こんなに違う!計測テストで真の実力が判明! ゴルフェス編集部がガチ徹底比較 2020-2021 ゴルフレーザー距離計ベストバイ | ゴルフ動画マガジン GOLFES
GOLFES

見つかる、楽しむ、あなたのゴルフライフ。

こんなに違う!計測テストで真の実力が判明! ゴルフェス編集部がガチ徹底比較 2020-2021 ゴルフレーザー距離計ベストバイ

ゴルフレーザー距離計のトレンド

2019年のルール改正にともない、最近のゴルフ場では、どのパーティにも複数のゴルフ距離計を使うプレーヤーがいることが一般的になっています。
ゴルフェス編集部では、数あるゴルフレーザー距離計から、主要なECサイトでの売上ランキング上位の商品を集めて、徹底的に比較し、いま買うべきゴルフ距離計はどれかを明らかにします。実際にゴルフ場でピンフラッグを使った計測のスピードや計測可能距離の比較テストを実施。各製品の機能や特徴、長所や欠点を深掘りします。ゴルフ距離計を選ぶうえでの重要なポイントをご紹介するほか、今回の調査を進める中で製品ごとの性能の差が大きいことと、ゴルフ距離計に関する誤解が多いことに気付かされました。そのあたりも詳しく解説していきます。(取材協力:久邇カントリークラブ(埼玉県飯能市))

ゴルフレーザー距離計は、2005年に阪神交易がアメリカNo.1ブランドのブッシュネルの輸入販売をはじめ、光学機器のケンコーやカメラメーカーのニコンが追随して製品を販売しましたが、当時レーザー距離計は高価格であったこともあり、数千円から2万円程度で買えるゴルフGPSナビの方が早く普及しました。2011年になると、レーザーアキュラシー(ピンポイント)が1~2万円程度の低価格のモデルを販売し、急速にレーザー距離計ユーザーが増えました。2018年までは、ブッシュネル、レーザーアキュラシー、ニコン、ケンコーがいくつものモデルを販売し、その機能や性能を高めてきました。当初は最大計測距離400~600ヤードの製品が一般的でしたが、計測のしやすさは最大計測距離に比例することから、各社とも最大計測距離1,000ヤードを超える製品をメインに据え、それぞれ特徴ある機能を追加し進化させています。最新のモデルは、2,3年前のモデルにくらべて圧倒的に速く、簡単に計測できるようになっています。そうした背景もあり2018年あたりから、GPSナビよりもレーザー距離計の方が売れているようです。さらに、2019年のルール改定によって、市場には新規参入のレーザー距離計があふれかえっています。あるメーカーの担当者によると、「新規参入のゴルフ距離計は、中国の新興工場が作った製品に自社のロゴマークを貼っただけのものがほとんどです。製品名や外観は違っていても、中身は同じ中国工場数社のものです。中国は習近平主席がゴルフ嫌いということもありゴルフをする人がとても少ない。新興の中国工場から売り込みを受けますが、彼らの工場には誰一人ゴルフの経験者がいないことに驚かされます。彼らはゴルフ距離計に何が必要かわかっていないのです。単にボタンを押したら対象物までの距離が出ればいい。それくらいの理解しかないのです。そのためこうした新興製品はあまり実用的ではないのです。」と事情を教えてくれました。実際、ネットで安いゴルフ距離計を買ったけど、使い物にならずにすぐに買い替えたというような話もよく聞きます。どうやら、主要ECサイトにはやらせやニセの口コミ・書き込みが多く、それらが大きく影響しているようです。
最近のレーザー距離計の傾向としては、最大計測距離が1,000ヤード以上のブランド品と、低スペックで価格が安いノンブランド品に分けられます。そして、技術的にはピンフラッグを計測するための補助的な機能が充実してきたことがあげられます。ゴルフ距離計を最も使うシチュエーションは、ピンフラッグまでの距離を計測することですから当然のことと言えます。たとえば、最新のブッシュネルの製品は、バイブレーションに加えて、カラー液晶のレッドリングを表示するビジュアルジョルトという新機能を装備し、ピンフラッグを計測したことを体感的に知ることができます。

