プロ13年目の宮里藍が初体験!今年のブリヂストンゴルフのギアは凄いらしい!
開始30分前から、ブリヂストンゴルフのブースは満員御礼だった。
今年の2月に開催された「第50回ジャパンゴルフフェア(東京ビッグサイト)」は、3日間で約5万人が訪れる年に1度のビッグイベント。毎年、人気プロのトークショーやイベントが開催されているが、そんなゴルフフェアに今年初登場したのが女子ゴルフ界のスーパースター・宮里藍だった。
宮里藍が登場する30分前から、すでに会場はギュウギュウ詰めになっており、約1000人を超えるファンがトークショーにかけつける熱気ぶりだった。
ブリヂストン一筋の藍ちゃんが、「今まででイチバン」と絶賛!
「すごい、熱気ですね」という宮里藍のひと言からはじまったトークショーでは、まず今年にかける意気込みを語ってくれた。
「正直、昨年は苦しいシーズンでしたが、今年はすでに2試合を終えて、今は自分のプレーにワクワクしています。ここ数年のなかでは、あまりないくらい良い状態です」
今年で米ツアー挑戦11年目。2009年の「エビアンマスターズ」で米ツアー初優勝を飾ると、2010年には年間5勝を挙げて、世界ランク1位の座も獲得。2011年にも1勝、2012年にも2勝を挙げて世界のトッププロとして活躍した。
しかし、2013年以降は怪我やスランプにも苦しみ、2014年にはシード落ちも味わった。さらに2015年後半からは徐々に調子を上げて、新シーズンに良い状態で挑んでいる。
そんな宮里藍の心強い味方となっているのが、ブリヂストンゴルフの新作ボール『ツアーB 330X』だ。このボールについては、
「正直、今までのブリヂストンのボールのなかで、イチバン良い!こんな凄いボールが作れるんだと感動したくらいです。私は感覚派なので、詳しいテクノロジーのことは語れないのですが、感覚的に“飛んで、止まる”のがスゴイと思いました」
これまでゴルフボールには、ひとつの壁があった。ゴルフではドライバーでは飛距離を出して飛ばしたいけど、アプローチではスピンをかけて止まることが理想である。しかし、それはボールにおいては二律背反というか、真逆の構造が必要になるのだ。
というのも、ドライバーで飛ばすには低スピンにしないといけないが、低スピンにするとアプローチショットでもスピンがかからなくなる。そんな矛盾する2つの理想のゴルフボールの開発は、これまで難しいとされてきた。逆に言えば、その2つの理想を叶えたからこそ、宮里藍は「飛んで、止まる」ことに感動したのだ。
こすり合わせても動かない魔法のボール
では、なぜ今までは不可能だった「飛んで・止まる」ボールが完成したのか。それは「ツアーB330」の内部構造に答えがあった。
ゴルフボールとは簡単に説明すると、コア(内側)とカバー(外側)でできている。この「ツアーB330」のコアには特徴がある。それはひとつの素材から出来ているコア部分であってもブリヂストン独自の「グラデーショナルコア技術」によって、外側と内側で硬さを変えているのだ。
それによって、ドライバーで打つときには、よりボールがたわむようになり、スピン量が抑えられる。そのことで、飛距離アップできる構造になった。
そしてスピン性能の両立については、カバー部分の進化が大きい。新開発された「スリップレスバイト・コーティング」により、フルショットではスピンを抑えても、アプローチではスピンがかかるカバーが完成。このカバーの特殊性については、実際に2つのボールをこすり合わせてみると体感できるほど過去のボールとは違う。
ゴルフボールは2つ並べてこすり合わせると、キュキュと音を立てて動くのが普通だったが、この新「ツアーB330」は、2つのボールをこすり合わそうとしても全く動かない。これが新開発の「スリップレスバイト・コーティング」の性能なのだ。ゴルファーならわかるはずだが、手品というか魔法のような感覚だ。
宮里藍が「今まででイチバン」と語ったボールには、そんなテクノロジーが隠されていたのだ。
さらに言うと、宮里藍は高校3年生で日本ツアー「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」で優勝したアマチュア時代から、昨年30歳となって、今年で米国ツアー11年目を迎える今年まで、一貫してブリヂストンゴルフのクラブ、ボールを使い続けている。だからこそ、「今まででイチバン」の言葉は価値があるとも言えるだろう。
なかなかドライバーを変えない宮里藍が、『JGR』は即チェンジ!
