こんな人いるいる!ゴルフ場のこまったキャディさんに遭遇した時の対処方法
- 2016.08.12
- トピック
あなたがゴルフをする際に、キャディ付きが多いでしょうか?それともセルフプレーが多いでしょうか?
現在、ゴルフは年々プレー人口の減少と共に、各ゴルフ場の経営状態も大変苦しいものになっています。それに伴いゴルフ場も料金を下げざるを得ず、経費の掛かるキャディシステムを廃止し、セルフプレーに転向するゴルフコースも増えてきました。
特に地方ではゴルフプレーの低料金化が進んでいますので、キャディはどんどんいなくなり、キャディにとっても厳しい時代となっています。しかし一方で、都心のコースや名門コースでは常にキャディ不足状態が続いています。他コースとの差別化や、高級路線を貫くコースにとっては、キャディはなくてはならない存在なのです。
残念ながらキャディの仕事は、外仕事ですので女性にあまり人気がありません。ゴルフ場は人材不足を補うため、教育不足の新人さんや派遣・アルバイトのキャディでしのぐしかありませんが、それによってキャディの質の低下も招いているのです。
あなたもせっかくのゴルフで「こまったキャディさん」に遭遇してイライラした経験はないでしょうか?今回はそんな「こまったキャディさん」のさまざまなパターンをご紹介したいと思います。
そして、そんなキャディさんに遭遇してしまった場合の対処法もお教えします。
「そうそう、自分もそんなキャディさんに当たっちゃったよ!」と思い出しながらみていただければと思います。
ゴルフ場のキャディ事情
ここで現在のゴルフ場のキャディ事情について簡単にご説明しておきたいと思います。
キャディになるには、ゴルフ場の求人に応募するわけですが、高校を卒業したばかりの18歳から、主婦や他の仕事から転職してキャディとして仕事を始める40~50代ぐらいの方まで、さまざまな年齢の方がいらっしゃいます。
ほとんどの方が応募の時点でゴルフも未経験です。ですから、ゴルフの勉強と、キャディとしての仕事を同時に覚えていかなくてはなりません。ゴルフの簡単なルールからゴルフ用語の説明といった座学をこなしてから、たいていは早い段階で先輩キャディについてコースへ出ます。
とりあえずはどんな仕事をしなければならないのか?ということを見てもらわないと、理解してもらえない部分が多いからです。『習うより慣れよ』ということですね。
そこで先輩キャディさんに、カートの操作方法、コース案内の仕方、距離の測り方、クラブの渡し方、など、基本的な動作を教えてもらいます。そして、少しずつ先輩の仕事と交代しながらキャディについて学んでいくわけです。
このように実地訓練を積んでいくのですが、プレーヤー4人の動きを把握して行動することは思っている以上に大変です。体力的にも厳しいなかで、キャディとしての動作を身につけるまでには時間がかかります。
呑み込みがいい場合でも2ヶ月程度、普通は3ヶ月から4ヶ月はこの訓練を積まないと、独り立ちすることは難しいでしょう。キャディはデビューしたら、1人ですべての仕事をこなさなくではなりません。先輩が助けてくれるわけではありませんので、しっかりと訓練を積む必要があるのです。
しかし、この訓練の時点で約半数がキャディを諦めてしまいます。キャディという仕事は適・不適がはっきりとしていて、「自分には合わない」と思う方は早い段階で辞めてしまうのです。
せっかく訓練させていても、デビューしないまま辞めてしまう方がとても多いので、ゴルフ場としてもキャディ確保には本当に苦労しています。そこで仕方なく教育不足のキャディを、見切り発車でデビューさせたり、足りない人材を補うため、さらに教育不足なアルバイトを採用したりするなどして、急場をしのいでいます。
もちろんそうしたキャディさんも、経験を積めばそれなりに仕事ができるようになるのですが、その経験不足の状態で当たってしまったプレーヤーはたまりませんよね。
このような状況が、さらにキャディの質を低下させていることになっています。
ゴルフ用語が分からない「こまったキャディさん」」
では、どんなタイプの「こまったキャディさん」がいるのでしょうか。実際のケースと、その対策をみてみましょう。
ゴルフ経験ゼロの状態でキャディになると、基本的なゴルフ用語や知識が身についていないままデビューしてしまう若いキャディさんがいます。例えば、1ホール目で「キャディさん、今日のグリーンは何フィートぐらい?」と聞いても、ニコニコとするばかりで、答えてくれない。
質問を変えて、「この芝の種類は?」と聞いたら、「フェアウェイです!」と平然と答えるのです。今日のゴルフはどうなるのだろう?と不安に思ってしまいますよね。
こんな素人キャディさんに遭遇したら、どうか温かい目で見守ってあげてください。「まだゴルフを覚えていないんだな。」とゴルフの知識を教えてあげるぐらいのゆとりを持ちましょう。
そして今日のゴルフのアドバイスを受ける事は諦めて、そのかわり一生懸命動いてもらいましょう。きっとキャディになって間もないですから、体力はたくさんあります。
