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ヨーロピアン・ツアーの上品な遊び心に触れる~①最速ホールアウトチャレンジ!~

ゴルフといえば「英国を発祥とする紳士のスポーツ」として広く知られています。ところがゴルフ発祥地の説には、オランダ発祥説、中国発祥説など世界各国に諸説あり、実は定説がありません。

しかし、ゴルフを“競技スポーツ”として定義してみるとどうでしょうか?

ゴルフ界においてメジャー大会と呼ばれている競技会の中で最も長い歴史を誇る全英オープンゴルフ選手権は、イギリス以外の国では「ブリティッシュ・オープン(日本では全英オープン)」と呼ばれています。しかし、ご存じの方も多いとは思いますが、全英オープンの正式名称は「The Open Championship」です。

そうです、トーナメントの名前に“ゴルフ”や“イギリス”、“全英”といった他の地域やスポーツと区別する言葉は入っていません。

これは全英オープンの第一回開催時に他のスポーツを含めて選手権が存在しなかったことを意味しており、この大会の長い歴史を物語っています。よって、ゴルフを“競技スポーツ”と定義した場合、英国を発祥とするのが一番しっくりくる解釈といえるかと思います。

ヨーロピアン・ツアーとは?

ゴルフ発祥の地、イギリスを含むヨーロッパには、アメリカのPGAツアーとは異なる独立した男子プロゴルファーの団体“ヨーロピアン・ツアー”(女子の場合はレディース・ヨーロピアン・ツアー)というものがあります。ところが、アメリカのPGAツアーはあまりにも有名で「海外のプロゴルフ」=「PGAツアー」と思っている方も少なくないのです。

ヨーロピアン・ツアーはアメリカのPGAツアーに次ぐ規模を誇っており、ヨーロッパを中心にアジア・アメリカ・アフリカなど26カ国で、年間45の大会が行われています。

 

ヨーロピアン・ツアーが創立されたのは、PGAツアーが全米プロゴルフ協会(PGA of America)から独立した1968年から遅れること4年、1972年です。ご年配の読者の方は「なんだ、俺より年下か!」と思われる方もいるかもしれませんね。

ヨーロピアン・ツアーではローリー・マキロイ選手、リー・ウエストウッド選手、セルヒオ・ガルシア選手など、ゴルフェスの読者の方にもおなじみの選手も大勢活躍しているのです。

 

また、ヨーロピアン・ツアーの歴史におけるレジェンドといえば、なんといってもスペインのセベ・バレステロス選手です。通算91勝、ヨーロピアン・ツアーでの50勝は現在も単独1位の記録となっています。

またマスターズ2勝、全英オープン3勝、さらに日本オープンでも2勝と世界のメジャー大会でも多くの優勝を達成している往年の名選手です。

今も昔も、名選手を輩出し続けている団体、それがヨーロピアン・ツアーなのです!

ヨーロピアン・ツアーの“上品な遊び心”に触れる

さて、そんなヨーロピアン・ツアーですが、正直なところ人気と派手さではアメリカのPGAツアーに一歩遅れを取っているのが現状です。

そこで「このままPGAツアーに人気を独占されてはならん!」とヨーロピアン・ツアーが思っているかどうかは定かではありませんが、選手達が参加して実に上品なユーモアを散りばめながらヨーロピアン・ツアーの魅力を発信しています。

ここでは底抜けに明るいアメリカのPGAツアーと比べて、恥ずかしがり屋さんが多いヨーロピアン・ツアーが真面目に取り組むさまざまなユニーク企画をご紹介していきます!

まずは、ユニーク企画の第一弾として“最速ホールアウトチャレンジ(The Fastest Hole of Golf)”をご覧下さい。このチャレンジは実にシンプルで、500ヤードのホールを4人で順番に打っていき、いかに早くホール・アウトできるかという競技です!スコアは関係ありません。

ポイントはチーム4人が順番に打たなくてはならず、4打でホール・アウトできない場合はティー・ショットを打った選手が5打目を、それでもホール・アウトできなければ、2打目を打った選手が6打目を打たなくてはならないとことです。よって、ティー・ショットを打った選手は大急ぎでグリーンに向かわなくてはなりません。

ギネス記録を破るには、68秒以下でのホール・アウトが必要です。このゲームに挑戦するチームはヨーロピアン・ツアーの中でも屈指の名選手を揃えた、次の3カ国です。尚、カッコ内は2016年6月時点でのツアー勝利数です。

フランス・チーム

ジャクラン選手率いるフランス・チーム。合計ツアー勝利数こそ一番少ないものの、化ければ怖いダーク・ホース!大穴狙いが好きな方は、フランス・チームで決まり!

Romain WATTEL/ロマン・ワテル選手(1勝)
Alexander LEVY/アレクサンダー・レビ選手(2勝)
Gregory HAVRET/グレゴリー・アブレ選手 (4勝)
Raphael JACQUELIN/ ラファエル・ジャクラン選手(7勝)

デンマーク・チーム

個人主義で空気を読まないデンマーク人。しかし、その国民気質こそゴルファーにとってはもっとも重要な要素なのです!イェンセン選手を中心に、どんなタイムを叩き出すのか?!

Lucas BJERREGAARD/ルーカス・ビェルレガード選手 (3勝)
Lasse JENSEN/ラッセ・イェンセン選手(5勝)
Morten MADSEN/モルテン・マドセン選手(3勝)
Thorjorn OLESEN/トービヨン・オルセン選手(5勝)

スペイン・チーム

ガルシア選手の陰になっているものの、他の3選手も実力者を揃えて万全な態勢を整えたスペイン・チーム!実績から言えば、このチームが大本命です。

しかし、気分が乗らないと実力を発揮できないスペイン人気質がどうでるのか?

Rafa CABRERA BELLO/ラファ・カブレラベロー選手(5勝)
Sergio GARCIA/セルヒオ・ガルシア選手(29勝)
Pablo LARRAZABAL/パブロ・ララサバル選手(5勝)
Nacho ELVIRA/ナチョ・エルビラ選手(4勝)

さあ、いったいどの国のチームが優勝するのでしょうか?そして、ギネス記録を破ることはできるのでしょうか?

まずは各チームのメンバーをしっかりと確認して、どのチームが勝つか予想をしてからご覧下さい。

はたして、結果やいかに?!

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