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ヤード杭の正しい見方と使い方。ゴルフ場の中の情報をもっと活用しよう

コース内で自分の球の残り距離を把握するのに便利なヤード杭。ゴルフ場によっては、杭ではなく植木で代用していることもありますね。

ヤード杭は、ほとんどの場合はプレーの邪魔にならないようにフェアウェイより外側のラフの端あたりに設置され、残り100ヤード、150ヤードの表示と、ロングホールでは残り200ヤードの表示がされています。また、コースによってはもっと細かく分類され、残り50ヤードや250ヤードにも距離表示としてヤード杭(植木)を設置してくれている場合もあります。

これ以外にも、フェアウェイの真ん中に残りヤードを表示したプレート(看板)を埋め込んでいるコースもありますが、こちらもヤード杭の一種と言えるでしょう。

普段のラウンドの際には、このヤード杭を目安に「150ヤードの杭よりちょっと手前にボールがあるから、残りは145ヤードくらいかな?」などと推測しながら、ゴルフクラブ選択の参考にしているかと思います。こうした誰にでも分かりやすいヤード杭の距離表示は、多くのゴルファーにとってプレーの助けになる存在であることは言うまでもありません。

しかし、このヤード杭を参考にしてクラブの番手を選んだのに、アイアンショットが大きくショートしたり、オーバーしたりした経験はないでしょうか。ミスショットをしたわけでもないのに距離がまったく合わず、「コレ、本当に○○ヤードなの?」と、ヤード杭のヤーデージ(距離)に疑問を持ったことがある方は少なくないはずです。

実はこれはヤード杭の設置場所(距離)そのものが誤りであるというよりは、①プレーヤーがヤード杭の設置の法則を理解していないか、②コース形状に則したヤード杭の設置場所の意図を読み取れていないことが原因です。

そこで今回は、ヤード杭の正しい見方や使い方をご説明したいと思います。実はヤード杭には設置に関する暗黙のルールのようなものがあります。まずはこうした基本的なヤード杭の設置ルールを覚えておきましょう。

また、それ以外にも距離の見方にはちょっとしたコツがあります。これは意外と経験を積んだプレーヤーの皆さんでも見落としている部分かもしれません。こうした点を押さえれば、もしかするとスコアにも変化があるかもしれませんよ。

ヤード杭の基本的なルールを覚えておこう

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まずはいくつかのヤード杭設置に関する暗黙の決まりごとを押さえておきたいと思います。ひとつめはヤード杭の距離表示の基準となる基点の違いです。

センター表示なのかエッジ表示なのかを確認しよう

ヤード杭(ヤード植木を含む)は、50ヤードごとに設置されていることがほとんどですが、その数値の測定には、グリーンの中央部分から計測した『グリーンセンター表示』とグリーンの最前方部分から計測した『グリーンエッジ表示』の2通りがあります。

たとえば『グリーンセンター表示』では100ヤードの杭は、杭からグリーンのセンターまでの距離が100ヤードということです。グリーンの大きさはそれこそまちまちですが、概ね30ヤードから40ヤードぐらいの縦幅と思えばいいでしょう。

ですからグリーンの中央とは、その半分のグリーンエッジから15~20ヤード地点になりますので、グリーンセンター表示では100ヤードの表示から80~85ヤードでグリーンにオンするということになります。

一方、『グリーンエッジ表示』の場合、100ヤード飛ばしてやっとグリーンの先端に届くことになります。このように同じ残り100ヤードの杭からでも、実際は2番手ぐらいのクラブ選択の差が出てくることになりますので、プレーヤーのショットの距離感がかなり異なってくると思います。

それにもかかわらず、どちらの表示であるのか気づかないまま何ホールもプレーしてしまうプレーヤーも実は少なくありません。自分がいつもプレーしているゴルフ場と同じだと勘違いしてしまっているのです。そして距離が合わないのは自分の実力と思い込んで、無駄に悩んでしまいます。

こんなうっかりミスを避けるために、コースへ着いたらまずはプレーするコースが『グリーンセンター表示』と『グリーンエッジ表示』のどちらであるのかを確認しましょう。これはスタートの前にゴルフ場のマスター室などで確認するしか方法はないのですが、もし確認しないままコースへ出てしまった場合は、手持ちのピンポジションの記載をチェックしてみてください。

本日のピンポジションが「手前、中央、奥」などのグリーンを大まかに分類している場合は、ヤード杭は『グリーンセンター表示』を採用している可能性が高いです。これは、ピンポジションが“中央”を基準としていますので、ヤード杭もそれにならってセンターを基準とする方が、ピンまでの距離計算がしやすいからです。

逆にピンポジションが、「エッジから○○ヤード」というような“手前”を基準としたものであれば『グリーンエッジ表示』を採用していると思って良いでしょう。このようにヤード杭には『グリーンセンター表示』と、『グリーンエッジ表示』の2通りがあり、プレー前に確認する必要があるということが基本事項となります。

2グリーンでは、左右のヤード杭をそれぞれに利用しよう

ふたつめは2グリーンを採用しているコースでの、ヤード杭設置の一般的な法則です。これはひとつのホールに2つのグリーンがある場合によく使われるやり方で、左右のヤード杭で左右それぞれのグリーンの距離を表示するようになっています。

