池ポチャしたらどうする?ウォーターハザードでの正しい処置を覚えよう!
グリーンに一直線に飛んで行ったボールが、あともう少し…というところで池に落ちてしまったという体験は、ゴルファーなら一度ならずあるでしょうか。
ハザードがあるからこそゴルフは面白い、と感じることもありますよね。
でも、、実際に池に落としてしまった状況で正しく対処できているでしょうか。
今回は、池や川などのウォーターハザードにボールが落ちてしまった時、どのように処置したらよいか、をお話ししたいと思います。
前々回にご説明した無罰の救済、前回のアンプレヤブルの処置との違いをしっかり覚えて、ラウンドに役立てましょう。
ウォーターハザード(ラテラルウォーターハザード)とは
コース内にある池や小川、湖、海、溝、排水路などの水域のことをウォーターハザードといいます。
ラテラルウォーターハザードは、ホールの横を沿って続くように配置された、小川や池などのウォーターハザードのことをいいます。「ラテラル」とは「側面」という意味です。
ウォーターハザード周辺のエリアも含め、境界は杭や線で示されています(標示がなくても、排水路や溝などはウォーターハザードに含まれます)。
境界線上にボールの一部でも触れていれば、ハザード内にあるものとしてウォーターハザードの処置を行います。
杭で示してある場合は、杭と杭を結んだ仮想のラインが境界線となります。
(ちなみに、OBの場合、白杭や白線で境界が示されますが、OBライン上のボールがその一部でもコース内にあれば、OBとなりません)
ウォーターハザードに入ったことが確実か、ほぼ確実という場合(例:池に入るのを目視していなかったとしても、池以外、周りに隠れる場所が何もない場合)は、ウォーターハザードの処置を選択することができます。
ただし、もしボールの行方をよく見ていなかったために、池の周りに藪などがあって、池に落ちたかどうかはっきりしない場合、ロストボールの扱いになるケースもあります。
藪の中に落ちた可能性がある場合、この中に入って5分以内にボールを探し出すことができなければ、ロストボールの扱いになります。その場合は、最初の1打+1打罰を加算した上で、3打目を前位置のできるだけ近くからプレーします。
ウォーターハザード内からのプレー
ウォーターハザードまたはラテラルウォーターハザードに指定されているエリアにボールが入ったら、まずは、そこからプレーが続行できるか、できないかを判断します。
プレー続行が難しいと判断したら、ウォーターハザードまたはラテラルウォーターハザードの救済措置を選択します(アンプレヤブルの処置と混同してしまうことがあるので、要注意です)。
プレーができると判断した場合
(1)無罰でプレーを続けます。
※1.その場合、通常のプレーと異なり、ストローク前にクラブを地面や水面につけると2打罰が科せられます。これは水のあるなしに関わらず、水が干上がった池の底にクラブがついても同様の罰となるので、ソールしないようにします。
※2.ハザード内は、落ち葉や小枝などのルースインペディメントを取り除くことはできません。取り除いたり、バックスイングで触れたりすると、2打罰が科せられます。
プレー続行が難しいと判断した場合
プレーができないと判断した場合は、1打罰とした上で、以下いずれかの救済を受けられます。
【ウォーターハザード(黄杭、黄線)の場合】
(2)最後にプレーした位置のできるだけ近くにドロップして打ち直す(ティーショットならティーアップ可能)。
(3)ボールがハザードの境界を最後に横切った地点と、ホールとを結んだラインの後方延長線上にドロップする(後方延長線上ならいくら下がっても構わない)。
※一度グリーンオンしたボールが、転がり戻ってグリーン側から池に落ちた場合も、ホールと境界を結んだラインの後方、つまり池の後方にドロップします。
【ラテラルウォーターハザード(赤杭、赤線)の場合】
前述のウォーターハザードのドロップエリアと、そのほかに、以下の地点にドロップすることが認められています。
(4)ボールがラテラルウォーターハザードの境界を横切った地点から、ホールに近づかない2クラブレングス以内にドロップする。
(5) (4)の境界と等距離にある対岸の地点から、同様にホールに近づかない2クラブレングス以内にドロップする。
※(3)後方線上のドロップエリアが、どこまで行っても水面上となってしまう場合があるため、(4)と(5)の追加処置が認められています。
境界を見逃した場合(8/31追記)
境界を横切った場所の特定を迷わないためには、しっかりと見て(見える位置で)確認することを心がけるようにしましょう。
1.まずは、ボールの行方をしっかり確認。
2.ボールの軌道と波紋から、最後に横切った境界を割出して、マーカーやキャディと 確認し合う。
3.公式競技においては、処置に誤りがあった場合、失格となってしまうケースもあり 得ます。もし処置に疑問がある場合、競技者は“第2の球”をプレーするという選択 肢もあります。競技者は罰なしに2つの球をプレーしてそのホールを終えることがで きます(規則3-3)。
その際は
(1)マーカーか同伴競技者に前もって、(a)2つの球をプレーするつもりがあること、 (b)ルール上許されるならどちらの球をカウントしたいか、を知らせておくこと。
(2)スコアカードを提出する前に、委員会に報告すること。
このような解釈と処置の選択肢もあると思います。
ウォーターハザードの正しい処置をするために
前述したように、ウォーターハザード付近にロストボールとなり得る状況があった場合には、ウォーターハザードにボールが入った可能性が高くても、確証がなければロストボール扱いとなってしまいます。
初心者の内は、頭を残して…などと考えながらプレーしていたり、青空に吸い込まれるボールに目が慣れなかったり、そもそもミスショットで思った先にボールがなかったりと、上手くいかないことも多々あります。
同伴者のショットの行方をよく見ることはエチケットとして大切ですし、目を慣れさせるのにも有効です。
同伴者の方にボールの行方を見守っていただくと同時に、まずは自分の目で最後までよく見て、しっかりとボールの行方を確認するクセをつけましょう。