ゴルフレーザー距離計を選ぶポイント

・ピンフラッグ計測のしやすさ

ゴルフコースでゴルフ距離計を最も頻繁に使用するのはピンフラッグまでの距離計測です。ほとんどの人は、ピンフラッグが狙える位置からは毎ホール計測します。だから、ピンフラッグ計測のしやすさがゴルフレーザー距離計選びで最も重要なポイントです。では、どのようなレーザー距離計がピンフラッグを計測しやすいのでしょうか?
まずは、最大計測距離です。これが長いほど、高性能な計測システムなので近くのピンフラッグも計測しやすく、また細いピンフラッグでも長距離計測が可能になります。一般的に、ピンフラッグを計測できる距離は最大計測可能距離の1/3程度だと言われています。
次にピンフラッグ計測を補助する機能です。ブッシュネルはピンシーカー機能としていますが、ブッシュネル以外にも一般的にはゴルフ用距離計にはピンフラッグ計測用に近距離の対象物を優先して表示する機能があります。計測ボタンを長押しして、ピンフラッグと背景を同時に計測し最も近くにあるピンフラッグまでの距離を表示する機能です。ゴルフレーザー距離計には必須の機能ですが、ECサイトで見かけるノンブランド品にはこの機能がないものがあります。この機能の性能が低い製品は大きな対象物は計測できるけどもピンフラッグはうまく計測できなかったり、時間がかかったりします。ブッシュネル、レーザーアキュラシーなど専門ブランドはピンフラッグ計測に向いた計測システムで、新興の製品はピンフラッグ計測が苦手なものが多いようです。
計測しやすい製品には、この機能を補助する機能が充実しています。ブッシュネルの最新モデルは、ピンフラッグをとらえたときに振動とカラー液晶のレッドリングが発光するビジュアルジョルト機能を備えています。一方、ニコンのクールショットSTABILIZED PROの手振れ補正機能は、名前の印象とは異なり、手振れを抑えて画面を固定してしまう機能なので、実際には計測が遅くなる機能です。詳しくは製品レビューを確認してください。他にも計測しやすさに大きく影響するのが光学倍率です。レーザーアキュラシーのピンポイント・プロフェッショナル・スロープ1は8倍、ブッシュネルのピンシーカープロXEジョルトは7倍と高倍率なので計測対象が大きく見えて計測が楽です。
今回、計測しやすさを確認するために、全12モデルの計測テストを実施しました。思った以上に明らかな性能差が出る結果となりました。

・スロープ(高低差)機能

2019年のルール改定では、距離計の使用は認められるようになりましたが、原則、直線距離のみの計測が可能で、高低差や風、気温や打つべき距離などを表示する距離計を使用するとルール違反となります(スロープ機能付製品のほとんどに直線距離専用のルール適合モードが用意されています)。純粋にルール通りにプレーしたい方は直線距離専用のレーザー距離計が向いています。価格もスロープ機能があるものより割安です。スロープ機能は競技志向のプレーヤーが練習ラウンドで使用するほか、多くの一般ゴルファーがキャディ代わりに高低差や打つべき距離を知るために使用しています。起伏に富んだコースが多い日本ではスロープ機能が役に立ちます。スロープ機能があっても表示するデータは製品ごとに違います。角度のみを表示して高低差がわからないものもあるので注意が必要です。ブッシュネルのピンシーカープロXEジョルトは、気圧や温度も計測可能で、高低差は表示せずに打つべき距離と角度を表示します。

・サイズと重さ

ゴルフレーザー距離計は、小型化しているとはいえ、GPSナビよりも大きさがあるのでサイズや重さも重要です。日本のニコンやレーザーアキュラシー、韓国のキャディトークは小型で軽量な製品が多く、一方、ブッシュネルやECサイトで売られているノンブランド品は大きくて重いものが多いです。例えば、キャディトークは、35×90×72㎜、重さ145gに対して、ブッシュネルのピンシーカーXEジョルトは、44×114×84mm、重さ315gとほぼ倍のサイズ・重量です。本体が大きいとケースも大きく、ポケットにも入らないので、ゴルフカート1人1台でコース乗り入れ可能な海外のコースでプレーするならともかく、日本でプレーするうえではほとんどの場合に邪魔になります。そのため、日本ではブッシュネルユーザーはせっかくレーザー距離計を持っていてもキャディバッグに入れたままあまり使わないと言う人もいます。一方、小型のタイプであれば持ち運びが容易でプレーの邪魔にもなりません。

・価格

製品比較の上で、避けては通れないのが価格です。当然、高性能・高機能品は高価格となりますが、低性能・低機能品が安いとは限りません。何年も前の性能・機能のままなのに高価格な製品も少なくありません。やはりコストパフォーマンスの良い製品を選びたいところです。今回の計測テストでも低価格品が中価格帯の製品を上回るものが多数ありました。

ガチ徹底比較!人気12モデル計測テスト

ガチ徹底比較!人気12モデル計測テスト

都内にほど近い埼玉県飯能市に位置する、奥武蔵の山並みを遠く望み、ゴルフ場に理想的ななだらかな地形に余裕たっぷりにレイアウトされた林間コースの「久邇カントリークラブ」様のご協力を得て、ゴルフレーザー距離計12機種の真の実力を診断するために、実践的なテストを実施しました。

テスト項目は以下の2つ。
・計測のスピード
連続して6本のピンフラッグを計測する時間を測定
・ピンフラッグ計測可能距離
同じ条件下で何ヤード先のピンフラッグを計測できるかを測定

