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ゴルフで『ゾーンに入る』には?メンタルをトレーニングして、ゾーンに入る確率を上げよう

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プロの試合中継などを見ている際に、解説者が選手の事を「ゾーンに入っていますね。」などと表現されているのを聞いたことはないでしょうか。

もしくは、仲間内でゴルフラウンドを楽しんでいる時に、調子がいい自分に対して「ゾーンに入っているねぇ」と言われた経験がある方もいらっしゃるでしょう。

では、この「ゾーンに入る」とは、どんな状態を指しているのでしょう?なんとなくイメージは湧いても、説明するのは難しいのではないでしょうか。

ゴルフで使われる場合では、「自分の実力を存分に発揮でき、思い通りのショットが長く続いている状態」という感じでしょうか。

この「ゾーンに入っている」状態が理想的な心理状態としてメンタルと非常に深く関係していることは、おおよそ想像がつくと思いますが、では、意図的に「ゾーンに入る」ことは可能なのでしょうか?

今回は、メンタル面のトレーニングを通して、「ゾーンに入る」状態とは?を考えてみたいと思います。

ゾーンに入ってみよう

まずは、「ゾーンに入っている」状態を考えてみたいと思います。

それらしき状態になった経験をお持ちの方のお話から、いくつかピックアップしてみたいと思います。

ゾーンに入った状態とは?

・周りの音が気にならなくなる(静かに感じる)

・距離を聞いたり、測ったりしなくても次に打つクラブ(番手)が想像できる

・打つ時に「この番手で良いのかな?」というような迷いがない

・グリーン上でラインがすぐに決まり、パター動作に入ることができる

・周りに人がいるのに、少し離れているような感覚になる(フワフワした状態)

・気持ちが高ぶっていたり、沈み込み過ぎていたりしない。(落ち着いている)

・色々考えなくても、体がスムーズに動く(スイングに力みがない)

いかがでしょうか?ご自身の経験と共通点はあったでしょうか。

良い精神状態を保っている事が大きいようですね。そしてその精神状態がゴルフのプレーに反映され、好結果をもたらしているようです。大げさに言うと、ゴルフを悟ったかのような心境になっているのではないでしょうか。

ですから「ゾーンに入っている」場面では、意外と本人に緊迫感や緊張感がありません。こうしたゾーンに入ることができれば、スコアメイクも思いのままです。

しかし私たちアマチュアゴルファーは、何故ゾーンに入ることができたのか、よく分かっていません。もしゾーンに入る状態をコントロールできたら、どうでしょうか。メンタル面から考えてみましょう。

ゾーンに入る条件とは

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ゾーンに入るためには、まず自律神経のバランスを整える必要があります。

自律神経には交感神経と副交感神経がありますが、交感神経は緊張状態(活動的に動いて興奮している、ストレスがかかっている等)の時にはたらき、副交感神経はリラックス状態(休息している)の時にはたらきます。この二つの関係が、均等になる状態を目指します。

ゴルフをしている時は交感神経がはたらいていますので、血圧が上昇し、呼吸が早くなります。また適度なストレスは集中力を高めますが、長時間かけ続けるとストレス状態に耐え切れず、その集中が途切れてしまいます。

ゴルフは非常に時間のかかるスポーツです。テンポよくまわっても、1ラウンド4時間はかかります。しかし、人間が集中できる時間はそれほど長くはありません。せいぜい数十分程度です。4時間から6時間近くかかることもあるゴルフのプレー中に、常に交感神経をはたらかせ、神経を研ぎ澄ましていることは困難なのです。

では、プロやトップアマチュアの選手などは、どうしているのでしょうか。実は彼らは、上手に息抜きをしながらプレーをしています。つまり、交感神経と副交感神経のバランスを保つようにコントロールしているのです。

交感神経と副交感神経をニュートラル(中立)な状態に整えることが、ゾーンに入る重要な条件と言えるでしょう。

ニュートラルに保つためには

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交感神経が極度にはたらいてしまうゴルフのプレー中に、副交感神経をはたらかせるためにはどうしたらいいでしょうか。

実は、私たちも無意識にしている事がいくつもあります。

・朝、余裕を持って目覚め、慌てずにゴルフ場に到着する

・プレー前に気の置けない仲間と雑談を交わす

こうした何気ない行動から、すでに始まっているのです。

さらに、プレーの最中にも目を向けてみましょう。

・木々や、鳥などの自然を眺め、気分をリフレッシュする

・体をストレッチし、深呼吸をする

・同伴者を褒めたり、声掛けをしたりする

いかがでしょうか?とても簡単ですよね。特に意識することなく、コースでされていると思います。

しかしゴルフの調子が悪くなりイライラしてくると多くの方は、このような簡単な行動ですらしなくなってしまうのです。それでは交感神経が刺激されたまま、ネガティブ思考でストレスが溜まる一方です。

ミスショットをした際には誰でも落胆しますが、気持ちを切り替え、自律神経をニュートラルに戻すことを心がけます。まずは、自分にできることから始めましょう。

また、スイングの前に一定動作を繰り返すプレショット・ルーティーンも、自分のリズムをつくり、リラックスしますので、自律神経を整える効果があります。

プロも同じことをしている!

