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「動かせない障害物」と「動かせる障害物」ってどう違う?曖昧なゴルフルールを克服しよう!

ゴルフは広大な土地を利用してプレーするスポーツです。本来、ゴルフの規則では「あるがままの状態でプレー」することが求められていますが、競技エリアである広いゴルフコースの敷地内では、プレーの妨げになるような人工物を完全に排除することは出来ません。

例えば、コンクリートで固められたカート道路などがそうですね。そのため、このような「あるがままの状態でのプレー」が困難となる人工物を「障害物」として扱い、救済が設けられています。またこの「障害物」には、「動かせる障害物」と「動かせない障害物」があり、それぞれ決まりがあります。

今回はこの「動かせる障害物」と「動かせない障害物」の定義を確認してみたいと思います。ゴルフルールを理解することは、ゴルフのレベルアップにもきっと繋がると思いますよ。

動かせる障害物とは

HSBC Women

Licensed by gettyimages R

まず、「動かせる障害物」について確認してみましょう。「動かせる障害物」とは、プレーヤーがプレー時間に支障なく簡単に、且つ壊すことなく“動かせる”人工の障害物のことです。

例えば、バンカーの脇に置いてあるバンカーレーキや、ティーマーカー、ゴミ箱、ウォーターハザードや修理地の杭などがそれに当たります。さらに、小さなものでは、鉛筆(ティーペグ)や、ボールマーク、たばこの吸い殻なども、この「動かせる障害物」のひとつになります。

また、この中のティーマーカーは少し注意が必要で、ティーショットを行うまではティーマーカーを動かすことは出来ませんが、ティーショット後のインプレーのボールになってからは、動かしてもOK(動かせる障害物扱い)となっています。

では、この「動かせる障害物」が自分のボールの妨げになっているケースでのゴルフ規則上の処置ですが、これはそのまま、その障害物を動かしてもらって構いません。もし、障害物を取り除いた際にボールが動いてしまってもペナルティはなく(無罰)、リプレース(元の位置に戻す)すれば良いのです。(規則24-1aより)

例えばバンカーレーキにボールが寄りかかって止まっていた場合、まずはバンカーレーキを取り除きます。ボールが動かなければもちろんそのまま打てば良く、もしボールが動いてバンカー内に落ちてしまっても、元あった位置(に近い位置)に戻して打つことが出来ます。

このように「動かせる障害物」は自分のボールの位置は変更せず、障害物を“動かす”ことによってプレーを続けられるように考えられた規則です。

罰打もなく(処置を間違えた場合を除く)、障害物を取り除くことが出来ますので、自分のボールがこうした人工の障害物に寄り添って止まっていたとしても、焦らず対処し(取り除き)ましょう。プレーヤーにはフェアな条件でプレーする権利があるのですから。

動かせない障害物とは

Northern Trust Open - Round Three

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次は「動かせない障害物」についてです。これは、障害物が容易に“動かせない”(固定されている、重い、大きい等)場合に適応されます。

例えばクラブハウスやお茶屋さんなどの建造物、カートレールや道路、スプリンクラー、排水溝、ベンチ、樹木の支柱などがそれに当たります。(樹木の支柱は簡単に動かせるようなものもありますが、樹木の保護を目的として設置しているので、外すことはしないでください。)

この「動かせない障害物」については、障害物を動かすことは困難ですので、ボールの側を動かすことによってプレーが続けられるように考えられた規則です。

処置としては、スタンスやスイングの妨げにならない地点(ニアレストポイント)を定め、1クラブレングス以内で、尚且つホールに近づかない箇所に球をドロップしなければならないとなっています。(スルーザグリーンの場合)

大まかにはこのようになりますが、「動かせない障害物」についてはそれ以外にもいくつかの注意点がありますので、以下、確認しておきましょう。

動かせない障害物の範囲

動かせない障害物がプレーヤーのボールの“障害”となるには、プレーヤーのスタンスやスイングの妨げになった場合に限られます。例えばフェアウェイやラフにあるスプリンクラーの近くにボールが止まり、ボールはスプリンクラーの上になくても、スタンスを取る際にはスプリンクラーが足にかかってしまう場合などです。

ですから、自分の思い描くショットの飛球線上に障害物があったとしても、それは障害物とは認められません。よく勘違いされているのですが、フェアウェイの中央に旗などの距離補助表示があった場合、その旗が直接的にスタンスやスイングの妨げにならない限り、「近くにあって邪魔」と感じても救済は受けられませんのでご注意ください。

例外としてグリーン上で動かせない障害物がパットの線上に掛かる場合は救済が受けられます。(状況としてはグリーン上にスプリンクラー等が設置してある場合などです)

こうした場合を除き、例えばグリーン周辺からパットでグリーンに転がして乗せるためにグリーン周辺やグリーン上のスプリンクラーが邪魔だとしても、直接的にスタンスやスイングの妨げにならない場合は適用されませんので、よく注意しておいてください。

また、ウォーターハザード内(ラテラルウォーターハザード含む)にボールがある場合も、「動かせない障害物」の救済を受けることが出来ませんよ。

障害物として認められないもの

PGA TOUR - 2005 Honda Classic - Third Round

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コース内の人工物であっても障害物とは認められないものがあります。例えばOB杭や、OBラインを示す金網・塀等は、プレー区域との境界を示すものですので固定物とみなされます。したがって障害物とは認められません。

たとえばもし、OB杭に寄りかかってボールが止まっていた場合などは、そのままの状態で打つか、アンプレアブルを宣言して1打罰の処置をとらなければならないということになります。また、動かせない障害物であってもOB(アウトオブバウンズ)にあるものは対象外です。

このような点に注意しながら、自分のボールが「動かせる障害物」「動かせない障害物」によってプレーが妨げられているのかの判断をし、正しい処置を行いましょう。

ローカルルールに注意

競技委員が特別に指定した場合、ローカルルールとして「動かせる障害物」を「動かせない障害物」にすることや、「動かせない障害物」の範囲を変更することも出来ます。例えば、競技用に設置した簡易テントなどがコース上にある場合、スタンスやスイングの直接妨げになる以外に、プレー線上に介在すれば「動かせない障害物」として認められるというものです。

こうしたローカルルールは競技だけでなく、通常営業の際にもゴルフ場のローカルルールとして設定されていることがありますので、スコアカードの裏面の注意事項を忘れずに確認するようにしてください。自分のプレーの助けになるばかりでなく、プレーヤー同士のトラブルを防ぐことにもなるからです。

まとめ

The Masters - Round Two

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初心者に限らずゴルファーなら、ルールの確認は定期的に行って忘れないようにしたいものですね。自分では覚えているつもりでも、意外と情報が抜け落ちてしまっていることもあるかもしれません。

ルールを確認することで、新しい気持ちでプレーすることが出来ます。また、ルールを理解することは、ゴルフの大切なマナーのひとつですよ。