ピンフラッグ計測スピードテスト

ピンフラッグ計測スピードテスト

テスト方法
①155ヤード、②175ヤード、③215ヤード地点にピンフラッグを設置して、①→②→③→①→②→③と、6本のピンフラッグを連続して計測するタイムを記録。
各製品に同じテストを5回行い、最も速かった計測結果と最も遅かった計測結果を除いた中間値の3回の計測タイムの平均でランキングを決定。ゴルフコースでは複数のピンフラッグを連続計測することはないが、6本を連続計測することで製品ごとの計測スピードがよりはっきりと比較できる。

テスト方法

順位 製品写真 製品名 平均タイム※
1
ピンポイント プロフェッショナル スロープ-1 18.6秒
2
ブッシュネル XE ジョルト 19.6秒
3
ピンポイント M1300 24.3秒
4
テックテックテック VPRO500S 34.1秒
5
ニコン クールショット PRO STABILIZED 40.5秒
6
アイリスオーヤマ ヤードスコープ PLM-600 42.1秒
7
WOsports 45.7秒
8
キャディトークMINI 48.7秒
9
ピンイーグル 57.5秒
10
ブッシュネル ピンシーカーツアーV4シフトジョルト 73.1秒
ガーミン Z80 計測不能
ニコン クールショット 40i 計測不能

※ピンフラッグ6本を連続して計測するタイム

まず誤解を避けるために、メーカーが宣伝に使用している最短計測時間0.3秒とか0.5秒というのは大きくて計測しやすい対象物に向けて計測ボタンを押してから計測結果が液晶画面に表示されるまでの最短時間だ。実際の使用場面では、レーザー距離計を対象物に向け計測ボタンを押すまでの時間がかかり、またピンフラッグのような細い対象物の場合はすぐに計測できないこともある。1回計測ボタンを押しただけでは計測できずに何度も計測ボタンを押さないと計測できない製品もある。今回のテストではボタンを押してから計測結果を表示するまでの時間ではなく、計測を始めてから正しい計測結果を得るまでの時間を計測した。

テスト結果としては、製品ごとの明確な性能差が確認できた。最大計測距離1700ヤードと最高性能のピンポイント・プロフェッショナル・スロープ1、ブッシュネルの最新モデルピンシーカーXEジョルトの計測スピードの速さが際立った。この2台はピンフラッグ1本あたり3秒程度で計測できた。一方ピンイーグルやブッシュネルのピンシーカーツアーV4シフトジョルトはピンフラッグ1本あたり10秒以上かかっていることになる。同じブッシュネルでもモデルによってピンフラッグスピード計測結果は大きな差が出た。また新興ノンブランド品の計測スピードの時間がかかることも明確になった。さらに、ニコンのクールショット PRO STABILIZEDは1万円を切る低価格のアイリスオーヤマPLM-600やWOsportsとほぼ同じタイムで、やはり口コミの通り手振れ補正機能が計測スピードには悪影響であることもわかった。
※今回のテストでは、ニコン クールショット40iとガーミン Z80については、215ヤードの計測が安定的にできなかったためスピードテストは計測不能だった。ただし、両機ともピンフラッグが広がった状態であれば概ね215ヤードを計測できた。

ピンフラッグ計測可能距離

グリーン上のピンフラッグを180ヤード地点から、20ヤードごとに距離を伸ばして360ヤードまで、製品ごとにピンフラッグを計測できた距離を記録。計測がスムーズだったかも◎から×で記録。

各製品のカタログ上の最大計測距離は、明るく大きな計測しやすい対象物を良い環境で計測した場合の数値。一方、ピンフラッグ最大計測可能距離については、カタログ上の最大計測距離の1/3が一般的と言われるが、各製品の性能・機能によって差がある。

◎ すぐに計測できた
〇 5秒以内に計測できた
△ 6~15秒で計測できた
× 15秒以内に計測できなかった

今回はテストしたホールの制約で360ヤードまでの計測となったが各製品の実力を試すことができた。ガーミンZ80は、最初の180ヤードを計測できずに早々に脱落。おそらくフラッグが風にはためいていればもう少し計測できたのだろうがやはり細いピンフラッグの計測は他製品とは大きな差があった。また、ニコンの40iも実売価格3万円前後の製品だが、2015年発売と古いモデルであることもあり200ヤードが計測できずに実用性としては疑問符が付く。テックテックテック VPRO500Sが220ヤードまで、ニコン・クールショットPRO STABILIZEDが280ヤードまでで脱落したが、その他の低価格品も含めて、いずれも300ヤード以上を計測できた。最後までスムーズに計測できたのがピンポイント・プロフェッショナル・スロープ1とM1300の2モデル。それ以外の製品は、200ヤード前後から計測に手間取ることも多かった。ピンポイント プロフェッショナル・スロープ1は今回のテストとは別のホールで瞬時に550ヤードのピンフラッグ計測ができるなどその実力は他を圧倒した。

