海外男子ゴルフツアーで目覚ましい活躍ぶりを見せるリッキー・ファウラー。ゴルフ界の新時代を担う逸材として、石川遼、ローリー・マキロイと共に“3R”と呼ばれる注目のプレーヤーです。

14歳までモトクロス選手だった異例の経歴に加え、その甘いマスクと実力派ゴルフで、日本でも男女を問わずに大人気。プロ8年目に突入したファウラーですが、近年一躍トッププレーヤーの仲間入りを果たすことができたのはなぜでしょうか?

今回は、その躍進の源であり、一般ゴルファーもぜひ真似したい「スイング改造ポイント」を、連続写真も交えてご紹介します。
まずは、彼のプロフィールや経歴を確認していきましょう。

プロフィール

名前:リッキー・ユタカ・ファウラー
生年月日:1988年12月13日(26歳)
出身地:米国カリフォルニア州アナハイム
身長:175cm
体重:68kg
プロ転向:2009年
通算成績:PGAツアー3勝(米国外2勝)

2015y11m02d_192711966出典:Wikipedia

少年の面影残るデビュー当時。

祖父が日系2世であることから“ユタカ”のミドルネームを持つファウラーは、2007年から2008年にかけて、世界アマチュアゴルフでランキング首位の座を38週もの間キープ。勢いに乗り、翌2009年にプロ転向を果たしました。

PGAツアーに本格参戦を始めた2010年には、出場2戦目となったフライズ・ドットコムOP最終日の5番ホールでホールインワンを記録。

プレーオフの末、惜しくも初優勝は逃したものの将来を期待させる才能の片鱗を見せ、この年、後に世界ランク1位となるローリー・マキロイを抑えてルーキー・オブ・ザ・イヤーに輝きました。

リッキー・ファウラー、2014年の大躍進

ツアー3年目を迎えた2012年シーズン、ファウラーは、ウェルズ・ファーゴ選手権でマキロイとのプレーオフを制して待望の初勝利を挙げます。

しかし、伸び悩んだ翌2013年シーズンを無冠で終えると、2014年にタイガー・ウッズ、フィル・ミケルソンやグレッグ・ノーマンらを教え子に持つ名コーチ、ブッチ・ハーモン氏を迎えて、スイング大改造に着手。

その努力が実り、同シーズンには通算26試合出場でトップ3入り4回、トップ10入り10回と大きくステップアップ。ランキングでも順位を30位近く上げて9位に浮上しました。

この年、特に脚光を浴びたのはメジャー大会での活躍です。ジャック・ニクラス、タイガー・ウッズに続き歴代3人目となる全4大メジャー大会トップ5入りを果たす快挙を達成しました。

2014年メジャー大会の成績

マスターズ:5位タイ
全米オープン:2位タイ
全英オープン:2位タイ
全米プロゴルフ選手権:3位タイ

特に全英OPでは、惜しくも2打差でマキロイに優勝を譲る形となったものの、最終日同組で2人が繰り広げた優勝争いは非常に印象的でした。

大躍進の源は【スイング改造】にあり!

これほどの大躍進を支えたファウラーのスイング改造とは、一体どんなものだったのでしょうか?
実は、ファウラー自身がその秘密を米メディアで語ったことがあります。

ファウラーは、「上体が遅れ気味で手を強く振ってボールを飛ばそうとしていたんだ。このスイングでは、体の色々な部分の動きにずれが生じて(ダウンスイングからインパクトにかけて)タイミングを合わせなければならず、アイアンの飛距離が不安になっていた」と、自分が抱えていた問題点を指摘。

これを改善するため、ハーモン氏がファウラーに課したのは、“フルボディー・リリース”(体を部分的に使うのではなく、全体を調和させる)の習得でした。

オーバースイングのトップから腕を振り出してボールを叩くのではなく、バックスイングとダウンスイングの軌道を重ねること。

この新スイングにより、コントロールと飛距離の両方で安定性を獲得したファウラーは、ロング、ショートともにアイアンの精度が向上。2013年に59位だったバーディ率を2014年には14位へと急上昇させることに成功したことで、スコアも大きく上がりました。
下動画で実際に確認してみてください。

【ファウラーのスイング改造分析動画】

スイング改造の3つのポイント

ファウラーは「一般ゴルファーにも参考になるはず」と述べて、米国ゴルフ専門サイトの特集記事で、このスイング方法における3つのポイントを紹介しています。

Get More Birdie Looks(Golf Digest)

詳細は上記サイトに記載されていますが、残念ながら英語のみです。
そこで今回は、その3つのポイントを、スイング連続写真と併せて簡潔にお伝えしていきましょう。

1.【テイクバック:トゥから動かす】

肩からではなく、クラブのトゥから動かし始めます。これにより、手首、腕と肩が順序よく動き、調和が生まれるのです。


2.【バックスイング:体幹との繋がりをキープ】

腕を体から離さないために、前腕の回転範囲は肩が回りきりシャフトが真上を向くまで。傘をさすイメージで!


3.【インパクト:体全体を使って】

ダウンスイングでは、手と手首を優先させません。胸でボールを覆う感覚で、手と手首以外の部位(腕、体幹、腰、脚)を同調させます。これが、ファウラーが体得した“フルボディ・リリース”。フィジカル面よりもメンタル面(意識すること)が重要だと言います。


ファウラーは、トーナメント中のコース前練習で、これらのポイントを意識ながらスローでスイング軌道を確認するとのこと。

「オーバースイング気味」「テイクバックがしっくりこない」「スライスやフックが悩みの種」という方は、ファウラー大躍進の源となった新スイングのポイントを意識してみてはいかがでしょうか。上達への近道が見えてくるかもしれませんよ。

【ハーモン氏とファウラーのスライス矯正レッスン動画(英語)】
※ドライバー使用