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新海美優 美人の本当の笑顔が見たい!優勝まであと少し

2017年6月18日ニチレイレディスの最終日、プロ4年目の新海美優(しんかいみゆ)さんが、テレサ・ルーさんと優勝争いを繰り広げ、話題になりました。

美優さんは惜しくもこの大会を2位タイで終わり、ツアー初優勝を逃してしまいました。ですが、首位を猛追した粘り強いゴルフで大健闘したのです。

でも悔しかったのでしょう。彼女の目からは大粒の涙がこぼれました。そして先日行われたニッポンハムレディスクラシックでも5位タイ。今季4度目のトップ10入りです。

優勝まであと一歩です。

新海美優が大活躍!

2017年6月18日、千葉県の袖ヶ浦カンツリークラブで行われたニチレイレディスでプロ4年目の新海美優さんが大活躍を見せました。

新海美優さんは、最終日に首位と4打差の2位からスタートしました。首位はテレサ・ルーさんです。首位のテレサ・ルーさんは5番と7番でボギーを叩いてしまいます。一方、美優さんは5番・6番でバーディーを奪い、1打差まで迫り前半を折り返します。

ところが、美優さんは後半は思うようにスコアを伸ばすことが出来ずに、首位から離されていきます。チラついた雨の影響もあったのかもしれません。そして17番パー3でトラブルが起こってしまいます。

彼女が選択したクラブは5番ユーティリティーでした。放ったティーショットは、隣の12番ホールまで曲がってしまったのです。「アドレナリンと雨の影響でフライヤーした。飛びすぎてしまった」と、このショットを振り返ってコメントしました。

第2打は平常心を意識して、気持ちの面でも仕切り直します。元の17番のグリーンに戻す必要があったのですが、木に遮られてしまい、林を抜くことができない状態になってしまったのです。そしてアンプレアブルを宣言して1打罰となってしまいました。

「低い球で抜こうと思ったのですが、フルショットで打ったほうがいいと思った」アンプレアブルを宣言した新海美優さんの第3打目は、グリーンを捕らえダブルボギーで終わりました。

「優勝のことは考えずに自分のプレーをするだけです」
「残りのホールがある限りは、最後まであきらめないでプレーする」
「最後までチャンスはある」

美優さんは健闘を見せたのですが、トップから5打差をつけられてしまい、2位タイでこの大会を終えました。優勝したのは、テレサ・ルーさんです。今季2勝目、通算14勝目を挙げました。

美優さんは、

「優勝争いをするとこんな感じなのか」
「優勝争いが初めての経験だったので、いつもだったら簡単に乗る距離が乗らなかったり、17番のミスが出たり、いろいろなことが起こるんだなと思った」

とこの試合を振り返りコメントしました。その時彼女の目から大粒の涙が溢れました。

「新海さんはうまいです。最後まで自分のペースで落ち着いてプレーしていたし、いつかすごい選手になると思う」と、優勝したテレサ・ルーさんはコメントしました。

悔し涙は見せましたが、首位を猛追して自己最高の2位タイと大健闘を見せてくれました。ショットが乱れてしまい、初優勝は逃してしまったのですが、素晴らしいプレーもありました。実はパッティングが入らないという悪夢を見るほど、パッティングの不調で苦しんできたのですが、ニチレイレディスではパッティングが絶好調だったのです。

「フックラインが得意なのに、引っかけが止まらず、毎晩パッティングが入らない夢をみていました」

この引っかけが始まってから3週間ほど、夜中にうなされて目が覚めることもあったほど、パッティングに苦しめられていたのです。

ですが、ニチレイレディスの2日目、前半には3連続を含め4バーディを奪います。7番パー5では5メートルのバーディーパットを沈めました。一方後半ではパーオンしたのは16番だけでしたが、ハーフ10パットという驚異の数字でパーを拾い続け、堂々と2位に浮上したのです。

「久しぶりにパットの夢を見なくて済みそうです」と笑顔を見せてくれました。

パッティングの不調で、パターを替えるなどいろいろ試してみました。でもやっと入るようになったのは、師匠の鈴木則夫さんとLPGAの会長でもある小林浩美さん、大先輩からのアドバイスがあったからです。

鈴木則夫さんからは、アドレスの立ち方を注意されていました。ボールと目標を結んだラインに対してスクエアに立つようにしたところ、スムーズにヘッドが出るようになりました。そして小林浩美さんからは、ロングパットを練習することでタッチを出しやすくなるとアドバイスされました。

このアドバイスを受け、相当ロングパットの練習を行いました。その結果が、2日目のパット数「22」という数字に現れたのです。「最近、パッティングで悩んでいたけど、少しずつ良くなってきた。こんないい感じで打てたのは久しぶりですね」とコメントしました。

この大会の最終日の結果
優勝   テレサ・ルー -12
2位タイ 新海美優   ―7
2位タイ 葭葉ルミ   -7
2位タイ 武尾咲希   -7
5位   全美貞    -6
6位   フェービー・ヤオ -5
7位タイ ペ ヒギョン -4
7位タイ 申ジエ    -4

