ヨーロピアン・ツアーの上品な遊び心に触れる~⑥ようこそ!ティー・グランドへご招待?!~ | ゴルフ動画マガジン GOLFES
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ヨーロピアン・ツアーの上品な遊び心に触れる~⑥ようこそ!ティー・グランドへご招待?!~

ヨーロピアン・ツアーの上品な遊び心に触れる第6弾は“ようこそ!ティー・グランドへご招待?!(原題:Willett,Dubuisson and Lee on the 14th hole at Wentworth)”です。

ゴルフェスの読者の方であれば、プロのトーナメント会場に足を運んで“生”でプロの試合を観戦したことがある方もたくさんいることでしょう。コースに足を運んでみると、普段テレビでは観ることのできないさまざまなシーンを観察することができますよね。

例えば、

・選手が打っている間に他の選手は何をしているのか?
・打った後、カメラはボールを追ってしまいますが、その時選手は?
・カメラマンや音声さんはどれくらい近くにいるのか?

などなど。普段あまり考えることはありませんが、言われてみると、ちょっと気になりますよね?

トーナメントに行きたいけれど、なかなか都合がつかない方に臨場感たっぷりの映像をお届けいたします。

BMW PGA選手権について

 

今回の動画の撮影が行なわれたのは、2016年BMW PGA選手権(BMW PGA Championship)の2日目、イングランドのサリーにあるウェントワース・クラブの14番ホールです。

BMW PGA選手権は、1955年イギリスプロゴルフ協会が開催した“イギリスで最も強い”プロゴルファーを決める大会、全英プロゴルフ選手権(British PGA Championship)が前身のトーナメントで、現在の名称に入っている“PGA”はその名残なので、アメリカの“PGAツアー”とは関係ありません。

またこの大会はヨーロピアン・ツアーにおいてフラッグシップ大会の一つとなっており、“レース・トゥ・ドバイ”賞金レースに大きく影響を与える重要な選手権の一つなのです。

ウェントワース・クラブのコースの見所はなんといっても、最終17番、18番のフィニッシュ・ホールが連続してロングホールとなっているところです。

アマチュアにとっては“鬼門”とも言えるロング・ホールは、プロにとっては、特に飛距離を出せる選手にとってバーディーやイーグルを狙えるチャンス・ホールになります。よって、最後までなにが起こるが分からず、ドラマチックなフィニッシュを期待できるのも、このウェントワース・クラブの魅力なのです。

そんなウェントワース・クラブの17番、18番ホールを、こちらも面白おかしく紹介している動画がありますのでご紹介いたします。今回登場しているのは、ロング・ドライブ世界チャンピオンのジョー・ミラー選手。彼は、トーナメント・プロではなく“ロング・ドライブ”のプロなのです。

冒頭でコース攻略に入る前にミラー選手のドライバーの威力がどれほど凄いのかが良く分かるデモンストレーションが入ります。まるで弾丸が貫通するようにスイカが爆発するスロー・モーションは迫力満点です。

そして、デモンストレーションの後にウェントワース・クラブのフィニッシュ・ホールの攻略法に入って行きます。

最初に17番ホールの攻略からです。610ヤード、パー5。コースの特徴は、左ドッグ・レッグになっていて2打目でグリーンを直接狙うには330ヤード以上の飛距離が必要という点です。ここでミラー選手は大きく左を向いて構えます。狙うのはもちろん左の林越えです。

キャリーで400ヤードは必要と思われるこのショット。結果は見事成功!ドライバーの飛距離は446ヤード!残りの154ヤードをウエッジで見事2オン成功!

そして最終18番ホールを攻めてゆきます。539ヤード、パー5。コースの特徴は17番とは逆の、右ドッグ・レッグというところ。320ヤード付近とグリーン手前にクリークがあり、ティー・ショットとセカンド・ショットのクラブ選択が難しい難コースです。

ミラー選手はここでも“ドッグ・レッグ殺し”の林越えを狙います。大きく右を向いて、フル・スイング!ここでも404ヤードのビッグ・ドライブを余裕で披露。こちらも残り135ヤードをウエッジで楽々2オン成功!その迫力の攻略をご覧ください。

我々アマチュアのみならず、トーナメント・プロにとってもあまり参考にならない攻略法でしたが、ウェントワース・クラブの最終2ホールの醍醐味はよく伝わってきました!

そして、もう一つの名物ホールが今回の舞台となった14番ホールのパー3。動画でも出てきますがBMWの新車がホールインワン賞の商品として提供されているホールです。

今回は皆さんもプロのトーナメントのティー・グラウンドに立ったつもりで、周りを眺めてみてください!

選手紹介

通常では立ち入る事は絶対にできないプロのトーナメントのティー・グランド。本日は、そこに皆様をご招待いたします。

動画をご覧いただく前に、まずは本コラムのシリーズ恒例の選手紹介から。今回はティー・ショットを打つ順番でご紹介いたします。

Soo-Min LEE/イ・スミン選手

国籍:韓国 22歳

ツアー1勝。韓国期待の若手ゴルファー。バランスの取れたプレー・スタイルは我々アマチュアにとっても大変参考になります。

松山選手のように、これから世界の舞台でもイ・スミン選手の名前を聞く機会も増えてくるでしょう。要チェックの選手です。

Victor Dubuisson/ビクトル・デュビッソン選手

国籍:フランス 26歳

ツアー2勝。2009年に世界アマチュアランキングで1位になっている実力派。プロ転向後の成績は安定していないものの、“ゾーン”に入った時の集中力は凄まじいものがあります。

フランス出身というと思い出すのが“カーヌスティの悲劇”でおなじみのバンデベルデ選手ですが、デュビッソン選手もある日突然メジャー大会のリーダー・ボードに躍り出てくるかも?!

Danny WILLETT/ダニー・ウィレット選手

国籍:イングランド 28歳

ツアー5勝。現在最も注目されているイギリス人ゴルファー。2016年マスターズ選手権では大会最終日に5アンダーの“67”でホール・アウトして見事逆転優勝を果しました。

イングランド出身のゴルファーがマスターズを制したのは、ニック・ファルド選手以来二人目。ヨーロピアン・ツアーの新たなスター選手として大注目の選手です。

ティー・グランドに立ってみると?

今回の動画は360度、上下左右、見たいところを好きな時にオン・デマンドで観ることができる面白い作りになっています。ご自宅のPCの場合はカーソルで画面を好きな場所に移動することができます。

またスマートフォンの場合は、まるで自分がティー・グランドに立っているかのように、カメラを移動すると画面も移動するというバーチャル的なものとなっています。言葉で、説明すると難しいのでまずはご覧下さい。

いかがでしたでしょうか?この動画の中には、一度観るだけでは発見できないさまざまな出来事が起こっていますよ!

・ホールインワンを逃して、折れたティーをBMWに放り投げるデュビッソン選手。

・マスターズを制したウィレット選手がティーショットをしている時に、若いイ選手がウィレット選手のキャディバッグをそっと覗きこむところ。彼の気持ち、とても分かります。

・イ選手がアドレスに入っているのに、軽く素振りをしているウィレット選手。マスターズに勝った貫禄なのでしょうか。

・大会2日目なので、3日目、4日目に備えてコースの情報をメモする選手達。

その他にも、普段のテレビ中継では観ることのできない面白いシーンがきっとあるはずです。特別な招待券をもらってティー・グランドに立った気分はいかがでしたでしょうか?

(完)

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