ゴルフのシャフトの種類や特性を知って、最適なシャフト選びをしませんか?
自分に最適なシャフトを使ってますか?自分に最適なシャフトを使うと、合っていないシャフトに比べてドライバーで30ヤード以上飛距離に差が出ると言われています。
自分に合っているシャフトは、自分の力をボールに最大限伝えることができ、自分のリズムで気持ちよく振ることができます。
シャフトは、振り心地や飛距離に影響を与え、自分のスイングに重要な役割を持っています。
シャフトのことをもっと知って、自分に合ったシャフトを楽しく見つけてみませんか?
シャフトの種類
シャフトは、素材によってカーボンシャフトとスチールシャフトに分けられます。
カーボンシャフト
グラファイトシャフトとも呼ばれる、炭素繊維と樹脂の複合材で作られた、飛距離性能に優れたシャフトです。
加工が難しいといわれていましたが、製作技術の向上により、重さや硬さ問わず、あらゆる仕様のカーボンシャフトが作られるようになりました。ドライバーからアイアンまで、幅広く使われています。
スチールシャフト
鋼鉄素材で作られた、正確性に優れたシャフトです。
以前は重くて硬いものが多く、パワーが必要なシャフトの代名詞でした。しかし近年では、軽量化に成功し、女性や非力な人でも使用できる軽くて柔らかいスチールシャフトも出てきています。
正確性が重視される、アイアンやウェッジで広く使われています。
それぞれの特徴を簡単にまとめると、下表のようになります。
カーボン(グラファイト) | スチール(鋼鉄) | |
特性 | ・飛距離重視 ・設計自由度が高く、いろいろな特性のシャフトが製作可能 |
・安定性重視 ・剛性が高くねじれに強い ・ヘッドがブレにくい |
メリット | ・衝撃を吸収しやすい ・高い弾道が打ちやすい |
・価格が安い ・安定性に優れている ・打ち込んでも吹き上がらない |
デメリット | ・価格が高い ・スチールに比べて安定感に劣る ・打ち込むとスピン量が増える |
・インパクトの衝撃が手に伝わりやすい ・球が上がりにくい ・スインガータイプの人は飛距離がでない |
主な用途 | ・ドライバー ・フェアウェイウッド ・ユーティリティー ・アイアン |
・アイアン ・ウェッジ |
シャフトの特性
シャフトは、素材以外にも、さまざまな要素によって特性を変化させます。
ここでは、下記4つの項目毎に、シャフトの特性を説明します。
- 重さ
- 硬さ(フレックス)
- トルク
- キックポイント
重さ
クラブの重さは、シャフトの重さによって大きく左右されます。
軽いクラブは、最初のうちは振りやすく感じますが、手打ちになりやすく不安定になりがちです。
一方、重いクラブは、体全体で振らなければならないため、振りづらいかもしれませんが安定感は増します。ボールに対する力も大きく、安定して飛ばすことができます。
「ゴルフクラブは、自分の振り切れる範囲内で重いものがいい」といわれているのは、この理由からです。
硬さ(フレックス)
シャフトのフレックス(硬さ)表記モデル毎に設定されており、Lが最も柔らかく、L<A<R<S<Xの順で硬くなっていきます。
しかし、シャフトのフレックス(硬さ)に、統一された基準はありません。同じ表記のフレックスでも、メーカーやモデルによって実際の硬さは変わってきます。
硬いシャフトの特性
- メリット:ヘッドスピードが上がり、操作性がよくなる
- デメリット:力みが易くしなりにくいため低い弾道になりがち・切り返しのタイミングが取りづらい
柔らかいシャフトの特性
- メリット:インサイドから振り下ろせるようになり、捕まった高い弾道が打ちやすい
- デメリット:ヘッドが暴れやすく、入射角が不安定になり、操作性が悪くなる
一般的に、「柔らかいシャフトは女性や非力な方向き」といわれています。
トルク
シャフトのトルクは、ねじれ度合いを示すものです。
ヘッドの動きを手で操作できる人にとっては、トルクが小さいものの方が操作性が高くなります。
大きいトルクの特性
- メリット:手が余計な動きをしても、ヘッドが元の位置に勝手に戻ってくる。
- デメリット:手の動きに対してヘッドがうまく反応しない。
小さいトルクの特性
- メリット:手の動きに対して、ヘッドが敏感に動くようになる。
- デメリット:スイング中のミスがショットに反映されやすくなる。
キックポイント
キックポイントとは、スイングした時にシャフトのどこがしなるかを表したもので、4つのタイプに分けられます。
- 先調子:手元が硬く、先端が軟らかいタイプ
- 中調子:手元と先端が硬く、中央がしなるタイプ
- 元調子:手元が軟らかく、先端が硬いタイプ
- ダブルキック:手元と先端が軟らかいタイプ
どのタイプが合うかは、スイングのタメにの強さによって変わってきます。
キックポイント | 弾道 | スイング |
先調子 | ドロー・高い弾道 | タメが強い |
中調子 | 安定性重視 | 万人向け |
元調子 | フェード・低い弾道 | タメが弱い |
ダブルキック | 飛距離重視 | タメが弱い |
シャフト選び方
素材・重量・フレックス・トルクなど、さまざまな要素でシャフトの特性が変わることがわかりました。
それでは、どのようにシャフト選べばいいのでしょうか?
