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世界で一番飛ぶツアーボールを目指す『スリクソンZ-STARシリーズ』のストーリーは続く!

  • 2016.12.19

ダンロップスポーツが2017年2月10日に発売する『NEW スリクソン Z-STAR』『NEW スリクソン Z-STAR XV』
スリクソン Z-STARシリーズは5代目になります。

「目指したのは、世界で一番飛ぶツアーボール」というキャッチコピーは、ゴルファーであれば誰でも注目してしまいます。契約プロの松山英樹プロも参加しての発表で、知られていなかったストーリーも紹介されて、ますます興味をそそられました。

ボールの進化はゴルフ史上最高水準になって、科学的に各メーカーが追求をしていった結果、その差は本当に小さくなったと言われていますが、新しいスリクソンZ-STARシリーズはどんなボールなのか?色々なことがわかってきました。

2年待ったという松山プロのための開発を知る

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どんなボールを使っても変わらないというアマチュアゴルファーの本音は、多くの場合で真実なのだと思います。10ヤードの精度で打ち分けるのもままならないのであれば、ボールの個性を感じ取ることはできません。しかし、トッププロの世界では1ヤードどころか、点に近い狙い所にボールを止めるレベルでしのぎを削っているのです。普通では想像できないこだわりがあるのが当たり前です。

ここで問題なのは、プロゴルファーも十人十色だということです。メーカーのボール開発はシミュレーションを繰り返し、できるだけ多くの人がその性能を享受できるようにするものなのです。そういう中での優先順位がメーカーごとの特徴になっていきます。

松山英樹プロは2016年の終盤、5戦して4勝という圧倒的な強さをみせました。その強さの一因として『NEW スリクソン Z-STAR XV』があると紹介されました。スリクソンZ-STARシリーズは、2年のサイクルで新製品を市場に投入します。5代目になる新しいボールは、国内外のツアー競技で既に18勝を越えているそうです。

全く知りませんでしたが、松山プロは4代目のスリクソン Z-STAR XVを使用していなかったのです。今年の1月まで、その前の3代目のスリクソンのボールを使用していました。意外かもしれませんが、こういうことはトッププロの世界は珍しくはありません。新しいボールの特徴が自分に合わないと感じたプロは、無理にボールを新しいものにはしません。プロにとってボールは技術では補えない部分を助けてくれるアイテムだからです。

とはいえ、ダンロップの開発陣としては、契約プロの筆頭である松山プロが、新しいボールを使用していないという事態はマイナスです。すぐに、次のボールの開発をスタートし、松山プロの好みや要望を徹底的にクリアしていくことになりました。

ダンロップの底力が発揮されます。1回の渡米で開発スタッフが持ち込むサンプルボールは60パターンを超え、トライ&エラーを繰り返したそうです。ホテルの部屋でパッティングしただけで却下されて、コースでボールを打つところまでいくのが大変だったと担当者の話がありました。

多層になっている素材の配合を変えて、組合せも変えたサンプルボールを次々に作りました。最後のほうは、プロが求めるものを先回りして、提案されると、その場で用意してあります、と差し出せるようになったそうです。

そして、今年の1月、いよいよ全ての条件をクリアしたプロトタイプが生まれます。コースで試打をして、ハーフで良い感じだと思った11番目のパー3でホールインワンが出たそうです。

『よし。コレを使おう』と松山プロが決意した瞬間だったそうです。その翌週の「ウェイストマネジメント フェニックスオープン」で、そのボールで松山プロは優勝しました。

プロトタイプのボールは、規則に違反しないように製造されていても、公認球リストに載らなければ試合では使えません。ダンロップの底力と書いたのは、すぐに使えるようにリストに載せて準備をしていたことです。こういう対応をツアーのトッププロは信頼と呼ぶのです。

新たに発売される『NEW スリクソン Z-STAR XV』が供給されたのは秋になります。そのボールで松山プロは5戦4勝という戦歴を残したわけです。

最もこだわったポイントはパットの際の打音だったそうです。「澄んだ高音」はアマチュアでも体感できます。そして、距離は落ちずにアイアンでのスピン量を増やして欲しいという要望もクリアしたそうです。

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「2年間、いつになったらできるんだ、と待ちました」

松山プロはお茶目にコメントして会場を沸かしました。もちろん、他のプロも使用するボールですから調整は大変だったと思いますが、専用ボールのようにこだわって開発されたボールは完成したわけです。質疑応答を含めて、松山プロのコメントで面白かったのはドライバーショットの弾道やボールの数値データは、現在の主流の低スピンの高弾道が好きではなく、2500回転から2700回転ぐらいの中弾道が自分の好む弾道だということです。

『NEW スリクソン Z-STAR XV』が、そのデータで結果が出るようにできているということではありません。主流である数値で最も機能を発揮するようになっているようですが、松山プロがアメリカツアーでもっとドライバーが飛ぶはずなのに、と疑問を持たれている謎が解けた気がします。パットが急に良くなった理由についても、練習量を増やして、アドレスやボールの位置を変えたからだと思う、とコメントしていました。

松山プロは、来週マスターズがあったら勝てるのではないかという話について、もし、そうだとしても勝てないと思うとコメントもしていました。そんなにメジャーは簡単じゃないし、まだ足りない部分があることは自分が一番知っているそうです。いずれにしても、日本のゴルフ史上、最もメジャーに近づいたプロゴルファーが納得して使っていて、結果も出ているボールというだけで使ってみようと考えるゴルファーが多いはずです。

ソフトフィーリングのZ-STAR

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『スリクソン Z-STAR』は“抜群のスピンコントロールとソフトフィーリング”という説明になっています。3ピース構造です。スーパーソフトE.G.G.大径コアという新しく開発した中心の直径が39.7mmと大きいのが特徴です。