「○番アイアンをすぐに取ってきて!」
「今のボール、OBかどうか一緒に探して!」
「ボールを拭いたら、グリーンはいいからカートを近くまで移動させてきて」
などの指示をすれば、真面目に一生懸命働いてくれます。この時の注意点は、「分かりやすい指示」をすることです。
例えば、セカンドショットでボールが谷に吸い込まれたので、カートの近くにいるキャディさんに、「キャディさん、1個ボール投げて」というのはダメです。どのボールを投げていいのかが分からないので、キャディはオロオロ、プレーヤーはイライラするばかりになります。
この場合は、「キャディさん、俺のキャディバッグの前ポケットにあるボールの中で、どれでもいいから1個を投げてきて」と言ってみてください。
たいした差はないように感じるかもしれませんが、若い世代は自分で判断することが非常に苦手です。ですからボールのある場所(キャディバッグのポケット)、ボールの選択(どれでもいい)を教えてあげるだけで、安心して行動してくれるのです。
面倒だと思うかも知れませんが、今日一日は保護者にでもなった気持ちで臨んでください。そのかわり、指示をたくさん出して、たくさん動いてもらうように心がけましょう。きっとダッシュして応えてくれます。
自分のことを話したがる「こまったキャディさん」
キャディの中には熱心にゴルフをしているタイプもいます。ある程度自分のゴルフにも自信を持っていますので、中には勝手にプレーヤーのクラブをしげしげと眺めているような行動を取る人もいるでしょう。
こんなタイプのキャディさんへのNGワードは、「キャディさんもゴルフをするの?」です。
もしこんなことを言ってしまったら、「私はドライバーで○○ヤード飛びます!」や、「いつも80台でプレーしますよ。」など止まらなくなります。さらに社交辞令で、「へぇ、すごいね」などと相槌を打ってしまったら、「こないだのラウンドでは~」と話しを続けてしまうでしょう。
せっかくゴルフを楽しみに来たのに、キャディさんの自慢話を聞いてもつまらないですよね。このようなキャディは、ラインや距離案内が出来てもサービスとしては失格です。
こんな自慢キャディさんに遭遇したら、キャディさんには分からない仲間内の話をはじめましょう。できればゴルフの話ではなく、仕事や家族の話の方が良いですね。
キャディさんが話の輪に入れない内容の話をすれば、自分から話し始めることが出来ませんので、キャディさんは仕事に集中してくれます。その後は、キャディさんにゴルフの話を振らないようにさえ気を付ければ、OKです。さらに世間話にも細心の注意を払いましょう。
その点さえ気を付ければ、本来ゴルフが好きなキャディさんですから、プレーヤーの助けになる働きをしてくれるはずですよ。
お話は上手だけど、ちっとも動かない「こまったキャディさん」
新人キャディや、アルバイトキャディのような、『慣れていない』キャディさんではなく、『慣れ過ぎ』てしまって、最小の範囲でしか行動しなくなるキャディさんもいます。
コース案内などは完璧ですし、ボールの行方もよく見えています。しかしカートの座席からは、ほとんど動かず、グリーンでは、気が付くと姿を消していることも…。これではがっくりですよね。
「これぐらいやっておけば、あとはお客さんが自分でやるから大丈夫」と、お客さまをコントロールする、超ベテランの「こまったキャディさん」です。仕事が出来ないわけではないので、ある意味タチが悪いかもしれません。
こんな超ベテランキャディさんに遭遇したら、褒め褒め作戦で行きましょう。ベテランキャディさんというのは、だんだん仕事を褒めてもらえなくなります。そうするとやる気が低下し、年々動きが鈍くなってしまうのです。
ですから、「コースを良く知っていらっしゃるので、助かります。」や、「さすがですね。」など、そのキャディさんの仕事ぶりを褒めてあげましょう。
これは嫌味ではなく、本気で言うところが重要なポイントです。そうするとキャディさん本人も悪い気はしませんので、もっと良い情報を教えてあげようと頑張ります。つまり期待に応えようとしてくれるのです。
もともと能力のあるキャディさんですから、そのキャディ精神を甦らせてあげましょう。きっと、みるみる動きにキレが出てくると思いますよ。
おわりに
仕事が出来ないキャディさんに、キャディフィーを払うと思うと納得がいかないこともあると思います。よっぽど腹に据えかねる場合は、ハーフで交代を要求しても良いと思いますが、コツをつかんで、上手くキャディをコントロールすれば、快適にプレーを続けることが出来るかもしれません。
本来、キャディとはプレーヤーのゴルフの助けとなるための存在ですが、なかなかそのようなキャディに出会えてないという方もいらっしゃるかもしれません。
「キャディのせいで、今日のゴルフが楽しめなかった」といわれるようでは悲しいですが、キャディにも色々なタイプがありますので、上手に操縦してみてください。