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アーニー・エルスを襲ったパターイップス!「衝撃の6パット」から復活なるか?

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2016年マスターズ・トーナメントで起きた衝撃的な出来事といえば、真っ先に思い浮かぶのはジョーダン・スピースの最終日12番ホールでしょう。完全優勝&連覇を目前にしながら、まさかの池ポチャ2発で2位タイに終わってしまいました。

そしてもう一つ、アーニー・エルスの初日スタートホール。「60cmからの6パット」は信じ難く、見ていて胸が痛んだ方も多いのでは?

メジャー4勝を誇るアーニー・エルスほどのプロゴルファーに何が起きたのか?バッドニュースで話題になってしまった彼の、近年のパッティングについて調べてみました。

アーニー・エルス、マスターズでの悪夢

The Masters - Round One

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まずは、オーガスタで起こった6パットの詳細を振り返ってみましょう。

エルスは初日1番ホール(パー4)でセカンドショットをグリーン左に外したものの、3打目のアプローチをピンそば60cmに寄せました。ここまでは上出来です。

ところがファーストパットを約1mオーバー、返しもまたオーバー。3パット目、4パット目もなんとしても入らず、残り20cm位にあるボールを片手で打つも、カップに蹴られてとうとうパットだけで6打を喫してしまったのです。オーガスタ1番ホールの9打は、過去最多ストロークのワースト記録となってしまいました。

エルスは「何が起きたのか説明できない。自分でもどうやってパターを打ったのか覚えていない。頭が真っ白になった」とコメント。

ラウンド後にはパター練習場に直行し、必死に立て直しを図りましたが、2日目の同ホールでもファーストパットを60cmまで寄せた後「お先に」を外し、3パットのダブルボギー発進。結局、トータル9オーバーで予選落ちとなってしまいました。

イップスとアンカリング禁止…エルスの苦悩

2016年からのアンカリング禁止に伴い、中・長尺パターを使用していた選手は少なからず苦境に立たされました。エルスもその一人です。

エルスはベリーパター(中尺)で、クラブのグリップをお腹に固定して打っていました。2012年全米オープンをこのスタイルで制したことは記憶に新しいですね。

141st Open Championship - Final Round

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そもそもこのような打ち方をするようになったのは、長い間パターの不振に喘いだから。

エルスは、3位に終わった2010年全米オープンからおかしくなったと発言しています。「自分を見失い、パターの問題を解決できなくなり、自分の実力に疑問を抱くようになった」のだそう。

そんな彼に光が差したのは、2012年初めのこと。南アフリカ出身のスポーツ科学専門家、シェリル・カルダー医師との出会いでした。

エルスは彼女の元で視力や視神経及び集中力を鍛えるトレーニングを行い、目から入った情報を脳に伝達し、体に伝える能力を向上させました。ラインを読む力や距離感を掴む力、正確にストロークする能力のレベルアップが、全英オープン制覇に繋がったのです。

技術的なことはもとより、何より彼女のおかげで再び自分を信じることが出来るようになったのが大きかった、とエルスは言います。ちなみに、2016シーズン好調なシャール・シュワーツェルも彼女のレッスンを受け、パッティングを重点的にトレーニングしたのだそうです。

すっかり復調したかに見えたエルスですが、ショートパターに戻すために再び努力する必要がありました。

イップスの問題は根深く、一時安定を取り戻してもまた悪くなる時が突然訪れます。今年も1月末のカタールマスターズでは「1.5mのパットを100%決めた」と自信に満ちていただけに、4月の大舞台であからさまなイップス症状が出てしまったことは残念で仕方ありません。

アーニー・エルスのプロフィール

Els For Autism 2012 Golf Challenge Grand Final

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Ernie Els
生年月日:1969年10月17日(46歳)
出身地:南アフリカ ヨハネスブルグ
身長:191cm*
体重:95kg*
プロ転向:1989年
優勝:PGAツアー19勝(うちメジャー4勝)、ヨーロピアンツアー28勝、サンシャインツアー(南アフリカツアー)16勝、日本ツアー1勝、その他16勝
*サイトによって表記が異なります。

日本ツアーでは「ダンロップフェニックストーナメント」に5回出場し、初出場の1993年に優勝しています。

世界中で活躍し、1994年・1997年に全米オープン、2002年・2012年に全英オープンを優勝しているエルス。大きな体でゆったりとしたスイングからも飛距離を出し、温厚な性格から「ビッグ・イージー」の愛称で呼ばれています。

141st Open Championship - Final Round

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ゴルフを愛し、いつもおだやかな微笑みを湛える姿が印象的な彼が、パターの不安を克服して心から晴れやかな笑顔でプレーする日を、願わずにはいられません。

 

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