このコアは、均一な硬さではなく外側と内側では徐々に硬度が変わるようになっていて、それがソフトな感触を生み出し、高い打ち出し角と余計なスピンを省いて飛ばしを助ける要因になっています。

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強弾道338スピードディンプルと呼ぶ新しいZ-STARシリーズに採用されたディンプルは、ボールが最も高い位置に上がって、徐々に落ちてくるときに揚力を強く発揮するようになっているそうです。

風に強いボールという実験データは、ディンプルの性能です。プロの評価も風の中での使い勝手の良さという点が強調されています。カバーは0.5mmで、高耐久0.5mm極薄スーパーソフトウレタンカバーといいます。ウレタンはショートゲームでのスピン性能を向上させることは書くまでもありません。

新しくSpin Skinコーティングを採用しました。プロはしっとりしたカバーの塗装を好むとよく聞きますが、まさにショートゲームでウェッジの溝に食い込んでアプローチのスピンの安定化が可能になったそうです。13%も軟らかくなったことを体感するのは難しいと思いますが、実際のプレーではボールが証明してくれることでしょう。

松山英樹プロは『スリクソン Z-STAR XV』を使用していますが、契約プロの4割はこちらの『スリクソン Z-STAR』をチョイスしているそうです。柔らかいボールが好きな人にとっては、『スリクソン Z-STAR』はかなり面白いボールになりそうです。

飛距離が自慢のZ-STAR XV

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『スリクソン Z-STAR XV』の説明は“抜群のスピンコントロールと飛距離”です。4ピース構造でコアが二重になっています。新しく開発された高反発 E.G.G. 大径2層コアは、柔らかいインナーコアを硬いアウターコアで覆っています。外側を硬くして、内側を柔らかくしている場合、その機能を引き出すにはかなりのパワーが必要だったいうのがセオリーになっています。

色々なデータがヘッドスピード50m/秒で行われている点は、それらを裏付けるものになるのかもしれませんが、開発担当の話ではヘッドスピードが遅くとも機能は発揮されるとのことでした。

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カバーとディンプルは『スリクソン Z-STAR』と同じものです。ボールナンバーの色は『スリクソン Z-STAR』は黒、『スリクソン Z-STAR XV』は赤なのが特徴的です。「硬いボールはスピンがかからない。柔らかいボールはスピンがかかる」というイメージを持っているゴルファーが多いのですけど、実際はちょっと違うのです。

実験してみても、実際にコースでボールを打っても体感できますが、硬いボールのほうがスピンが効きやすくて、軟らかいボールはスピンがかかりにくいということのほうが多いのです。

『スリクソン Z-STAR』はデータを見ると市販されているツアー系のボールの中でもかなり軟らかいほうになります。『スリクソン Z-STAR XV』は、逆に市販されているツアー系のボールの中では硬いほうになります。好みの範疇になりますが、自分がどんなゴルフをしたいかによって選択することがしやすいのかもしれません。

ツアー系のボールというのは、プロのために開発されたボールのことです。『スリクソン Z-STAR XV』は松山プロの使用球ということで、発売前から注目を集めることでしょう。

せめて気分だけでもと考えて、プロと同じボールを使うゴルファーは少なくありません。それもゴルフの楽しみ方の1つですので悪いことではありません。でも、できれば、その機能も堪能したいものです。ツアー系のボールには、その瞬間の最高の機能が詰め込まれているからです。簡単ではありませんが、目標として意識するだけも十分にその価値があるのです。

ボールはゴルフ史上最高のレベルで切磋琢磨されています。飛ぶボールを研究して、その理由を明らかにする。それらを自社のボールに活かすことを繰り返して、差がなくなっていったのは冒頭でも書きました。

ボール選びが難しいのは差がほんの少しだからではなく、実際に使ってみなければわからないことが多いからです。気温が低く、空気の密度が増している冬の時期にボールをテストするのは難しいことですから、焦らずに暖かくなるのを待ってコースで実際に使ってみて欲しいと思います。

スペック

スリクソン Z-STAR

★構造     ウレタンカバー3ピース
★カバー    高耐久0.5mm極薄スーパーソフトウレタンカバー
★ミッド    高反発アイオノマー極薄ミッド
★コア     スーパーソフト E.G.G. 大径コア
★ディンプル  強弾道338スピードディンプル
★コーティング Spin Skin コーティング
★カラー    ホワイト、プレミアムホワイト、ロイヤルグリーン、プレミアムパッションイエロー、プレミアムパッションオレンジ
★ボールNo.   1,2,3,4,5,6,7,8
★価格     オープン
★発売日    2017年2月10予定

スリクソン Z-STAR XV

★構造     ウレタンカバー4ピース
★カバー    高耐久0.5mm極薄スーパーソフトウレタンカバー
★ミッド    高反発アイオノマーミッド
★コア     高反発 E.G.G. 大径2層コア
★ディンプル  強弾道338スピードディンプル
★コーティング Spin Skin コーティング
★カラー    ホワイト、プレミアムホワイト、ロイヤルグリーン、プレミアムパッションイエロー、プレミアムパッションオレンジ
★ボールNo.   1,2,3,4,5,6,7,8
★価格     オープン
★発売日    2017年2月10予定

 

この記事を書いたライター

1965年生まれ。東京都文京区出身。板橋区在住。中1でコースデビュー。
競技ゴルフと恋愛に命をかけた青春を経て、ゴルフショップ、ゴルフ部コーチ、ジュニアゴルファー育成団体などで勤務しながらゴルフエッセイストになる。
ゴルフ小説、恋愛小説なども執筆している。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。
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