓がんを患ってしまったのです。一度は死も覚悟したそうです。2015年の3月に行われた欧州女子ツアーのミッションヒルズ・ワールドレディスチャンピオンシップで急な腹痛に襲われ、試合を途中棄権しました。

「心配することはない」

と医師に言われたらしいのですが、あまりの痛さから精密検査を希望しました。

そこで早期の腎臓がんを宣告されてしまいます。

「涙が溢れ出た。ショックで両親にごめんなさいと言ってまた泣いた」

イ・ミニョンさんのがんはステージ1で、医師から「手術をすれば90%の確立で治る」と言われたのですが、やはり不安は消えず、入院中の10日間は眠れない日々が続きました。

無事に手術は成功。その後はリハビリに専念して、手術からわずか1ヵ月後にはツアーに復帰しました。そして3ヶ月は休むようにと医師から言われていたそうですが、

「ゴルフをしているのが幸せ」

そう感じていたそうです。

一度は死も覚悟したイ・ミニョンさんは大病から、生きていることに感謝、ゴルフが再び出来ることに感謝、健康な体に感謝するなど、どんなことにも感謝する選手になりました。

まさかのがん宣告から1年9ヶ月後の2016年7月の韓国ツアー、クムホタイヤ女子オープン大会で、復活優勝を果しました。

イ・ミニョンさんが真の刺客と呼ばれる理由がここにあります。

実際にはがん再発の恐怖心もあるそうです。それでも

「ゴルフが出来る喜びがある。みんなと仲良くしたい」

病気をして、彼女はより笑顔の耐えない、強いゴルファーになりました。

6.申ジエ ファイナルラウンドクイーン

Daio Paper Elleair Ladies Open 2017 - Final Round

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8月24日~27日 ニトリレディスゴルフトーナメント 優勝
11月16日~19日 大王製紙エリエールレディスオープン 優勝

申ジエさんは、最終日に素晴らしい強さを発揮することから「Final Round Queen」と呼ばれています。

今季2勝を挙げている申ジエさんは11月に行われた大王製紙エリエールレディスオープンで見事な逆転優勝を果し、賞金女王争いを最終戦まで持ち込ませた選手です。

今季2勝目、通算17勝目を挙げ、初の賞金女王の可能性を残しました。

昨年の賞金ランクは2位。申ジエさんが今季の賞金女王になる条件は、最終戦リコーカップで優勝する上に、賞金ランクトップの鈴木愛さんが棄権などで獲得賞金が0円の場合と厳しいものではありましたが、

「可能性が1%でも諦めない」

実は申ジエさん、今シーズン開幕前からリウマチのような全身の関節痛に苦しめられ、諦めかけたこともありました。

「可能性が残る位置で最終戦を迎えることができた。最後まで諦めない姿をみなさんに見せたい。2週連続で優勝を目指します」

とコメントして、プロとして強い意識を見せてくれました。

残り2戦で賞金女王へと近づいた申ジエさんですが、最終戦のリコーカップでは10アンダーの3位で終わり、賞金女王にはなることができませんでした。ですが、素晴らしい追い上げを見せて、ファンを楽しませてくれました。

6-1.申ジエのプロフィール

生年月日 1988年4月28日
身長 155cm
体重 63kg
血液型 A型
出身地 韓国全羅道
出身地 韓国
出身校 延世大学校
趣味 旅行
ゴルフ歴 11歳から
所属 スリーボンド
契約 ボール:タイトリスト
   ウェア:MIEKO UESAKO SPORTS
   シューズ:ECCO

