クラブのスイートスポットはどこにある?「ボールをとらえる」にはどうすればよいか
プロの勝利コメントで、「今日は球がつかまったので」という表現をよく耳にします。
しかし、ボールをつかまえるってどんなことでしょう?
この「つかまえる」という感覚が分かると、スコアアップに繋がります。今回は、この「ボールの捉え方」を紹介します。
「ボールをつかまえる」はこういうこと
以前にもご紹介しましたが、ボールとクラブが接触している時間はわずか0.0002秒です。
つまりスイング中にボールがクラブフェイスに「くっついている」と言うほどの時間はありません。
でも実施にはインパクトの瞬間に「へばりついた」経験があると思います。
ロジカルな表現ができなくて申し訳ないですが、これはスイートスポット(フェイスの芯)で捉えることで、抵抗感を受けずにインパクトができたからです。
強振するとインパクトの瞬間はガツンっと衝撃を受けるものですが、スイートスポットに当たるとスッと振り抜くことができます。
ボールがへこんだような、もしくはクラブフェイスに沈んだような感覚になります。
一般的にはこれがボールを捉えたと言うことになり、その状態でボールをコントロールできたときに「つかまえた」と表現します。
スイートスポットってどこにあるの?
そこで大事なのは「スイートスポットで打つイメージを持っているか?」ということです。
球をとらえるためにはフェイス全体で打つのではなく、あらかじめ決めた箇所で打つようにしないと、球を思い通りにコントロールすることができません。
そのためには自分のクラブのスイートスポットの箇所を知っておくことが必要です。
初心者の多くが、「フェイスであればどこで打っても同じ」と言うような感覚でインパクトしています。実際にはクラブによってスイートスポットの箇所や範囲が違うのでクラブの特性を知っておくことが必要です、
例えばアイアンですと、昔のプロゴルファーが好んだ薄っぺらいヘッドのマッスルバックタイプは、スイートスポットが狭く扱いの難しいクラブだったのですが、反面捉えることができればコントロールがしやすい特徴がありました。
一方で、流行っているキャビティバックや中空タイプのヘッドだと、スイートスポットは広いので初心者でも簡単に捉えることはできます。でもクラブ性能が向上したためプレイヤーの意思が反映するボールコントロールは難しいと言われています。
ちなみにスイートスポットのチェックは、クラブヘッドにボールを当ててよく跳ねる(反発する)部分を探す方法と、グリップを軽く持ち上げてからフェイスにボールを当てて反発の振動が一番少ない箇所を探す方法とがあります。
一般的なアイアンだと、中心部よりも下方でネック寄りにあることが多いようです。
スイートスポットに当たらない理由
ではどんな風にスイングするとスイートスポットに当たるかを考えてみましょう。
ゴルフは再現性のスポーツとも言われていて、セットしたときとインパクトのときのフェイスが同じ位置に戻っているのが良いことになっています。これは腕や脚の位置が同じという意味ではなく、ヘッドのフェイスが同じと言うことです。
再現性を求めるときに注意しなければいけないのはグリップエンドです。
基本的にはインパクトのときに自分のオヘソの延長線上にグリップエンドがきていれば、フェイスは適正な方向を示しているはずです。
でもスイング中にクラブの向きをチェックするのは難しいので、クラブにちょっとした細工をして練習します。
グリップエンドの穴(ラバーグリップを挿しこむときの空気抜き)にロングティを挿してみましょう。シャフトの方向性がわかりやすく、短い時間の練習でも習得できるはずです。
左手小指のリードが大事
ただし!
初心者がこの練習をするときに気をつけてほしいのが、右手の使いすぎです。
インパクトのときにグリップエンドが左外側(飛球線側)に逃げてしまうことが多く、グリップエンドをオヘソに向けるため、右手をかぶせてしまう間違った修正をします。
これは、間違いなくフックボールになるかチョロを打つことになってしまいます。そこで簡単に解消できる方法をご紹介します。
グリップエンドが外側に逃げるのにはいくつかの原因はあります。
初心者が一番多いケースはインパクトよりも前に左肘が外側に逃げることです。どうしてそんな変なスイングになるかと言うと、右手で打ちにいくことで右肩が下がり左肘を押し出してしまうわけです。
「右手は添えるだけ…」ってイメージでグローブをはめた左手で打つようにします。そのときに左手の小指でクラブを握るイメージを持つと、グリップエンドはオヘソを指してくれるはずです。
もしこれでも修正できないようでしたら、脚を開かず両足を揃えて左手リードのスイング練習をすればすぐに習得できるはずです。
ショートアイアンを使いこなせば拾うゴルフができて、きっと今よりもスコアアップができるはずなので、左手小指のリードをお試しください。