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タイガーウッズのパター練習・ドリルでスコアアップ!復活劇を支えたパッティングの秘密って?

“ゴルフ”と言う言葉を聞いて、プレーしたことのない人でも一番最初に思い浮かべるのは、タイガーウッズの名前ではないでしょうか?

超人的なパフォーマンスで世界中のゴルフ人気に火をつけたウッズ。あのしなやかなフォームから繰り出されるスーパーショットはもちろん、いとも簡単にボールをカップに沈めていく絶妙なパットは、ゴルファーの憧れですよね。

今回は、メジャー14勝を誇るウッズの活躍を振り返り、記憶に新しい2013年の復活劇を支えたウッズのパッティングに注目します!

プロデビューから現在までのウッズ使用パター情報もあり!1打でもスコアを伸ばしたい貴方におすすめしたいウッズが実践しているショートパット・ドリルもご紹介します!

プロフィール

名前:タイガーウッズ(Tiger Woods)
生年月日:1975年12月30日(39歳)
出身地:米国カリフォルニア州 サイプレス
身長:185cm
体重:84kg
プロ転向:1996年
通算成績:PGAツアー79勝(メジャー14勝)、その他26勝
クラブセッティング:ナイキ
ウェア:ナイキ

ウッズは1996年にプロデビューを果たすと、翌1997シーズンには21歳で最年少記録を更新して「マスターズ」優勝を果たし、いきなり賞金王に!そして、ゴルフ界を震撼させるあの快進撃が始まりました。

特に、プロ3年目の1999年から2002年までに見せた四大メジャー大会での活躍は圧巻で、2000年には早くもキャリア・グランドスラムを達成。さらに同年の「全米オープン」「全英オープン」「全米プロゴルフ選手権」に続き、2001年の「マスターズ」までメジャー4連勝の大記録を樹立。1999年から2002年までの4年連続で賞金王の座に君臨しました。

その後、2シーズンほどスランプに陥りましたが、2005年に復調すると複数回優勝を果たしていなかった唯一のメジャー「全英オープン」を制し“ダブル・グランドスラム” の快挙を達成。翌年には同大会で連覇を果たしました。

さらに、左ひざの手術後2カ月あまりで足を引きずりながら臨んだ2008年の「全米オープン」で大会3回目の優勝。それと同時に32歳6カ月で史上最年少記録を更新し、1978年のジャックニ・クラウスに続き史上2人目となる“トリプル・グランドスラム”を成し遂げました。

男子ゴルフ界のメジャー優勝回数でも、ジャック・ニクラウスの18勝に次いで史上2位となる14勝目を記録。この好調は2009年まで続き、賞金王の座も奪還しました。

しかし2010年に不倫スキャンダルが発覚し、2004年に結婚し一男一女をもうけたエリン・ノルデグレンさんと離婚。そのため精神的に大きな打撃を受けたウッズは、負傷もあって翌2011年までの2シーズンをプロになって初めて勝利のないまま終えました。翌2011年には、スポーツ界長者番付でも、2002年から連続11年間にわたり君臨してきたトップの座から陥落してしまいました。

それでも2012年に復調の兆しを見せ始めると、2013シーズンはメジャー優勝こそ叶いませんでしたが通算5勝を挙げて再復活。キャリア通算10回目の賞金王に輝いています。

37歳で迎えたこのシーズン、全盛期と比べて飛距離が落ちていたウッズが成功を収めることができた理由は、パッティングの好調さだったと言われています。

タイガーウッズの使用パターの変遷

“パターの名手”と呼ばれるウッズが、プロ転向後から現在まで使用する(した)パターを見てみましょう。

1997~1999年:スコッティ・キャメロン・ニューポート・トライレイヤード

1997年「マスターズ」でメジャー初制覇を果たした際に使用したロングネックタイプ。「マスターズ」優勝時のスコア“270”がトゥに刻印表示され、270本のみ発売された限定品のタイガーウッズモデル。

2000~2010年:スコッティ・キャメロン・ニューポート2プロトタイプ

こちらもタイトリストです。このパターでなんと60勝以上を挙げました。

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https://www.tourspecgolf.com/blog/tiger-woods-u-s-open-2002-replica-putter/comment-page-1/

2010年~現在:ナイキ メソッド001TW

シーズン途中の『全英オープン』出場を前に、慣れ親しんだタイトリストからナイキへのパター変更は大きな話題になりました。

これでクラブセッティングのすべてがナイキとなりましたが、変更当初、調子が悪い時や最終日に使い慣れた以前のパターも併用していたようです。

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タイガーウッズのパッティング

ウッズは、試合最終日の爆発的な追い上げで数多くの勝利を積み重ねてきました。“タイガー・チャージ”と呼ばれるその見せ場を作ったのが、パワフルなスイングから繰り出される抜群の飛距離を確実にスコアに反映する巧みなパッティングスキルです。

【タイガーウッズ:メジャー大会でのトップ10ショット動画】

ウッズが賞金王に返り咲いた2013年シーズンは、パッティングの好調さが復活への大きな後押しとなりました。

当時、PGAツアー公式HPでゴルフレッスンなどを提供する『米国PGAツアー ゴルフ アカデミー』のインストラクターで、米国ゴルフメディアで解説を務めるトラビス・フルトン氏が、このシーズンのウッズのパッティングを分析しています。

そこから見えたセットアップ時の3つのキーポイントを解説と合わせてご紹介しましょう!!