【テストにあたって】
※風によってフラッグ(旗)がはためくと、計測結果に有利不利がでるため、フラッグは、軽く縛った状態(無風時に近い状態)で計測した。
※事前に各製品付属の取扱説明書に沿った使用法にてテスト実施者全員が計測の練習を行った上でテストを実施した。
※テスト日は2020年9月の晴天日。午後1時から3時に東コース1番ホールにて実施。
テストにあたって

ゴルフェス編集部が選ぶゴルフレーザー距離計ランキング

アマゾンや楽天市場、ヤフーショッピングなどのECサイトの売れ筋人気モデル12機種をおすすめ順にゴルフェス編集部がランキング。テスト結果も踏まえ、各製品の性能、機能、使用感などをズバリ解説!この記事を読めばもうゴルフレーザー距離計選びに迷わない!

1位 ピンポイント M1300

高い計測性能、使いやすさ抜群の最新モデル

最大計測距離★★★★
ピンフラッグ計測スピード★★★★
ピン計測補助機能★★★★
サイズ・重量★★★★
価格★★★
ブッシュネルやニコンなどのブランド品の最上位モデルと同等スペックのモデル。最大計測距離1300ヤード、ロックオン機能、バイブレーション機能、高低差対応など充実した機能・性能を有し、さらにゴルフカートなどに吸着可能な強力マグネットを内蔵しているが、183gと軽量でサイズもコンパクト。スロープ機能も付いていて高低差、角度、打つべき距離を表示する。カラー液晶には対応していないが、前モデルのL1100よりもさらに明るいレンズ、透過率の高いLCDを採用し、視野も広くなったので眼鏡やサングラスをかけても見やすくなった。ピンフラッグ計測がとてもスムーズでとくに無風時のピン(スティック)部分で計測する場合に他社と比較すると計測がとても快適にできる。計測テストの結果からも最大計測距離、計測スピードともにトップクラスで計測しやすさが証明された。ただ、ファインダー内の液晶表示について、ブッシュネルやニコンに慣れていると直線距離が液晶画面のやや上に表示されるのに違和感があるという意見もあった。実売価格は35,800 円で、プロフェッショナル・スロープ1の約半額、ブッシュネル・プロXEジョルトより約1万5千円低く、割安なのも魅力。

●最大計測距離:1300ヤード ●レンズ倍率:6倍 ●サイズ:39x108x72mm ●重量:183g ●スロープ機能:有

2位 ブッシュネル XE ジョルト

格段に速くなったピンフラッグ計測、ビジュアルジョルトが秀逸

最大計測距離★★★★
ピンフラッグ計測スピード★★★★★
ピン計測補助機能★★★★★
サイズ・重量★
価格★★
最大計測距離は1300ヤードだが、このモデルはピンフラッグ計測が格段に速く、スムーズになった。従来のブッシュネルのレーザー距離計は、反応スピードが遅いことと細い対象物(ピンなど)の計測が不得手だったが、このモデルではとても改善されていてレーザーアキュラシー上位モデル並みに早く快適になっている。バイブレーションに加えて、ロックオン時にファインダー内が赤く点灯するビジュアルジョルトはわかりやすくて良い。ただ液晶画面の色を赤と黒とに切り替える機能がなくなり、赤だけになってしまった。薄暗いときは良く見えるが、明るい日中に使うと赤い数字を読むのに苦労する。計測した後に、暗い方向をむけてやっと読めるということもしばしば。高低差がある場合に打つべき距離を表示するが、高低差だけでなく気圧や温度も加味して打つべき距離を計算する新機能エレメント機能を装備。目新しさはあるが気圧や気温計測自体は難しい技術ではないし打つべき距離はすべてのプレーヤーに当てはまる正確性のある数値とは言えないのでこの機能はさほど実用性を感じない。7倍望遠レンズ、完全防水、スロープスイッチ(高低差切替スイッチ)さらにはBITEマグネットマウントという強力磁石も内蔵するなど充実した機能である。ただしその分ボディは大きく、重さは他社製品の倍近い。ポケットに入れるとパンツのラインが崩れてしまうのが気になる。水没もOKな完全防水は安心。実売価格は50,000円~。

