見つかる、楽しむ、あなたのゴルフライフ。

『TOUR WORLD TW737』は構えだけで機能を感じる武器になる!

  • 2016.11.05

“TOUR WORLD TW737”は国内ツアーを中心とした多くの契約プロゴルファーに賞賛されているクラブです。契約プロの話は信用できないという声も耳にしますが、今回、ゴルフコースに持ち込み試打をしてプロゴルファーが選ぶ理由がよくわかりました。

プロトタイプを100本以上作って、プロの意見をフィードバックして徹底して改良を重ねた“TOUR WORLD TW737”は、正直に書くと期待をしていなかったのですけど、それは見当違いでした。構えてイメージが作れて、それ通りの弾道を打てるというのは、それだけで十分に素晴らしい機能だと思い知らされました。

4種類のドライバーはけっこう個性がある

“TOUR WORLD TW737”には、“TW737 445”、“TW737 450”、“TW737 455”、“TW737 460”の4種類があります。

試打クラブは全てロフト9.5度で、長さは45.5インチ、シャフトの硬度はSでしたが、“TW737 445”(体積457cc)には“VIZARD EX-Z”という手元調子の粘り系シャフト、“TW737 450”(体積450cc)、“TW737 455”(456cc)には“VIZARD EX-C”という癖がないタイミングがとりやすいシャフト、“TW737 460”(体積460cc)には“VIZARD EX-A”という中調子で弾き系のシャフトが装着されていました。

いずれのシャフトも、真ん中辺りが細めになっていてシャープな印象を持ちました。プロの要望で開発したと聞きましたが、繊細でデリケートなシャフトなのかと思いましたが、むしろ、無骨でしっかりしているシャフトでした。

ヘッドは見た目ではほとんど変わりがなく、ソールの重心ウェイトだけが若干違う感じでしたけど、こちらも打ってみるとかなり個性がはっきりと出て驚きました。ミスヒットに強いことや打音が日本人が好む短く低い音であることなどの共通点は、ある意味で、今風のドライバーなのです。しかし、その中で、微調整が見事にしてあって、それがちゃんと弾道に現れるのです。

4種類共に左には行きづらいドライバーで、ボールの高さも良い感じでした。それぞれに飛ぶ部類に入るドライバーで飛距離を犠牲にはしていません。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

“TW737 445”です。重心深度がフェース寄りで、4種類の中では一番面長なフォルムになっています。とはいえ、この程度のフォルムであれば、メーカーによっては丸型という紹介になる可能性もあるほど落ち着くヘッドです。構えてみると、スッと狙い通りにセットしやすかったです。

打ってみて驚きました。4種類の中では最もギア効果が強く出ます。

ギア効果というのは、トウ側に当たったボールは右に飛びだしてドローで戻ってきて、ヒール側に当たったボールは左に飛んでフェードして戻ってくる現象のことです。中空の金属ヘッドは、フェースのバルジ(膨らみのこと)も小さいのでギア効果を感じないものが多いですけど、“TW737 445”はハッキリと感じます。

左に行かないように作ってあるという傾向は、このドライバーが最も強く実感しました。真芯に当たったときの棒球感にも驚かされました。どーんと真っ直ぐに飛んでいきます。

僕はヘッドスピード43m/秒のドロー打ちのスピン量多めゴルファーですが、芯に当たるとほぼストレートのフェード気味のボールが出ました。飛距離は220ヤード前後でした。シャフトがハードなものが装着されていることも影響している感じはしましたが、スピン量が多くて飛ばないゴルファーで、芯に当てるのには自信がある場合に、オススメしたいドライバーです。

“TW737 450”はオーソドックスなドライバーです。重心ウェイトは真ん中、フォルムも完全な丸型でネック側にボリュームがあるので思いっきり叩きたくなる雰囲気があります。個人的には構えた感じは、このドライバーが一番好きでした。

打ってみると、左に行きづらく、叩けます。弾道もロフトの割にはやや高めで、気持ち良くドローが打てました。飛距離は230ヤード前後でちょっと逃がして打つと軽いフェードも打てます。