1)グリップの握り強度

ウッズの握り方は“逆オーバーラッピング”。日本ツアーで20015年賞金女王に輝いた女子プロのイ・ボミ選手もこの握り方です!

2013年のウッズは左手を若干弱く握ることで、球筋をコントールするフェースローテーションがより効率的になっています。(ローテーション)動作が容易になり、さらにはインパクト時、無理なくボールの中心をとらえることが可能になりました。

2)シャフト角度

左手のウィークグリップに加え、左手首をややアンコックにすることでシャフト角をアップライトにしています。これにより、以前はシャフト角よりも垂直にしていた右前腕がより自然なポジションとなったため、パッティングの安定性が増しました。

3)ロフト角

シャフト角の修正により、ロフトを生かして(ロフト通りに)使うことが可能になりました。ウッズがアドレス時にシャフトを後方へ傾け過ぎていた頃には、インパクト時のロフト角が大きくなっていました。これにより距離感やフェースを閉じる動作に悪影響が及び、打球が軌道を外れる結果になっていました。

アドレスで構えた際にヘッドファーストからシャフトを前方(カップ方向)に傾ける“ハンドファースト“に移行したことでボールの回転が極めて正確になり、思い通りの軌道を描けるようになりました。

同HPの記事では分析後に、プロ、アマチュアを問わず練習で努力を重ねることのみがストロークで適切な軌道とフェースをキープしたインパクトを実現できる方法だと伝えています。

また、パッティングは他のどのショットよりも直感的に行う必要があり、「自分に合ったセットアップを習得することでグリーン上での安定した成果に繋がるはず」と締めくくっています。

タイガーウッズのショートパットドリル

コースに出る前のウッズが、現在もトーナメント中に欠かさず実践しているショートパットの練習方法、ティー2本を使用した“ゲート・ドリル”をご紹介します。

【至近距離!タイガーウッズのパッティング ドリル動画】

1. カップまでの距離は約90(~100)センチメール。
2. パターヘッドのヒールとトゥ外側の地面にティーを1本ずつ挿して、門(ゲート)を作る。
3. 2本のティーにパターヘッドが当たらないように右手のみでストローク。
4. 同様に両手を使ってストローク。
5. それぞれを交互に繰り返す。(ウッズは動画で12本ずつを数セット行っています)

特に右手1本でのストロークではグリップに力を入れ過ぎずに軽く握り、ハンドファーストを意識しながらパターの重さで打つのがコツ!はじめはティーにヘッドが当たってしまうかもしれませんが、注意しながら繰り返していくうちに慣れてくるはずです。

もちろんドライバーやアイアンなどの練習も大切ですが、パッティングの上達はスコアアップへの近道!初心者でもチャレンジしやすいドリルですので、是非、挑戦してみて下さい!

再起へ意欲を示すタイガーウッズ

今年の3月と9月に続き、10月末にも痛めていた腰の完治を目指して手術を受けたウッズは、今月12月3~6日に開催された自身主催の招待試合「ヒーロー ワールド チャレンジ」の開幕直前インタビューに答えて、現在のところ復帰時期が未定であることを公表しました。

報道では引退か?との声も聞こえますが、ウッズ本人はスポーツ専門チャンネル『ESPN』の最新取材で「最高の戦いをしてきたあの場所に再び戻りたい」と再起への意欲を示しています。

公式戦ではないものの、選ばれた18選手だけが参戦することができる同大会へは、ジョーダン・スピース、アダム・スコット、ジャスティン・ローズやリッキー・ファウラーらと共に、日本の松山英樹が2年連続で出場。

試合は、2打差の単独首位で最終日を迎えたバッバ・ワトソンがスコアを1つ伸ばして通算25アンダーで逃げ切り優勝を果たしました。松山選手は、最終日に健闘を見せたものの順位を上げることができず、通算4アンダーで残念ながら17位タイ(最下位)で試合を終えました。

数え切れないほどの偉業を成し遂げてきたウッズのグリーン上であのガッツポーズ。また、見たい!

順調な回復を遂げて、一日も早くもコースに戻って来てくれることを期待したいですね。

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