●最大計測距離:1300ヤード ●レンズ倍率:7倍 ●サイズ:44x114x84mm ●重量:315g ●スロープ機能:有

3位 ピンポイント プロフェッショナル スロープ-1

計測性能は他を圧倒、いつかは欲しい最上級品

最大計測距離★★★★★
ピンフラッグ計測スピード★★★★★
ピン計測補助機能★★★★
サイズ・重量★★★
価格★
現時点では、ゴルフレーザー距離計の最高峰と言える性能・機能を有するモデル。最大計測距離1700ヤードは他を圧倒する。2つの計測テストでもどちらもトップの結果だった。片手サイズなのに8倍レンズを装備してレンズも明るいから距離のあるピンフラッグも快適に計測できる。500ヤード以上のロングホールのティーグラウンドからグリーンのピンフラッグを簡単に計測できる実力だからラウンド中計測に手間取ることはないだろう。スペックでは最大計測距離1700ヤードとあるが、テスト中に試したら2000ヤード以上も計測できたのには驚かされた。ピンフラッグをとらえたときに液晶表示にロックサインが出るだけでなく、同時に振動で知らせてくれるのでわかりやすい。ボディの左サイドにモード切替スイッチと、モード切替ボタンがあり、用途に応じて簡単に設定ができる。モード切替スイッチは誤ってスロープ機能を使うことを防止するとともに第三者にもルール適合のモードで使っていることがわかる。ピンポイントM1300同様にカラー液晶には対応していない。世界最高性能のゴルフ距離計とあって、価格は74,800円と今回の中で最高価格。快適にラウンドできることを考えると、ひと月に何度かラウンドするようなプレーヤーであればすぐに元が取れるだろう。

●最大計測距離:1700ヤード ●レンズ倍率:8倍 ●サイズ:40X119x78mm ●重量:190g ●スロープ機能:有

4位 キャディトークMINI

小型なボディにもかかわらずピンフラッグ計測の実力十分

最大計測距離★★
ピンフラッグ計測スピード★★
ピン計測補助機能★★
サイズ・重量★★★★★
価格★★★★
以前は女子プロのイ・ボミがイメージキャラクタだったことで知られる韓国ブランドの小型モデル。最大計測距離は600mと低スペックながら計測テストではピンフラッグ計測は360ヤードまで計測可能と十分な性能だった。重量は145g と他社の小型モデルと大差はないが、9 ㎝×7.2 ㎝のコンパクトボディは確かにポケットに入れても気にならないし、ケースを使わずに腰ベルトに直接はさめるイージークリップが付いていて便利だ。マジックスロープという独自の推奨距離を表示する機能があり、ニコンの単純計算の加減算距離(水平距離±高さ)と比較したところ、近距離で高低差が大きい場合に数値が5 ヤード以上違う場合があることがわかった。遠い距離の場合や高低差があまりない場合は、両者の数値の差はほぼ1 ヤード以内だった。ただ、バイブレーション機能がついているが、ピンフラッグを計測した時に振動するのではなく、単に計測ボタンから手を離すと振動する仕組みであまり意味がないように思われる。外観のデザインはホワイト、ブラック、ピンクの3色から選べる。女性向きを意識したのか個性的で好みがわかれるところかも。スロープ機能とコンパクトさを重視するなら選択肢に入れるべき。実売価格20,000 円~。

●最大計測距離:660ヤード ●レンズ倍率:6倍 ●サイズ:35x90x72mm  ●重量: ●スロープ機能:有

5位 アイリスオーヤマ ヤードスコープ PLM-600

手頃な直線距離専用だがピンフラッグ計測で実力発揮

最大計測距離★★
ピンフラッグ計測スピード★★
ピン計測補助機能★★★
サイズ・重量★★★★
価格★★★★★
ホームセンターでよく見かけるアイリスオーヤマがはじめてゴルフ距離計を手掛けたモデル。中国メーカーのOEMを得意とするアイリスオーヤマらしい製品で、手ごろな価格の入門機と言える。最大計測距離は660ヤードだが、ピンフラッグ計測のテストでは3倍近い価格のニコン40iの倍以上となる360ヤードも計測できる。ややチープな外観だがコンパクトで軽量147g。高低差機能はなく直線距離専用。マニュアルには、ピンサーチ機能は、ピンを計測したら計測完了のサインが出ると記載があるが、実際は何を計測しても計測完了サインはでてしまうのでピンフラッグを計測できたのかは自分で判断する必要がある。計測スピードは決して速くはないけれども実用の範囲のピンフラッグ計測は可能なのでスロープ機能が不要で少しでも安くというゴルファーにはうってつけの商品だろう。スピード(時速)計測機能があるが球速やヘッドスピードの計測はできなかった。走る車に向けて計測するとスピードの計測結果が出たが精度は疑問が残る。ゴルフではスピード計測をどのように使うかは不明。価格は9,980円~と手頃。