そして国内女子ツアーも後半戦に突入です。新海美優さんは、後半戦の初戦となる7月7日~9日に行われたニッポンハムレディスクラシックで5位タイという成績を残し、好調をアピールしました。

新海美優 ゴルフの経歴

新海美優さんは、9歳の時に父親と宮崎を訪れ、LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップで宮里藍さんのプレーを見て、彼女に憧れてゴルフを始めました。「たくさんのギャラリーを連れ、すごく格好良く見えた」それまでは、父親にゴルフ練習場に連れて行かれても、ぜんぜん面白くないと思っていたそうです。

そして父親の指導で練習に打ち込み、2007年に九州小学生ゴルフ大会で優勝するなど、頭角を現します。2011年にはナショナルチーム育成選手にも選ばれた実力のある選手です。

美優さんは、そろばん3級の実力で暗算が得意なのだそうです。なので、ヤーデージの計算がとても速くて、キャディも驚くほどです。そういう計算の速さもゴルフに活かされているのかもしれません。

そして高校卒業と同時に、師匠の鈴木則夫さんの紹介で広島カンツリークラブに研修生として入社しました。ゴルフ場でキャディの仕事をしながら、2014年のプロテストに一発で合格しました。

2015年には下部ステップアップツアー14試合に出場してトップ10に3回入るなどの成績を残し、クォリファイングで29位に入りました。翌年の2016年からツアーにフル参戦しています。2016年の賞金ランキングは67位でした。

新海美優 今季活躍の裏にキャディの存在があった

2016年から本格的にツアーに参戦している新海美優さんは、昨年はセンチュリー21レディスゴルフトーナメントとほけんの窓口レディースの16位タイが最高位でした。ですが、今季は開幕戦から予選落ちしたのは、たった2試合のみです。

「ボードに自分の名前があることが楽しい」
「開幕戦からよい状態でできている」

昨年一年間、美優さんは師匠の鈴木則夫さんから、「1年間はハウスキャディでやりなさい。初めてのツアーだから、まずは自分で考えてやりなさい」と言われ、昨年はハウスキャディと戦ってきました。そして今年になって「徐々につけてもいいよ」と言われ、今季から帯同キャディを迎えてツアーに挑んでいるのです。

美優さんが絶好調なのは、このキャディ解禁がありました。「打つ前のキャディさんの“そこでいいよ”の一言でとても安心できるんです」と精神的な支えにもなっているのです。ハウスキャディだと、美優さん自身が他の選手のことが気になってしまっていたのですが、帯同キャディがいてくれるだけで安心感があり、自分のプレーに集中できるようになったのです。これが美優さんを優勝争いへと導いた理由の一つでもあります。

自己最高位の2位タイとなったニチレイレディスでキャディを務めたのは、森田理香子さんや藤田寛之さんのキャディも務めた経歴がある梅原敦さんです。その梅原敦さんは、「相手が誰であろうと、何打差であろうと、そんなのは全く関係がない。美優ちゃん自身が美優ちゃんのゴルフをする事ができたら、おそらくどこかで捕まえられるでしょう。どんな結果であろうと彼女はこれを機に突き抜けますよ」とブログで語っています。新海美優は、特別な“器”なんです!!

ニチレイレディスの最終日が終わった時に涙を見せた理由は、「最後まで本当にやりきったなあという充実感があったのですが、取材でキャディさんのことを聞かれた時は我慢できずに泣いてしまいました。とにかくキャディさんの支えが大きかったので」「近くでサポートしてくれたから頑張れた」とキャディの存在の大きさを強調しました。

「2人で優勝を目指して頑張ろう」ニチレイレディス最終日でテレサ・ルーさんとの差が広がってしまった時は、「まだ追いつけるから、全部バーディを捕るつもりで頑張ろう」梅原敦さんの助言は距離感やラインの読みだけではなく、精神的にも美優さんの支えとなっていたのです。キャディの期待に添えなかった悔しさが、込み上げてきた涙でした。

優勝という大きな壁 同期で誰が一番にツアー優勝を果たすのか?!

新海美優さんは2014年のプロテストに合格して、プロゴルファーとして活躍しています。彼女の同期には、堀琴音さん、柏原明日架さんなどツアーで活躍している選手がいます。

堀琴音さん、柏原明日架さんはこれまで優勝争いに何度か名を上げていますが、まだ初優勝を達成していません。美優さんにとって、同期の活躍も刺激になり、それと同時に焦りにもなっていたのかもしれません。

堀琴音さんは、今季16試合に出場して12試合の予選通過。7度のトップ10入りを果たしています。

ヨネックスレディスゴルフトーナメント 4位タイ
サントリーレディスオープンゴルフトーナメント 2位
アース・モンダミンカップ 4位
ニッポンハムレディスクラシック 3位タイ

4試合連続でトップ10入りを果たしています。これで今季の賞金ランキングは8位と上位につけています。
※2017年7月9日現在

柏原明日架さんは、今季15試合に出場して10試合の予選通過。3度のトップ10入りを果しています。

ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメント 5位タイ
アクサレディスゴルフトーナメント in Miyazaki 3位タイ
ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ 8位タイ
賞金ランキング28位です。
※2017年7月9日現在

新海美優さんは、今季17試合に出場して15試合の予選通過。予選落ちしてしまったのは2度だけです。そして4度のトップ10入りを果たしています。賞金ランキングは22位です。
※2017年7月9日現在

新海美優さんは、本格的にツアーに参戦して2年目です。師匠から帯同キャディをつけることを許されたこと、パッティングの迷いがなくなったこと、そしていろいろな人の応援が彼女の力になっています。

美優さん自身も昨年に比べると、全体的にレベルアップしていると感じています。技術的にはパッティングが確実にレベルアップしています。美優さんの課題は、最終日の上がり数ホールをどう戦うのか!!

