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あなたのゴルフが変わるかも?ハリー・バードンの5つの言葉

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もし、ゴルフをまったくやったことのない人にゴルフクラブを渡したら、どんな握り方をするだろうか?大抵の人は、野球のバットを握るように十本の指で鷲掴みにするだろう。それがむしろ自然だからだ。

ところが、ゴルフは右手の小指を左手の人差し指に乗せるいわゆるオーバーラッピング・グリップというなんとも不自然な握り方をする人が大半だ。オーバーラッピング・グリップは別名バードン・グリップとも呼ばれている。その昔、ハリー・バードンというゴルファーが編み出したからである。

ハリー・バードン(1870.5.9~1937.3.20)イギリス、チャンネル諸島生まれ。幼い頃、島に訪れた本土からやって来たゴルファーを見て独学でゴルフを始める。バードンはのちに全米オープン1勝、全英オープン6勝を挙げる偉大なゴルファーになるのである。

遊びで始めた自作のゴルフクラブは硬くホイッピーな薔薇の木をシャフトにしていたため、とげの部分を削ったが、どうすれば痛くないようにグリップできるか考えた。それが、オーバーラッピング・グリップが生まれた始まりのである。我々はバードン少年がこのグリップを考案しなかったら、今頃どんな握り方をしていたのだろうか?

そのバードンさんの名言が今も多く残されているのだが、現代のゴルファーにも耳が痛くなるようなゴルフの神髄を突いた言葉なのである。そのいくつかを紹介してみよう。

あなたは165ヤードを6番で乗せた。私は4番で軽く打って乗せた。どちらがいいと思う?

KLM Open - Day Three

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1920年に渡米して、ジョニー・ファレルというアメリカのプロとエキシビジョンマッチを行ったバードンがファーレルに贈った言葉だ。

いわゆるオーバーラッピング・グリップの効用を説いた言葉で、力一杯のフルスイングで最大飛距離を出すよりも、1~2番手落として軽いスイングで打ったほうが安全確実というアドバイスである。

ついついショートホールのティーグラウンドで同伴者の番手に影響されて、ミスショットを繰り返す現代のアマチュアにも言っているようなお言葉である。ファーレルは1928年に全米オープンのタイトルを獲るのだが、「私が生涯で一番感銘を受けた言葉だ」と語っていたそうだ。

新製品のゴルフ用具にいちいち投資する誘惑に負けてはいけない

Tiger Woods Announces Indefinite Break From Golf

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現代ほどではないだろうが、バードンの時代にもゴルフクラブなどの新製品が一定期間を経て売り出されていた。「そんなものにいちいち手を出していたら、ゴルフをますます複雑にするだけ。そしてロッカーが役立たずのガラクタで一杯になるのは目に見えている」と語っている。

現代のメーカーはほぼ半年ごとに進化と称して新製品を発表し、売り出しでいるが、皆さんのスコアが格段に縮まったという話はほとんど聞かないですよね。新しいドライバーを常に買い替えるゴルファーがいるけど、今より飛ぶドライバーを買い続けていたら、500ヤード以上飛んでいないとおかしいですよね。

バードンが現代のゴルフクラブ事情を見たら、一体どう思うのでしょうか?クラブが先か?ウデが先か?いつの時代も反問されることなのだろう。

練習場では自分を満足感でうっとりさせるクラブではなく、トラブルを引き起こすクラブを練習しなさい

町の練習場を覗くと、自分の得意クラブでナイスショットを打ち、悦に入っているゴルファーをよく見かけませんか?それは自己満足以外のなにものでもなく、実戦でのスコアメイクにはほとんど効果はないと、バードンは説いているのだ。

実戦では一発のナイスショットよりも、ミスショットをいかに少なく抑えるのがスコアメイクのポイントなのである。ならば、得意クラブではなく、苦手クラブを一生懸命練習して、ミスをできるだけしないゴルフが上達の近道であることは言うまでもない。

ゴルフスタイルは大抵始めた最初の一週間で作られる

European Tour Qualifying School Final Stage - Day One

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ゴルフに限った話ではないが、何事も最初が肝心なのである。まず基本を身に付けておけば、上達は早いというお話。逆に我流で悪いスイングを練習すればするほど、俗にいう「下手で固める」という結果になってしまうのである。

人間の脳というものは、最初の出来事、体験の記憶を強く刻み込むものだ。練習すればするほど上達するというのは、最初に正しい基本を身に付けたゴルファーのみに通用する言葉かもしれない。

世界中のラフはロングヒッターで溢れている

U.S. Open - Final Round

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ドライバーショットもアインショットも、もちろんアプローチショットやパッティングのようなショートゲームも同じ1打だと理解してるつもりなのだが…。世界中のゴルファーはドライバーが飛んだの、飛ばないのにムキになり、一喜一憂しているのは今も昔も変わらないようだ。

確かにドライバーショットの飛距離が出るほど、それだけアドバンテージにはなる。しかし、飛べば飛ぶほど曲がる確率も高くなる。距離が出るばかりにОBになるリスクも高くなる。ロングヒッターはこの事実を忘れているのかとさえ思うくらい振り回している。

バードンは「飛べばいいってもんではない。むしろ不利になることも多い」と言っている。

特にアマチュアのロングヒッターは自分の飛距離に酔いしれて、ほとんどドライバーショットの練習しかしない。こんな人、あなたの周りにもいますよね?

いや、あなた自身?いや、わたしもそうかもしれないな…。

ゴルフとは朝(あした)に自信を与えるかと思えば、夕べには自信を失わせしめるゲームだ

Miyagi TV Cup Dunlop Ladies Open 2015 - Day 3

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これはバードンが残した数々の名言の中でも最も有名な言葉である。まったくもって、その通りの言葉である。

皆さんもラウンド前には期待に胸膨らませてスタートホールに向かうが、日が暮れるころには反省と後悔ばかりでホールアウトしているのではないでしょうか?

ゴルフを知れば知るほど、この境地に陥るからゴルフは面白いのかもしれない。野球やボウリングのように完全試合がないのがゴルフだ。もしあるとすれば、18ホールを18打でホールアウトすることだろうが、それは千年後でもありえない。

この言葉は孔子の「論語」の「朝に道を聞けば、夕に死すとも可なり」にあてはめた日本語訳だろうが、世界中のゴルファーにピッタリの言葉だろう。

ハリー・バードンは近代スイングの父と言われたが、そんなバードンでも行けども行けども達しない道、それがゴルフだったのである。

ちょっと耳の痛い話でしたね。

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