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伊藤園レディスゴルフトーナメント【2015】の結果|女子ゴルフ 結果速報・ランキング等

伊藤園レディスゴルフトーナメント

2015年度LPGAツアー第35戦「伊藤園レディスゴルフトーナメント」が、11月13日(金)から11月15日(日)の3日間、千葉県長南町のグレートアイランド倶楽部で行われました。

【試合結果】
優勝:イ・ボミ

スコア:通算 -14 (1R:65 2R:68 3R:69)

選手紹介:1988年8月21日生まれの27歳・韓国出身・A型。2008年から韓国女子ツアーに参戦、翌2009年には初優勝を含めトップ10入りが8回と頭角を現す。2010年同ツアーで3勝をマークし賞金女王に輝く。2011年から日本女子ツアーに参戦。本大会で今季6勝目を飾ると同時に、賞金女王、そしてLPGA史上初の年間獲得賞金2億円突破を達成。「スマイルキャンディ」の愛称で親しまれ、かわいらしいルックスと笑顔が日本でも大人気。

今大会の見所(ハイライト)

2015年LPGAツアーも大詰めを迎え、様々な選手たちの思惑が交錯する35戦目。
いよいよイ・ボミが賞金女王達成の瞬間を見せてくれるか。それともテレサ・ルーが賞金女王奪還の条件ひとつめをクリアするのか。勝負の行方が気になる1戦です。

1日目、いつも通りショットに安定感のあるイ・ボミが、1イーグル、5バーディで65をマークして、単独トップに立ちます。意外にも、試合でのイーグル獲得は今季初とのこと。

1打差の6アンダー、2位タイには、マンデーを通過して好位置につけてきた堀琴音(ほり ことね)。
そして、イ・ボミの賞金女王獲得に待ったをかける好敵手、賞金ランク2位を走るテレサ・ルーが並びます。

雨模様の2日目。
イ・ボミ、テレサ・ルーの直接対決、そして両者がパースタートとなった1番、唯一バーディを決め、イ・ボミと並んで首位発進した堀の最終組。
獲れば獲りかえし、スーパーショットの連続で、小雨が降り続く中、ギャラリーを沸かせるプレーを展開します。

16番、読みにくいラインを残したイ・ボミのバーディパットは、カップをわずかに外れてパーセーブ。

正確無比なテレサ・ルーのセカンドショットは、ピンまで2メートルの位置につけます。首位に並ぶ最大のチャンスを迎えたこの局面で、ラインを読み違えたのかバーディパットを外してパー。

池の絡む17番では、思い通りのショットが打てず、ピンから20メートルほど離れた位置に落とします。
それに対して、イ・ボミのスーパーショットが炸裂。ピンにぴたりと付けてバーディを決め、2位に2打差をつけます。

流れに乗れないまま18番をボギーとしたテレサ・ルーは、この日を5位タイで終え、翌日に巻き返しを図ります。

菊地絵理香(きくち えりか)は、18番では傾斜のきつい位置に切られたピンポジション、ラインをよく読みましたが、惜しいパー。この日5バーディ、ノーボギーとして2位タイに浮上します。

前半は雨となりますが、後半は晴れて徐々に気温も上昇してきた3日目。
前日にスコアを5つ伸ばし、2位タイでこの日をスタートした若林舞衣子(わかばやし まいこ)は、最終18番で池につかまり、痛恨のダブルボギー。10位タイに順位を沈めます。

今季、優勝へあと一歩のところまで調子を上げている試合もあるので、3年ぶりの勝利が待ち遠しい選手です。

最終組で回る菊地は、この日ショットをミスすると右方向へ外す傾向があり、不調な印象。
しかし、終盤の17番、もう1転がりすればホールインワン(賞金500万円が設定)となりそうなスーパーショットに。本人も苦笑いを見せますが、難しいホールで魅せたショットに、ギャラリーからも歓声が沸き上がりました。

