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ゴルフスイングのひっかけ、なぜ起こる?どうすればいい?その疑問すべて解決です!

ひっかけには、大きくふたつのタイプがある

コースで右ドックレッグ、あるいは左OBなどのホールでスコアメイクが難しい、ひっかけのあるゴルファー。おもわずひっかけたと思った体験、ありませんか。

このひっかけは自然に発生していると思われがちですが、根本的な原因があります。

まずボールの「ひっかけ」には、大きくふたつのタイプがあります。

ひとつは“最初からボールが左方向にまっすぐ飛んでいくタイプ”です。このタイプはスイングブレーンあるいはグリップに大きな原因があります。

そしてもうひとつのタイプは、“ボールが左に飛び出して、さらに左に曲がるタイプ”。このタイプは、スイングプレーンとグリップに加えて、サイドスピンが掛かるクラブフェースのコントロールに原因があります。

このように、スイングブレーン、グリップ、クラブフェースのコントロールというゴルフスイングの根幹に問題があることで起こってしまう「ひっかけ」。ひっかけをなくすことはスイングの根幹を変えるので、慎重に行うべきスイング改造のひとつです。

そこで正しい順序でチェックし、対処していく手順をご紹介します。

まずは、「スイング軌道」をチェックしよう

ひっかけ対策は、まずスイング軌道の確認からスタートしてください。ひっかけの場合、ボールが飛び出す方向、飛球線の方向に対して、ゴルフクラブが外方向から入るスイング、いわゆるアウトサイドインの軌道になっていると思います。

その際にフェースがスクウェアであれば、ボールが最初からまっすぐに左に飛び出し飛んでいく「ひとつめのタイプ」です。

またクラブフェースが閉じていれば「ふたつめのタイプ」で、ボールが左に飛び出しさらに左に曲がります。

では、なぜアウトサイドイン軌道になるの?

アウトサイドイン軌道にスイングするゴルファーは、スライサーの場合が多いです。

スライサーはショットが右にスライスするので、クラブを外から入れることで開いたフェースを修正しているためです。つまり右へのスライス防止が原因ということです。

またアウトサイドイン軌道を作る要因は、ふたつあります。ひとつは「ウィークグリップ」です。

ウィークグリップはテイクバックでフェースが開くため、インパクト時点でフェースが開いてボールが右に出るため、アウトサイドインの軌道でボールをスクェアに戻そうとするためです。アウトサイドインの軌道が強くなればなるほど、ひっかけが起こりやすくなります。

もうひとつの要因は、「ボールの位置」です。左に置きすぎているとボールをひっかけやすく、右にあればプッシュアウトが出やすくなります。

対処法その1 クラブフェースを修正する

まず最初に、ゴルフスイングが理想的なインサイドインに近づくよう、クラブフェースの向きを確認します。

はじめにテイクバックで腰から腰までの位置のスイングを行い、クラブフェースをチェックします。

このとき、バックスイングで3時の位置で、クラブフェースが9時から11時の位置になっているか確認します。つまり、上半身の傾きとフェースの向きが平行であるという状態です。カメラや鏡を使って、構えを確認してみるとわかりやすいと思います。

対処法その2 最適のボール位置を見つける

次にボール位置の確認です。

まずボール位置ですが、ゴルファーがスイングした際にボールにインパクトを迎え、そしてボールをとらえて運ぶための最適のエリアのことを指しており、一点ではなくゾーンとしてイメージしてください。

ゴルフプロはクラブが仕事をすることから「ビジネスゾーン」と呼んでいます。最適のボール位置は、プレーヤーの体型によって、またクラブ選択によって異なります。

では、どのようにしてあなたの体型と使用するクラブにあった、最適のボール位置を見つければよいのでしょうか。カンタンにチェックできる方法をご紹介します。

まず10ヤードから15ヤードくらい先に目印を見つけ、アドレスをとります。そのうえで、両足のスタンス、両肩のライン、腰、両膝、すべてのラインが平行になるように構えます。

平行になっているかどうかは、カラダにクラブを当ててチェックするとよいでしょう。そしてボールを打ちます。その際に飛距離を出そうとする必要はありません。

次にパートナーに飛球線上の後方に立ってもらい、ボールが目印の左、あるいは右を通過したか確認してもらいます。ひっかける人は、目印より左側を通過していると思います。

次にボール位置を探ります。ボール位置を右へと移動していきます。これは右打ちの場合なら後方へ移動するとインパクトを迎える瞬間が早くなり、必然的に右に打ち出されるからです。

