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新しい『プロV1』と『プロV1x』の魅力は想定外?

タイトリストは2017年2月3日に新しい“プロV1”と“プロV1x”を発売します。発売以来、プロゴルファーの使用率ナンバーワンを維持し続けている“プロV1 シリーズ”は、今回のモデルチェンジで9代目になります。

過去には同じブランドとは思えないようなモデルチェンジもありましたが、瞬間的に騒ぎになっただけで、その後のスタンダードになって進化と伝統の正しい関係をゴルファーたちに教えてくれました。

新しい“プロV1”と“プロV1x”は、どんなボールで、どんな進化をしているのか?ゴルフコースでラウンドしながら検証しました。

新しい“プロV1 シリーズ”は飛ぶという宣伝は本当なのか?

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始めに新しい“プロV1x”を打ちました。気温はマイナス1℃で、グリーンだけでなく、全てが凍っていました。僕のヘッドスピードは、寒さと厚着のせいで40m/秒ぐらいに落ちていました。本当はもっと暖かくなってから検証したい、と考えながらのスタートでした。

ドライバーショットはいつも通りのやや高いボールで、軽いドローの弾道でした。狙った通りに飛んでいきました。打ち応えは、ずっしりと重かったのです。それに驚きました。芯に当たった、という手応えはバッチリでした。それでいて、カチッとした初速感もあります。

やわらかくしたことで、インパクトでボールが今まで以上に潰れ、ロングゲームで低スピンの球を打ちやすくしたというリリースを読んでいましたが、やわらかい感触は全く感じませんでした。寒さのせいなのかもしれませんし、そもそも軟らかいボールほど重い打ち応えになるので、そういう意味では感じてはいたのかもしれません。

最近のボールの新製品は、やわらかさを前面に出しているので、それらに比べるとやわらかくはないのだと考えました。個人的には、“プロV1x”らしくない、というのが第一印象です。もっと固く、弾くイメージがあったからです。

自分のヘッドスピードでも十分に使えるというのは、1球目から確信しました。ボールの着地点に行って、戸惑いました。ボールがなかったのです。

ボールは普段より30ヤード以上先にありました。フェアウェイが凍っていたので、そのせいだと気にしませんでした。弾道に大きな変化を感じなかったからです。

2打目はロングアイアンで打ちました。重い打ち応えを再確認しました。打音も大きめです。ボールは自分が思っているところの少し先まで行きました。

3打目は60ヤードの寄せです。凍っていない所を狙ってアプローチしました。最高の感触でした。フェースにボールが乗って、打ち出したいイメージの高さにスッとボールが飛んでいきました。

エッジにバウンドして、グリーンに乗り、奥まで行きましたが、カッチリした締まった打音と、狙い通りだったことに大満足でした。グリーンが溶けてくれば、スピン性能は後からでもわかると思いました。

パットも快感でした。高い打音と音量は“プロV1 シリーズ”の特徴の一つですが、それでいてフェースに乗る感触があって、弾きも良いのです。

『このボール、凄いかも……』

たった4回打っただけで、衝撃でした。

次のホールからは、ワクワクしながらボールを打ちました。ロングショットは、理屈はわかりませんが、とにかく飛びます。1番ホールと9番ホールのドライバーショットは、この5年間ぐらいで最も飛びました。

しかし、芯に当てて、同じように打っているはずなのに、普段とあまり変わらない飛距離の時もありました。何らかの条件があって、それに合致すると低スピンのボールが出るようです。フェアウェイウッドも、ハイブリッドも、ロングアイアンも、トップレベルに飛びます。ただ、ドライバーのような馬鹿当たりは出ませんでした。

“プロV1x”は“プロV1”シリーズの中では高いボールが出るほうになりますが、特に高いボールになるという印象はありません。そもそも、大きく変形する軟らかいボールは打ち出しが低くなる特徴があるものですので、むしろ、低い球が打ちやすいボールというように考えたほうが良いかもしれません。

ちなにみに、ショートアイアンになると急にスピンが強くなります。距離的には、普段使っているブリヂストンの“TOUR B330X”とほぼ同じぐらいですので、飛ぶほうに入るボールです。

驚いたのは潰して打ったときのボールの挙動です。昔の糸巻きボールのような低くて強烈なバックスピンがかかったボールが出ます。これは、後になって検証した新しい“プロV1”では、少し弱くなり特筆するほどでもないので、“プロV1x”の特徴だと考えて良いと思います。

パットでも全領域で気持ち良く打てます。フェースに当たった感触がちゃんとして、弾けて行く感じは、ストレートラインに強いイメージです。ロングパット、ミドルパット、ショートパット、どの距離でも同じ感触で打てることも、狙った通りの速度が出ることも重要です。

しかし、実際には、打ち応えが変わる距離の穴があったり、パターが伝えるエネルギーとそれらが比例しないボールもあります。“プロV1x”は、パットしていて本当に気持ちが良かったです。

重い打ち応えがあるボールはダメ、という人には全くお薦めできませんが、とにかく、トータルバランスが優れています。欠点がなく、どの分野でも高い満足感が得られます。新しい“プロV1x”は、ボールナンバーが赤いことも個人的には気に入りました。

強いて、弱点を挙げるとすると、機能とは関係ありませんが、白い発色がやや弱いので、ボールが見つけにくいのは気になりました。また、カート道路などの硬いものに当たったときに当たり傷が付きやすいことと、それが目立つことも気になりました。