6-2.申ジエのゴルフの経歴

申ジエさんがゴルフを始めたのは、小学5年生の頃でした。ゴルフを初めて5ヵ月後には大会で優勝。すぐに才能を発揮しました。

中学時代には、申ジエさんをゴルフ場に送迎した母親が交通事故で死去。同乗していた兄弟も重症を負ってしまうという、とても悲しい出来事もありました。

ですが、彼女はゴルフを続け、中学、高校時代にも活躍を見せて、18歳でプロに転向します。2006年からKLPGAツアーに本格的に参戦しています。

2008年までにKLPGAツアー20勝、アジア女子ツアーでは2勝。JLPGAツアーでは2008年ヨコハマタイヤPRGRレディスカップで初優勝を果しました。

そして2009年、米ツアーの賞金女王に輝きます。翌2010年には世界ランクトップに立つなどの活躍を見せます。

「暖かい人間味を感じる日本でやってみたい」

2014年、米ツアーの会員資格を放棄して、日本を主戦場にして戦うことを決意しました。

目標は、日本ツアー賞金女王です。

日本で賞金女王に輝くことが出来れば、誰も達成することが出来なかった記録が誕生することになります。日本を主戦場として4年目。

2014年の賞金ランク4位、2015年は3位、そして2016年は2位と確実にアップしています。2017年はさらにランクアップを狙っていたのですが、惜しくも5位。体調不良で欠場となってしまった試合もあり、今季は24試合での賞金ランク5位です。それでも今期の彼女は素晴らしい成績を残しました。

申ジエさんは今年の1月から原因不明の体調不良に苦しめられています。全身の関節痛、時には微熱も出ることがあるのだそうです。日本と韓国で通院はしていますが、薬で調整しながらツアーで戦っています。今季はこの原因不明の体調不良により、開幕戦から3試合を欠場となってしまいました。疲れがたまれば関節痛に悩まされる。

「体調が悪いというのは言い訳です」
「応援してくれるファンの方々にその諦めない姿を見せたくて頑張りました」

今季は2勝で終わってしまいましたが、辛い中でも勝ち取った優勝。その時の笑顔はとても輝いていました。

7.テレサ・ルー 台湾出身の美人ゴルファー

LPGA Tour Championship Ricoh Cup 2017 - Final Round

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4月7日~9日 スタジオアリス女子オープン 優勝
6月16日~18日 ニチレイレディス 優勝
10月13日~15日 富士通レディース 優勝
11月21日~23日 LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ

今季、最多の4勝を上げているテレサ・ルーさん。LPGAツアーの最終戦リコーカップでは2014年の大会以来、3年ぶりに大会を制覇しました。これで通算16勝目となり、実力を見せつけました。LPGAツアーの賞金女王争いを最後まで楽しませてくれた選手です。

リコーカップでは初日から首位をキープ。トーナメントレコードとなる通算15アンダーという素晴らしい成績で完全優勝を果しました。最終戦で優勝をしても賞金女王の座に立つことは不可能になってしまったテレサ・ルーさんですが、賞金ランクは3位。

素敵な笑顔を見せてくれました。

パーオン率 86% 3位
パーセーブ率 87.4704% 4位
平均ストローク 70.6061 2位
平均パット数 1.7770 5位

今季は31試合に出場。26試合の予選通過、12試合でトップ10入りを果たします。

安定したゴルフで実力を発揮。日本でも大活躍しています。

7-1.テレサ・ルーのプロフィール

生年月日 1987年10月13日
身長 164cm
体重 58kg
血液型 A型
出身地 台湾
出身校 淡水商工職業高等学校(台湾)
趣味 絵を書くこと
好きな色 黄色 緑
所属 太陽生命
契約 クラブ:キャロウェイ
   ボール:キャロウェイ
   ウェア:三越伊勢丹

7-2.テレサ・ルーのゴルフの経歴

本名は盧暁晴(Lu Hsiao-ching)です。米国ツアーに参戦する際に米国人が発音しやすいようにとテレサ・ルーに改名しました。

テレサ・ルーさんがゴルフを始めたのは11歳の頃。きっかけは父親の影響でした。母国の台湾で腕を磨いて、2005年にプロに転向します。2006年から米ツアーに参戦。2007年から4シーズンの米ツアーシード権を守った選手が、2009年の日本ツアーのファイナルQTを通過。2010年には米ツアーと日本ツアーを掛け持ちで出場しました。その後、2011年からは日本ツアーに専念しています。