●最大計測距離:660ヤード ●レンズ倍率:6倍 ●サイズ: 35x106x7.3mm ●重量:147g ●スロープ機能:無

6位 ブッシュネル ピンシーカーツアーV4シフトジョルト

ピンフラッグ計測に不満、小型タイプのブッシュネル

最大計測距離★★★★
ピンフラッグ計測スピード★
ピン計測補助機能★★★★
サイズ・重量★★★
価格★★
ブッシュネルのラインナップの中では小型で軽量なモデル。最大計測距離1,000ヤード。光学倍率が5倍とやや低スペックだが、レンズから2cmくらい目を離さないとならないニコンの6倍と実質同じくらいに見える。やはり倍率が高い方が見やすいので、同じブッシュネルピンシーカープロXEジョルト(光学7倍)に比べるとターゲットはとらえにくい。それ以上に、差があるのがピンフラッグ計測のスピード。テストの結果でも明らかなように、最大計測距離が長い割に、ピンフラッグ計測の実力は低スペックのノンブランド品と大差ないのは残念なところ。シフトの名が示す通り、ボディ左側面にある切り替えスイッチにより、スロープ機能のONとOFFが切り替えられる。ブッシュネルのスロープ機能は、高低差を表示せずに、角度と打つべき推奨距離を表示する。打つべき推奨距離がどのような根拠で計算されているのが明らかでないのでどこまで信用していいのかがわからない。高低差と打つべき推奨距離の関係は、使用クラブや弾道の高低でかなり違うので、やはり実際の高低差の数値を知りたいところだ。角度がわかっても打つ時の参考にはならない。また、計測角度が±20°しかなく高低差も表示しないので、ピンの手前にある木を超えるにはどのくらいの高さを打てばよいかといった使い方はできない。ピンフラッグ計測がしにくいこともあり実売価格44,000円は割高か。

●最大計測距離:1000ヤード ●レンズ倍率:6倍 ●サイズ:43x104x76mm ●重量:162g ●スロープ機能:有

7位 ピン イーグル(モデル名なし)

ピンフラッグ計測に改善の余地あり

最大計測距離★★
ピンフラッグ計測スピード★★
ピン計測補助機能★
サイズ・重量★★
価格★★
最近、主要なECサイトで常に上位ランキングしているモデル。外観は違うが、あとに説明するWosportsと同じ工場製造と思われるノンブランド品。測りやすさの指標となる最大計測距離は660ヤードと低スペック。ボディサイズは大きいことで知られるブッシュネルと同じくらい。ピンフラッグ計測は思いのほか長距離を計測できたが、計測スピードは速くない。遅い理由は、この製品独自の計測法にある。主要メーカーは共通の方法、つまり連続計測(計測ボタンを押したまま計測する)しながら、近距離の対象物までの距離を表示する仕組みでピンフラッグを計測するが、この製品は単発計測(短く計測ボタンを押す)で近距離の対象物までの距離を表示する。連続計測であれば、ピンフラッグ周囲を計測するとほぼ確実にピンフラッグを計測できるが、この製品の単発計測だとよほど手振れに注意しないと背景の対象物を計測してしまうので何度もやり直す必要がある。またバイブレーションの機能が付いているが、これも主要な他社製品はピンフラッグをとらえたときに振動するのが一般的だが、この製品は何を計測しても振動するのであまり意味がない。ECサイトの口コミを慎重に見極めたい。実売価格15,000円。

●最大計測距離:1300ヤード ●レンズ倍率:6倍 ●サイズ:45x125x77mm ●重量:178g ●スロープ機能:有

8位 テックテックテック VPRO500S

短距離のピンフラッグ計測は迅速、実績あるがやや古さが目立つ

最大計測距離★
ピンフラッグ計測スピード★★★
ピン計測補助機能★
サイズ・重量★★★
価格★★
アメリカでバカ売れした製品。ブッシュネルが500ドル(5 万円)前後の製品をメインに販売していたところに100~200ドル(1~2万円)の価格帯がゴルファーに受けて人気となった。最大計測距離は540 ヤードと今回の中では最も低スペック。ただし、ピンフラッグ計測スピードは同等スペックの製品の中では明らかに速い。スロープ機能も付いていて角度、高低差、傾斜を考慮した距離も表示する。今回の調査したスタッフが気付いたのだが、この製品は、ケンコーが2010 年に発売したKLR500A とまったく同じ外観のデザインと液晶表示だ。おそらく計測システムも同じものでロゴマークと計測ボタンの色が違うだけ。つまり10 年前発売の製品と同じということになる。大量販売した製品だけあって計測は安定し速く行えるが、基本性能は低スペックで最新モデルのような高精度な計測システムやピンフラッグ計測を補助する機能等もない。価格は19,800 円と最新モデル並みなのでコストパフォーマンスはよいとは言えない。

●最大計測距離:540ヤード ●レンズ倍率:6倍 ●サイズ:41x104x72mm ●重量:190±5g ●スロープ機能:有

9位 WOsports(モデル名なし)