シャフト選びの選択肢は3つあります。
- 最初からクラブについている「純正シャフト」
- 自分のスイングに合わせて選ぶ「カスタムシャフト」
- 手持ちのクラブのシャフトだけ交換する「リシャフト」
純正シャフト
純正シャフトは、万人が打ちやすいように作られているシャフトです。
どんなスイングの人でも比較的振りやすく、クセがないように作られています。
ゴルフを始めたばかりでシャフトの向き不向きがよくわからない、という方は純正でプレーするとよいでしょう。
カスタムシャフト
カスタムシャフトとは、純正シャフト以外のシャフトを装着したクラブを指します。万人向けの純正とは異なり、特性を強調されたものが複数出されているため、プレースタイルに合わせたものを選べます。
リシャフト
手持ちのシャフトを工房などに依頼して取り換えることを、リシャフトといいます。
リシャフトは、多くのシャフトの中から自由に選んで、自分好みにクラブを改造できる点が魅力的です。ただし、組んでみないと実際どうなるかはわからない、というデメリットもあります。良かれと思ってリシャフトしたら、リシャフトする前の方が自分に合っていた、なんて話もゴルファーあるあるですよね。
まずは純正を試打しよう
シャフトを選ぶときは、実際に打って選ぶのが一番いいと思いますが、なかなかそうはいきません。
ゴルフショップや中古ショップで試打はできるとはいっても、自分の打ちたいモデルやスペックのクラブが、ピンポイントで試打用に置かれているとは限らないからです。
まずは、「どんな弾道を打ちたいのか」というイメージを明確に持ちながら、純正シャフトを試打してみましょう。
純正シャフトは、そのクラブのヘッドに合わせて、クセがなく万人向けに調整されています。純正の試打データを元に、重さ・フレックス・トルクを自分に合うようにしていくことで、最適なシャフトを見つけられます。
純正を試打した感想を交えてショップ店員さんに相談すると、おすすめを選んでくれるはずですよ。
ヘッドスピードによるドライバー適正シャフトの目安
最後に、ドライバーのシャフトの一般的な目安を表にしておきます。
ヘッドスピードが速いほど「重く・硬く・トルクが小さい」シャフトが向いていて、ヘッドスピードが遅いほど「軽く・柔らかく・トルクが大きい」シャフトが向いている、とされています。
ヘッドスピード | 重さ | 硬さ | トルク |
~40m/s | ~40g | L, A | 6.0~ |
40~42m/s | 40~50g | A, R | 5.1~6.0 |
42~45m/s | 50~60g | R, S | 4.1~5.0 |
45~48m/s | 60~70g | S, X | 3.1~4.0 |
48m/s | 70g~ | X | ~3.0 |
シャフト選びの目安にしてくださいね。
まとめ
シャフト次第でクラブの性能はガラッと変わります。
「とにかく飛距離重視」「方向性が最重要」など、自分のゴルフスタイルに合わせたクラブに出会えるかは、シャフトのスペックにも大きく左右されます。
ゴルフクラブを変えるとき、どれにしようか迷っているときって楽しいですよね。シャフトの特性まで理解しておくと、クラブ選びがもっと楽しくなります。
ドライバーは、弾道調整機能の進化によって、ヘッドとシャフトが自分で変えることができるようになりました。コースや季節によってシャフトを自由に変えながらプレーするとこともできます。シャフトのことを知れば知るほどゴルフの楽しみは増えていくのではないでしょうか?
シャフトの特性と自分のスイングを把握して、最適なシャフト選びの旅を楽しんでください。