例えば右のグリーンを使用する場合は、右側に設置されたヤード杭を見ることで距離を確認するということですね。これによって左右のヤード杭の位置が大きく異なることもあるので、間違えて反対側をチェックしてしまうと、距離がまったく合わなくなりますので注意が必要です。

ついボールが近い方のヤード杭を確認しがちだと思いますが、2グリーンのゴルフコースをプレーする場合には、この法則を覚えておいてください。

※これは一般的なヤード杭設置の際の法則ですが、ゴルフ場によっては違うやり方で表現している場合もありますので、必ずゴルフ場に確認することをおすすめします。

ゴルフ初心者の頃は、GPSナビのデータや数字をチェックする余裕はあまりないと思います。しかしヤード杭ならチェックするための行動の負担は少ないですし、なによりコースの情報はコースから得ることがゴルフの基本です。

出来れば最初のうちから、必ずヤード杭を確認するクセをつけましょう。残り距離が不確かなままアドレスを取ってしまうよりも、自分の飛距離が明確になり、ショットの距離感を早く身につけることが出来ます。

ゴルフのレベルアップのためにも是非ヤード杭を活用しましょう。そして、その際にはこうしたヤード杭の決まりごとがあることを忘れないようにしてください。

ヤード杭の設置場所の意図を読み取ろう

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基本的なヤード杭の見方が分かるようになってきたら、次は応用編です。

実はほとんどのヤード杭が指し示す距離は、ある意味正確ではありません。これは正確な位置に設置したくても、できない理由があるのです。

ヤード杭は前述の通り、フェアウェイではなくラフや林近くに設置されることが多いのですが、実際のヤード杭の距離は、フェアウェイを基準として直線距離を計測しています。しかし、ヤード杭はラフや林近くに設置しなければなりませんので、例えば100ヤードを示すヤード杭なら、“フェアウェイにあるボールが正確な距離を測れるように”フェアウェイの100ヤード地点の真横に設置することになります。

このように100ヤードを計測した地点にはヤード杭は設置できないのです(フェアウェイ埋め込み型プレートを除く)。これにより、距離に誤差が生じることは避けられません。

簡単にいうと、ストレートのホールではヤード杭は実際より距離があることが多くなってしまうのです。(※分かりにくいと思いますので、簡単なホール図を作成してみました。)

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これを見てみると、「100ヤード杭のすぐ横にボールがあるから、ちょうど100ヤードだな」と思っていたものが、実際はほんの少し距離が長くなっていることがお分かり頂けるでしょうか。

フェアウェイにボールがあり、そこからヤード杭を確認し、距離を推測する場合はこのヤード杭の位置で問題ないのですが、ラフなどのホールの外側にボールがある場合は、状況によって1~5ヤードほど距離を上乗せする方が実際の距離に近くなります。

これとは逆に、ヤード杭が実際の距離より短く設置されているケースもあります。これはドッグレッグホールの内側に設置されたヤード杭の場合に多いのですが、フェアウェイにボールがある場合を想定して、ヤード杭を適切な場所に設置しなければならない為に起きてしまいます。

ヤード杭がある場所からグリーンセンター/グリーンエッジまでの距離は実際より短くなってしまうけれども、フェアウェイのボールがグリーンまでの距離を計算するためには“ココに設置するのがベストではないがベター”と考えた場合ですので、決してコースを長く見せるためにズルをしているわけではありません。

つまり結論としては、ヤード杭は『フェアウェイにあるボールに対して残り距離を計算しやすいように考えられている』ということを理解した上で、自分のボールの残距離を計算しなければならないということです。

ですから自分のボールがフェアウェイから外れている場合は、コースの形状を判断しながら、ヤード杭が実際より長い/短いという推測を立てる必要があります。これが出来るようになれば「ヤード杭の距離が合わない」という問題はかなり改善されます。面倒だと思うかも知れませんが、頭の片隅に情報として入れておくと、大事な場面でのクラブ選択を誤ることが少なくなります。

考え方としては基点となるグリーンセンター/グリーンエッジから大きなコンパスを広げるように距離を測ることを意識しましょう。慣れてくれば特に意識をすることが無くても距離の推測が出来るようになりますよ。

おわりに

U.S. Amateur Championship

Licensed by gettyimages R

初めてのコースでは、距離計測はキャディさんにおまかせというのは、ある意味正解です。しかし、キャディさんに頼れない状況やセルフプレーの場合、自分で距離を測らなければなりません。

どんな場所からも計測できるGPSや、高低差まで測ってくれるレーザーはゴルファーの強い味方ですが、アナログな計測方法を身につけておくのもゴルファーとしてのレベルアップにつながります。

距離が上手に測れるようになると、アプローチの距離感も良くなり、面白いようにピンに絡んでくるようになります。これはレッスンを受けたり、練習場でスイングを繰り返し、練習などを行なったりなどしなくても、確実にゴルフのレベルアップが図ることが出来る基礎的な“ゴルフ力”です。

是非、こうした力を身につけましょう。たかがヤード杭、されどヤード杭ですよ。

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