2013年のミズノクラシックで日本国内発優勝を果し、2014年はアン・ゾンジュさん、2015年にはイ・ボミさんと賞金女王争いを繰り広げ、両年とも惜しくも2位で終わりました。

毎年、賞金女王争いに名を上げる実力のある選手です。

プライベートでは、2016年に日本と台湾のハーフで台湾の大手建材メーカー創業者の孫にあたる日本国籍の男性との結婚も報告しました。台湾でのゴルフイベントを通して知り合ったそうです。婚約した時に、この男性がキャディを務めたこともあります。

結婚を期に、ゴルフへのモチベーションも上がったといいます。

テレサ・ルーさんは、自身は大雑把な性格だと言っていますが、なにか日本に恩返しがしたいと、重症心身障害施設の交流で500万円の寄付金を贈った慈悲深い面もあります。

母国の台湾と主戦場とする日本も大切に思っている温かい選手です。

8.まとめ

LPGA Tour Championship Ricoh Cup 2017 - Final Round

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2017年は上位の賞金女王争いが目立ってしまいましたが、史上最年少でアマチュアとしてメジャー優勝を果し、今季2勝を挙げた畑岡奈紗さんも賞金ランク14位と大健闘を見せてくれました。今季の賞金女王ランクのトップ10は7名の選手が海外勢でした。でも日本の選手も頑張っています。10位以降は日本人選手の名前が並んでいます。

4年ぶりに日本人の賞金女王が誕生した2017年のLPGAツアーも最終戦を終えて、各選手とも今季の戦いを振り返り、いろいろな思いがあることでしょう。

プレッシャーとの戦いから解放され、ホッとしている選手もいるかもしれません。また来季へ向けて練習をスタートした選手もいることでしょう。上位を目指して下部ツアーで戦っている選手もいるはずです。

今年は22名の選手がプロテストで合格しました。また新しいプロゴルファーの誕生です。彼女たちもツアー初優勝、そして賞金女王を目指して戦うこととなります。ますます日本女子プロゴルフ界を盛り上げてくれることでしょう。

日本女子プロゴルフ協会は今年、創立50周年を迎えました。その会員数は1,059名でツアープロ、ティーチングプロとして全国で活躍しています。

当たり前ではありますが、賞金女王となれるのはたった一人です。

苦しみや悲しみを乗り越えて戦い続ける選手もいます。大きなプレッシャーと戦っている選手もいます。もっと出来ると自分の可能性を信じて戦う選手もいます。幼い頃からの夢を叶えるために練習に励む選手もいます。

そんな選手たちの来季の賞金女王争いも楽しみです。

少し気が早いですが、来季の賞金女王は誰になってほしいですか?!

最終戦までもつれ込んだ、今季の賞金女王争い4名の選手たちの熱い戦いは、ゴルフファンの記憶とLPGAの歴史に残ることでしょう。

【2000年から2016年の歴代賞金女王】

年度   選手名       獲得賞金      年度内優勝回数
2017年 鈴木愛       140,122,631円    2回
2016年 イ・ボミ      175,869,764円    5回
2015年 イ・ボミ      230,497,057円    7回
2014年 アン・ソンジュ   153,075,741円    5回
2013年 森田理香子     126,675,049円    4回
2012年 全美貞       132,380,915円    4回
2011年 アン・ソンジュ   127,926,893円    4回
2010年 アン・ソンジュ   145,073,799円    4回
2009年 横峯さくら     175,016,384円    6回
2008年 古閑美保      120,854,137円    4回
2007年 上田桃子      166,112,232円    5回
2006年 大山志保      166,290,957円    5回

※2000年~2005年には不動裕理さんが6年連続で賞金女王になっています。

 

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