どちらも、プロゴルファーなら関係のない弱点なので、優先順位が低いのだと思います。“プロV1 シリーズ”のボールを使用するゴルファーは、そんなことを気にしないゾーンのゴルファーだと考えれば、それも特徴になるのかもしれません。

新しい“プロV1x”は、元々は飛距離優先のパワーヒッターの為のボールだというイメージがありました。今回、それは全く感じませんでした。もちろん、速いヘッドスピードで打てば、ちゃんと機能することは当たり前ですが、そうでない場合でも十分に使えます。

ただ1つだけ注意して欲しいのは、僕はかなりのハイスピンタイプなゴルファーだということです。ドライバーのスピン量は3500回転を越えることが日常茶飯事で、諦めてもいるぐらいです。それが適切なスピン量に減るということは、現状で適度なスピン量のゴルファーが使うと低スピンになりすぎてしまう可能性があります。

ヘッドスピードや、スイングタイプによって違うと思われますが、僕個人は、“プロV1”より“プロV1x”のほうが少しだけ飛距離が出ました。いずれにしても、「新しい“プロV1 シリーズ”は飛ぶ」という宣伝は本当でした。トータルで考えて、“プロV1x”は使用球にしても良いと考えながら、試打していました。

新しい“プロV1”は全く新しいものになった?

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次のハーフは、新しい“プロV1”を使いました。重い打ち応えは“プロV1x”と同様ですが、“プロV1”のほうがやわらかい感じがします。打音は大きめで、低くはないですが、程良い高音です。

“プロV1”も飛びます。ドライバーショットで低スピンになる条件をクリアすれば、ぶっ飛びの一発も1度だけ出ました。タイトリストの説明では、“プロV1”のほうが少し低い弾道になるということでしたが、それについては全く感じませんでした。弾道はきれいで、特殊なものは感じませんでした。

1つだけ気になったのは、曲がりに敏感なことです。追加のハーフで、強いて同じ番手で同じぐらい曲げて打ってみましたが、“プロV1x”が5ヤードしか曲がらないのに、“プロV1”は、楽に10ヤードは曲がっていきます。ドローやフェードで徹底してゲームプランを立てるゴルファーには、たまらないコントロール性能だと感じる機能ですが、曲がってしまうというゴルファーには難しいボールです。

ショートアイアンとショートゲームでの“プロV1”のスピン性能は、かなり強烈です。個人的には、これほどのスピンはいらない、とプレーしながら思ってしまったほどです。ショートゲームの“プロV1 シリーズ”のスピン性能は伝統でもありますので、この分野はお家芸なのでしょう。

ちょっと驚いたのは、パットの感触です。硬質なのですが、良い感じなのです。“プロV1”は、金属っぽい音質で、気持ち良い弾き感があります。強く打てば良く転がり、弱く打てば大人しく転がります。

“プロV1x”でも書きましたが、長い距離感から短い距離まで同じ感覚で打てるボールは、それだけで素晴らしい機能なのです。ちなみに、“プロV1x”の音質はガラスっぽいです。より細くて、敏感なイメージになります。

新しい“プロV1”は、今までの“プロV1”とは違うボールだと感じました。あらゆる分野において高いレベルで応えてくれるオールマイティーなボールです。前モデルの“プロV1”は色々なレベルのゴルファーに対応しているイメージがありましたが、新しい“プロV1”は逆の印象で、玄人受けする感じがします。弾道を操って、ゴルフをする人に合っています。

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今回、“プロV1”と“プロV1x”を打ってビックリしました。21世紀のボールの歴史を作ってきた“プロV1”も、他もメーカーのボールの性能が上がってきて、あまり差がなくなってきたと思っていたからです。とうとう伝説の終わりが来たというシナリオを想像していたのに、流石、タイトリストでした。

リリースを見ても、特別に新しい機能はないように感じていました。それなのに、トップレベルの飛距離性能を発揮するのは不思議です。また、信じられないほど飛ぶショットも現実に何度か経験しました。仮説は立てましたが、検証する時間がありませんでした。

“プロV1 シリーズ”は上級者が使う憧れのブランドであることは間違いありません。ボールの違いがわかってきたら上級者、という説があります。その通りだと思いますが、違いがわかるためには基準になるものが不可欠です。新しい“プロV1”も“プロV1x”も、そういう基準になるボールになります。上級者を目指すゴルファーが使うべきボールでもあるのです。

新しい“プロV1”、“プロV1x”は9代目になります。呼び方としては、2017年モデルというようになるでしょう。この先、“プロV1 シリーズ”は代を重ねていくことになると思われますが、将来、「9代目の2017年モデルが最高だった」とかゴルフ談義でさらっと言えることも、ゴルファーとして最高の楽しみでもあるのです。

新しい“プロV1”も“プロV1x”も、迷わずに1度は使ってみて、その機能を堪能して欲しいボールです。

スペック

プロV1

★発売日    2017年2月3日
★構造     3層マルチコンポーネント
★カバー    ウレタン・エラストマー・カバー
★ディンプル   352ディンプル
★価格     オープン

プロV1x

★発売日    2017年2月3日
★構造     4層マルチコンポーネント
★カバー    ウレタン・エラストマー・カバー
★ディンプル   328ディンプル
★価格     オープン

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