最終日に平常心でプレーすること!!この課題を達成することが出来れば、優勝も手に入れることが出来るでしょう。

86期生の中で、誰が一番最初に優勝を手に入れることができるのか!?これからがとても楽しみです。

まとめ 新海美優の目標

新海美優さんの目標の一つは初めてのシード権を獲得すること。そして日本女子オープンに出場すること。もちろんツアーで初優勝も狙っています。今季の優勝者など、出場権が限られるLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップに出場することも彼女の大きな目標となっています。

優勝争いを経験して、優勝することは本当に大変なんだなと実感することが出来ました。実際に身をもって感じることが出来たのです。技術面、そして精神面のバランスが上手に保てなければ、優勝を手に入れることは難しいでしょう。

ニチレイレディスでは惜しくも初優勝には手は届きませんでしたが、「優勝争いは良い経験になった。次は同じミスをしないように頑張りたい」新海美優さんの躍進は続きます。

今季のLPGA後半戦からも目が離せません!!悔し涙のインタビューではなく、笑顔でのインタビューが待ち遠しいですね。とびっきりの笑顔を見せてください。たくさんのファンが応援しています。

新海美優(Miyu Shinkai)

生年月日 1995年11月14日(21歳)
身長 162cm
体重 58kg
血液型 O型
出身地 大分県大分市
出身校 大分高等学校
ゴルフ歴 9歳から
プロ転向 2014年
ドライバー平均飛距離 240ヤード
ベストスコア 64
得意クラブ パター 9番アイアン
好きな色 ネイビー
目標とする人 諸見里しのぶ
所属 広島カンツリー倶楽部 八本松コース
契約 クラブ:ダンロップ
ボール:ダンロップ
ウェア:KJUS
シューズ:ダンロップ

新海美優 主な成績

2017年
ニッポンハムレディスクラシック 5位タイ
ニチレイレディス 2位タイ
ほけんの窓口レディース 6位タイ
スタジオアリス女子オープン 9位タイ

2016年
フンドーキンレディース(ステップアップ) 4位

2015年
京都レディースオープン(ステップアップ) 2位タイ
山陽新聞レディースカップ(ステップアップ) 4位タイ
KCFGレもディースゴルフトーナメント(ステップアップ) 6位タイ

2013年
日本ジュニアゴルフ選手権競技 女子15歳~17歳の部 2位タイ
九州ジュニアゴルフ選手権 優勝
全国高等学校ゴルフ選手権 春季大会 8位タイ
九州女子ゴルフ選手権 4位

2012年
九州女子ゴルフ選手権 8位タイ
全国高等学校ゴルフ選手権 春季大会 3位タイ

2011年
九州ジュニアゴルフ選手権 10位タイ

2010年
TOSカップ 優勝
日本ジュニアゴルフ選手権競技 女子12歳~14歳の部 4位タイ
九州ジュニアゴルフ選手権 女子12歳~14歳の部 優勝

2009年
九州ジュニアゴルフ選手権 女子12歳~14歳の部 3位

2008年
日本ジュニアゴルフ選手権競技 女子12歳~14歳の部 4位
九州ジュニアゴルフ選手権 8位
日刊アマゴルフ西日本レディース選手権 優勝
TOSカップゴルフ選手権 2位
スポニチ主催九州ジュニアゴルフ選手権 9位タイ
TKVジュニアゴルフフェスティバル 2位
ニコンビジョン全日本サンスポ女子アマゴルフ選手権 10位
スポニチ主催全国小学校ゴルフ選手権 5位タイ
大分県ジュニアゴルフ競技大会 優勝

2007年
九州小学生ゴルフ大会 優勝
スポニチ主催九州小学生ゴルフ選手権(冬) 2位
スポニチ主催九州小学生ゴルフ選手権(春) 4位
大分合同サーキットゴルフ選手権 3位

新海美優 クラブセッティング

ドライバー
DUNLOP XXIO9

フェアウェイウッド
DUNLOP XXIO9

ユーティリティー
DUNLOP XXIO9

アイアン
DUNLOP NEW XXIO FORGED

ウェッジ
DUNLOP CLEVELAND RTX-3 BLADE

ボール
SRIXON Z-STARシリーズ

※使用ギアの情報は2017年5月29日現在のものです。
※プロは頻繁にクラブ調整を行うため、実際の使用ギアとは異なる場合があります。

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