ゴルフ用としては不十分な機能

最大計測距離★★
ピンフラッグ計測スピード★★
ピン計測補助機能★
サイズ・重量★★
価格★★★★★
前述のピンイーグルと同じノンブランド製品。ピンイーグルとは外観は少し違うが、液晶表示やケース、計測の仕組みなどは共通なので同一の中国工場のものだろう。最大計測距離は600m。スロープ機能付ではあるが角度が表示されるのみで高低差は表示されない。M3 モードを使用すると高低差を加味したという補正距離が表示される。この製品の取扱説明書は日本語が曖昧で意味がわかりずらい。一般的なピンフラッグを計測する機能は無いようで、ピンフラッグを測る場合は、計測ボタンを押して2 秒以内にピンフラッグに向けると計測結果が出ると説明書きがあるが計測できないことも多い。スピード(時速)を計測する機能があるが球速やヘッドスピードの計測はできないようで何のためにあるのか不明。ニコンと同じく8 秒間操作しないと電源が切れてしまうのが不便。重量は150g とキャディトークMINI に近い軽さだが、サイズは11.4cm×7.3cmと大きめ。バイブレーション機能はあるがピンフラッグを計測した時に動作するのではなく、ピンイーグル同様に、何を計測しても振動するのであまり意味がない。全般的に使い勝手が悪くゴルフのプレーに対する理解が不十分な工場や販売者だと推測される。スロープ機能がついて9,999 円は格安だがプレーで使用するとストレスが溜まるかも。

●最大計測距離:1300ヤード ●レンズ倍率:6倍 ●サイズ:40x118x73mm ●重量:150g ●スロープ機能:有

10位 ニコン クールショット PRO STABILIZED

手振れ補正が計測スピードに悪影響

最大計測距離★★★★
ピンフラッグ計測スピード★★
ピン計測補助機能★
サイズ・重量★★★
価格★★
ニコンの最上位機種。手振れ補正機能が売りだが、今回のテストによって、この手振れ補正機能の実用性が低いことが明らかになった。ネットの口コミでも多く見られる意見だが、スムーズに計測できるとイメージさせる手振れ補正があることで計測に時間がかかる。
手振れ補正は手振れによってファインダー内の視界をブレなくする機能ということだが、実際に使ってみると、ファインダーの向きを細かく変えても、ファインダー内の画像が固定されてしまう。そのため細いピンフラッグを計測しようとしても、なかなかピンフラッグに向けられないという状態になってしまう。手間取りながらも最終的なピンフラッグに向けて計測することはできるのだが、手振れ補正がない一般的な製品に比べるとなんともじれったい。テスト結果では明確に計測スピードが遅い結果がでている。最大計測距離は1200ヤードとスペックは十分だし、100ヤード程度の短距離計測はすぐに計測できるが、この手振れ補正機能が残念だ。ピンフラッグ計測距離も280ヤードまでと低価格品より劣った。もはや国内メーカー=高性能という図式は成り立たないようだ。カラーの液晶表示は明るいゴルフ場では見やすくないがブッシュネルに比べると読み取れないというほどではない。また、今回のテストで比較する中で気になったのは電源がオフになるのが早いということ。約10秒で電源が自動的にオフになってしまうので何度も電源を入れなおす必要があった。ブッシュネルと逆でモードによって高低差は表示するが角度が表示されない。実売価格44,000円~。

●最大計測距離:1300ヤード ●レンズ倍率:6倍 ●サイズ:42x96x74mm ●重量:170 g ●スロープ機能:有

11位、ガーミン Z80

GPS内蔵もレーザー距離計としての性能は不足

最大計測距離★
ピンフラッグ計測スピード★★
ピン計測補助機能★
サイズ・重量★★
価格★
GPS をファインダー内に内蔵した特徴的なモデル。GPS 距離計の大手であるガーミン社らしい製品と言える。ファインダー内は光学レンズを通してではなく液晶モニターにデジタル画像が表示される。しかしその画素がとても粗いのでピンフラッグなど細かなものはかなり見にくい。ニコン同様、手振れ補正機能が付いているがファインダー内の液晶がやはり不自然な動きとなりピンフラッグをとらえるのが余計に難しくなっている。販売情報ではピンフラッグ最大計測距離350 ヤードとのことだが、取扱説明書には単に350ヤードまで計測可能としか書いていない。テスト中は160ヤード離れたピンフラッグが計測できなかった。ピンフラッグだけでなく大きな建物などに向けて計測を試みたが300ヤード以上は計測できなかったので350ヤードはピンフラッグではなく計測しやすい対象物を計測できる最大計測距離だろう。100ヤード以内はスムーズに計測できることもあるので、使い方としては、基本的にはGPS のデータを見て100 ヤード以内はレーザーで計測するというのが現実的なようだ。起動に時間がかかる(最初は電源を入れてから計測までに約1 分、2度目以降も6~7 秒)、電池の消耗が激しくラウンド途中で電池切れを起こす、動作が不安定になるなどGPS の欠点をそのまま持ち合わせているので一般的なレーザー距離計のように手軽には使えない。GPS を使いたいが見た目はレーザー距離計なので見栄をはることができる。価格は実売65,000 円~だが距離計測の性能は不十分。