ミスヒットにも強く、曲がりすぎない安心感もあります。“TW737 450”は、自由に弾道を色々と打ち分けるのが好きなゴルファーと思いっきり叩いて振り切りたいゴルファーにオススメです。

“TW737 455”です。重心位置が最も深いタイプで、一昔前に好まれたやや逃がして振りたくなるトウ側にボリュームが少し寄っているように見えるフォルムです。プロの使用率が一番高いモデルです。安心して振り切れるドライバーです。

想像以上に直進性が高いクラブです。正直に書くと、2回ほど「ヤバイ」という打ち応えのときがありましたが、どちらもほぼストレートで、見た目には全くミスとはわからなかったはずです。

ロフトの割にボールは高めですが、それは気になりません。ボールを大きく曲げることは難しいかもしれませんが、とにかく、速度に対してフェースが弾くのではなく包み込むような感触もあって面白かったです。

飛距離は220ヤード前後で、縦のバラツキもほとんどなく、最も飛距離が安定していました。今までのドライバーでもスピン量などがちょうど良かったゴルファーなら躊躇なくドライバーを変更できます。“TW737 455”は、同じ弾道、球筋を繰り返し打ちたいゴルファーにオススメです。

“TW460”は最も浅重心になっていて、フェースの構造も他の3つとは違う製法で作られいます。打ってみると、それらを実感できます。フォルムはオーソドックスな丸型で、4モデルの中で最もヘッドが大きいので安心感があります。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

打ってみると、やや低めの弾道で棒球が打てます。ミスヒットにはやや厳しく、それなりのミスショットになります。ただ、飛ぶという意味では僕の場合は“TW460”が最も飛びました。打ち応えは独特で芯に当たってもやや重い感じがします。自分で高さは打っていける自信があり、スピン量が減らない悩みがあるゴルファーにオススメです。

“TOUR WORLD TW737”の4つのドライバーを打ってみて、その個性がはっきり出ていることに驚きました。また、国内の酒田工場で製作されているオリジナルシャフトの“VIZARD”シリーズも極端に違わないのに、ちゃんと意図した機能を主張することも想像以上でした。

20世紀末から本間は自社シャフトにこだわってきましたし、カーボンシャフトを普及させた流れにも影響を与えた歴史もあります。3種類全てを装着したものを試打して欲しいという意味がよくわかりました。自信があったのだと思います。

強いて、一つだけ気になったところは打感と打ち応えです。これは好みの範囲なので良い悪いではなく、個人的な感想なのですけど、シャフトがシャープに動くのに、ちょっと野暮ったい感じがしました。

とはいっても、そういう鈍感な打感と打ち応えのほうが良いというゴルファーも多いので、問題にはならないと思います。プロゴルファーは、一般のアマチュアが考えている以上に安定性を求めます。“TOUR WORLD TW737”のドライバーは、そういう欲求をそれぞれのベクトルで達成する為に4種類になったのだとわかりました。

飛ばないドライバーではなく飛ぶ部類に入りますが、一発の馬鹿当たりではなく平均飛距離で勝負すると考えるとわかりやすいと思います。

地面から打つクラブへのこだわりが機能になっている

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

フェアウェイウッドは1本だけ借りしました。“TW737 FWc“のロフト15度、シャフトは“VIZARD EX-A”の硬度はSです。フォルムはヘッドが小さくて、ちょうど良い感じでした。スプーン好きにはたまらないフォルムです。

日本オープンの練習日に松山英樹プロが使用したいということで、このヘッドを持っていったと現地で取材していた記者から聞きました。

重心ウェイトは真ん中ですが、このスプーンは振るととてもバランスが良いのです。フェースの向きが好きなようにスイング中に動かせるような気になります。

打ってみると、直進性が高く、大きく曲げるのには向きませんが、ボールの高さも打ち分けられたり、想像以上に良かったです。ボールを上げやすいスプーンで、飛距離は210ヤード前後で飛ぶスプーンの範疇に入ります。

なんといっても、数球打っただけで、構えてイメージが出せるようになったので、かなり好感触でした。

ユーティリティーはロフト設定が気になったので、試打してみようとリクエストしました。“TW737 UTc“は、ロフト16度と19度の2本を試打しました。シャフトは“VIZARD IB-U 85”の硬度はSです。シャフトは85gで僕が使用しているクラブと同じ重さのシャフトでした。

