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間違ったストレッチをすると、プレーに悪影響?! 競技前に行うべき準備とは

これからの冬季節は、ゴルフにとっては最も辛い季節ですよね。

厳しい寒さに耐えるためにと、厚着をしてしまえば、ゴルフに必要な体の動きが阻害されてしまいます。とはいえ、薄着ではゴルフどころではありませんからね。

近年、薄手の「ヒートテック素材」が浸透してきたこともあり、以前に比べると寒さを感じることなくゴルフが出来るようになってきましたが、寒さで手が冷えてしまうとグリップ感覚が消失。やはりゴルフ阻害要素は他の季節に比べて冬は多くなりがちです。

今回はそんな「冬のゴルフ」に関連したお話をしてみたいと思います。

間違ったストレッチは体を痛める原因に

近年「ストレッチ」という要素が多くの人に浸透してきました。何か運動をする前には、ストレッチが必要と思っている人も多いのではないでしょうかね。

ただ、最近の研究で「間違ったストレッチの危険性」が指摘されるようになってきているのはご存知でしょうか。

単純に「ストレッチとは筋肉を伸ばすことによって柔軟性を確保すること」と思っている人が大半なのではないかと思うのですが・・実はそこに大きな誤解(勘違い)が存在しているのです。

運動をする前に、とりあえず筋肉を伸ばすストレッチを行っている人は、ご注意ください。
逆に十分な運動能力を発揮することが出来なかったり、ストレッチによって体を痛めてしまう可能性があることを知っておく必要があります。

プレー直前のストレッチにはご注意?

スポーツ行動学などの研究によって「競技直前に筋肉を無理やり伸ばすストレッチを行うと、その後十分な筋力を発揮できない(競技パフォーマンスを発揮できない)」ということがわかってきています。

外的な力によって筋肉を引き伸ばすと、その後筋肉の伸縮能力を弱めてしまうことに繋がるということなんですね。

ですから、今では陸上競技など瞬発力を必要とする競技では、外力によって筋肉を引き伸ばすような形のストレッチは競技直前には行わないことが主流となりつつあります。

体が固いのは脳のせい

「体が固い」というのは、「関節の可動域が狭い」ということを意味しています。関節の可動域は、人によってもともと持っている構造的(関節構造)要素に由来している部分もありますが、基本的には関節を動かす筋肉の可動状況によって左右される要素となっています。

簡単に言えば、筋肉がスムーズに伸縮できるほど関節の可動域も広がるということ。ゆえに、筋肉をより伸ばすことが出来るようにとストレッチが流行ったわけですが・・。ここに大きな誤解が存在していたのです。

実は筋肉の伸縮を司っているのは「脳」なんですね。脳からの指令伝達によって、筋肉は縮むのです。

ですから、筋肉を外力によって伸ばしたところで筋肉が伸びやすくなるわけではないんですね。逆に外力によって無理やり伸ばされた筋肉は、反発して収縮する方向に作用してしまうことがわかっています。

外力で伸ばされた筋肉は逆に伸び難くなるということ。不適切なストレッチは体を痛める要因となってしまうことがあるのです。

冬季節のゴルフに欠かせない心と体の準備とは

勘違いしてはいけないのは、「ストレッチをしてはいけない」のではなく「適切なストレッチをするべき」だということ。
体が冷えて固いままで急な運動をすると、それこそケガの原因となってしまいます。

それでは、冬のゴルフ直前。体の柔軟性を得るために何を心がけておけば良いのか。心と体の準備ポイントに関してお話してみたいと思います。

体の柔軟性(関節の可動域を広げる)を得るために必要なのが「いかにして筋肉を温めることが出来るか」ということです。筋肉に余分な脳からの信号が伝わらないようにすることで、筋肉が伸びやすくなるんですね。

筋肉が上手く伸びずに関節の可動域が狭くなっているというのは、脳が興奮状態(余分な活性状態)となっており、筋肉に余分な信号が伝わって筋肉収縮方向に力が加わっていることを意味しています。

簡単に言うと、「余分な力が入っている」ということです。

この余分な力を取り除くことこそが冬のゴルフプレー前に行っておきたい最大の要素となります。

そのための心と体の準備となるのが以下の項目。

*気持ちに余裕を持たせること。
→ゴルフ場へは早めに到着。ゆとりを持った行動を。

*体を温めておくこと。筋肉を温めておくこと。
→2時間以上前に朝食を取っておくこと。
→体の軽い捻転運動や手足をぶらぶらさせる運動を行う。
→最初の数ホールは歩きを心がけること。

ストレッチの本当の目的は、「筋肉を動かして体を温めること」にあると認識しておくといいのではないでしょうか。
自分に最も適したストレッチを行い、冬でも最大のパフォーマンスを発揮できるよう工夫しましょう。

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