ボール半分くらいの位置移動を何度か繰り返し、ボールが必ず目印の右を通過する位置で、正しくボールを捉えられる位置を探します。

この際、ボールがスライス回転して曲がっても気にしないでください。この時点では、あくまで「ボールの出る方向」を修正しているだけなので。

対処法その3 グリップを修正する

ボールが最初からまっすぐに左に飛び出し飛んでいく「ひとつめのタイプ」であれば、ある程度ボールがクラブフェースをスクェアで捉えて飛び始めていると思います。

クラブ軌道が、スクェア軌道かインサイド軌道になりはじめたからです。そのうえでグリップの修正を行います。

まず今までのグリップ位置から、左手の人差し指と親指のV字が右耳から左肩を指すように、少しずつフックグリップ方向に修正していきます。

この際も先ほどの目印を使ってボールを打ち、その後どれくらいボールが左に曲がるかを確認します。

スイングスピートやボール速度が速いと確認できないので、ドライバーやユーティリティを使ったフルスイングはしないでください。また、ヘッドスピードを上げて振る必要もありません。

ショートアイアンを使ったハーフスイングやクォータースイングで、ボール速度の遅いごまかしのきかないスイングを、手首を動かさないノーコックで行い、しっかりチェックしてください。

つまりパターに近い感覚で打つと言うことです。理由は、細かいスピン量を確認して修正するためです。

ひっかけをなくすコツは根本的なスイング修正を。では成功させるための練習法は?

 

今回紹介した、ひっかけの対処法。根本的に治すためには、基礎的なスイング改善が必要になります。

このスイング改善は癖を治すための矯正であり、怪我をしたときに手術を行うようなものなので、本来は自分自身で行うより、レッスンしてくれるティーチングプロなど専門家の協力を得て行う方が安全です。

また、カラダに新しい動きを覚え込ませるので、焦らず段階的に行ってください。

たとえばクラブフェースを9時から11時にする場合に新しいポジションを覚えるときなどは、新しい動きでテイクバックしないと気持ちが悪いと感じるくらいや、あるいは無意識に動くまで、カラダに落とし込むのが理想的です。

多くのゴルファーはこのカラダの落とし込みを回数や時間で解決しようとしていますが、これらのトレーニング方法は逆効果です。長時間打ち込みを続けていると、自然と元の動きに戻る場合が多いからです。それよりも「新しい動きを正しく行えているか」をチェックすることが大切です。

そこで効率的な練習方法があります。それは、宮里藍プロが試合の前に練習場で行っている、太極拳のようなゆっくりとしたスイングです。

理想とする動きを、時間をかけてゆっくりと行います。クラブをゆっくり振るということです。アマチュアでしたら毎日5分か10分くらいのローテーションでいいので、シャドウスイングのようなスタイルで行います。

ここでのポイントは、「カラダの動き」に集中すること。

実際にボールを打って、ボールの行方に一喜一憂したり、フルスイングを繰り返すより、カラダの動きだけに集中できる太極拳のようなゆっくりとしたシャドウスイングを、短時間でいいので毎日反復する方がいいと思います。また、覚えたいスイング軌道上にマークを置き、確認するのもよいでしょう。実践してみてください。

ひっかけのまとめ

1.ひっかけのふたつのタイプがある。ストレートに左に飛ぶタイプと左に曲がりながら飛ぶタイプ。

2.根本的な原因はアウトサイドインのスイング軌道だと理解する。

3.修正する前に、まずスイング軌道をチェックして、どちらのタイプか確認する。

4.まずクラブフェースを修正する。

5.次に最適のボール位置に修正する。

6.そしてグリップを修正する。

7.つまりひっかけをなくすにはスイングの根本的な修正が必要。

8.スイング修正を成功させる練習方法は、太極拳のようなゆっくりとしたシャドウスイングを短時間でいいので毎日行う。このドリルを繰り返しトレーニングする。

今年一年のゴルフはいかがでしたか?これからのウインターシーズン、上級者になればなるほど来期に備えて本格的にスイング改善に取り組むと思います。

今回説明した『ゴルフスイングのひっかけの対処法』は、ゴルフスイングを作る基本ともいえる方法です。初心者や女性だけでなく、経験が長い中級者や上級者にも有効ではないでしょうか。

ぜひ長期的なスタンスで上級者を目指して挑戦し、ひっかけの不安を解消してスコアアップしてください。みなさんの上達を期待しています。

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