バンカー脱出に役立つ?!知っておきたいゴルフコースの常識
- 2014.11.10
- トピック
ゴルフにいくと「今日こそ100打を切るぞ!」と意気込むものの、コースの落とし穴に
ハマって大叩きしてきた経験は誰にもあるものです。今回は業界人が知っているコースでの常識についてご紹介します。
ピンポジションの位置の確かめ方
ティグランドに立つと「キャディさん、今日のピンの位置は?」と尋ねている人を見たことがある方もいるのではないでしょうか。確かにほんの一部の超一流コースには全ホールを同じエリアでカップを切るところがありますが、一般的なコースではそんな経費を無駄にするような整備はできません。
カップ切りの担当者(主にグリーンキーパーがカップの位置を決めますが)は、毎日使うグリーンが傷まないように一筆書きの星印「☆」の順でカップを切ります。
ところが予定する箇所が傷んでいると、1つ飛ばして他のグリーンとは違う場所に切ることになります。それが何回も続くとみんなバラバラになります。
従って、公式競技以外では全ホール同じポジションにカップを切ることはないと思った方が良いでしょう。
ではピンポジションを確かめる方法は?というと、多くの場合には2つの方法があります。
1つはスタート室で配布しているか、もしくはキャディが持っているか、またはティグランドに掲示しているピンポジションです。正式な試合の時にはグリーンエッジとサイドエッジからの距離が示されていますが、通常はグリーンを四等分してABCDに分けて表示しています。
もう1つの方法は旗がなびくピンを見ることです。ピンに丸いプラスチックのボールが付けてあり、上が奥、中が中間、下が手前とグリーンを三分割してピンポジションを教えてくれます。
ただしプラスチックのボールが付いてないときや、初めてのコースでピンが確認できない場合には、真ん中を狙うのがセオリーと言われていることも覚えておく必要があります。
グリーンの常識
グリーンにはいくつかの決まり事があります。たとえばショートホールの場合には、必ずピンが見えるところにティグラウンドを設置するのが常識となっています。
もちろん成文化したルールではありませんが、カップの位置が見えないショートホールは価値の無いコースと考えられているため、ショートホールにはブラインドコースや、打ち上げでグリーン面が見えないコースは作らないことになっています。
ですからショット位置よりも高い位置にある砲台グリーンが設置されているコースでは、受けグリーンにして下からでもグリーン面が見えるようにします。手前を低く奥を高くすることで低い位置からでもグリーン面が見えるため、ピンポジションを確認することができます。
このようなホールでは奥からの下り傾斜が強くなるため、ハッキリと芝面が見えるときには、キャディから「奥に付けちゃダメ」とアドバイスを貰う“あの”高速グリーンというのが常識となっています。
バンカー脱出のときに役立つ豆知識
なるべくなら一度もバンカーに入らずにホールアウトしたいと思っているプレイヤーが多いのではないでしょうか。なかにはバンカーが得意と言う人もいますが、バンカーは世界中でおおむね嫌われモノとなっています。
脱出の技法はいくつかありますが、「基本はオープンで45度の角度にスタンスをとって、コックを使わず…」と頭では分かっていても上手くいかないことが多く、上手くいかないからこそ苦手意識が強くなり負の連鎖となって抜け出せずにいます。
実はバンカーにはプレイヤーが知らないゴルフ場の常識があります。
これを知っていると脱出の時には役に立つはずです。
一般的なバンカー整備は、1人で18ホールすべてを整備することになります。他のコース整備とは違ってプレイヤーが到達するまでに終了しなくてはいけないので、手作業ではなく機械の力に頼ることがはコース管理の常識となっています。
考えてみてください。
1ホールに少なくても3個のバンカーがあると、18ホールでは54個のバンカーがあることになります。
1個に3分かけて移動時間を入れると1ホール終了して次のホールのバンカーに到達するまでに20分はかかることになります。
単純に1ホールを20分かかれば18ホールで換算すると6時間必要となるのです。それを4時間以内で砂を均し終えなければいけないということになります。
従って、人力だけでは無理なので、乗用バンカーレーキという専用の機械を運転して足跡の付いた砂を綺麗に整備するわけです。
ところが便利でスピーディにできるこの機械には唯一の欠点があります。
砂の上にタイヤの跡をつけないようにするために、中心から外側に向かって円を描きながら走る必要があり、結果として中心部の砂が極端に薄くなり、逆に外側は厚くなるわけです。
そう、この砂の厚さを考慮すれば脱出もラクになるわけです。
ゴルフ場の人ならバンカーのボールの位置を見ただけで、ボールだけを捉えるクリアなスイングが必要なのか、砂と一緒に打ち出すエクスプロージョンショットにするかを瞬時に決めることができます。
(もちろん靴の底に全神経を集中して砂の上を歩くことで、砂の厚みを確かめる必要はありますが。)