●最大計測距離:1300ヤード ●レンズ倍率:6倍 ●サイズ:42x123x80xcm ●重量:226g ●スロープ機能:有

12位、ニコン クールショット 40i

ニコンの普及品、次のモデルの登場を待ちたい

最大計測距離★★
ピンフラッグ計測スピード★
ピン計測補助機能★
サイズ・重量★★★
価格★★

ニコンの普及モデル。2015年2月発売とあって、最大計測距離650ヤードと低性能であることに加え、ロックオン機能やバイブレーション機能などが今となっては計測に必須の機能がない。高低差機能はあるが、ニコンの特徴で操作がわかりにくい。取扱説明書を見ながらやれば操作できるが、プレー中は難しいだろう。ルール適合の直線距離専用モードに変更する操作も複雑なので、結果、いつも直線距離モードで使うことになりそう。5年前発売の低性能品ということで、ピンフラッグ計測テストでも180ヤードが計測できなかった。1万円を切るアイリスオーヤマ ヤードスコープ PLM-600の360ヤードの半分も計測できないのは残念な結果。ボディサイズはコンパクトで160gと軽量なので長距離計測が不要な女性ゴルファー向きか。液晶表示が黒く読み取りやすい太い数字なので高齢者にも見やすい。ただし、ニコン製品すべてファインダーに目を近づけると黒い影が現れてしまうので目をファインダーから2㎝以上離して使用せざるをえないので実質的な倍率は4~5倍程度と思われる。低性能な5年前のモデルなのに実売価格は3万円近くとコストパフォーマンスが低い。

●最大計測距離:650ヤード ●レンズ倍率:6倍 ●サイズ:36x112x70 mm ●重量:160 g ●スロープ機能:有

ゴルフレーザー距離計について誤解が蔓延?!

手振れ補正は測りやすい?

今回のテストでも明らかになったが、手振れ補正は機械的にファインダー内の画面を固定してしまう機能なので、細いピンフラッグを中心の計測ポイントに合わせるのに時間がかかってしまう。とくに100ヤード以上離れたピンフラッグの計測では、いまのところ手振れ補正がないレーザー距離計の方が速く簡単に計測できる。

そんな長距離は測らない?

最大計測距離1,000ヤード以上のものが多くある。そんなに長い距離は測らないと思われがちだが、一般的にピンフラッグの最大計測距離はそのレーザー距離計の最大計測距離の1/3程度しかないので、最大計測距離が長い方がピンフラッグ計測に有利だ。また最大計測距離が長いほど、高性能な計測システムなので、短い距離も速く簡単に計測できる。快適に使いたいなら、最大計測距離がより長い機種を選ぶべき。

ピン計測はボタン長押し連続計測?

一般的にゴルフ用距離計には細いピンフラッグを計測するための機能が搭載されている。基本的には、計測ボタンを押したまま、ピンフラッグ方向に向ける。ピンフラッグと背景となる木々やラフをとらえたときに、最も近くにあるピンフラッグまでの距離を表示する仕組みになっている。計測ボタンを短く何度も押して計測するプレーヤーが多いがその方法だと時間がかかり、計測できないことも多い。ピンフラッグの計測は連続長押しが基本。

カラー液晶は見やすい?

カラー液晶は明るいゴルフ場では、見にくいことが多い。明るい天候では黒い液晶の方がはっきりと読み取れる。早朝や夕方、悪天候時はカラー液晶が見やすくなる場合もある。

価格と性能は比例する?

今回のテストでも明らかになったが、必ずしも性能と価格は比例しないようだ。低価格品が高価格品を上回る性能を有する場合もあるし、計測性能と無関係な機能にコストをかけている製品もある。ECサイトで売られている製品やダイレクト販売の製品は流通コストが削減されて割安なことが多い。

【撮影協力地「久邇カントリークラブ」】

所在地 〒357-0014 埼玉県飯能市平松470
公式サイト https://www.princehotels.co.jp/golf/kuni/

 

久邇カントリークラブ

【関連サイト】
ブッシュネルゴルフ
http://www.bushnellgolf.jp/
ニコン・クールショット
https://www.nikon-image.com/sp/coolshot/products/
レーザーアキュラシー・ピンポイント
https://golfutilities.com/
ガーミン
https://www.garmin.co.jp/products/intosports/?cat=golf

JGA(日本ゴルフ協会)ゴルフ規則
http://www.jga.or.jp/jga/html/rules/image/Rules_2019.pdf
ゴルフレーザー距離計の正しい知識
https://youtu.be/S49nAftfJLI
激増! Amazonの「怪しいレビュー」を見分ける7つのヒント
https://bunshun.jp/articles/-/10247

関連記事