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上半身のアドレスチェック!あなたは「背筋(せすじ)を伸ばす派」?「背中を丸める派」?

ゴルフの技術論は、時代と共に変化するもの。

ゴルフに限らず、スポーツ全般に共通する要素となるかと思いますが、技術論の多くは時代が変わると共に変化するもの。このことは、ぜひしっかり認識しておきたい要素のひとつです。

特に、ゴルフは道具を使うスポーツ。時代の変化と共に一番大きく特性が変わるのが、「道具(ゴルフクラブ、ボール)」なんですよね。パーシモンウッドと糸巻きボールの組み合わせの時代と現代のチタンを中心とした複合素材ヘッド&機能性シャフトと多機能ボールの組み合わせでは、それはそれは大きな特徴の違いが生じているわけです。

「道具の変化」以外にも、「人の身体特性」「ルール」といった要素が時代と共に変化してきているのも、見逃すことが出来ない要素となります。

このように、条件(道具、身体、ルール)が大きく変化すれば、当然「技術論」も大きく変化するということになります。

近年は「人の身体特性重視」の技術論に変化。

ゴルフにおいて、昔は「感性重視」or「型重視」の2つの対極的な技術論が存在していました。
「感性重視」に関しては、少々技術論として表するのには無理がありますので、「型重視」を取り上げてみたいと思います。

「型重視」とは、効率よく飛距離を出すため、球を曲げずに安定した弾道を得るためには、このようなスイングが理想的だ・・というスイングの理想を提唱する考え方(技術論)です。

しかし、現代では単純に1つの理想的な型(スイング型)を求めることは非効率であることがわかってきました。人には、それぞれ異なる「身体的特性」があるからなんですね。

理論上最高のスイングが存在していたとしても、人はそれぞれ「筋肉」「関節」「骨格」の形や特徴が異なるので、理論上最高のスイング(型)を実行できないというケースが多々存在するのです。

そんな中、近年ゴルフの技術論として最も重要視される要素となっているのが「人それぞれの身体特性を活かして、最高の結果(パフォーマンス)を得るための方法を模索する」ということです。簡単に言うと『人の身体特性重視の技術論』となります。

「背筋(せすじ)を伸ばす」or「背中を丸める」。

スポーツ科学の分析技術が進歩。身体特性分類が進む中で、わかってきたのが、身体特性には、かならず対極的な2つ以上の要素が存在しているということです。「右利き」の人がいれば「左利き」の人もいるということなどが代表的な要素ですよね。

詳細に特徴を分類すると3種類・4種類に分類することもできる場合があるようですが、基本的には相反する(対極的な)2つの特性が存在しているということを、覚えておいていただければと思います。

ここで具体的な話をしてみたいと思います。

以前、「自分に適したアドレスは「膝を深く曲げる」と「膝をあまり曲げない」のどちら?今すぐ確かめよう!」の記事では、アドレス時の下半身のポイントについて、相反する2つのタイプがあることをお話しました。

今回は、アドレスの上半身に関する2つのタイプに関する話をしたいと思います。

昔は、型重視の技術論によって、「猫背のアドレスはダメ」と言われていましたが、現代では人の身体特性に応じて、「背筋を伸ばす派」と「背中を丸める派」の2タイプが存在するものと考えられています。

上半身アドレス姿勢の2つの分類は、どの筋肉を積極的に活用したほうが良いタイプなのかによって、違いが生じることになります。

スイング技術論の目的としては、『体幹を安定させること』『スムーズにスイングが出来ること』の2つです。この2つの目的を達成するために、人によって心がけておかなければいけないポイント(技術)が異なるということ。

「背筋(せすじ)を伸ばす派」の特徴

アドレス時の上半身の使い方においては、「背筋を安定させる(力を適度に加えた状態)」ことによって、目的が達成できるタイプと「腹筋を安定させる」ことでこれらを実現できるタイプが存在しているのです。

「背筋(せすじ)を伸ばす派」は、背筋(はいきん)を安定させることで、目的が達成できるタイプです。

筋肉は、”縮む”方向に力を発揮できるもので、”伸ばす”方向には力は発揮できません。ゆえに、アドレス時に背筋を安定させるためには、背筋に多少力を加えた状態を作っておくことが必要となるんですね。そう、背筋を縮ませるための姿勢が必要なのです。

そんな姿勢となるのが「背筋(せすじ)を伸ばした姿勢」ということ。背筋を伸ばすというのは、筋肉作用的には「背筋(及び僧帽筋など)を縮める」ことを意味しているのです。

「背中を丸める派」の特徴

前者とは逆のタイプとなるのが「背中を丸める派」です。こちらは、「腹筋」を積極的に活用することでスイングが安定するタイプとなります。

先ほど話をしたように、筋肉に力を加えるということは、筋肉を縮めるということ。腹筋に力が加わったアドレスを得るためには、腹筋を縮める姿勢が必要となるわけです。

背筋を伸ばして、胸を張った姿勢では、腹筋は伸ばされるだけで力を加えることは出来ないもの。腹筋に力を入れるときは誰しもがお腹を引っ込める姿勢を取りますよね。そうすれば自然と、背中は丸まる形となるものです。

タイプの見分け方

貴方がどちらのタイプなのかは、実際に練習場で試してみれば、判別できるもの。まずは試してみていただければと思います。

ただ、事前に自分のタイプを見極める方法もありまして、以前「ペットボトルの飲み方でわかる!ゴルフクラブの適正グリップ方式」という記事で記した内容を参照していただきたいのですが、この診断によって「フィンガーグリップ派」となった人は「背筋を伸ばす派」に。「パームグリップ派」となった人は「背筋を丸める派」となる傾向が高いということもご参考にしていただければと思います。

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