これが予想したものと全然違って、感動するぐらい良かったのです。

“TW737 UTc“は、16度の設定があることが魅力ですけど、ロフトなりに飛びました。また弾道が高く、驚異的な直進性でした。かなり強く曲げようとしないと曲がりません。19度のほうも同じです。

僕は攻撃的で色々な球筋が打てるユーティリティーが好みですが、このクラブは本当にグッときました。通常使うときに気を遣わずに、スッと合わせて構えれば、その方向に必要な距離が打てるのは魅力的です。フェアウェイウッドもユーティリティーも、コンパクトなタイプを試打しました。普通のタイプのものがそれぞれ出ていますので、一般的にはそちらのほうが良い結果が出ると推測します。

コンパクトなタイプのフェアウェイウッドとユーティリティーは男子プロゴルファーのリクエストを形にしたもので、普通のタイプのほうは女子プロゴルファーのリクエストで作ったものだとのことでした。過去の同じような傾向のクラブの場合、コンパクトなものはプロの意向を入れすぎて癖が出すぎていて、惹かれる機能があっても我慢しなければならない機能も同じようにあるのが当たり前でした。

“TW737 UTc“と“TW737 FWc“に関しては、欲しい機能を綺麗に整えた感じになっていて、実にナチュラルだったのです。

プロの意見を集約して作った“TOUR WORLD TW737”シリーズは、見た目ではその良さも機能も伝わらないかもしれません。しかし、構えた感じで全く違和感がないということは、実はかなり大変なことで、それを高いレベルで実現しているだけでも十分に機能の一つで重要だといえます。

実際に、芝生の上で打って欲しいと思います。癖がないプロ好みのクラブは使い手を選ぶものですけど、そういうクラブ選びの楽しさもありなのです。上手く使いこなせれば、こだわりを機能として楽しめることは間違いありません。

スペック

TW737 445

★ロフト   9.5/10.5
★ヘッド体積 457cc
★シャフト  VIZARD EX-A (R/SR/S/X)
       VIZARD EX-C (R/SR/S/X)
       VIZARD EX-Z (R/SR/S/X)
★金額    1本/80,000円+税

TW737 450

★ロフト   9.5/10.5
★ヘッド体積 450cc
★シャフト  VIZARD EX-A (R/SR/S/X)
       VIZARD EX-C (R/SR/S/X)
       VIZARD EX-Z (R/SR/S/X)
★金額    1本/80,000円+税

TW737 455

★ロフト   9.5/10.5
★ヘッド体積 456cc
★シャフト  VIZARD EX-A (R/SR/S/X)
       VIZARD EX-C (R/SR/S/X)
       VIZARD EX-Z (R/SR/S/X)
★金額    1本/80,000円+税

TW737 460

★ロフト   9.5/10.5
★ヘッド体積 460cc
★シャフト  VIZARD EX-A (R/SR/S/X)
       VIZARD EX-C (R/SR/S/X)
       VIZARD EX-Z (R/SR/S/X)
★金額    1本/80,000円+税

TW737 FWc

★ロフト   15/18/21 (3W/5W/7W)
★ヘッド体積 164/150/135 cc
★シャフト  VIZARD EX-A (R/SR/S)
       VIZARD EX-C (R/SR/S)
       VIZARD EX-Z (R/SR/S)
★金額    1本/42,000円+税

TW737 UTc

★ロフト   16/19/22
★ヘッド体積 112 cc
★シャフト  VIZARD IN-U 1本/34,000円+税
★金額    VIZARD IB-U 1本/35,000円+税
       N.S.PRO 950H (S) 1本/28,000円+税

 

この記事を書いたライター

1965年生まれ。東京都文京区出身。板橋区在住。中1でコースデビュー。
競技ゴルフと恋愛に命をかけた青春を経て、ゴルフショップ、ゴルフ部コーチ、ジュニアゴルファー育成団体などで勤務しながらゴルフエッセイストになる。
ゴルフ小説、恋愛小説なども執筆している。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。
ブログ更新中!:ゴルフ惑星

> このライターが書いた記事をもっと読む