今年のブリヂストンゴルフの注目は、ボールだけではない。新作『JGRドライバー』も、米国ツアーで大きな注目を集めている。
今年2月の「AT&Tペブリビーチナショナルプロアマ」では、今年から『JGRドライバー』を使い始めたブラント・スネデカーがいきなり優勝を飾った。さらに、なかなかドライバーを変えない選手といわれている宮里藍も、この『JGRドライバー』は絶賛し、すぐに試合で使い始めたほどだ。
ゴルフフェアのトークショーでも、ボールの次はこのドライバーの良さについて語りはじめた。
「このドライバーも超いいです(笑)。最初に気に入ったのは打感ですけど、飛距離を計測してもキャリーが伸びていて、爆発力があります。コントロール性も高いうえに、飛距離が出るので、試合で使えると思いました」
この『JGRドライバー』の進化については、ブリヂストンスポーツ(株)クラブ事業本部クラブ商品企画部・販売部の西谷将史部長も、
「単純にひとつのテクノロジーが進化したわけではありません。前作でも採用していたクラウン部分のパワースリット(溝)が進化したのはもちろんですが、新しく開発したヘッド後方部のspeeDARC(スピードアーク)という硬いリブをつけたことにより、パワースリットとの相乗効果が生まれ、よりボールがインパクトしたときにヘッドの“たわみ効果”が生まれたのです」
そして、この『JGRドライバー』で最初に結果を出したのは、宮里藍の兄である優作だった。実は昨年9月頃から宮里優作は試合で『JGRドライバー』を使っており、11月の「ダンロップフェニックス」優勝時も、このドライバーを使っていたのだ。
宮里優作の新『JGRドライバー』の効果は、数字にも現れている。昨年の日本ゴルフツアーでトータルドライビング賞No.1に輝いた優作だが、実は飛距離だけをみるとJGR使用前(東建ホームメイトカップからRIZAP KBCオーガスタ)までは278.29ヤードだったのが、JGR使用後(フジサンケイクラシックから最終戦ゴルフ日本シリーズJTカップ)では283.88ヤードと、明らかに飛距離アップに成功しているのだ。
飛距離については、宮里藍も「10ヤードくらい伸びてる感覚がありますし、ツアーでは、この10ヤードは本当に大きいんです」と手応えを語っていた。
1000人というゴルフフェアでも、異例のギャラリーを集めた宮里藍のトークショー。そこに爽やかな笑顔で登場した彼女は、明らかに今シーズンの戦いに自信を持っていた。おそらく、そこには今年の新作ボール、そして新ドライバーへの大きな手応えがあったからだろう。
●JGRドライバー
<SPEC>
素材・製法/
【ボディ】Ti811チタン合金、アルミネジ、タングステンネジ・ロストワックス精密鋳造
【フェース】6AL-4Vチタン合金・プレス加工、CNCミーリング、レーザー加工
ヘッド体積/ 460cm³
ロフト角/9.5度、10.5度、12度
長さ/45.5インチ
シャフト/①ツアーAD J16-11W、②エアスピーダー「J」J16-12W、③KUROKAGE XM60、④ツアーAD GP-6
価格/①5万8000円+税、②6万1000円+税、③④7万5000円+税
●ツアーB 330X
<SPEC>
構造/3ピース
コア部分/スーパーハイドロコア
インナーカバー/高反発アイオノマーインナーカバー
アウターカバー/高耐久ソフトウレタン+スリップレスバイト・コーティング
ディンプル/シームレス330デュアルディンプル
価格/オープン価格
●ツアーB330 S
<SPEC>
構造/3ピース
コア部分/スーパーハイドロコア
インナーカバー/高反発アイオノマーインナーカバー
アウターカバー/高耐久スーパーウレタン+スリップレスバイト・コーティング
ディンプル/シームレス330デュアルディンプル
価格/オープン価格