世界ランキングが再浮上!石川遼はやっぱり気になる存在!?
- 2016.09.18
- トピック
プロゴルファーにとって宿命ともいえる腰痛に悩まされ、今季は米ツアーを長期離脱していた石川選手が、国内戦の復帰2戦目にあたる『RIZAP KBCオーガスタ』で鮮やかな復活優勝を遂げ、続く『フジサンケイクラシック』でも、終わってみれば2位タイの好成績。
『RIZAP KBCオーガスタ』開催前の2016年8月22日の段階で197位まで落ち込んでいた世界ランキングは8月29日には140位、そして『フジサンケイクラシック』終了後の最新世界ランキング(9月5日)では125位まで浮上してきました。
決してまだ本調子とは呼べない状態にもかかわらず、これだけの結果を残せる石川選手の実力を、再認識した方も多いのではないでしょうか。そしてなんといっても、いつもは女子ゴルフツアーに押されがちな男子ゴルフツアーが、スポーツメディア等に数多く掲載されたことからも、今現在でも石川選手に対する注目度が高いことは確かです。
石川選手のプレーに偏ったテレビ中継や、報道に違和感を覚える部分もありますが、やはり石川選手がいるだけでトーナメントが盛り上がっていたことは間違いありません。
そんな石川選手を、今こそ再注目してみましょう。
ゴルファーの中には石川選手のことを話題にすると、「ゴルフをあんまり分かってない人が応援するのが石川遼なんだよね。」と小馬鹿にする方もいらっしゃるのですが、本当にそうでしょうか。
松山英樹選手は言わずもがなですが、石川遼選手のポテンシャルの高さは日本人プロゴルファーの中で際立った存在です。ですからここはあえて“石川遼押し!”でいきたいと思います。
これまでの戦績
あまりにも有名な選手ですので、今さらご紹介する必要もないのですが、簡単にプロフィールと、戦績を振り返ってみたいと思います。
石川遼
所属:CASIO
生年月日:1991年9月17日(24歳※9月5日時点)
身長:175cm
体重:70kg
比較対象として2015年度調査時点の石川選手と同世代(20~24歳)の男性の平均身長と体重を調べたところ、171.49cm/65.56kgでした(※文部科学省の学校保健統計調査・運動能力調査より)。それほど体格に恵まれているという訳ではなく、ごく標準的な体型の範囲内と言えるでしょう。
ちなみに松山英樹選手は身長181.0cm、体重89.8kgです。
石川選手は2007年、15歳にして『マンシングウェアオープンKSBカップ』を優勝し、2008年にプロ転向。翌2009年には史上最年少の18歳で賞金ランキング1位になるなど、輝かしい成績を誇ります。
ツアー通算14勝。生涯獲得賞金は8億円を突破(2016年9月4日現在)。2013年からはアメリカPGAツアーを主戦場としていますが、最高順位は2位と、優勝には未だ手が届いていません。
メジャーでの最高成績:
全英オープン:27位タイ(2010年)
マスターズ:20位タイ(2011年)
全米オープン:30位タイ(2011年)
全米プロゴルフ選手権:29位タイ(2013年)
また、プライベートでは今年(2016年)の3月2日に一般女性との結婚を発表しています。
現在の環境
日本での活躍を引っ提げて米国男子ツアーに参戦したものの、なかなか結果が思うように出せず、同世代の松山選手の活躍と比べると米ツアーへの挑戦に対する厳しい意見も聞かれます。それでも2シーズンにわたってタフな米ツアーのシード権を死守するあたりは、勝負強さも感じますね。
しかし今季は腰痛に悩まされ、松山英樹選手がツアー2勝目を挙げた2月初旬の『ウェイスト・マネジメント・フェニックスオープン』を最後に、長期の戦線離脱をしています。現在は米PGAツアーの公傷制度であるメディカル・エクステンションの申請を視野に入れながら、復帰の舞台を探っている状態で、日本ツアー参戦もそのプランのひとつです。
来シーズン(2016-2017)のPGAツアーの開幕が10月13日からになっていますので、それまでは体調面を考慮しながら、日本ツアーにスポット参戦することになりそうです。
今回の『フジサンケイクラシック』と前週の『RIZAP KBCオーガスタ』のプレーをみていると、ドライバーを大きく曲げる場面も多く、腰痛の回復具合とともに、決してスイングも未だ本調子ではないことが窺えます。それでも攻めの姿勢を貫き通したプレースタイルは、石川選手らしいといえば、らしいのですが、同時に危うさを感じさせる内容でした。
しかしそんな中、国内ツアー出場がわずか3試合(予選落ち/優勝/2位タイ)ながらも、賞金ランキング12位と、賞金ランクの上位につけていますので、お見事というほかないでしょう。長い間活躍しているイメージですが、まだ20代半ばと、ゴルフではこれからが楽しみな年齢です。
米ツアーを戦い抜くために必要な条件は、石川選手自身がよく分かっていると思いますので、今後の怪我の回復とともに、さらにレベルアップした石川選手に期待したいと思います。
「日本でしか勝てない」「米PGAツアーでは通用しない」など、批判的な意見も聞かれますが、日本ツアーでこれだけの実績を重ねていれば、さらに世界で挑戦したいという思いは、当然だと思います。
石川選手にはそれだけの実力と実績、そして環境があるのです。ここは素直に「ガンバレ!」と声援を送ろうではありませんか。
最後に
世界ランキング上位選手が次々と出場を辞退し、開催に不安のあったリオ五輪のゴルフ競技ですが、日本勢では男子代表として片山晋呉選手と池田勇太選手が出場し、オリンピック競技としての歴史がスタートしました。
予選落ちが無く、合計スコアのみの個人競技ということもあり、盛り上がりに課題が残りましたが、次回大会の東京オリンピックの開催はすでに決定しています。これからどのような競技スタイルに変更されるのかも未定ですが、『日本代表チーム』が活躍してくれることを期待したいですね。
そしてもちろん、その中に石川選手がいると信じています。