救済のニアレストポイントの条件や手順を理解して、ルールを有効活用しよう!
いよいよ夏本番の暑さで、汗が引かない季節になってきましたね。
そんな真夏のさなか、皆さんのゴルフライフはいかがでしょうか。今週末のラウンドに向けて、今晩も練習に汗を流す予定でしょうか。
今回は、ラウンド中の「困った!」時に役立つ知識、救済のニアレストポイントについてお話ししたいと思います。
プレー中の処置に迷わないために、ぜひご一読いただければ幸いです。
あるがままにプレー
ゴルフをプレーする際の前提条件は、ゴルフ規則書にあるとおり。
球はあるがままにプレーせよ
コースはあるがままにプレーせよ
それができないときは、最もフェアと思う処置をとる
最もフェアと思う処置をとるためには
ゴルフ規則を知る必要がある
つまり、ティーショットしたらグリーンに上がるまで一切ボールに触らず、球もコースもあるがままにプレーするということです。
しかし、往々にしてプレー続行が難しい状況に陥る場合があるもの。プレー中に遭遇するさまざまなトラブルから、救済とペナルティを適用して公平にプレーするために、ゴルフのルールが存在するのです。
フェアプレーのために必要不可欠なルールですから、正しく覚えて実践に役立てましょう。
無罰で救済を受けられる場合
ラウンド中には、無罰で救済を受けられることがあります。
(1)動かせない障害物
コース上にある人工物の道路や通路、ベンチ、排水溝のふた、スプリンクラー、橋、コースを仕切る柵など
(2)異常なグラウンド状態
カジュアルウォーター、修理地、穴掘り動物等がコース上に作った穴・掻き出した土や通り道など
これらの中や上にボールがあるときやスタンスがかかる場合に、ボールとスタンスの救済を受けることができるのです。
救済を受ける手順
救済のニアレストポイントについて正しい処置がされないと、誤所からのプレーと判断され2打罰が科せられてしまう場合もあります。
正しい手順を覚えましょう。
1.まずはボールの後ろにマークする
ウッカリ忘れがちですが、マークせずにボールを拾い上げると、インプレーのボールに触れてしまうペナルティで1打罰が科せられてしまいます。
まずは、ボールのうしろにマーカー(ティーでも可)を置きましょう。
2.ニアレストポイントを決める
ニアレストポイントは、救済を受ける際に、ボールをドロップするエリアを決める基点となります。
ニアレストポイントは以下の3つの条件を満たす地点となります。
(1)ボールのある位置に最も近い地点であること
(2)ボールのある位置よりホールに近づかない地点
(3)その障害を避けてストロークできる地点
障害などを避けて、左か右の2か所にニアレストポイントを設定できる可能性があります。
画像例の場合、ボールに近い右側は、障害を避けてスタンスをとると、更に右寄り(B地点)となって遠ざかってしまいます。
従って、ボールがある位置に最も近い、左側(A地点)が、ニアレストポイントとなります。
基点が決まったら、その場所(ニアレストポイント)にマーカーを置きます。
3.ドロップエリアを設定してドロップする
2のニアレストポイントのマーカーを基点にして、1クラブレングス(クラブ1本分の長さ)以内でピンに近づかないエリアを、ドロップエリアとして設定します。
そして、肩の高さで腕をまっすぐ伸ばし、ドロップエリア内にボールを落とします。
※ドロップ位置を決める際のクラブやスタンスは、もしこの障害がなかったらしていたはずの、はじめのボール位置でのストロークが基準になることが決められています。
ですから、より広くドロップエリアを取りたいからと、ドライバーを持ち出してくることなどは許されません。
※あくまでもボールとスタンスの救済であるので、クラブを振るときに木の枝が邪魔だからと、もっと打ちやすい位置へドロップすることはNGです。
4.ドロップしてボールが止まったところからプレー
3の要領で、ドロップエリアにボールを落とした際、傾斜がある場合はドロップエリア外に転がり出てしまうこともありますが、落ちたところから2クラブレングス以内に止まればそこからプレーを続けます。
もし、はじめにボールが止まっていた位置からホールに近づいたり、落下地点から2クラブレングス以内に止まらなかった場合は、もう一度ドロップします。
二度目にドロップしても2クラブレングス以上転がってしまった時は、二度目に落としたところにボールを置いて(プレース)、プレーします。
最後に
最初はひとつひとつ確認しながら決めるのに、少し戸惑ってしまうかもしれませんが、いったん覚えてしまえばスムースに行えるようになるので、ぜひマスターしてくださいね。
ルールを正しく理解して有効に使えると、気持ちよくラウンドできますよ。