Shenzhen International - Day Two

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テレビで観戦していると、キャディさんと何やら会話をしているのを見かけることがあると思います。「何を話しているのだろう?」と気になると思いますが、意外とゴルフ以外の話題が多く、聞いていると拍子抜けしてしまいます。

もちろんボール地点に到着し、状況を判断している際や、グリーンのラインを読みあわせている時は別ですが、それ以外は家族の話題や食事の話など、ゴルフには関係のない話をしている事が多いのです。

「集中しろよ!」と思うのはちょっと待ってください。リラックスした時間を持つことで、常に集中力を高めようとするよりも大きな効果が得られることを、プロは感覚で分かっているのです。常にゴルフに集中しようとするあまり些細なことが気になり、イライラが募ってしまっては、決して「ゾーンに入る」ことはないのです。

テレビで「ゾーンに入っている」と表現されているプロの表情を見てみてください。適度の緊張感の中に、どこかゆとりを感じるはずです。プロが試合中に「ゾーンに入る」ことができるのは、その前準備が整っているからです。

このようにニュートラルな状態が保てた上で、ゴルフのプレーが噛み合う事によって達観した世界に入るのが「ゾーンに入る」瞬間であり、ポイントでしょう。

メンタルをトレーニングしよう

メンタルトレーニングの重要性に着目されたのは、日本ではごく最近の事です。それまでは、たくさんの練習に裏付けられた自信とともに、根性で勝ち抜くことが当たり前の考え方でした。「プレッシャーに弱いことは、勝とうとする根性が足りないからだ」と思われていたのです。

もちろん、この考え方で功を奏するタイプもいらっしゃるでしょう。自己暗示にかかっているという意味では、メンタルがコントロールされているのですから。しかし大事な場面で失敗し、一旦その自信が揺らいでしまうと、とめどなく崩れてしまう恐れがあります。

ですから、普段から技術的な向上とともに、メンタル面の強化も必要というのが、現在の考え方なのです。

どうやってトレーニングするの?

メンタルトレーニングにも、色々な考え方があります。「自分のマイナス思考の言葉を書き出して、プラスの言い方に置き換えてみる」方法や、逆に「弱い自分を否定せず、素直に受け入れた上で目標を定める」方法などです。

例えば、横峯さくら選手の夫でもあり『OKライン・メンタルトレーナー』である森川陽太郎氏は、無理に感情をコントロールしようとせず、出来ないと思っている自分に対して今できることのOKラインを設定し、それを目標とすることを謳っています。

ゴルフの理論に様々な考え方や方法があるように、メンタル・トレーニングにも様々な考え方や方法があり、一律ではありません。たくさんのメソッド(教授本)の中から自分に合ったメンタルトレーニング法を試してもらえればと思いますが、その際のポイントは、『メンタルトレーニングをしている自覚を持つこと』です。

“なんとなく”ではなく“意識的”に行うことで、その効果がさらにアップするのです。これは筋肉を鍛える場合とよく似ています。

まずはゴルフのトレーニングの中に、メンタル・トレーンニングの項目も入れてみてください。練習場に通う事が難しい環境でも、自分のゴルフプレーに対する思考を洗い出してみるだけでも、充分なトレーニングになります。

また、こうした意識的なメンタルの強化は本番での不安感を取り除き、自律神経を整える事に繋がります。目に見えないものですが、練習量豊富なゴルファーにも負けないメンタルを作りましょう。

おわりに

ゾーンに入った感覚をお持ちの方は、その時の状況を思い出してみてください。きっと、ゴルフが簡単に思えたのではないでしょうか。

しかし、一旦「今度はうまくいかないかもしれない」というような疑心に駆られてしまうと、ゾーンから外れてしまいます。「またいつかゾーンに入らないかなぁ」と思うだけでは、なかなかその日は来ないでしょう。

しかし、普段からメンタル面の強化に努め、自律神経を整えることを心がけていれば、ゾーンに入る確率は格段にアップします。

あなたのゴルフが突然変わる日は、もうすぐやってきますよ。

 

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