今季目標とする、年間獲得賞金1億円にあとわずか。残す2戦、どんな戦い方で魅せてくれるか楽しみです。

この日パッティングが入らず、チャンスを活かしきれないテレサ・ルーは、難しい17番でやっとバーディを獲ります。
しかし首位を3打差で追いかける18番、ピンそばにつけたい攻めのショットは池に落ちてしまい、ここで痛恨のボギー。3位タイでのフィニッシュとなりました。

前日は7位タイまで順位を落とし、この日の前半、2連続ボギーとした堀ですが、根気よくこの日のプレーを成し遂げて、自身最高位、3位タイでのフィニッシュ。
最終日に調子を落としてしまう印象がありましたが、今大会ではスコアボードの上位で終え、今後の自信につながるのではないかと思います。
果敢に攻めていくアグレッシブなプレーは、見ていて清々しい気持ちになりました。

前日の好プレーで2位タイに上がってきたひとり、青木瀬令奈(あおき せれな)も落ち着いたプレーで、ツアー初優勝を目指します。
3番、5番でバーディを獲ってイ・ボミに並び、首位をキープした13番。ティーショットを右へ曲げて、崖を少し下った林の中に打ち込んでしまいます。木の根の間に入り込んだ球を1回で出せず、ダブルボギーに。

それでも気持ちを切り替えて、堂々と攻めるプレーを展開します。
17番では見事なバーディパットを決めて、優勝を渇望するイ・ボミにもっともプレッシャーをかけた選手といえるのでは。
通算12アンダーで、今季最上位の単独2位。既に来季のシードは確定させているものの、賞金ランクは27位へジャンプアップ。あと2つ上がれば最終戦への出場権が得られます。

凛々しい表情で目の前の1打に集中して、冷静にプレーするひたむきさは、きっと次にチャンスがくると予感させます。

いつもニコニコと楽しそうにプレーしているイ・ボミですが、今大会はプレッシャーと緊張で、硬い表情でのプレーが印象に残りました。しかし大本命、イ・ボミの安定したショットとパットが際立ちます。

獲るべきところでしっかり獲り、ミスをしてもパーでしのげる安定感を保ち、通算14アンダー、完全優勝で今季6勝目を飾り、賞金女王が確定します。
更に、今季自身の目標、女子ツアー史上初となる、年間獲得賞金2億円突破を達成しました。

イ・ボミの周りには、いつもたくさんのギャラリー。同組で回った選手は、一様にその強さを認め賞賛します。今後も日本女子ツアーを底上げし、牽引する存在として頑張ってほしいと思います。

次回の女子ツアー情報と「みどころ」―ぼびじょん子の視点

大会名称:大王製紙エリエールレディスオープン【2015】
日程:2015年11月19日(木)~11月22日(日)
会場:五浦庭園カントリークラブ(福島県)/6,460Yards Par72(36,36)
賞金総額:¥100,000,000

次週は、「大王製紙エリエールレディスオープン」(賞金総額10,000万円、優勝賞金1,800万円)が開催されます。

舞台となる五浦庭園カントリークラブは、フェアウェイが広く、フラットでアップダウンが少ないチャンピオンコース。名称のとおり日本庭園風の丘陵コースで、池の配置など景観も楽しめる。
11フィート以上のセッティングがされる高速グリーンは、一筋縄ではいかない。巧みに配された傾斜も厄介で、微妙なラインをしっかり読むテクニックは必須。

賞金シード争いはクライマックスを迎え、賞金ランク50位前後のボーダーラインに属する選手たちにとって、明暗を分ける闘いに。
また、最終戦「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」の出場権は、今季のツアー優勝者と、本大会終了時点で賞金ランク25位以内の選手に与えられます。
このボーダーライン付近の選手にも注目が集まります。

次週も白熱の闘いの中、どんなドラマが生まれるのか。期待が高まります。

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